2019年7月後半の出来事


*7月31日

@「第3滑走路の供用開始を前倒で、2020年代半ばに」と田村社長
 昨日の日本経済新聞(電子版)はNAAの田村新社長へのインタビューを掲載しました。
 この中で田村社長は第3滑走路の供用開始時期について、従来NAAが言っていた「2020年代後半」について、「少しでも早くという認識で対応しなければズルズルと遅くなる」と述べ、「2020年代半ば」に前倒しする意向を示しました。
 また、周辺地域からの要望が強い周辺対策交付金の拡充について、「均衡ある発展に貢献できる形で交付金も含めて対応したい」として、周辺対策交付金の拡充に一定の理解を示しました。
 更にA滑走路の運用時間1時間延長について、深夜便の旅行客や就業者の足の確保に向けて、各種交通機関との調整が進展していることを明らかにしました。

@3月の横芝光町に落下した部品、落とした航空会社が未だ分からず
 今日のNHKニュースによりますと、今年3月に横芝光町の水田で発見された金属製航空機部品を落とした航空会社が、未だ確定していない、とのことです。
 この部品はB777型機の車輪の周辺に取り付けられているもので、国土交通省成田空港事務所が同じ機体を運航している32社に問い合わせるも、4ヶ月たっても名乗り出る航空会社がない、とのことです。
 これについて国土交通省は「極めて遺憾だ。空港会社とも連携しながら確実な報告の徹底を図りたい」としている、とのことです。
【コメント】やはり、国土交通省は航空会社からなめられていますね。

@エルアル航空の成田=テルアビブ線開設は来年3月12日
 今日の「ウイングトラベル」によりますと、駐日イスラエル大使は昨日、大使館で開催したセミナーで、エルアル航空の成田=テルアビブ線を来年3月12日(成田発)から、週3往復(火・木・日曜日)で開設する、と発表しました。

@今年のジェット機との綱引きは9月23日に、明日から応募開始
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、9月7日から28日までの「空の旬間」行事日程を発表しました。恒例の「ジェット機との綱引き&空港見学ツアー」「空港用化学消防車見学ツアー」は9月23日に行われ、応募は明日から始まります。

@国土が羽田新陸上飛行コース供用開始を来年3月29日からと表明
 昨日開催された、東京都ほか23区5市による「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」で、
 国土交通省は羽田空港新陸上飛行コースを来年3月29日から導入する事を表明しました。これに向けて8月末頃から航空局検査機による飛行検査を始め、来年1月下旬以降に航空会社の旅客機を使った試験飛行(慣熟飛行)を実施するとしています。
 また、8月上旬に「首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を開催する意向を明らかにしました。その上で、新飛行ルート導入の最終的な決定については、「国の判断、責任で実施する」としています。この最終判断は11月に告示することによって決定する、としています。
 この前には、航空法に基づく「制限表面の設定変更」の公聴会を10月に行う、としています。
 港区から要望があった、不動産価格の調査要望については、「早急に取りまとめ、情報提供する」と答えましたが、その中で同省は「成田、伊丹、福岡空港において飛行経路の不動産価格への影響に関する調査を実施したが、直接的な因果関係を見出すことは困難だった」と報告した、とのことです。
【コメント】不動産価格について「直接的な因果関係を見いだすことは困難だった」としていますが、一体何を根拠にして言っているのでしょうか。
 これらの空港で新飛行コースが新たに設けられるとか、飛行状況に劇的な変化がなければ当面の変動がないのはあたりまえです。
 しかし、成田空港の飛行コース直下では遺産相続した土地などを売却したくても、買い手が全く見つからないのが現状です。

@日本航空の6月実績で国際線旅客数は2.4%増、国内線旅客数は1.7%増
 日本航空が発表した「6月JALマンスリーレポート」によりますと、
 国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)2.4%増の78万4199人、利用率が0.4ポイント減の84.0%となっています。
 一方、国内線では旅客数が1.7%増の286万1162人、利用率が1.5ポイント増の72.1%となりました。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が4.3ポイント増の83.5%、成田=札幌線が5.1ポイント増の57.1%、成田=中部線が6.9ポイント減の74.1%、成田=福岡線が0.3ポイント減の46.8%となっています。
 運航状況は国際線では欠航率が±0の0.0%、定時出発遅延率が2.4ポイント悪化の15.6%となり、国内線では欠航率が0.3ポイント改善の0.6%、定時出発遅延率は1.8ポイント悪化の9.7%となっています。

