2019年6月前半の出来事
*6月15日
@国土交通省がアルコール問題で3社を処分
国土交通省は昨日、パイロットの飲酒問題で、エアアジア・ジャパン(3月6日、副操縦士が酒気帯び状態で乗務)と、バニラ・エア(4月8日、機長と副操縦士が検査を行わず乗務)と、エアージャパン(3月15日、副操縦士が乗務前の検査でアルコールを検出し乗務交代)の3社に対し、業務改善勧告や乗務停止などの処分を行いました。エアアジア・ジャパンでは副操縦士に乗務停止60日間、バニラ・エアの機長と副操縦士には文書警告、エアージャパンでは副操縦士に乗務停止90日間の処分を行いました。
@キャセイ航空機が油圧トラブルで中部に緊急着陸
昨日午後3時50分頃、台北発中部行きのキャセイ航空530便・A350-900型機が和歌山県沖を飛行中に、油圧系統のトラブルが発生した、として、緊急着陸を要請しました。同機は35分後に無事着陸しました。乗客・乗員にケガはありませんでした。
安全点検のため、滑走路が約15分間閉鎖されました。この影響で1便が目的地を関西空港に変更し、9便に最大30分の遅れが出ました。
@ FAA が「今年中にB737MAX型機の運航を再開する、と言ったことはない」
昨日のロイター通信日本語版によりますと、米国連邦航空局(FAA)の報道官は現地時間12日、「B737MAX型機の運航再開が年内に行われる」との報道を否定し、「FAAは具体的な日程は設定していない。安全性が確認されるまで決定を行わない」と述べたとのことです。
*6月14日
@アメリカン航空機からゴム製主翼部品脱落、空港では発見されず
12日のNHKニュースによりますと、11日午後6時半過ぎ、ダラス発成田行きのアメリカン航空61便・B777型機の到着後点検で、左主翼のゴム製部品がなくなっていることが分かりました。
部品は長さ約84cm、幅約2cm、重さが約500gあります。成田空港事務所では滑走路を閉鎖して点検しましたが、見つかりませんでした、同航空では飛行中に脱落したものと見ています。
@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」13例目が発生
昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」13例目が発生しました。
・13例目 成田発深せん行きの深せん航空9052便・A320型機が、前便で深せん空港の悪天候により成田空港到着が遅れた、玉突き遅延により、午後11時32分にB滑走路南側から離陸したものです。
@「SPRING」が7月26日から成田=佐賀線を期間増便
「SPRING」は今日、7月26日から成田=佐賀線を臨時増便する、と発表しました。これにより、7月26日〜9月2日(火曜日を除く)、9月13日〜16日、9月20日〜23日に1日2往復に増便されます。
@成田空港で摘発された小動物密輸で、サルは新種の可能性
東京税関成田空港支局は11日、昨年9月10日に、東京都在住の日本人の男が、タイから成田空港に帰国した際、小型のサル2匹や、コモンマーモセット3匹、ケヅメリクガメ4匹など計17匹をスーツケースに隠し、密輸しようとした、と発表しました。
ところが、このサルが新種である可能性がある、とのことです。鑑定を専門家に依頼しましたが、外国の専門家でも「分からなかった」とのことです。
@昨日、第2ターミナルで「CBRNEテロ対策合同訓練」
成田空港では昨日、「CBRNEテロ対策合同訓練」が行われました。この訓練は化学・生物・放射性物質・核・爆発物によるテロに対処するためのものです。
訓練には関係7機関から233人が参加し、第2ターミナルで爆発があり、放射線が検出されたとの想定で実施されました。
@日本エアコミューター機に稼働スロープがあたり放電装置が損傷
11日午後1時20分頃、鹿児島発喜界島行きの日本エアコミューター3785便・ATR42-600型機の左主翼に乗客を乗り降りさせる可動式スロープが接触し、棒状の放電装置「スタティック・ディスチャージャー」4本が折れ曲がりました。このトラブルで同便と折返し便が欠航となりました。
@日本航空機で乗客が体調不良、那覇空港に臨時着陸
