第49回騒音対策委員会 本会部分応答
2026年2月12日
成田国際空港株式会社(NAA)副社長 玉木康彦(以下 "司会"と略します)
はい、ありがとうございました。続きまして、成田空港から郷 土とくらしを守る会の方より、ご意見ご要望等をお願いいたします。
成田空港から郷土とくらしを守る会 事務局長(以下 "岩田"と略す)
成田空港から郷土とくらしを守る会事務局長を やっております、岩田と申します。
今日は、私どもの会としては年に一度の 総合的にいろいろ質問できる場なんですけれども、いつも「短く、短く」と 注意されますので、ちょっとその点に絞ってお伺いしたいと思います。
その前に、国土交通省の方に、我々の会だけでは ないかもしれませんけれども、それに対する応対と言いますか、これが非常 に粗末であると。これを反省していただかなければいけないんじゃないかと 思うんですね。
もうこの 7~8 年、いろんな要望、それから提案、そういう ものを国土交通省の国交大臣宛とか、そういうところに出したんですけれども、 ほとんど回答がない。
要望書を郵送したら、届けた配達証明ですか、これを 取っても全然関係ない。それじゃ困るというので、成田空港事務所の方に伺 いまして「こういう要望書を作ったんだけれども、これを国土交通大臣に貴職の方から必ず届けてほしい」と言って手渡したことが 3 回ほどあります。
ところがこれについても、その後、空港事務所の方からさっぱりお答えがない。
こういう無視するような態度をずっと取るのはいかがなものかなという気が するんですね。それを反省してもらわなければいけないんじゃないかと思い ます。
:肝心の質問に入ります。
1 点目は、飛行コース直 下の住民に対する騒音対策です。
今度の機能強化でもって周辺自治体にはい ろいろ潤う面があるのかもしれませんが、飛行コース直下の住民、特に A 滑 走路ですね、これについては約 48 年間、日夜騒音に悩まされているんです けれども、この苦労に応えるためにも現在のカーフュー、11 時まで、59 分 ですか、そこまで発着できるというふうに夜間制限緩和になったというんで すけれども、これを元に戻していただきたい 他の今日の議論を聞いてまして も、真夜中の単発の騒音というのは非常に人間の身体、精神に影響があると いう、そういう意見もございました。
2 点目は、完成後にこういうコンター(騒音影響 範囲)になるというふうに発表されたものがあるわけです。
ところが、この コンターはどういう資料に基づいて作成されたのでしょうか?という点でお伺 いをしたいわけですね。
今日渡された回答書の中で見ましても、結局これは 「国土交通省が全国的に採用している方式でもって作成したものだと」こうい うことになるわけなんですけれども、私どもの質問では、"滑走路が 3 本に なった時にこういう時間帯には離着陸がこれくらい"こういう基礎データが 当然あって。この国土交通省が推奨する方式でもって騒音コンターを想定して いるんですよね。
ところがこういうことについては全く明らかにしようとし ない。これでは、それが本当に正しいのかどうかも、例えば私どもに関係して いる学者とか、そういう人たちに見せようと思っても、見せても何もわから ないと、これが正しいのかダメなのか、そういうことも含めてということな んですね。そういうことについてもっとはっきり返事をしていただきたいな という感じがするわけです。
次に):スライド運用について次に質問したいわけですけ れども、このスライド運用については一定時間ごとに、例えば 1 週間なら 1週間、これはわからないですよ、どういう間隔で行うのか、今までも全く説 明がない。
1 ヶ月ごとになるのか、1 週間ごとになるのか。そういうことに ついても全く答えようとしないわけですね。
どういう基準でどういう方式で それをチェンジするのか、これについても早く説明してもらわないと困ると いうことなんですね。
それから、そういうチェンジの仕方をやったとして、そ れに人間の身体が簡単についていけるのかどうか。
今までは静かだった、割 合に静かだった隣の滑走路からの音は聞こえませんが、割合に静かだったと ころにガーンと来るわけですね、その時期になると。そういうことに身体が 慣れていけるのかどうか、そういうことについて"早くこういうふうにしたい” よという説明をやるべきだと思うんですね。
1 日も早くやるべきだと。とこ ろが今もって何もない。