@全日空の第1四半期は売上高が5000億円超えるも純利益は19.1%減
 全日空が昨日発表した2020年3月期第1四半期決算によりますと、
 売上高は前年同期比(以下同じ)3.2%増の5005億円、営業損益は19.4%減、経常損益は12.3%減、純利益は19.1%減の114億円と、増収減益となりました。
 この間の国際線では収入が5.1%増の1641億円、旅客数が国際線で0.1%減の250万7000人、利用率が0.1ポイント増の75.4%となり、
 一方、国内線では収入が6.0%増の1662億円、旅客数が1.6%増の1084万人、利用率が0.6ポイント増の67.1%となっています。
 2020年3月決算の見通しは据置となっています。

@エールフランスKLMがA220型機60機を確定発注の覚書
 エールフランスKLMグループは現地時間30日、エアバスとA220型機60機を確定発注、さらに、30機をオプション、さらに、30機の取得権を含む、覚書を締結した、と発表しました。
 また、2022年までに10機のA380型機を運航から取り除くことも明らかにしました。


*7月30日

@ NAA が航空科学博物館リニューアルに10億6000万円を寄付
 航空科学博物館は8月1日にリニューアルオープンしますが、昨日、開館30周年記念式典が行われました。
 今日の産経新聞によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)は今回のリニューアル工事に対し、10億6000万円を寄付した、とのことです。
【コメント】航空科学博物館の発展は否定しませんが、「10億6000万円の寄付」について、騒音被害を受ける住民の方々は違和感を感じるのではないでしょうか。

@「航空機検査官」も 部品脱落をNAA に直接報告へ
 今日のNHKニュースによりますと、国土交通省は部品脱落を無作為に抽出し検査する「航空機検査官」について、現在は「航空機検査官」が部品の脱落を発見した場合、航空会社に対して空港会社に報告するよう指示することになっている運用を、航空機検査官も空港会社に直接報告するように運用を改める、とのことです。
 これは、昨年、成田空港で航空機検査官により発見された部品脱落4件の内、2件で航空会社からの報告がなく、安全確認のための滑走路一時閉鎖が行われなかった事を受けたものです。
【コメント】落下物事故を少なくするために国土交通省は今年から、国内に乗り入れている外国の航空会社も含めて、全ての航空会社に対して、部品脱落を直ちに報告するように求める制度を設けた、とのことです。
 しかし、航空機検査官が発見したものでさえ、報告しない航空会社があるのでは、落下物事故や部品脱落事故はなくなりませんね。国土交通省もなめられたものですね。乗り入れ禁止や一時停止などの厳しいペナルティを科さないと効果はないようです。事は航空機の安全、すなわち、旅客の命にかかわるかも知れないのですから。

@国土が羽田新ルートで「千葉県内では6000フィート未満では飛行しない」
 昨日、「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」が開かれ、この席で、国土交通省は「(一定の騒音が見込まれる)高度6000フィート未満で千葉県陸域を通過することは想定していない。早朝・夜間の到着回数の制限も維持する」と説明しました。
 また、この席で、千葉市や四街道市、市川市など飛行ルート下に位置する地域からの、羽田空港発着便についての苦情件数が2018年度では前年度に比べて約4割近く減った、と報告されました。
【コメント】私の体験では、市川での最近の羽田空港離着陸機の騒音は、以前よりも大きくなっているように感じています。

@国土が新飛行コースで品川区などで、飛行高度を高くする騒音対策提案
 今日のNHKニュースによりますと、国土交通省は来年3月末からの実施を予定している羽田空港都心飛行コースについて、気象条件により、飛行コースの高度を高くする騒音対策をまとめた、とのことです。
 品川区の大井町付近では高度およそ300mから最大でおよそ330mに、新宿付近では高度およそ600mから最大でおよそ1020mなどに引き上げられる見通し、とのことです。
 国土交通省は今日、関係自治体協議会で説明し理解を求める、とのことです。
【コメント】この記事ではこれにより、どの程度の騒音低減効果があるのかは、触れられていません。30mの高度差で、人間の耳で体感できる騒音低減効果があるとは思えません。多分、着陸時の降下角度を3度から3.5度にするのではないでしょうか。