共同通信によりますと、今日午前6時頃、沖永良部島の西の海上を飛行していた、ホーチミン発羽田行きの日本航空70便・B787型機で、ベトナム人女性の具合が悪くなり、同35分頃那覇空港に臨時着陸しました。女性は病院に搬送されましたが、命に別状はない、とのことです。同機は約2時間後、羽田空港に向けて離陸しました。
@三菱航空機会社が「三菱リージョナルジェット」を「三菱スペースジェット」に改名
三菱航空機会社は昨日、「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の名称を「三菱スペースジェット」と改称することを発表しました。 MRJ 90型機は「三菱スペースジェット90型機(M90)」に、 MRJ 70型機は「三菱スペースジェット100型機(M100)」となります。
M100型機は機体をどのように設計するかを検討する「コンセプトスタディ」を進めている段階ですが、3クラスの場合は65〜76席、1クラスの場合は88席まで設置できるようにする見込み、とのことです。米国のパイロット労働協約範囲条項(スコープクローズ)では、運航できるリージョナルジェット機を76席以下に制限していますが、M100型機ならば、この制限をクリアー出来ることになります。
なお、パリエアショーには試験3号機を持ち込んで、M100型機の機内モックアップを展示する、とのことで、オランダで全日空塗装から新塗装に塗り直した、とのことです。新塗装のデザイナは三菱航空機会社のページにあります。
【コメント】この改名は機種の仕様に多様性を持たせ、航空会社からの受注を集めたい、との思惑があるのでしょうね。もしかすると、長期的には100席以上の派生型も視野に入れているのかも知れませんね。ボンバルディア社の CRJ 部門の買収交渉もこのような長期的展望の元に行われているのかも知れません。
英語版ではありますが、ここには19ページに100席タイプのシルエット図も載っています。
*6月11日
@都合により、明日と明後日の更新が出来ません。
@成田空港に到着する航空機の点検で、部品の脱落報告義務制の結果はどこにあるのか
今年1月から国内の航空会社、3月からは乗り入れている外国の航空会社に対する「部品等脱落防止措置」に関する報告が義務付けられましたが、去る5月30日の出来事で取り上げた香港航空機による大量部品落下の報道はあるものの、その他の脱落については報道がほとんどありません。国土交通省公式ホームページのどこかに、月毎の報告書が載っているのでしょうか。
逆に言うと、この報告義務化を隠れ蓑として、落下物に関する国民の関心を逸らそうとする意図があるような気がしてなりません。もちろん、落下物が発見されたり、人や建物などに被害があれば、大きな話題となりますが、飛行の安全に影響を及ぼす部品脱落も、国土交通省への報告ですまし、外部からは見えないようにしているような気がしてなりません。「飛行中の落下」であれば、たまたま発見されない限り、外部から見えませんから。
もし、現在、公表しているものがないとすれば、国土交通省の責任で速やかに公表するべきと思います。
@スカイマークの5月旅客数は6.0%増、搭乗率は0.2ポイント増
スカイマークが昨日発表した「5月搭乗実績」によりますと、旅客数は前年同月比(以下同じ)6.0%増の63万2476人、搭乗率は0.2ポイント増の80.4となりました。
また、「運航実績」は欠航率が±0の0.0%、定時出発遅延率は2.2ポイント悪化の5.6%となっています。
@5月の航空機登録で成田空港定置とする新規登録は3機
航空局が発表した5月航空機登録状況」によりますと、成田空港を定置とする新規登録機はANAホールディングスの「A380型機(JA831A)」「B777F型機(JA771F)」「B787-9型機(JA921A)」の3機、移転登録ではANAホールディングスが「B767-300型機(JA623A)」となっています。
*6月10日
@累計発着回数が7日で600万回を突破
成田国際空港株式会社(NAA)は今日、開港以来の累積発着回数が7日に600万回を突破した、と発表しました。500万回突破から4年と5日での達成となり、100万回増加では過去最速での達成になります。
@今日から「ワンディ・サマースクール」の募集始める
成田国際空港株式会社(NAA)は今日、「成田エアポートワンデイ・サマースクール2019」を、8月8日と9日に行うと発表しました。対象は小学校5・6年生です。応募は今日から21日までネットで行われます。
