2000年12月の出来事
*12月31日
@長く休みましたが、今日から再開します。休み中の出来事を古い順に載せて置きます。
@静岡空港訴訟で住民が敗訴
2006年開港予定で建設が進められている静岡空港訴訟で、静岡地裁は22日住民敗訴の判決を言い渡しました。この訴訟は周辺住民が「確実な用地取得が見込めないのに、運輸省が空港設置を許可したには違法だ。」として、設置許可の取り消しを求めていたものです。判決は「運輸大臣の裁量の範囲であり、違法は認められない。」として訴えを退けています。しかし、判決は「問題が全くなかった訳ではない。」とも述べています。
@中国東方航空機が滑走路上で停止し、25分間閉鎖
24日午後0時半頃、成田空港に着陸寸前の中国東方航空523便、A340型機から、「オイル漏れの警告灯がついた。」との連絡があり、同機は着陸後滑走路上に停止し、点検を行いましたが、オイル漏れの形跡はなく、移動しました。この間、25分間滑走路が閉鎖され、到着機1便が他空港にまわりました。
@運輸省が羽田空港再拡張案
運輸省は首都圏の航空需要をまかなうための首都圏第3空港として、B滑走路に平行する2500mの滑走路を南東側に建設する羽田空港再拡張案をまとめました。これは、東京都や財界が提案した羽田空港再拡張と違うのはA・C滑走路と平行の滑走路ではないところです。これはA・C滑走路と平行する滑走路では平行滑走路が3本となり離着陸の飛行コースが重複してくることと、B滑走路と新滑走路が離れるために同時離発着が可能になり、年間の離発着回数が40万回に出来ることによるものです。
【コメント】多分、右図のB案の事と思うのですが、この場合、A・C滑走路と滑走路自体か飛行コースが交差することになります。とすると、4本の滑走路を同時に使用することは難しくなります。それで、便数を40万回に出来るのでしょうか。
@共生委員会運営の改正案を承認・地連協が
共生委員会の母胎である地域振興連絡協議会が26日成田市内で会合を開き、先に提出された共生委員会の運営に関する改正案を全会一致で承認しました。運輸省と空港公団も了承しており、円卓会議を主催した隅谷調査団に報告した後、1月10日から実施されることになりました。主な改正点は第1に周辺対策としての騒音対策などの点検という従来からの役割に加えて、地域づくりを目的とした調査・研究を行えるようにした、第2に運輸省と空港公団を正式なメンバーに加えるが、周辺対策などでは今まで通り議決権は与えない、と言うことのようです。
@成田新高速鉄道検討委員会が報告書
成田新高速鉄道事業化推進検討委員会の幹事会は報告書を委員会に提出しました。それによりますと、ルートは運輸省の示したB案(北総開発鉄道を延伸するルート)とし、建設は第3セクターで、運行は京成電鉄が行う方式にし、2010年開業をめざし、事業費は1300億円と見積もっています。
@成田空港11月分の貨物取扱量が前年比大幅増に
東京税関成田支所が発表したところでは、成田空港の11月分の貨物取扱量が前年同月比に比べて大幅増になりました。輸出が前年比24.9%増、輸入が同17.5%増になりました。
@東京都が小笠原空港の代替に硫黄島基地の供用を提案
東京都は小笠原空港の代替として、米軍が使用している硫黄島基地の供用を求めていく方針を明らかにしました。東京都の案では硫黄島まで民間の数十乗り小型ジェット旅客機を飛ばし、硫黄島から小笠原諸島まで40人乗りの大型ヘリコプターを運航するとしています。計画されている小笠原空港は建設費が1千億円とかかるうえ、貴重な自然を破壊する恐れがあります。硫黄島基地を使う場合には費用が少なくて済み、硫黄島の旧滑走路を整備する場合でも100億円程度で済むとのことです。
@エアドゥの次期社長に北海道庁の幹部を推薦
経営難にあえいでいるエアドゥの再建について北海道の堀知事は27日、道公営企業管理者の石子氏を推薦しました。道の幹部を社長に推薦することについては「道管理会社になってしまうのではないか。」と言う声もありましたが、知事は「道管理会社ではないが、しっかりと支えていく考えを示した。」と述べました。また、推薦された石子氏は記者会見で「ロープライスリーダーとしてどこまで安く出来るか検討したい。喫煙席は社会的流れから見るといかがなものか。」と述べました。
@2機が緊急着陸・成田空港