*7月29日

@「まずは冬ダイヤからの夜間飛行制限の変更」と田村社長
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)の田村社長は同紙とのインタビューに応じ、さらなる機能強化計画について「一日も早く実現していく必要がある。いくつかのフェーズがあり、まずは冬ダイヤからの夜間飛行制限の変更。その先は滑走路増設・延伸。当面は航空法上の変更許可申請ができるよう、宿題を片付けていく。環境アセスの手続きもある。今は地元の地権者の皆さんの理解をいただくため、全力を挙げて取り組む段階」と述べました。
 また、「過去の歴史も踏まえ、騒音下住民への幅広い理解など、内陸空港として恒久的に周辺地域と共生していくために必要と考える点は」との質問について、「空港が地域発展に貢献していくというところを見せていくことが重要。一方的でなく地域の皆さんとうまくコミュニケーションを取りながら、いろいろなことをやっていきたい」と述べた、とのことです。
【コメント】「一方的でなく」と言いますが、約200回行われた説明会では、全くの一方通行で、「機能強化は世界の空港間競争に勝つためのもの。国が進めている国策だ」と NAAの言いたいことを言うだけで、参加者からの意見や質問については、はぐらかしに終始しました。この事は田村社長の就任以前の話しですが、この事についての NAA としての反省や謝罪についてはなんの言及もなかったようです。
 社長の言う「地域」や「地元」というのは、利益を得る事業者や、市町の首長や議会関係者のことなのでしょうね。

@日本航空と全日空がそれぞれ、来年3月の成田=ウラジオストック線開設を発表
 日本航空と全日空はそれぞれ、成田=ウラジオストック線の開設を今日発表しました。
 日本航空は来年の夏ダイヤから成田=ウラジオストック線を開設する、と発表しました。夏ダイヤ中は1日1往復で、機材はB737-800型機を使います。
 全日空は来年3月中に同路線を開設する、と発表し、ダイヤ運航使用機材は追って発表する、としています。


*7月28日

「深夜・早朝の飛行機騒音についてのアンケート」にご協力お願いします
 「成田空港運用時間拡大計画の白紙撤回を求める連絡準備会」は現在、主に、A滑走路飛行コース直下や谷間地区に住んでいる方を対象とする「深夜・早朝の飛行機騒音についてのアンケート」を行っています。
 成田国際空港株式会社(NAA)は「10月末からA滑走路の運用時間を1時間延長し、午前6時〜翌朝午前0時までにする」と言っています。これに加え午前0時〜0時半までは「カーフュー弾力的運用」を認める方針です。これではA滑走路直下や谷間地区に住んでいる人の静穏時間(睡眠時間ではありません)は実質5時間半しかなくなります。
 このような人権を無視した非人道的な、そして、航空会社の利益を優先させる施策は止めさせなければなりません。アンケートにある住所に郵送していただくなどの、ご支援をよろしくお願いいたします。


*7月27日

@「成田空港2019年上半期運用状況」発着回数は好調も、外国人旅客数は伸び鈍化
 成田国際空港株式会社(NAA)が昨日発表した「2019年上半期空港運用状況」によりますと、
 総発着回数は前年同期比(以下同じ)で、4%増の12万9596回と4期連続で最高値を更新しました。この内、国際線発着回数は3%増と、同じく4期連続で最高値を更新しました。また、国内線発着回数は5%増となっています。
 総旅客数は5%増の2167万3022人となり4 期連続で最高値を更新しました。この内、国際線旅客数は5%増と6期連続で最高値を更新しています。また、日本人は5%増、外国人は6%増となっています。
 一方、国内線旅客数は6%増となりました。
 国際航空貨物量は12%減となり、この内、積込量は15%減、取卸量は9%減となっています。
 給油量は2%増でした。
【コメント】成田国際空港株式会社(NAA)は景気の良いことばを並べていますが、細かく見ていきますと、昨年上半期と比べますと、発着回数は1〜2%増よりも改善しています。
 しかし、増加率を見ると、旅客数では、特に外国人の伸び率が前年上半期の約15%増よりもかなり落ち込んでおり、直近3ヶ月は3〜5%増にとどまっています。
 それを補うように、日本人が5%増と増えていますが、これは、ゴールデンウイークの10連休と、それに刺激された、抑えに抑えられていた日本人の海外旅行願望が影響していると考えられます。
 しかし、今後の情勢を考えると、国際線旅客数も来年のオリンピックとパラリンピックまでは増えるとは思いますが、終わった後がどうなるのでしょうか。日韓関係の悪化も心配です。
 また、日本人旅客数も、相変わらず増えない所得や給与に加え、消費税の引き上げにより、海外旅行熱も冷めるような気がするのです。