@トルクメニスタン航空が27日にチャーター便を成田空港で運航へ
昨日の「Traicy」によりますと、カスピ海の東にあるトルクメニスタンのトルクメニスタン航空は、27日に成田=アシガバード間のチャーター便1往復を運航する、とのことです。復路はトルクメニスタン発が29日になる、とのことです。
【コメント】トルクメニスタン航空の成田空港乗り入れは初めてになるのではないでしょうか。
@中国民用航空局が「SPRING」の成田=北京線運航を許可
昨日の「Traicy」によりますと、中国民用航空局は現地時間5月24日、「SPRING(春秋航空 ・日本)」から出されていた、成田=北京線の開設申請を許可した、とのことです。しかし、「SPRING」からの発表はありません。
@那覇空港の停電は想定最大電流以上の電流でブレーカー落ちたため
昨日朝に発生した那覇空港の停電ですが、原因はターミナル全体の電気量が想定を超えたため、ブレーカーが落ちたことが原因とのことです。ターミナルでの店舗開店時に電気量が急増したことと、空調の電気量が同時刻に増加した事が重なったようです。また、3月に国際ターミナルと国内線ターミナルを連結する部分が増設された影響もあるかも知れない、とのことです。
【コメント】いずれにしても、想定の甘さ、と言う事になりますね。管制系統の非常電源は作動したのでしょうか。ターミナル系統と管制系統は別電源だったのでしょうか。
*6月9日
@今朝、那覇空港で停電、チェックインできず2便欠航、遅れ多数
今日の早朝、那覇空港で停電が発生し、航空会社のチェックインが出来なくなるトラブルが発生しました。停電は約1時間で復旧しましたが、この影響で2便が欠航し、20便以上に最大で1時間50分の遅れが出ました。ダイヤの乱れは今日一杯続く、とのことです。
運営する空港ビルディングによりますと、「停電の原因については現在調査中で、停電の際に稼働するはずの非常用電源が正常に作動しなかった」とのことです。
@日本トランスオーシャン機長は乗務12時間前ぎりぎりまで飲酒
昨日発生した日本トランスオーシャン機長のアルコール検出ですが、日本航空によりますと、この機長は前日(7日)の午後1時から午後5時30分までの外食時にビール中ジョッキー2杯と日本酒約4合を飲酒した、とのことです。搭乗予定便は午前6時40分発ですから、勤務開始12時間前ぎりぎりだった、ことになります。検査は3回行われ、いずれも基準値を超えていたとのことです。
【コメント】難しいことですが、自己管理を徹底してもらいたいですね。前日の体調などでもアルコールの分解時間は変わると思うのですが。
*6月8日
@日本トランスオーシャンの機長からアルコール検出、2便欠航
今日午前6時頃、羽田発宮古行きの日本トランスオーシャン21便・B737-800型機に乗務する予定だった機長が、乗務前の呼気検査でアルコールが検出されました。このため、交代要員を確保できなかった同便は欠航となりました。また、この機長が続けて乗務予定だった宮古発那覇行きも欠航となりました。詳しい事は、調査中、とのことです。
@羽田空港出発前の UA 機で火災警告出る、同便は欠航に
昨日の産経新聞によりますと、昨日午後3時25分頃、出発準備中の羽田発サンフランシスコ行きのユナイテッド航空876便 ・B787-9型機で火災発生の警報が出ました。このため、消防車などが出動し、点検しましたが、火や煙などは確認できませんでした。同航空では警報装置の誤作動の可能性がある、としています。結局、同便は欠航となりました。
*6月7日
@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」12例目が発生
昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」12例目が発生しました。
・12例目 上海発成田行きの全日空960便 ・B787型機が、上海空港の悪天候による管制制限のために、成田空港到着が遅れた玉突き遅延により、午後11時6分に、B滑走路南側から着陸したものです。
@成田発サンディエゴ行きの日本航空機が前縁スラット故障でロサンゼルスに緊急着陸
今日の「日刊航空」によりますと、現地時間6日2時40分頃、成田発サンディエゴ行きの日本航空66便 ・B787型機がサンディエゴ空港の北北西約15Km地点で、前縁スラットのトラブルを示す警告が出ました。このため、同機は目的地をロサンゼルス空港に変更して3時23分に無事緊急着陸しました。
