1998年1月の出来事

*1月31日

@今月、このホームページを訪れてくれた方は655名でした。ありがとうございました。

@昨年の貿易額で成田空港が日本一に

 税関の発表によると昨年1年間の貿易の取扱額で成田空港が横浜港を抜いて初めて日本一になりました。輸入額は1984年から日本一だったのですが、昨年は輸出額でもコンピューターなどの高額商品の輸出が好調で横浜港を抜きました。横浜港はアジア向けの輸出が多く、アジアの経済危機の影響をまともに受けて、27年間続いた日本一の座から滑り落ちました。

@日本政府が成田発着枠で米企業に優遇措置を約束・・・安全上の問題も心配

 決着した日米航空交渉の中で日本政府は成田空港への発着枠を旅客便として使いやすい昼の時間帯をアメリカの航空会社に特別処置として配分することを約束していたことが明らかになりました。成田空港の発着枠は管制官の労働問題や騒音問題から昼の時間帯は最大で1時間当たり28便、3時間で75便までにすると制限されていました。この基準を緩和してアメリカの航空会社に割り当てるものです。

【コメント】これは騒音対策上からも運航の安全を確保する点からも見過ごせない問題です。「管制官の労働問題」というのは言い換えれば「管制官が航空機を安全に管制するのに必要な発着枠」ということになります。この基準は運輸省自身が『安全のため』といって制定したもののはずです。この間、管制の方法が変わったとか、空域が広くなったとかの安全上の条件は変化していないはずです。ということは、『安全を無視してアメリカの要求に屈した』ということになります。このようなことは乗客やコース直下の住民の安全のために認めるわけにはいきません。運輸省は『安全のために』とみずから設定した基準を都合が悪くなると安全を無視して変えてしまいます。昨年の公団との交渉でも本会の会員である萩原弘幸氏が追及した『現A滑走路の使用回数』問題でも同じです。また、今回の日米航空交渉の妥結に伴う増便はどのように行われるのでしょうか。昨年、運輸省から周辺自治体に要請のあった『今春からの増便のお願い』についても、周辺自治体の完全な了解はまだとれていないはずです。あの、『増便のお願い』はポーズだけだったのでしょうか。

@日米航空交渉が妥結

 難航していた日米航空交渉が妥結しました。今回の交渉でアメリカ側は航空の完全自由化を要求してきました。これに対して日本側は現航空協定が不平等であるから、まず、これを是正することが先決と主張してきました。完全自由化については3年後に再び交渉を再開し検討することになりました。そして、先発企業を双方3社ずつにすることになりました。この3社とは日本側が日本航空・全日空・日本貨物航空、アメリカ側がユナイテッド航空・ノースウエスト航空・フェデラルエクスプレス航空です。後発企業は日本側が日本エアシステム1社に対しアメリカ側はアメリカン航空・コンチネンタル航空・デルタ航空・トランスワールド航空の4社になります。先発企業は日米間では自由に路線と便数を設定できます。後発企業には双方に90便ずつ増便が認められます。しかし、日本は日本エアシステム1社だけですから90便も増便できる訳がありません。ただし、この90便のうち42便は東京とホノルル・シカゴ・ニューヨークなど11路線では現在でも便数が多いので増便は認められません。お互いが相手国からさらに他国へ路線を伸ばす以遠権は実質自由化になります。また、共同運航も実質自由化になりますが、同じ国同士の共同運航は週28便に制限されます。3年後に再び協議が始まりますが、その結果いかんに関わらず、4年後から7年後にかけて後発企業に35便の増便が認められています。今回の交渉で平等にはなったのですが、航空業界の規模が違いますから、実質的にはアメリカ側の有利になるのは仕方ありません。日本の航空会社が生き残れるかどうか厳しい局面が予想されます。これが、安全性の軽視につながらなければ良いのですが。今回の交渉妥結に対して、クリントン大統領は「アメリカの企業が強い分野に対して自由化を求めていく方針の勝利だ。」と述べていますが、思わず本音が出た感じがします。