*7月26日

@「SPRING」が成田=佐賀線を期間増便で1日2便に
 「SPRING」は今日から成田=佐賀便を期間増便しました。7月26日〜9月2日(火曜日を除く)、9月13日〜16日、9月20日〜23日に1日2往復に増便されます。

@ジェットスター・J の松山行きで、酸素マスク下りるトラブルで成田空港に引き返す
 昨日のサンケイスポーツによりますと、昨日午前11時5分頃、成田発松山行きのジェットスター・J  403便・A320型機が、静岡県御殿場付近を飛行中に、客室の酸素マスク4個が下りるトラブルがありました。このため、同機は成田空港に引き返しました。
 客室の気圧低下はなく、何らかの不具合とみられています。同便は機材を交換して松山に向かいました。

@サウスウエスト航空がB737MAX型機運航停止期間を来年1月5日に延ばす
 現地時間25日の「Flight Global(英文)」によりますと、米国のサウスウエスト航空は現地時間25日、B737MAX型機の路線再就航の時期を、従来の11月3日から来年1月5日に変更しました。この決定は「ボーイング社からの最新のガイダンスに従っている」と述べています。この間、路線からB737MAX型機を取り除きます。
 同航空はまた、機材が足りなくなっているため、ニューヨークの拠点としているニューアーク・リバティ空港の使用を11月3日から一時中止し、ニューヨーク・ラガーディア空港に一部路線を移すことを明らかにしました。
【コメント】B737MAX型機の運航停止による影響が世界各国で出始めていますね。特に米国では輸出産業の最大会社であるボーイング社の低迷が、経済全体に対してもかなりのマイナスになっているようです。昨日書いたような「生産一時中断」にでもなると、部品下請け会社(サプライヤー)などにも深刻な影響が出そうです。

@ FAA の長官代理が「運航再開時期は明確ではない」と発言
 今日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、米米国連邦航空局(FAA)のダン・エルウェル長官代理は25日、「B737MAX型機の運航再開時期は明確ではない。安全性が再開時期を決める唯一の基準だ」との考えを示しました。


*7月25日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」21例目が発生
 昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」21例目が発生しました。
・21例目 上海発成田行きの中国国際航空157便・B737-800型機が、前便での悪天候に伴う玉突き遅延のために成田空港到着が遅れ、午後11時37分に、B滑走路北側から着陸したものです。

@「6月運用状況」総発着回数と総旅客数が共に5%増と好調
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「6月空港運用状況」によりますと、
 総発着回数は前年同月比(以下同じ)5%増の2万1763回となり、6月として過去最高を記録しました。この内、国際線発着回数は4%増で6月として過去最高を記録し、国内線発着回数は11%増とこちらも6月として過去最高を記録しました。
 総旅客数は5%増の361万5315人となり、6月として過去最高を記録しています。国際線旅客数は3%増で、6月として過去最高を記録し、この内、日本人は4%増、外国人は3%増となっています。一方、国内線旅客数は13%増と大幅な伸びとなっています。
 国際航空貨物量は4%減で、この内、積込量は10%減と8ヶ月連続の前年同月比マイナス、取卸量は3%増と13ヶ月ぶりの前年同月比プラスとなりました。
 給油量は5%増でした。

@新千歳空港で登山用のナイフと登山用ガスボンベを持ち込もうとした男性で混乱
 昨日午後4時50分頃、新千歳発羽田行き日本航空518便に搭乗予定の53才の男性乗客が、搭乗口で係員に「持ち込めないものがバッグに入っていた」と登山用のガスボンベを係員に手渡しました。その後、同じ男性が持っていた登山用のナイフも発見され、この便の乗客363人全員の保安検査をやり直しました。
 この影響で保安検査場が約1時間閉鎖され、日本航空便10便に遅れが出ました。日本航空は「あってはいけないこと。再発防止に努める」としています。
【コメント】問題は保安検査で何故、発見されなかったのか、ということではないでしょうか。国内線では保安検査員が航空会社が雇用することになっていたと思います。

ボーイング社が過去最大の赤字決算、CEOがB737MAX型機製造中断の可能性示唆
 ボーイング社が現地時間24日に発表した2019年4〜6月期決算によりますと、純損益が29億4200万ドル(約3100億円)の赤字になりました。この赤字は四半期としては過去最大となりました。B737MAX型機の運航停止による納入の停止や航空会社への補償費用46億ドルの計上などが要因、とのことです。ボーイング社の赤字は12四半期ぶりになります。昨年同期は21億9600万ドルの黒字でした。
 会見で同社CEOは「運航再開が遅れた場合、B737MAX型機の製造を一時中断せざるを得ない」と述べました。