前縁スラットは着陸時の速度を落とし、着陸滑走距離を短くするときに使いますので、これが故障すると着陸滑走距離が伸びます。サンディエゴ空港よりも滑走路が約800m長いロサンゼルス空港を使ったものと思われます。
@全日空の4月搭乗実績は国際線が旅客数・利用率共に減少
全日空が5日に発表した「ANAグループ4月実績」によりますと、
国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)2.7%減の82万5062人、利用率は2.3ポイント減の73.9%となりました。
一方、国内線では旅客数が0.5%増の306万9195人、利用率が±ゼロの64.6%となっています。この内、成田空港路線の利用率は4.8ポイント減の44.4%、成田=大阪線が5.9ポイント減の80.0%、成田=福岡線が4.4ポイント減の52.4%、成田=那覇線が9.7ポイント増の62.6%、成田=仙台線が8.3ポイント減の69.7%、成田=新潟線が12.9ポイント増の64.2%、成田=中部線が9.4ポイント減の62.7%となりました。
運航実績は国際線では欠航率が±ゼロの0.0%、定時出発遅延率が0.6ポイント悪化の16.9%、定時到着遅延率が1.0ポイント改善の17.7%となり、国内線では欠航率が0.2ポイント悪化の0.6%、定時出発遅延率が2.0ポイント悪化の8.0%、定時到着遅延率が1.8ポイント悪化の11.1%となっています。
@フェデックス機がエンジン警告で関西空港に緊急着陸
今日の「日刊航空」によりますと、5日午後11時52分頃、台北発アンカレッジ行きのフェデラルエクスプレス14便 ・MD-11F型機が屋久島空港の北西約90Km付近を飛行中に、第3エンジンの抽気系統不具合の警告が出ました。このため、同機は目的地を変更し、関西空港に午後11時48分に緊急着陸しました。
@三菱航空機会社の水谷社長「全てはパリエアショーで発表する。型式証明(TC)は順調」
今日の「トラベルウオッチ」によりますと、三菱航空機会社は今日、名古屋で定例記者会見を開きました。
この席で、水谷社長は「具体的な発表はパリエアショーで話したい」と述べるにとどめました。
また、最高開発責任者のアレックス・ベラミー氏は100席未満のリージョナル機市場について「今後20年間に5137機が必要となる。このクラスを提供できる会社は多くなく、三菱航空機会社にとっては良いチャンスだ」と述べました。
また、型式証明(TC)の現状について「1号機は改善版ブレーキソフトウェアを搭載し、ニューメキシコ州ロズウェルで制動性能テストを、すべての航空局立ち会いのもとに実施し、良好な結果を得た。2号機は型式証明試験に供するために大規模な改修を行なっている最中。3号機はパリエアショーの展示に向け準備作業。4号機はエンジンとAPU(補助動力装置)の試験を完了、コクピットの風防の試験や自然着氷試験などを実施して、ドレイニング(排水)試験のためアップグレード中」と現状を説明しました。
さらに、5月に実施した飛行時間が139時間14分、48回のフライトで、順調に行われていることを明らかにしました。
また、記者からの質問に答え、ブランド名の変更について「三菱(Mitsubishi)の名前は世界中でよく知られており、三菱というブランドを取り去るつもりはない」と述べました。
@三菱航空機会社のCRJ 事業買収は MRJ にもボンバルディア社にも地元経済にも利点がある、と「Flight Global(英文)」
6日の「Flight Global(英文)」に三菱航空機会社のボンバルディア社CRJ事業買収交渉について長文の記事が載っています。
この記事によりますと航空宇宙調査およびコンサルティング会社Air Insight Researchのディレクター、ミシェル・メルロー氏は「三菱はCRJ自体を望むのではなく、むしろそれに付随するグローバルな構造、すなわち、エンジニアリングと認証の専門知識、顧客関係、サポートまですべてを欲しがっている。三菱航空機会社はまた、カナダでMRJの生産拠点(おそらく小規模のMRJ70の拠点)を開設する可能性もあります」と述べています。
*6月6日
@成田空港の到着機点検で18件の部品脱落、その内、5件で安全点検せず