30日午後2時50分頃、シアトル発成田行きのアメリカン航空271便から「機内のトイレの4箇所で水が漏れて使えなくなったので、優先的に着陸させて欲しい。」と言う要請があり、緊急着陸しました。着陸後の点検では配水管が氷結していました。また、午後3時50分頃、トロント発成田行きのエア・カナダ1便で乗客の妊婦の具合が悪くなりこの便も優先的な緊急着陸を行いました。
@マニラ空港で暴れた日本人乗客が強制送還
27日午後9時半頃、日本航空745便で成田空港からマニラ空港に着いた日本人男性が手荷物の扱いのことで他の日本人乗客と喧嘩になり、止めに入った客室乗務員にも暴行をはたらいて28日午後強制送還されたことが分かりました。この男性は機内でウイスキーを飲んでいたそうです。
@1年間、ご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。
*12月21日
@都合により、明日から30日までの更新が出来ません。次の更新は31日になる予定です。
@来年度予算・成田空港関係はほぼ満額の955億円
昨日内示された来年度予算案で成田空港関係は暫定滑走路建設費も含めて、ほぼ満額の955億円でした。また、首都圏第3空港関係調査費は12億円で、この内、ほぼ半額は羽田空港の再拡張の調査に向けられることになりそうです。
@「羽田空港再拡張の見通しは来年度中に」事務次官
運輸省の梅崎事務次官は今日の記者会見で「羽田空港の再拡張でどのくらいの便数が増やせるかを出来るだけ早く結論を出したい。首都圏第3空港はこの結果によって前提条件が違ってくる。」と述べました。また、成田空港と羽田空港の役割について、「成田空港が完全空港化し、羽田空港の再拡張もできて、発着枠が増える段階では両空港の役割の見直しもありうる。」と述べました。
@千葉県知事がコース遵守を運輸省に要望
千葉県の沼田知事は今日の午前、運輸省を訪れ、梅崎事務次官に羽田空港の国際チャーター便の飛行コースについて海上を飛行することを要望し、確認しました。また、2500mの平行滑走路の建設を国の責任で早期に行うよう要望しました。この際、「平行滑走路が建設できないのは千葉県の責任だ。」と述べた扇運輸大臣の発言について、「地方空港と勘違いをしているのではないか。成田空港は国が責任を持っている空港だ。」と批判しました。
@岩国基地の米軍機が部品を落とす
岩国基地の米軍からの連絡によりますと、昨日の午後、米軍のFA18ホーネットが飛行中にチャフ(レーダー攪乱金属破片)バケツを落としたそうです。どこに落としたかは分かりません。着陸後の点検で発見されたとのことです。
@フェアリンクが仙台ー広島線を4月に開設
仙台空港を拠点とするコミューター運航会社フェアリンクは4月から仙台ー広島線を開設すると発表しました。しかし、広島が広島空港になるのか広島西空港になるのかは未定で、フェアリンクとしては広島西空港を要望していますが、まだ、曲折が予想されます。
@エアドゥが2月に臨時株主総会で10億円増資へ
エアドゥは財界が10億円の拠出を決定したことにより、2月中旬に臨時株主総会を開いて10億円の増資を行うことになりました。なお、社長就任を辞退していた沢田氏の辞退届を受理し、兼務していた運航本部長職から更迭しました。
*12月20日
@関西国際空港2期工事予算が1072億円
来年度予算の政府原案で関西国際空港2期工事関係の予算が請求の1割減の1072億円になりました。これは、来年8月末までに計画の抜本的見直しをすることと、2007年の供用開始を条件にした結果です。
@日本航空が2002年度の採用予定を発表
日本航空は2002年度の採用予定数を発表しました。総合職を60人、運航乗務員を50人採用する予定ですが、客室乗務員についてはまだ未定としています。
@エアバス社が超大型旅客機の製造を正式発表
エアバス社は次世代超大型旅客機の製造開始を発表しました。正式名称はA380型で、乗客は標準で550人、総2階建てになります。乗客数がそれほど多くありませんが、中に、カジノやスポーツクラブを作る予定もあるとのことです。就航は2006年を予定しています。
*12月19日
@周辺市町村の首長と議会が扇発言に抗議