*7月24日

@周辺市町議会連絡協が田村社長に「1日でも早い機能強化を」と決議書提出
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田空港周辺市町議会連絡協議会は昨日、成田国際空港会社を訪れ、空港の一日も早い機能強化の実現などを求める決議書を田村社長に提出しました。
 決議書では(1)機能強化の実現に向けた環境対策など(2)地域振興策と周辺対策交付金(3)国際・国内航空ネットワークのさらなる拡充(4)アクセス強化・道路整備(5)過激派暴力集団によるゲリラ行為の排除、を求めています。
 田村社長は「5項目はいずれも空港の将来にとって指針となる重要な事項。真摯(しんし)に受け止め、少しでも早く実現できるよう対応する」と述べました。

@関西空港で27人が入国審査受けずに出国エリアに出るトラブル
 昨日午後1時30分頃、関西空港で海外から到着した乗客11人が入国審査を受けずに、出国エリアに出るトラブルがありました。
 このため、関西エアポートは午後2時28分から約45分間、国際線の出発をストップし、保安検査場3ヵ所を閉鎖し、再検査したところ、他にも16人がいたことが分かりました。
 このトラブルで6便の出発が最大約1時間45分遅れました。調べたところ、入国客の動線と出国客の動線を分離する扉の一つが解錠されており、ここから入国客が出国エリアに出たものと分かりました。関西エアポートでは解錠されていた経緯を調べています。


*7月23日

@米軍属の男が実弾14発の入った拳銃を持ち込みで逮捕
 昨日午後6時頃、成田空港第1ターミナル国内線保安検査場で、実弾14発が装填された拳銃1丁と、ほかに実弾14発を手荷物として持ち込もうとした43才の米国籍の男が銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕されました。
 この男は警察の調べに対して「自分は沖縄の基地で消防士として働く軍属だ。拳銃は自分のもので、急いで荷物を入れた際に紛れ込んでしまったかもしれない」と話しているとのことです。
 男は、米国発の国際線で成田空港に到着し、国内線で沖縄に向かうために保安検査を受け発見されたとのことです。
 警察では米国での出発時と、日本入国時の保安検査で見逃されたと見て調べています。
【コメント】以前にも書きましたが、日本に入国する際には米国軍人・軍属は日米地位協定で、保安検査を受けずに軍人・軍属の身分証だけで入国できる、と聞いたことがあります。これで見逃されたのでしょうか。
 このようなケースはかなり普通にあるのではないでしょうか。前に何回も指摘してきたことですが、米国での保安検査はかなりずさんなようですね。これではハイジャックは防げません。

@「東京シャトル」が累計乗客800万人を達成
 昨日、京成バス、成田空港交通、京成バスシステムの 3社は東京都心と成田空港を結ぶ高速バス「東京シャトル」の利用者累計が7月に800万人を達成したと発表しました。2012年7月に運行を開始して以来、7年での達成となります。

@19日に行われた「都心低空飛行問題シンポジウム」が YouTube に載りました
 去る19日に、品川区東大井の「きゅりあん」1階小ホール行われた「都心低空飛行問題シンポジウム」の様子を記録した動画が、YouTubeにアップされました。シンポジュームでは最初に杉江弘(航空評論家)氏による基調講演「『具体的事実から見た新ルート計画』〜墜落の危険・落下物や騒音・世界の空港利用のすう勢〜」が行われ、その後、シンポジュウムの討論が行われました。

@米国格付会社がボーイング社を格下げ
 今日のロイター通信日本語版によりますと、格付け会社フィッチ・レーティングスとムーディーズは現地時間22日、ボーイング社の格付見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げました。ただ、両社とも投資適格級の格付は据え置いています。


*7月22日

@昨日、「朝ナリタ」の「クラブ&イベント」が行われる
 昨日、成田空港の成田空港第2ターミナルの国内線手荷物受取所で、成田国際空港(NAA)、京成電鉄、京成バスの3社が主催する、国内線早朝便利用促進キャンペーン「朝ナリタ」の一環で「クラブ&ライブイベント」が行われました。
【コメント】私も成田空港発6時台や7時台の航空便を何回か利用しましたが、これに乗るのは結構辛いものです。私のところからは始発電車に乗ると何とか間に合うのですが、朝は5時前に起きて朝食を食べずに出なければなりません。体には応えますね。
 早朝便は搭乗率も、昼間便に比べて低いことからこのようなキャンペーンが企画されたようです。
 運用時間拡大で、深夜・早朝便を使う必要のある人もいるのでしょうが、利用する人は近くのホテルに前泊するか、空港内で出発を待つことになります。
 今回の機能強化で計画されている運用時間延長は、搭乗率が悪い旅客便は必要ないと思われます。必要と考えているのは貨物便の運航を考えている航空会社で、貨物便は騒音も大きく騒音下住民は戦々恐々と不安を募らせているのです。
 このような一部航空会社の利益を優先し、騒音被害の拡大を招く、運用時間の拡大は止めるべきです。