今日のNHKニュースによりますと、成田空港で一昨年3月から行われている到着便への点検で、先月までに18件の部品脱落が確認されました。しかし、この内、5件では滑走路を閉鎖して脱落部品などを探す安全確認作業が行われていないかったことが判明しました。
NHKの取材に対し、 NAAは「部品の脱落が確認された場合は、速やかに担当部署に連絡するよう運用を改めたい」と話し、国土交通省は「滑走路の閉鎖が適切に行われているか、確認を徹底したい」と話している、とのことです。
【コメント】脱落した部品が、続いて離着陸した航空機のタイヤをパンクさせたり、エンジンに吸い込まれてエンジントラブルの原因になります。
有名なのはフランスのドゴール空港で起こったコンコルドの墜落炎上事故で、前に離陸した航空機が落とした部品がタイヤをパンクさせ、タイヤの破片が燃料タンクを突き破ったことが原因とされています。
最近、機能強化計画ばかりに力を入れている NAA の「安全軽視の姿勢」が気になります。大事故につながらないと良いのですが。
@航空貨物輸送に回復の兆しは見えず、成田空港5月貨物取扱量
東京税関が今日発表した「成田空港5月貨物取扱量(速報)」によりますと、総貨物取扱量は前年同月比(以下同じ)16.3%減の16万2229トンとなりました。積込量は22.6%減で、この内輸出量は26.4%減となり、一方、取卸量は9.9%減で、この内、輸入量は5.7%減となっています。
@パキスタン航空が成田路線を先月31日から再開
昨日の「Traicy」によりますと、パキスタン航空は先月31日から成田=北京=イスラマバード=カラチ線を金曜日に週1往復、成田=北京=イスラマバード=ラホール線を月曜日に週1往復で運航を再開しました。同航空は成田=北京=イスラマバード線を週2往復で運航していましたが、2月15日から運休としていました。
@スリランカ航空が成田=コロンボ線の往路のみ、マレー経由に
昨日のトラベルビジョンによりますと、スリランカ航空は7月16日から現在成田=コロンボの直行便としている成田=コロンボ線を、往路のみモルディブのマレー経由とする、と発表しました。同便は週4往復(月 ・火 ・木 ・土曜日)運航しています。
@東京高裁も夜間の飛行制限を認めず、「第2次新横田基地公害訴訟」
今日、東京高等裁判所で「第2次新横田基地公害訴訟」の控訴審判決が言いわたされました。判決ではうるささ指数75WECPNL以上の地域に住む原告に対し、約6億1000万円の賠償を国に命じましたが、夜間の米軍機飛行差し止めは棄却しました。1審での判決で「原告らに特別の犠牲を強いるのは不公平」との判断を蹈襲したことになります。
@三菱航空機会社がボンバルディア社のCRJ部門買収で交渉
昨日の海外報道数社は、三菱航空機会社がボンバルディア社のリージョナルジェット機部門の買収で交渉を行っている、との報道を伝えました。
三菱重工は昨日、「ボンバルディア社の小型リージョナルジェット機部門を買収する交渉を行っているが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを発表しました。
一方、ボンバルディア社も三菱重工との交渉を認めたうえで「潜在的な複数の相手方との協議に繋がる可能性があり、最終的な合意に至る保証はない」とのコメントを出しました。
しかし、海外の報道によりますと「交渉は最終段階にさしかかっており、早ければ、現地時間16日から開催されるパリエアショーで発表される可能性が高い」と報じています。現地時間5日の「Flight Global(英文)」は「 FlightGlobalは、三菱がパリ航空ショーで行われる可能性のある発表で交渉を終えていることを理解しています。この動きはボンバルディアの民間航空機製造への参加の終わりを知らせるでしょう。」と書いています。
@米国のラルフ ・ネーダー氏「B737MAX型機は二度と飛ばすべきではない」
昨日のブルームバーグジャパンによりますと、米国の環境や消費者運動の活動家として知られるラルフ ・ネーダー氏は現地時間4日、ワシントンで開かれた航空安全に関するイベントで、B737MAX型機について「絶対に二度と運航してはならない。ソフトウエアの問題ではなく、構造上の設計不備の問題だ。従来型の機体に対してエンジンが大き過ぎる」と批判した、とのことです。同氏はまた、「ボーイング社の幹部は即刻辞職すべきだ」と語りました。