昨日、成田空港周辺の市町村の首長と議会代表70人が運輸省を訪れ、扇運輸大臣の羽田空港国際化問題に対する発言に抗議しました。応対した泉総括政務次官は「成田空港は国際・羽田空港は国内の棲み分けは守る。大臣が『千葉県の努力が足りない。』と言ったのは主語が間違っていて『千葉県』ではなくて、『国』だ。地元と協議する機会を考えたい。」と答えたそうです。
@暫定滑走路供用開始後の国内線発着は年間2万回
昨日、共生委員会が開かれました。その席で、空港公団から暫定滑走路供用開始後の国内線発着は年間2万回になることが明らかにされました。なお、この席で、「今後の共生委員会のあり方」についての検討委員会報告が了承されました。
【コメント】年間2万回の発着と言うことは1日当たりでは約55便と言うことになります。これが、主要な地方空港と結ばれることになりますと、国内線で成田空港に来て、乗り継ぎで海外に行けることになり、かなり利便性が増すことになります。航空会社も自社の国内線から、自社、或いは提携外国航空会社の国際線を利用してもらおうと力を入れることになると思われます。
@エアドゥに経済界が10億円を出資
経営危機が心配されていたエアドゥですが、北海道の経済界が10億円を出資する事になって、取りあえずの危機を回避できました。しかし、30億円の出資要請に対して、道が10億円、経済界が10億円の20億円で、残りの10億円をどうして捻出するかが課題になります。次期社長に内定していて、辞退した沢田氏の去就も不透明です。綱渡りはまだまだ続くようです。
@アメリカがA3XXへの補助金の見直しを要求
アメリカのクリントン大統領は欧州連合との定期首脳会談で、欧州各国がエアバス社のA3XXの開発に対して大型補助金を脂質しようとしていることに対して、「これはWTOの補助金に関する協定に違反している。」と見直しを要求しました。
*12月18日
@羽田空港の北側進入の運用を延期
運輸省は今日、来春に予定していた羽田空港への北側からの進入の運用を延期すると発表しました。これは、検査飛行の結果、ヘリコプターと接近することが多いことが判明したためです。運輸省では検討委員会を開き、安全対策を検討することにしています。
@関西国際空港2期工事の縮小で蔵相と運輸相が合意
宮沢大蔵大臣と扇運輸大臣が会談し、関西国際空港2期工事の来年度の埋立工事を縮小すること、平行滑走路の運用開始を2007年度にすること、2期工事は平行滑走路の運用に必要な設備だけにすること、2002年度予算を請求するときまでに、国民の負担を少なくするため国・大阪府・周辺自治体・民間の出資も含めて事業計画と経営体制を検討することで一致しました。
*12月17日
@亀井政調会長が羽田国際化と再拡張に意欲を表明
今日午前のフジテレビに出演した自民党の亀井政調会長は羽田空港の国際化と再拡張について「成田空港はキャパシティーが足りない。これを補完するためにも、羽田空港の国際化を進めたい。羽田空港の新滑走路の建設を急ぐ。新滑走路の建設には4,5年かかるが、完成するまでに定期便まで入れるようにしていきたい。」と述べました。しかし、羽田空港の新滑走路着工の時期については明らかにしませんでした。
【コメント】このところの亀井氏の言動を見ていますと、新幹線の整備やこの問題など、利権の大きなところに目が向いているように思えます。かっての田中角栄氏を思い出します。
*12月16日
@羽田空港へのシャトル便は引き続き検討へ
昨日終わった日韓航空交渉で、韓国側が要求していた羽田空港ーソウル間のシャトル便と羽田空港の運用時間の拡大については引き続き検討する事になりました。また、成田空港ーソウル線は昨日も書きましたように1日20便にすることになりましたが、その後の需要動向もまじえて、来年の10月に再度検討することになりました。新規路線の開設はソウルと秋田、鳥取、島根、宮崎の路線になりました。
@羽田空港国際化の議員連盟が発足
昨日、首都圏の自民党議員が「羽田空港の国際化を推進する議員連盟」を発足させました。総会では(1)羽田は国内、成田は国際の政策を改め、両方とも国内・国際の乗り継ぎが出来るようにする、(2)羽田空港の再拡張を直ちに決定し、着工する、(3)羽田空港の国際線運航に必要な出入国に必要な要因と施設を整備する、(4)羽田、成田両空港のアクセスを改善する、の4点を決議しました。
@首都圏第3空港の候補地自治体の聴取を2月中旬に