@マレーシア航空の成田=コタキナバル線が今日から再開
 マレーシア航空は今日から成田=コタキナバル線の運航を再開しました。運航は月・木曜日の週2往復となります。

@アシアナ航空機が那覇空港で滑走路に誤進入、重大インシデントに
 今日の朝日新聞によりますと、昨日午後1時15分頃、那覇発仁川行きのアシアナ航空171便・A321型機が管制官の指示に従わず滑走路に進入するトラブルがありました。このため、着陸態勢にはっていた久米島発那覇行きの日本トランスオーシャン212便・B737-800型機は着陸をやり直しました。日本トランスオーシャン航空機は後1分強で着陸するところまで来ていました。このトラブルで日本トランスオーシャン機は13分遅れで着陸しました。
 国土交通省はこのトラブルを重大インシデントに認定し調査官を派遣する、とのことです。

@鹿児島空港の滑走路に穴があき、14便が欠航に
 今日のサンケイスポーツによりますと、昨日朝、鹿児島空港の滑走路始業前点検で穴が見つかりました。穴は縦約30cm、横約20cm、深さ約5cmでした。この補修のために、滑走路は午前7時から約45分間閉鎖されました。この影響で、発着14便が欠航となり、一部の便に遅れが出ました。
【コメント】気象庁のアメダスデータによりますと、鹿児島空港では、昨日午前1時台に21.5ミリの雨量が記録されています。多分、穴は落雷が原因と思われます。


*7月21日

@田村社長に「『A滑走路運用時間延長』中止を求める質問書」を提出しました
 11日に、成田国際空港株式会社(NAA)の新社長になられた 田村明比古社長宛に「『A滑走路運用時間延長』中止を求める質問書」を提出しました。
 本当は、今月中に回答をいただきたかったのですが、担当の共生・用地部門 地域共生部 から「なお、面談の日程につきましては、頂戴した内容から、調整に時間を要しますので貴会のご希望の日程にお応えできるかわかりません」との連絡があり、来月になるようです。
 また、回答者については「このような場合には、当部局が対応することになっている」とのことで、社長や副社長は出席しないようです。質問書の中でも書いているように、「航空公害に関する交渉覚書」締結の当事者が、当時の「新東京国際空港公団 総裁」ですから、しかるべき立場の方が回答するのは当然と考えるのです。ただ、担当者は「回答は社長に必ず見てもらい、決済を受ける」とは言っていました。


*7月20日

@エバー航空が成田=台北線を今日から増便
 台湾のエバー航空が、今日から成田=台北線を1日1往復増便し、1日3往復としました。

@17日のマカオ航空機のエンジントラブルでブレードが破損
 17日に成田空港に引き返したマカオ航空のA320neo型機ですが、昨日の「日刊航空」によりますと、着陸後の点検で、このエンジンのタービンブレードなどの損傷が確認された、とのことです。
 なお、昨日の「sorakara-gonのブログ」さんに、18日にエンジンを点検している同機の写真が載っています。また、「6月28日にデリバリーされたばかりの超新造機。PW1127Gエンジン」とのことです。
【コメント】新鋭機なのにエンジンのタービンブレードが破損した、ということはエンジンそのものに何か欠陥があったのでしょうか。それとも、ブレードの材質などに問題があったのでしょうか。バードストライクがあった、という報道は見受けられません。

@デルタ航空の国内線でMD-88型機のエンジンがトラブル
 今日のエキサイトニュースによりますと、現地時間8日午後2時頃、米国・アトランタ発ボルチモア行きのデルタ航空の国内線機・MD-88型機のエンジンが破損し、午後2時20分頃、ローリー・ダーラム空港に緊急着陸しました。乗客・乗員148人にケガはありませんでした。
 乗客の撮影した動画ではエンジンの内部が破損し、一部は赤く焼けていました。乗客の話によりますと、シートベルト着用サインが点灯したり消えたりし、客室に煙が立ちこめ、機内の温度が上昇した、とのことです。