なお、同氏はレバノン系移民の子で、親族がエチオピア航空墜落事故で死亡している、とのことです。
*6月5日
@「成田空港対策協議会」の会計係が着服
今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田市内の経済31団体などが加盟し、成田空港機能拡張計画推進などの運動を行っている「成田空港対策協議会」の会計担当者が同会の会計から、5〜10年にわたって年間30〜50万円を着服していたことが分かりました。
先月31日に予定されていた年次総会に向けての会計監査で発見されたものです。この会計担当者は約25年にわたり会計を担当していましたが、同会の聞き取りに対して曖昧な供述をしているとのことです。今後、全容の解明に取り組む、とのことです。
同会には成田市から年間108万円の補助を受けています。
@山武市当局がA滑走路関係で防音工事補助対象外区域の住宅に空調機設置補助を提案
今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、昨日開会した山武市議会で、市当局は今年10月末から実施される予定のA滑走路運用時間1時間延長に対応するため、成田国際空港株式会社(NAA)から交付される特別加算金など4010万円を、騒防法第1種区域と谷間の隣接区域を除く約4200世帯に対して、8万円を限度に、空調機設置費の90%を補助する補正予算案を提出しました。
@1日、全日空機で2系統の与圧システムにトラブル、重大インシデント認定
国土交通省は、1日午後2時頃、サンノゼ発成田行きの全日空171便・B787-8型機(JA828A) が三沢沖を飛行中に、2系統ある与圧システムが両方共に不調になるトラブルが発生していた、と今日未明に発表しました。国土交通省はこの件を重大インシデントに認定し、今日調査官を派遣しました。
トラブル発生時、同便は高度約13100mを飛行中でしたが、高度約3000mまで緊急降下し、飛行を続けて午後3時3分に、成田空港A滑走路に無事着陸しました。
【コメント】全日空は何故、すぐに報告しなかったのでしょうか。それにしても、日本の近くで良かったですね。太平洋の真ん中で起こったら、高度3000mで日本まで飛行するのは危険で、途中で緊急着陸しなければならないでしょうね。トラブルがさらに重なったら、太平洋に着水です。
だから、国土交通省も重大インシデントに指定したのでしょうね。この所、全日空機のトラブルが多いような気がします。整備体制は大丈夫でしょうか。
*6月4日
@ロイヤルブルネイが昨日から週1往復増便
ロイヤルブルネイ航空は昨日から、成田=バンダルスリブガワン線を週1往復増便し、週4往復としました。運航日は月 ・水 ・金 ・日曜日となります。
@ジェットスター ・J が8日から6月末まで54便を計画減便
ジェットスター・ ジャパンは昨日、パイロット不足から6月8日以降に54便を欠航する、と発表しました。
7 ・8月の繁忙期に備え、有給休暇を早めに取るよう推奨したこと、病気やケガのパイロットが9人出たこととなどにより、勤務計画が一部組めなくなったことが原因とのことです。
これで、1日と2日に発生した16便と合わせて、合計70便が6月に欠航となります。7月からは時刻表通りの運航に戻る、としています。
なお、今日の「グロバル・ニュース・アジア」によりますと、「ジェットスター・ジャパンが他社便も含めた振り替え対応することは、日本のLCCとして良心的だ」と書かれています。
【コメント】同航空では「パイロット不足でない」と言っているようですが、余裕がないことは明らかですね。 LCC の宿命ですね。
@英国人男性が残業代未払いと上司のいじめで三菱航空機会社を提訴
昨日の毎日新聞によりますと、三菱航空機会社の元従業員であるイギリス人男性は2日、未払いの残業代や上司からのいじめに対する慰謝料など約1600万円を求める訴えを名古屋地方裁判所に起こしました。
この男性は2017年2月に2年間の契約で同社に雇用されましたが、残業が増えても残業代は支払われず、業務上必要な事項を伝えられないなど、上司からいじめを受けたと主張し、2018年6月には失神し「ストレスからの心身症、鬱状態」と診断された、としています。
@「ガイアの夜明け」今日放映か?