昨日、首都圏第3空港運輸省検討会の第2回会合が開かれ、首都圏第3空港候補地の抽出に向けて、需要・アクセス・騒音などの7項目を視点とすることや2月中旬に自治体や各種団体が示す候補地の意見聴取を行うことを決めました。また、会合では運輸省から定航協と東京都が示す羽田空港の拡張案について説明がありました。
@羽田空港の平行滑走路同時着陸を3月から実施へ
運輸省は羽田空港の平行滑走路へ同時に着陸できるシステムを3月から運用することにしました。これは、両滑走路の間に設定した不可侵区域にどちらかの航空機が進入した場合、管制官が警告を発することによって、安全を確保すると言うものです。これにより、着陸機の混雑が緩和されることになります。これは日本で初めての試みになります。
【コメント】大丈夫でしょうか。2本の滑走路に向かうときに平行になるのは良いとしても、その前は、両機とも同じ進入コースを飛行することになると思うのです。と言うことは、別れる前の2機の間隔が“非常に接近した”ものになると思うのですが。また、そうならなければ、“混雑の緩和”には役立たないのではないでしょうか。
@コンコルドの試験飛行を2月に実施
コンコルドを所有するブリティシュ・エアウエイズとエール・フランスは事故で耐空証明を取り消され、運休しているコンコルドの試験飛行を2月に実施することを明かにしました。安全性を高める対策を取った、と言いますが、事故機の炎の出所については結論が出ていません。
@A3XXの製造開始を来週正式に決定か
バージンアトランテックの会長によると、「バージン航空はエアバスの次世代超大型機A3XXを6機発注し、これによって、受注が50機に達し、エアバス社は来週の役員会でA3XXの製造を正式に決定するだろう。」とのことです。
*12月15日
@《今日でアクセス数が10万回を越えました》
今朝でアクセス数が10万回を越えました。このページを立ち上げたときには考えられない数でした。面白くもない、マイナーで、ローカルなページですから、カウンターも「5桁で良いのではないか」と6桁にするのを迷ったものでした。これも、みなさんの支持があって出来たことと感謝いたします。今後も頑張りますので、ご声援よろしくお願いいたします。
@芝山の相川町長が2期目に意欲を表明
今、開かれている芝山町の定例議会で相川町長が来年12月の町長選挙に2期目を目指して立候補する意欲を表明しました。議員の一般質問に答えたもので、「暫定滑走路の建設や芝山鉄道の延伸工事など、共生策は進んでいる。」と成果を強調し、「次期選挙にもう一度出馬して、これらの施策を完成させ、住むのに誇りを持てる町にしたい。」と続投に意欲を見せたものです。
@日本航空が成田ーソウル便を増便へ
日本航空は現在週7便の成田ーソウル便を1月15日から1便増便し週8便に、さらに、2月5日からはもう1便増便し、週9便体制にすることを明らかにしました。
@ワールドカップ直前に成田ーソウル線を1日20便に
ソウルで開かれていた日韓航空交渉で、成田空港の暫定滑走路が完成を待って、成田ーソウル線を1日20便にすることで合意しました。羽田空港の使用についてはまだ明かになっていません。
@東京都が横田空域の管制権返還を要求
東京都は現在作成している「航空政策基本方針」の中で、東京の西側に大きく広がっている、横田基地の空域を日本側に返還するように要求する事になりました。この横田空域を日本側に返還することにより、羽田空港の処理能力を高めるのが目的です。
@年末年始の航空予約は大幅増に
国内の航空会社13社がまとめたところによりますと、年末年始(12月23日から1月4日)の航空機の予約状況は、昨年に比べて国内線で5.7%増、国際線で25.1%増と大幅な増加になっています。昨年はコンピューターの2000年問題で航空機の利用が控えられた事から、今年は大幅な増加になっているようです。
@ボーイング社がB−747Xの主翼製造を三菱重工業に
この程、日本を訪れたボーイング社の幹部は次世代スーパージャンボB−747Xの主翼の製造を三菱重工業を中心に石川島播磨重工・川崎重工業に任せる意向を表明しました。しかし、これには開発費の25%を日本側に負担することを求める条件が付いているようです。次世代超大型機についてはエアバス社が先行していて、ボーイング社は「需要が多くは望めない」と開発には慎重でしたが、エアバス社の独走を許すのは得策でないと判断して、B−747の改造型を開発することになりました。開発のリスクを分散させる意味でも今回の意向表明になったようです。なお、シンガポール航空は発注したエアバス社のA3XXXの1号機を成田線に投入すると表明しています。