*7月19日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」20例目が発生
 昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」20例目が発生しました。
・20例目 鹿児島発成田行きのジェットスター・J 628便・ A320型機が、台風
5号による玉突き遅延のため、午後11時12分にB滑走路北側から着陸したものです。

@昨日朝、管制システム変更で成田空港で27便に遅れ
 今日の「WING DAILY」によりますと国土交通省は昨日、昨日未明に首都圏の航空管制システムに不具合が発生し、成田空港関係の国内線到着便27便に、最大約30分の遅れが出たと発表しました。
 原因は未明に、羽田空港管制官が受け持つ空域を拡げて、効率を上げようとの目的でシステムの変更を行ったときに発生した、とのことです。具体的には成田空港のA・B滑走路への平行同時進入時に、両滑走路の航空機がお互いの空域から逸脱しないように監視する管制卓が使用できなくなったため、とのことです。
 システムは同日朝には復旧した、とのことです。昨日からの飛行コース変更にともなうシステムの入れ替えを行っている際に発生した、とのことで、羽田空港便に影響は出ていません。
【コメント】添付の図が小さすぎて分からないところもあるのですが、今回の改訂は明らかに、「米軍・チャーリー訓練空域」変更を含んだもののようですね。

 

@名古屋空港の滑走路に穴、フジドリームの12便が欠航
 今日未明、名古屋空港の滑走路始業前点検で、滑走路に直径約30cmの穴が見つかりました。このため、午前7時から使用開始予定の滑走路が閉鎖され、フジドリームの離発着便12便が欠航になりました。
 滑走路は補修を行い午前8時10分に再開されました。
 同空港周辺では昨日夕方から夜にかけて激しい雷雨があり、この穴は落雷で生じたものと見られています。

@厚生労働省がエボラ出血熱のページを更新
 厚生労働省は昨日、現地時間18日の世界保健機関(WHO)の「エボラ出血熱の国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言を受けて、同省のエボラ出血熱ページを更新しました。
 国土交通省大臣官房危機管理室 宛にも「注意喚起」が送られています。

@ボーイング社が4〜6月期決算にB737MAX型機運航停止に関する純損失49億ドルを計上へ
 ボーイング社は現地時間18日、B737MAX型機の運航停止による航空会社への補償などで49億ドル(約5200億円)の損失が発生する見込み、と発表しました。
 これを、特別損失として4〜6月期決算に計上する、としています。
 この額はB737MAX型機の運航再開が年内になることを想定したものですが、2018年通期純利益の47%にあたります。


*7月18日

@成田空港の6月貿易額は輸出額が3.9%減、輸入額が4.6%減
 東京税関が今日発表した「成田空港6月貿易概況(速報)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)3.9%減の9410億2400万円となり。8ヶ月連続の前年同月比マイナスとなりました。
 一方、輸入額は4.6%減の9930億9700万円となり、2ヶ月連続の前年同月比マイナスとなっています。

@全日空が成田=チェンナイ線就航を正式発表
 全日空は今日、10月27日より、成田空港とインド南部のチェンナイに週3往復(日・水・金曜日)で就航する、と詳細を発表しました。機材はB787-8型機を使います。
 就航予定については1月23日の「2019年度 ANAグループ航空輸送事業計画」で発表(2019年1月23日の出来事参照)されていました。

@マカオ航空の新鋭機がエンジントラブルで成田空港に引き返す
 昨日午後5時半すぎ、成田発マカオ行きのマカオ航空861便・A320neo型機が、離陸後、相模湾付近で右エンジンにトラブルが発生し、エンジン1基で成田空港に戻り、無事緊急着陸しました。
 同機は午後4時33分に離陸し、戻る途中で、九十九里浜沖合で旋回しながら、燃料を投棄しました。

@ WHO がエボラ出血熱流行で緊急事態宣言
 世界保健機関(WHO)は現地時間16日、2014年に流行し、約1万1000人以上の死者を出したエボラ出血熱が、アフリカ中部のコンゴ民主共和国の一部とその隣接国で患者が増え続け、感染が周辺国にも広がるおそれがあるとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

@全日空のB787-8型機がエンジントラブルで羽田空港に緊急着陸
 昨日午後4時12分頃、着陸態勢に入っていた大阪発羽田行きの全日空30便・B787-8型機が緊急着陸しました。同機はエンジン1基の潤滑油系統に不具合の警告が出て、このエンジンを停止させて無事緊急着陸したものです。