「開港時の銚子のボルデを通る飛行コースがあるの かないのか早くはっきりさせろ」というのも、銚子からいろいろ意見が出まし たけれども、その時も「いや、まだわからない」「まだわからない」。結局 そのボルデを使うのか使わないのかは、開港間際にならないと発表し なかった。こういう秘密主義は困るんじゃないかということなんですね。
第 5 点目は、この地域の住民にどのような間隔で、 そして、どのような形態でちゃんと説明するのか。
もちろん地域の住民という よりも、主に騒音直下の住民に対して、「こういうやり方でやるんだよ」という 問いかけがあって当然なんです。
で、「これはこうしてもらいたい、」「これはあ あしてもらいたい」ということで、住民からいろんな意見が、先ほど、どこか の自治体からもありましたが、心配していると。そういうことを取り入れて 「じゃあこういうことにしたい」と。
これをどういう飛行コースにするかっ ていうのはノータムか何かで半年か前かに発表されなきゃいけないことに なっているらしいんですね。
新し手続きは。そうすると。そのノータムな んかのことも考えて、いつ頃までに、一応、 2029 年の 3 月末に完成すると なっていますけれども、もちろん供用開始はもうちょっと先なんでしょうけ れど、それよりも半年ぐらい時間を置いて説明会をやって、成案を作るということをやってもらわなきゃ困ると思っているんですよ。
先ほどからも、どこかの複数の自治体から、「Lden とい う騒音評価指標では不十分だ」という意見がございました。
私どもの会は、昭 和 46 年ぐらいに現在の騒音法ができる、または、改正する時にいろんな要望を出し ました。
その次の Lden に変える時、その前か、その時も私たちの会として いろいろ勉強して、その中にちゃんと Lden、当時は WECPNL でしたけれど も、WECPNL だけでは、この数値だけでは住民に対する影響は計れない。
そ れはなぜかというと、たとえ普段静穏であっても、一機だけでも夜中に大きな 音を出す飛行機が来れば、それはかなり大きな騒音からの住民への影響はあ るはずなんだと。
そういうことを考えると、先ほどのどこかの自治体でも 言ったと思うんですけれども、やはりそういう時間帯に飛ぶ飛行機について はちゃんとした一機ごとの単発騒音ですね、これについての基準というのを 、ちゃんと設けるべきじゃないかと。「これ以上出したものについては罰則を課 す」とか、そういうことも考えなきゃいけないんじゃないかと、こういうふう に考えるわけなんですね。
、そういうことも含めて早く相談してもらいたい。
最後に、健康調査についてですね。これはもう毎 回も、言っていることなんですけれども、今行われている健康調査はそれはそれ でやっていただきたいと思っているんです。
ただあんな単発的なものではな くて、外国の調査を見ますと、どこの大学の研究室だと、これ が単位が調査人数100 万人単位、それを 10 年間とかそういう 年数でもってずっと調査をして、そして統計を取っている。
そうすると、今回 行っている調査では、やはりそれに比べるとお粗末なものになるんじゃないか という気がするんです。
ですから、この調査についても、ちょっとそれとは別な んですけれども、死亡原因ですね、これについてもう、それこそ開港してから 50 年近く経つわけですけれども、その 50 年以上経っているこの地域の死亡 の原因について,調査をしていただきたい、と考えています。
これは簡単に統計が出るはずなんです。厚生労働省の方で、 例えば「どこの県でガンの患者がどのくらい」「トップはどこだ」とか発表してい ますよね。
それと同じようにこの地域の病院で扱っている、あるいは死亡すれば警察の方にも出すんですかね、そういうようなもので、その原因が「この騒 音地域の住民はどうだ」とか、「騒音地域と関係ない近隣の人たちの死亡原因がど うか」とか、それは簡単に厚生労働省のコンピューターかなんか使えば出せるわけ ですね。
これは個人情報じゃないんですよね、名前も何も明らかにしないん ですから。地域を騒音地域とそれ以外の地域というふうに分けて、そうする とそれをはっきりさせて、そういう調査をやって「ほら、これなら騒音地域 と他地域は関係ないでしょ」「同じでしょ」というような調査、あるいはこ れだけの多少有意的な差があるんだと、いうような調査はすぐにでもで きる。こういう調査を行って、住民に対する健康についての注意を喚起する、 こういう調査を行っていただきたいと要望いたします。以上です。