@コミューター路線の撤退が加速
このところ、地方空港を結ぶコミューター路線の廃止が加速しているようです。日本エアコミューター(JAC)では松本ー松山線を3月に廃止して、代わりに松本ー大阪線を就航させることを明らかにしました。松本ー大阪線には既に日本エアシステムが就航していますが、長野県としては日本エアシステムが午後便なので、日本エアコミューター(JAC)便は午前便を要望していますが、機材整備の関係などから、今もところ難しいようです。また、エアニッポン(ANK)では高知ー札幌線を来年の8月末で廃止する方針を明らかにしています。高知県では機材を小型化してでも残して欲しいと要望していますが、難しい情勢です。いずれも、搭乗率が低く採算がとれない結果とのことです。
@「太った客への2席分料金請求は妥当で差別には当たらない」と判決
アメリカのロスアンゼルス上級裁判所は太った女性から出されていた「飛行機に乗るときに、2席分の料金を請求されたのは差別で違法だ。」とする訴えに対して、「航空会社の請求は妥当で、差別にはあたらない。」とする判決を言い渡しました。この女性は体重130Kgでネバダ州からカリフォルニア州に行くときに、航空会社から「隣の客に迷惑をかけないように、2席分のチケットを購入して欲しい。」と言われたそうです。
*12月14日
@千葉県が深夜・早朝便の飛行軌跡の公開を要望
千葉県の田辺企画部長は昨日、運輸省の深谷航空局長に対して(1)千葉県上空を飛ばない飛行コースの遵守、(2)実際に深夜・早朝に飛行した全航空機の飛行軌跡の公開、の2点を電話で要望しました。これについて、企画部では「飛行コースは決まっていても、外れて飛ぶ航空機も多い。運輸省の示した飛行コースでは富津岬をかすめて、木更津沖から旋回にはいる。国際線は大型の航空機で、騒音も大きい。これが、夜中に陸地に入り込むと、便数は少なくても影響は大きくなる。」と説明しています。一方、航空局長は朝日新聞の取材に対し、「経路は守る。公開の問題は、その他の要請と合わせ、今後検討したい。」と述べたそうです。
【コメント】右の図は今日の朝日新聞に載ったものですが、これを見ると、石原都知事が言った、「東京の上空を飛ばすのは、当然だ。」と言う飛行コースにはなっていないようです。東京都民は一安心ですね。
@成田空対協が「北延ばしで、2500mを越える滑走路を」と県に要望
成田市内の各種団体で構成する「成田空港対策協議会」は昨日県庁を訪れ、「成田空港の早期完全化を求める要望書」を企画部に提出しました。この要望書で、(1)成田空港の暫定滑走路は国際空港にふさわしい機能と安全性を持っていない。速やかに2500m平行滑走路の建設を実現すべき。もし、暫定滑走路の供用開始までに用地問題が解決していないのであれば、騒音問題などの環境問題を解決した後、北側への滑走路延長で2500mを越える滑走路を建設する。(2)成田国際物流基地・圏央道の整備・成田新高速鉄道の整備を強力に進めて欲しい、などを要望しました。鬼澤会長は扇運輸大臣の発言について、「それを言わせるのも、地域としてもっと努力すべき事があってのこと。」と述べたそうです。
【コメント】暫定滑走路の延長にあたる下総町の住民は800m北にずれたことに本当に怒っています。これを、さらに北に延ばすと言うことについてどう考えるでしょうか。「成田空港対策協議会」の方々が「騒音対策をすればいいだろう。」と簡単に考えているとすれば、それは、「成田市の手前勝手」と言われても仕方ありません。
*12月13日
@「ワールドカップが羽田空港国際化の契機になる」と森首相
東京都の石原知事は今日、森総理大臣に会い「このままでは何も進まない。」と羽田空港国際化と再拡張につて直訴しました。これに対して、森首相は「分かった。」と答えたそうです。会談後の記者団の質問に対して、森首相は「航空需要は逼迫しているので、何とかしなければならないのは確かだから『分かった。』と言った。空港の役割分担については、ワールドカップの時を検討の良い機会にしたい。」と答え、見直しに前向きの姿勢を明らかにしました。
*12月12日