@6月の訪日外客数が6.5%増、出国日本人数は7.0%増
 観光局が昨日発表した「6月訪日外客数・出国日本人数」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)6.5%増の288万人と、6月としての過去最高となりました。一方、出国日本人数は7.0%増の151万2000人となっています。

@ EASA がA321neo型機の一部マニュアル改訂を指示
 現地時間16日の「Flight Global(英文)」によりますと、欧州航空安全機関(EASA)は、A321neo型機が過度のピッチ姿勢に達する可能性を防ぐことを目的としたフライトマニュアルの一部改訂を指示しました。
 エアバスは運航している航空会社に対して、30日以内にマニュアルを改訂するように求めています。

@ FAA と EASA が B757型機エルロン点検に耐空性改善命令
 現地時間16日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、米国連邦航空局(FAA)と欧州航空安全機関(EASA)は、B757型機のエルロン部品点検と交換に関する耐空性改善命令を出しました。
 これによりますと、7月12日以降、1760飛行時間以内にエルロンのトリムアクチュエータのベアリングと取り付けラグを検査する必要があります。
 また、この検査により破損した部品を直ちに交換する必要があります。該当機は世界で667機が飛行しています。


*7月17日

@明日から成田空港周辺の飛行コースがかわります
 明日から成田空港の飛行コースが新しくなりますので、下記にある成田空港周辺標準飛行コースを「2019年7月18日からの新標準飛行コース」に変更しました。
 しかし、明日から変更される「米軍訓練空域 チャーリー」に伴う待機空域の変更などについては、告知がありません。

@中国東方航空が24日〜9月30日に成田=上海線を週4往復増便へ
 中国東方航空は24日〜9月30日の月・水・金・土曜日で、成田=上海線に週4往復の定期チャーター便を運航する、と発表しています。実質の増便となります。

@訓練飛行中の日航A350-900型機で油圧トラブルの警告表示される
 昨日の共同通信によりますと、14日午前11時50分頃、訓練飛行で新千歳から成田に向かっていた日本航空のA350-900型機が、成田空港の東約35Kmを飛行中に、2系統ある油圧計系統の1つで、目詰まりがあるとの警告が出ました。
 このため、同機は目的地を羽田空港に変更し、無事に着陸しました。着陸後の点検では目詰まりはなく、警告装置の誤作動とみられています。同便は訓練飛行に復帰しています。

@昨日、中国東方航空機が急患発生で成田空港に緊急着陸
 今日のレコードチャイナ(日本語版)によりますと、現地時間16日、上海発ニューヨーク行きの中国東方航空587便・B777-300ER型機で、飛行中に急病人が発生し、同便はオホーツク海上空で45トンの燃料と投棄して、成田空港に目的地を変更しました。緊急着陸後、病人はすぐに病院に搬送され、命に別状はなかった、とのことです。
【コメント】ニューヨークまではまだ、大分かかりますので、大量の燃料が残ったまま着陸すると機体が破損する可能性があるのですね。


7月16日

@三菱スペースジェットの試験飛行時間は6月末で3000時間超える
 去る12日に開かれた三菱重工の「2019年度事業戦略説明会」で、三菱スペースジェットの説明が行われましたが、13日の出来事で書き切れなかったいくつかの点を今日の「ITmedia」から追加します。
 モーゼスレイク・フライトテストセンターでの試験飛行時間は6月末で累計3000時間を超えた、とのことです。これまでに、エンジン&APU(補助動力装置)、極寒・防氷システム、燃料、アビオニクスの領域で型式証明(TC)を進行、完了しています
 また、名古屋で行っている疲労強度試験は、7月4日に1万サイクルを超え、型式証明(TC)取得要件を満たしました。
 さらに、M100型機は2023年の納入を目指している、とのことです。

@カナダの航空旅客保護規定第2段階が現地時間15日から執行
 現地時間15日「Flight Global(英文)」によりますと、カナダの航空旅客の権利を補償する法律の第2ラウンドが現地時間7月15日から施行されました。正当な理由がなく搭乗を拒否された乗客に対し、航空会社は条件により900〜2400カナダドル(約7.4〜20万円)を支払う事を義務付けられます。また、欠航や、機内待機3時間以上の遅延に対しては他の航空機への振替などを提供する必要があります。
【コメント】色々な条件がついた場合なのでしょうが、かなり厳しいですね。欠航や3時間以上の遅延についての補償についても、日本では、特に LCC にとっては死活問題になりかねませんね。


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