先月26日の出来事で書いた「JAL ハワイ決戦!〜シリーズ『激烈!航空戦争』前編〜」ですが、先月28日には放映されませんでした。換わりに今日放映される、とのことですが、番組の解説では、「6月4日(火)の放送は『全仏オープンテニス2019』中継のため、休止の可能性がございます。」となっています。
*6月3日
@ NAA が12日に「CBRNEテロ対策合同訓練」を実施
成田国際空港株式会社(NAA)は今日、12日午後に「CBRNEテロ対策合同訓練」を実施すると発表しました。参加者は7機関の約180名、車両約30台となります。「CBRNE」とは化学(Chemical)、生物(iological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)、爆発物(Explosive)の頭文字を採ったもの、とのことです。
@昨夜、那覇空港で大韓航空機がエンジントラブルで離陸中止
昨夜、那覇空港を出発するために離陸滑走していた大韓航空機がエンジントラブルのために離陸を中止するトラブルがありました。
トラブル機は那覇発仁川行きの大韓航空736便・B737型機でけが人などはありませんでした。那覇空港事務所によりますと、右エンジンブレードの一部に損傷があった、とのことです。
大雨とこのトラブルの影響で滑走路が午後7時18分から8時25分まで閉鎖され、欠航1便、目的地変更4便、11便が遅れるなどの影響がありました。同便の旅客は代替機で今日午前1時35分にソウルに向かいました。
【コメント】那覇空港では2日連続のトラブルで大変だったようですね。
@ FAA がB737型機の主翼部品強度不足で「緊急指令」
米国連邦航空局(FAA)は現地時間2日、ボーイング社のB737MAX型機とB737NG型機の一部で、部品に欠陥の可能性が見つかった、と発表し、これらの機体を所有する航空会社に10日以内に対応し、必要な場合には部品を交換するように緊急指令を出しました。
この部品は主翼前縁の「リーディングエッジ」に使われている部品、とのことです。下請け業者から強度が不足している、との指摘があり発覚しました。しかし、今の所、この部品の破損によるトラブルは報告されていません。
この部品が使われている機体は世界で312機あります。国土交通省によりますと、日本では現在、B737NG型機が165機使われていますが、この内の何機に強度不足部品が使われているかは今の所分からない、とのことです。
@カナダの専門誌が、 MRJ で三菱航空機会社とボンバルディア社の共同事業を提案
現地時間2日、「ケベックの翼(英語版)」は「ボンバルディアは三菱のための良い戦略的パートナーになるだろう」との記事を掲載しました。
これは、三菱航空機会社が部品生産を米国内外のサプラーやーから調達し、米国にMRJの生産ラインを作る可能性を発表したことに関する記事です。
記事では「ボーイング社は先週MRJのライバル機であるE2-175型機の生産開始を発表しました。この事により、E2-175型機の製造が本格的に始まるはじまることになります。しかし、この事はMRJにとって非常に難しい事になります。三菱航空機会社とボーイング社が2011年6月に結んだ協定の見直しを迫ることになるかも知れません。もし、 MRJを米国で販売することになれば、当初の値引額がE2-175型機を下回る場合には、ボーイング社は三菱航空機会社をダンピングで提訴することになるであろう」と述べています。
そこで「しかし、三菱航空機会社がボンバルディアと提携した場合は、米国で実績のあるボンバルディア社のリージョナルジェットCRJ型機で培ったサポートとサービスネットワークを活用することが出来ます。もし、ボンバルディア社と三菱航空機会社が双方50%のパートナーであるコンソーシアムを作成することを決定した場合、イギリスはそれを承認する傾向が強くなり、トゥールーズ(エアバス)ではそれを阻止するのが困難になります。これは、競争を減らせることになります。」という内容のようです。
写真はルフトハンザ航空のA380型機の前で、A滑走路上で離陸滑走に入るIBEXエアラインズのCRJ 型機です。
【コメント】「ケベック」の名前がついた専門誌ですから、カナダでの編集・発行ではないかと思われます。ボンバルディア社と三菱航空機会社が合同事業を展開すれば、旅客機事業から撤退することを表明しているボンバルディア社の救済になる、との意図があるのでしょうか。
この際、思い切って、三菱航空機会社が MRJクラスのリージョナルジェット機を持たないエアバスと組めばどうですかね。エアバスが相手にしないかな?