@運輸大臣が「役割分担は21世紀の課題」
扇運輸大臣は今日の記者会見で、「空港の役割分担の見直しは21世紀の課題として言ったもので、すぐにと言うわけではない。私は日本の航空行政全体を考えているのであり、千葉県側の人とは見方が違う。誤解している。」と述べて、事実上、前言を撤回しました。また、ワールドカップについて、「韓国側から色々出ているが、羽田空港の発着枠は一杯ではあるけれども、1日の公用枠が30便あるが、半分ほどしか使われていない。これを使うことや、地方空港の活用などを考えていかなければならない。」と述べました。
@国際チャーター便は2月1日からを目指す
運輸省は羽田空港を使った午後11時から翌朝6時までの国際線チャーター便の運航について、2月1日開始を目途に関係各機関との調整に入りました。千葉県上空を飛ばないために東京湾上空での旋回コースを新設します。また、航空機にはコンピューターの飛行管理システムの搭載を義務づけます。
@日韓航空交渉で地方空港の完全自由化を提案へ
運輸省は今日から14日まで開かれる日韓航空交渉で地方空港の相互の完全自由化を提案します。これが合意にこぎ着ければ、許可なしで届け出だけで、航空会社が日本と韓国の地方空港どうしを結ぶ路線を新設できることになります。現在でも日本と韓国の間には19の空港で定期便が就航しています。また、この航空交渉では、成田空港の暫定滑走路完成を受けて、成田空港の発着枠拡大に合わせて1時間に1便の東京ーソウル間のシャトル便の実現を提案することにしています。
*12月11日
@「国際チャーター便容認の白紙撤回もあり得る。」沼田知事
沼田千葉県知事は8日の扇運輸大臣の発言に対し、今日の記者会見で「あれが運輸省としての考え方だとすれば、大原則が覆される事になるので、羽田空港への早朝・深夜の国際チャーター便容認の白紙撤回もあり得る。」と述べました。
@「運輸大臣発言は中期的課題と理解している。」運輸事務次官
梅崎運輸省事務次官は今日の記者会見で、「大臣の発言は中期的な課題としていったものと理解している。2002年5月のワールドカップの時に、増える観戦客の輸送をどうするか考えなくてはいけない。羽田空港の国際化については、成田空港の2本目の滑走路が完成し、首都圏第3空港をどうするか問題にするときに検討すべき課題と考える。当面の羽田空港国際チャーター便については午後11時以前に飛ばすことは考えていない。」と述べました。
@エコノミークラス症候群で集団訴訟・オーストラリア
オーストラリアでエコノミークラス症候群で死亡した人の家族や重症になった人たち10人が来年初めにも集団訴訟を起こすことになりました。該当の航空会社としてはカンタス航空・ブリティシュ・エアウエイズ・エール・フランス・ニュージーランド航空があげられています。
*12月10日
@全日空が客室乗務員300人を採用に
全日空は来年度入社の客室乗務員を300人募集することになりました。これは、来年度予想される退職者の補充と、2002年の成田空港暫定滑走路完成で便数が増えることに対応するものです。全日空の客室乗務員の募集は1999年度以来2年ぶりになります。応募資格は短大・大学を既に卒業し、1975年4月2日以降に生まれた人とのことです。
@今年のNLPは8割が本土の基地で実施
防衛施設庁の調査によりますと、今年のアメリカ軍の夜間離発着訓練(NLP)の8割が本土の基地で行われていることが明らかになりました。例年ですと、8割から9割が硫黄島の訓練基地で行われています。少なかった1998年でも硫黄島で5割が行われていました。これについて、アメリカ軍側は「今年は硫黄島の天候が悪かったので。」といっています。
【コメント】しかし、これを鵜呑みにすることは出来ません。時期をずらすなどの努力をしていればこんな事はないはずです。それよりも、ガイドラインの既成事実化を目指したものと考えられます。
@KLMオランダ航空が新千歳ーアムステルダム線を週4往復に
KLMオランダ航空は来年の3月26日より、現在週2便の新千歳ーアムステルダム線を週4往復にすると発表しました。機材は現在のB−747型機(436席)からMD−11型機(282席)に変更になります。この便は北海道から欧州に向かう唯一の路線で人気が高く、搭乗率は90%を越えています。
*12月9日
@扇運輸大臣の発言が波紋を呼ぶ