司会:はい、ありがとうございました。ただいま頂いたご要望に対し まして、国と NAA の方から順次回答をお願いします。
国土交通省回答
国土交通省(1)でございます。まず冒頭ご指摘い ただきました要望書の取り扱いに関しましては、今この場で回答する術がご ざいませんので、状況を内部で確認させていただきたいと思っております。 誠に申し訳ございません。
その上で、飛行コース直下の住民に対する騒 音対策というところでございますが、こちらにつきましては、アジア近隣諸国 との空港間競争が厳しい中で、我が国の国際競争力、そしてインバウンドの 受け入れ、さらには国際物流ネットワークの構築、こういった観点から成田 の更なる機能強化、これは必要不可欠だと考えております。
その上で夜間飛 行制限の緩和につきましては、空港の運用時間の拡大によります機材稼働率 の向上ですとか、集荷時間の延長などによる貨物の需要獲得につながる重要 な、大変意味のある取り組みだと考えております。
一方で、もちろんではご ざいますが、夜間飛行制限の緩和に伴いまして、周辺住民の方々につきまして も負担が増加するということも十分に理解しております。
これにつきまして は様々な負担緩和、負担軽減の取り組みを実施してきておりますが、国土交 通省としましては、引き続きこの空港の成長という観点と、地域の皆様の負担の軽減・緩和、こういったことを両立していくということが非常に重要だ と考えておりますので、引き続き必要な取り組みを進めてまいりたいと考え ております。何卒ご理解のほどよろしくお願いしたいと思っております。
国土交通省(2)
続きましてスライド運用に関しましてでござ います。
まず現在の観点で申し上げますと、航空機の使用滑走路につきまし ては、原則風向き等により決まるというところでございますが、様々な状況 等考慮しながら使う滑走路の選定、運用を行っているという点については何 卒ご理解いただきたいと思っております。
スライド運用につきましても、「全 然示してくれない」というご意見あること重々承知しております。
しかしなが ら現在、「空港運用の観点から多岐にわたる事項を整理していく必要がある」と いうことで、基本的にはスライド運用につきましては飛行経路直下にお住ま いの方々の生活環境に最大限配慮して、「静穏時間 7 時間をしっかり確保した 運用を行う」、ということが基本ではございますが、その他の詳細な具体的な運 用につきましては、現在検討を進めているところでございまして、お時間がか かっておりますが、何卒ご理解を賜ればと幸いでございます。
いずれにしまし ても、しっかりと NAA の方とも連携をしながら、地域の皆様のご理解を得ら れるよう丁寧に対応をしてまいりたい、そのように思っております。以上で ございます。
成田国際空港株式会社(以下N「NAA」と略す)
引き続き NAA から回答申し上げます。
まず飛行コー ス直下住民に対する騒音対策に関するご意見についてでございます。
今、国 交省からもお話しくださった通り、空港容量 50 万回完成後に関しましては、 首都圏空港の航空需要に対応し、我が国の経済成長、地域の振興に貢献する という使命を果たすために、機能強化の取り組みをさせていただいている状 況でございます。
航空機騒音の影響が及ぶ騒音下のみなさまにはご負担をお かけしているということは重々承知しております。
こうした容量を拡大する にあたりましては、年間発着回数 50 万回に応じた騒音対策区域を設定し、 法律に基づく防音工事に加え、法律の枠を越えた対策をスタートし、また、 交付金の総額引き上げによる地域、それから市町事業の取り組みに寄与いただくような取り組み。あとは安全安心のための落下物対策、そういったもの を各種取り組みをさせていただいている状況でございます。
そういった取り 組みを通じて地域と空港との共生・共栄を実現してまいります。その点ご理 解をいただければと思います。
NAA(2)
またコンターのお話でございます。
回答書の 73 ペー ジにも記載させていただきました通り、コンター作成にあたりましては国土 交通省様がご利用いただいているモデルを使ってコンターで作成しておりま す。
これは他の空港でも用いられている一般的なものでありまして、そう いったダイヤなどのデータを元にモデルを使用して立体的に算出されるもの となっております。
今回提示したコンターに関しては、夜間飛行制限の緩和 策も加味した発着回数 50 万回時の騒音影響を予測して作成したものとなっ ております。