*6月2日
@ピーチが「オペレーションセンター」準備室を開設
昨日の「Aviation Wire」によりますと、ピーチは昨日、成田空港第1ターミナル近くにある「ANA成田スカイセンター」に「オペレーションセンター」の準備室を開設しました。
ここには地上係員を統括するスタッフら約90人が所属し、本格的な運航を開始する今冬ダイヤに備えます。「オペレーションセンター」は関西空港に次いで2ヵ所目になります。
井上CEOは使用ターミナルについては「まだ結論は出ていない」と述べるにとどめました。
@ジェットスター ・J は今日も5便が欠航
昨日パイロットの病気などで、8便が欠航したジェットスター ・J ですが、今日も成田国際空港株式会社(NAA)のフライトスケジュールによりますと、国際線では台北からの1便と、国内線では成田=松山線と成田=宮崎線の往復4便が欠航となっています。
【コメント】ジェットスター ・J のホームページでは、今回の欠航についての「お詫び」や「欠航便についての情報」は探しても出てきません。もちろん、搭乗予定の旅客に対しての連絡は出していると思うのですが。
@那覇空港で全日空機の補助動力装置が破損し、部品が飛び散る
昨日午後5時50分頃、那覇発中部行きの全日空308便 ・B767-300型機で、乗客が搭乗中に最後部にある補助動力装置が突然破損しました。破損した部品が誘導路などに散乱したため、この誘導路が約40分間閉鎖されました。同便は欠航となり、発着13便に最大約50分の遅れが出ました。
全日空によりますと、出発準備のために地上電源から補助動力装置に切り替えた際に破損した、とのことです。補助動力装置はエンジン始動前の機内に電源を供給する装置です。
*6月1日
@5月のアクセス数は18,160回でした。
@今日からピーチが成田=那覇線を1日2往復で開設、バニラの成田=香港線は廃止に
今日からバニラ・エアの運航していた成田=那覇線がピーチ・アビエーションに移管されました。バニラの成田=那覇線は1日1往復でしたが、ピーチの成田=那覇線は1日2往復と、1往復増便となります。
なお、今日からバニラの成田=香港線が廃止となりました。
@ジェットスター ・J がパイロットの病気などで8便欠航、明日も欠航の出る見込み
今日のNHKニュースによりますと、ジェットスター ・Jでは、今日、パイロットの病気による乗務員不足や機体整備の遅れなどで、成田発の新千歳 ・松山 ・宮崎を結ぶ6便と中部=新千歳線2便の計8便を欠航としました。明日も6便が欠航する、とのことです。
【コメント】ジェットスター ・Jでもパイロット不足による欠航が始まったようです。大量欠航にならないと良いのですが。
@ノックスクートの成田=バンコク線でも多数の運休便
5月26日の出来事で、6 ・7月のスクートの成田=バンコク線運休について書きましたが、昨日の「アジアトラベルニュース」によりますと、ノックスクートも成田発着の成田=バンコク線で6月5・8・14・17・25日と、7月2・5・6・8・10・17 ・22日の、101便 ・102便の運休を決めている、とのことです。
写真は第2ターミナルに駐機するノックスクート機です。
@スカイマークのパイロットからアルコール検出、機長交代
スカイマークは昨日、30日の午前6時5分発の中部発那覇行き549便・B737-800型機に機長として乗務する予定だったパイロットが、アルコール検査で、0.11ミリグラムのアルコールが検出されたため、乗務を交代させた、と発表しました。この機長は宿泊先のホテルで前日の29日午後1時半〜同3時半にかけて、焼酎の水割り200ミリリットルを3杯飲んだとのことです。なお、運航便に遅れはありませんでした。
@昨年8月のバニラ機大揺れトラブルは大型機の後方乱気流のため
運輸安全委員会が先月30日に発表した、昨年8月27日に起こった関西発奄美大島行きのバニラ・エア873便 ・A320型機動揺事故(2018年9月4日に出来事参照)の調査報告書によりますと、原因は1分40秒前にバニラ機の前を、高度差1000フイートで通過した、中華航空5254便 ・B747-8F型機の後方乱気流によるもの、とのことです。
【コメント】離着陸の際の後方乱気流については時々トラブルになった記事は目にしますが、このような上空を飛行中のトラブルはめったにありません。しかし、「皆無」とは言えないようです。管制官がどちらかのコースをずらす指示は出来ないのでしょうか。
@イタリアの戦闘機が日本エアコミューター機に緊急発進し、正体確認
昨日の「Fly Team」によりますと、イタリア空軍は現地時間30日、通信が出来なくなった民間機に緊急発進を行い、イタリア南部でインターセプトし、日本エアコミューターのATR-42-600型機(JA08JC)と確認した、と発表しました。日本エアコミューター機はフランスのトゥールーズから日本に向かう、いわゆるフェリーフライトの途中でした。