昨日の扇運輸大臣の発言が大きな波紋を呼んでいるようです。まず、千葉県は県当局・県議会・地方自治体がこぞって反発をしています。田辺県企画部長は「『本当かよ。』と声を上げた。千葉県は苦渋の選択として、ぎりぎり受け入れたもので、このような方針ならば、沖縄出張中の知事が帰り次第、対策を協議したい。『県の努力が足りない。』とはどういうことか。航空行政の責任は国にあるはずで国の努力こそ問題にされなければならない。」と述べました。
@石原知事が「羽田再拡張の調査費が12億円ついた」
石原都知事は機能の都議会で、「東京都が提案した桟橋方式による、羽田空港再拡張の調査費として、国の来年度予算に12億円が計上された。」と答えました。しかし、この12億円は『羽田空港再拡張も含む、首都圏第3空港の調査費』で羽田空港再拡張の調査費そのものではないようです。
*12月8日
@扇運輸大臣が成田・羽田の役割分担見直しを示唆
扇運輸大臣は初閣議後の記者会見で、「成田空港は国際線、羽田空港は国内線」と言う役割分担を見直す方針を示唆しました。「21世紀には新しい考え方があって良い。」と述べました。また、羽田空港国際チャーター便の運航についても、「羽田空港が空いているなら、午後9時以降の運航も考えて良いのではないのか。羽田空港の方が便利なのだから。」と述べました。
【コメント】この人の話を聞いていると、言葉使いも単細胞的で、今までの歴史的経過を知っているのかしら?と思わされますし、「便利なら、それでいいじゃない。」と言う、経済性優先で「騒音の被害に苦しむ人のことなど知っちゃいない。」との考え方が伺えます。頭の中まで、徹底的に単細胞なのでしょうか。
@高校生がiモードで航空機事故の情報サイトを立ち上げ
大阪泉南市の高校3年生・佐久間武尊さんiモードの航空機事故情報サイトをこの程立ち上げました。佐久間さんの父親は運輸省航空機事故調査委員会の調査官で航空機事故の情報サイトを公開しています。武尊さんは父親のサイトを手伝う内に思いついて,iもーそのサイトを立ち上げたものです。
@関西国際空港2期工事埋立の工法見直しを提言
三笠大阪市立大学名誉教授は予想を超える不等沈下に見回れている関西国際空港の2期工事の埋立について、「2期工事は1期工事よりも地盤が軟弱で、1期工事の沈下を越える不等沈下が予測される。これを、従来の工法で行うのは不等沈下を増進することになる。」として、埋立工法の見直しを関西国際空港会社に対して提言していることが明らかになりました。関西国際空港の2期工事については、中止も含めて検討されていますが、工法上からも疑問が浮かび上がったことになります。
*12月7日
@千葉県が羽田空港国際チャーター便を条件付きで承認
紀要、千葉県の田辺企画部長は運輸省から要請のあった羽田空港への早朝・深夜の国際チャーター便とビジネス自家用機の運航について認める見解を明らかにしました。時間は成田空港が閉鎖している午後11時以降から翌朝午前6時までです。これらの便については千葉県の上空を飛行しない条件を付けています。田辺部長は「運輸省の案はほぼ最後通告のようなもので、県としては苦しい選択となった。」と述べました。これを受けて、運輸省は正式に羽田空港の国際チャーター便を認可することになります。国内航空会社はこれを受けて、要望が出ている韓国だけではなく、グアムやサイパンなどへのチャーター便の運航を考えています。しかし、千葉県上空を飛行できないため、1時間当たり、8便が限度で、出入国管理や検疫の能力から、実際に1時間に扱える旅客は400人程度に限られます。
【コメント】個人的には妥当な判断と思います。東京側の騒音がひどくなければ良いのですが。
@成田空港10月実績は便数で1%減、旅客は6%増
空港公団は今日、10月の運用実績を発表しました。それによりますと、前年同月比で便数は1%減り、旅客数は6%増えました。また、取扱貨物量は同1%減となりました。便数と貨物量が前年比で減少したのは4月以降初めてになります。
@全日空がタイ航空と共同運航を開始
全日空は今日、22日から成田ーバンコク線で、タイ航空と共同運航を開始することを明らかにしました。これについては、全日空と日本航空との間で、タイ航空を巡る駆け引きが続いていましたが、日本航空も今まで通り、関西国際空港ーバンコク線・福岡ーバンコク線・名古屋ーバンコク線で共同運航を続けます。