詳細なデータにつきましては、現在公開などはしていない状況 でございます。ただ、いろんな説明を地域にする時には、可能な限り、こう いう時間帯にはこのぐらいであったり、航空機のその大きさはこういうもの が増えていく、こういうものが減っていく、そういった可能な限り情報を提 供していきたいと考えております。
NAA(3)
スライド運用につきましても、先ほど航空局広報官 からもお話しいただいた通り、今いろいろと検討を行っている状況でござい ます。
岩田様がおっしゃってくださったような「具体的な運用方法など、早く 示してほしい」というのはおっしゃる通りでございます。
スライド運用導入の 前に、しっかりと地域の皆様にご説明、お話をさせていただくようにしっか りと進めてまいります
それから健康影響調査についてでございます。
こち ら現在行っております健康影響調査、従前からアンケートなども含めて取り 組みをしているものでございますが、この今行っております調査は4 者協議会の確認書に基づきまして、A 滑走路夜間飛行制限の緩和に伴った対 応として、健康影響と生活環境の影響を調査するためということで、確認書 に基づいて調査を始めたものとなっております。
まずはこの調査をしっかりと進めること、そして、その最終的な結論をきちっとご説明させていただくこ とで取り組みをしたいと考えております。
なお、こういった調査にあたりま しては、有識者の先生からなる第三者委員会で専門的な知見でご議論いただ いた、そういった中での調査となっておりますことをご理解いただきたいと思 います。
NAA からの回答以上でございます。
司会
はい、ありがとうございました。全体としての回答が終わりま したので、これから質疑応答に入らせていただきます。本日の報告事項、意 見交換に関しまして質問がある方いらっしゃいましたら、挙手をいただけれ ばというふうに思います。
成田空港から郷土とくらしを守る会会員
ありがとうございます。日本山妙法寺成田平和 の塔の矢向と申します。
成田空港から郷土とくらしを守る会のものです。
三 里塚という場所に成田平和の塔というものが建立されているんですけども、 そこに雨が降ると、真っ白い平和の塔が黒い粉みたいな、なんですかね、す ごく汚れるんですね。
空港の敷地内にある建物ですので、他の地域にはそう いうお話とかはないのかもしれませんけども、それは飛行機から出ている燃 えた何かなのか、そういう何かお話は聞いたことありますか。
NAA(3)
ご質問ありがとうございます。
そうですね、他の地 域からそういったお声という意味では、例えばですけれども、農業を営んで いらっしゃる方から「ビニールハウスが汚れるんだよ」というお声を聞くこ とはございます。
従前もそういった大気汚染の関係、大気につきましては 我々も測定局を設置しておりまして、異常値が出ないかどうか常時監視をし ている中では、「空港周辺だからという異常値を観測したことはない」とお話を させていただくと同時に、前にそういった採取した粉のようなものも検査に かけたけれども、航空機由来のものと位置付けられる、そういった結果は出 ていなかったという経緯もございます。いろんな声を聞くことに関して我々 としても、そこは自治体様も通じてですね、できること、例えば調査できる こと、前の事例に沿って回答すること、いろいろございますけれども、気に なる点はしっかりとお話は伺っていきたいと思っております。よろしくお願 いいたします。
成田空港から郷土とくらしを守る会会員
ありがとうございます。じゃあもし、そういうふ うに調べていただけるんであれば、今、ちょうど昨日雨が降って汚れているの で、もし調べていただけるのならお願いしたいものですが。
NAA(3)
まずは担当が現場に行って確認をしたり、そのあた りはすぐに調査が入る前に、現場確認などもしながらお話を伺いしたいと思い ますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
司会
他にいらっしゃいますでしょうか。よろしいでしょうか。はい、 ありがとうございました。これで本日の議案をすべて終了させていただきま す。以上をもちまして第 4 回成田空港騒音対策協議会を閉会させていただき ます。頂戴いたしましたご意見、今後の環境対策、空港政策に反映させて、 皆様のご要望に応えるべく一層努力してまいる所存でございますので、今後 とも引き続きご支援・ご協力いただきますようお願い申し上げます。長時間 にわたりありがとうございました。