*12月6日
@ミニヴァン・ハイヤーが東京ー成田空港間の正確運行サービス
ハイヤー・タクシー業界の大手、日本交通の関連会社「日交アイクル」では主力の東京ー成田空港線のより一層の正確運行を目指すサービスを12月11日から始めます。同社は会員制のミニヴァン・ハイヤーを運行する会社で、守秘義務や英会話を特徴にして、外国系企業などに会員を持っています。今回は日本交通の東京ー成田空港間の数万件のデーターを元に、ITなどを使って所要時間を正確に見積、事故渋滞などがあった場合には適切な迂回路の指示などで正確な運行を計る事にしています。
*12月5日
@ある読者からのメールを資料の欄に載せます
このホームページの読者から、質問と意見をまじえたメールをいただきました。読者の了解をいただきましたので、匿名で資料のページに載せました。長文ですので、別ページとしました。この方のメールについてのご意見などがありましたら、お寄せ下さい。
*12月4日
@ボーイング社の来年の受注は今年を下回る見込み
ボーイング社のCEOは来年の旅客機の受注が今年を下回る見込みであると発表しました。今年の受注は11月末で580機と昨年1年間の389機を大きく上回っています。今年の受注は過去5年間で最高に達する見込みですが、「来年は今年のようには行かない。」と述べています。
*12月3日
@資料のページに「羽田空港国際化と再拡張問題の視点」を追加しました
資料のページに、私たちの会で羽田空港国際化と再拡張問題を考えるときの参考とするために問題点を整理しました。その文書を載せておきます。これは、あくまでも討議資料です。
@民主党が関西国際空港2期工事中止を検討
民主党の公共事業改革プロジェクトチームが関西国際空港2期工事について、中止も含めた見直し案を検討していることが明らかになりました。着工した神戸空港との両立は無理があるとして2者択一求める案です。2期工事を継続する場合も「見直しが不可欠」としています。
@大蔵省が関西国際空港の着陸料引き下げを0査定
大蔵省は再年度予算請求で運輸省から出されていた、関西国際空港の着陸料を引き下げるための財政支援のための予算請求を0査定することにしました。2期工事の見直しを進めているときに財政支援はそぐわない、と言う事のようです。
*12月2日
@全日空が「伊丹から成田経由で欧米へ」とキャンペーン
全日空は関西で、「伊丹から成田経由で欧米へ」と言うキャンペーンを始めました。8時に伊丹から成田に行く国内線で成田空港に行き、成田空港で全日空の国際線に乗り換えて欧米に向かう路線です。事実上、伊丹ー成田間の運賃を取らない割引を設定しています。このキャンペーンの目的は関西国際空港発の他社の便に比べて、欧米の目的地に早く着ける便もある事を宣伝し、全日空の搭乗率を上げることにあります。しかし、これにより、関西国際空港の利用率がさらに下がることが考えられます。
*12月1日
@11月のアクセス数は4509回でした。ご愛読感謝します。
@成田空港でのUA航空機事故は乗務員の勘違いが原因
運輸省航空機事故調査委員会は1998年5月に成田空港で起こったユナイテッド航空機の緊急脱出事故(98年5月13日の出来事を参照)の報告書をまとめました。それによりますと、事故の原因はまれに起こるエンジンから火が出る「トーチング」をエンジン火災と勘違いした客室乗務員の1人が独断で緊急脱出アラームを作動させたことによる、としています。
@民間団体が羽田空港に2本の滑走路増設を提案
民間団体の「安全都市調査会」は神奈川県の依頼を受けて、調査報告書をまとめました。その中で、羽田空港について2本の2500m滑走路を増設する構想を提案しています。それによりますと、2本の滑走路は現A・C滑走路と20°〜30°傾けてほぼ南北に設置する事で、コンテナ航路への支障を出さず、大井埠頭の機能を損なうことがないようにする。そして、川崎市側の浮島地区にある石油コンビナートは老朽化から移転を促進し、浮島上空を新たな航空路として確保する事によって40万回の離発着を可能にする、と言うものです。
@AIGがボーイング社に大量発注
AIG(アメリカ・インターナショナル・グループ)の航空機リース部門はボーイング社に対して、B−777の新型機8機,B−777−200ER型機25機、次世代B−737型機7機を発注しました。