@ルフトハンザ航空が第1ターミナルから第2ターミナルに移ります・・・3月1日より

 成田空港を発着するドイツのルフトハンザ航空は今まで第1ターミナルでの搭乗でしたが、3月1日から第2ターミナルでの搭乗になります。間違えないようにしてください。


*1月30日

@成田空港の危機管理体制を強化

 空港公団の中村総裁は昨年暮のユナイテッド航空の乱気流事故の教訓を生かし、今回の事故のような場合に@緊急対策本部の設置、A航空会社との調整、B空港クリニックなどとの調整、を直ちに行い情報の収集と体制の確立を行うことになったと記者会見で発表しました。

@大阪空港周辺自治体がジェット機50便の増便を認める

 大阪空港週への11自治体で構成されている[大阪空港騒音対策協議会]は30日臨時総会を開き、国から要請のあったジェット機の1日50便の増便を認めることになりました。また、同時に国側が提示していた騒音対策区域の4割の縮小も認めることになりました。

【コメント】かっての大阪空港周辺の騒音はひどいものでした。そして、歴史に残る航空機騒音訴訟が長年闘われ、住民側の実質的な勝利でジェット機の便数などが住民との間で協議されて決められるルールが確立されてきたのです。関西空港ができてから大阪空港を利用する航空機は少なくなり、騒音が軽減されたことから、騒音区域の見直しが行われたものと思われます。そして、増便の方は便数減による燃料贈与税の減少が周辺自治体の財政を直撃したものと想像されます。それが、今回の増便を認める決定の要因になったのではないでしょうか。もちろん、YS−11型機などのプロペラ機の老朽化も関係していると思うのですが。しかし、実際の騒音下に暮らす住民の気持ちはどうだったのでしょうか。

@シートベルト着用のサインは出ていた

 昨年の4月にパリから成田に向かっていた日本航空のジャンボ機が茨城県上空で乱気流に合い、乗客がケガをした事故で、事故当時、シートベルト着用のサインが出ており、シートベルトを着用するようにとのアナウンスも行われていたことが明らかになりました。

@日米大平洋路線は3大グループ化に

 アメリカの航空業界に詳しい筋によると、30日にも合意が見込まれている日米航空協定を受けて、日本とアメリカを結ぶ大平洋路線は3つの多きなグループに再編されるもようです。そのグループは@アメリカン航空と日本航空、Aノースウエスト航空とコンチネンタル航空と日本エアシステム、Bユナイテッド航空と全日空、のグループになるそうです。

@空港公団のホームページに第1サテライトの解説が出ました


*1月29日

@ノースウエスト,JASと提携

 23日の所でも書きましたが、日米航空交渉の席で日本側から日本エアシステム(JAS)とノースウエストとの共同運航を提案しましたが、これが具体的になってきました。共同運航はJASが持っている関西空港から中国への便で行われることになるようです。ただ、これをするには中国の許可が必要ですので、当面はこの便への乗り継ぎを便利にすることになるようです。

@日米航空交渉が最終盤でもたつく

 合意間近と伝えられていた日米航空交渉ですが、最終盤でもたついているようです。今週に合意に至らなければ、来週も場所を東京に移して合意を目指すようです。


*1月28日

@ノースウエスト航空とコンチネンタル航空が提携

 アメリカ第4位のノースウエスト航空と第5位のコンチネンタル航空が大規模な業務提携を行うことになりました。ノースウエスト航空がコンチネンタル航空の株を14%取得することになります。ノースウエスト航空はアメリカ西部と大平洋路線に強く、コンチネンタル航空は東部と中部を基盤にしています。両社は共同運航やマイレージサービスやチケットの販売、乗り継ぎ便の調整などを行うことになっています。


*1月26日

@各航空会社でシートベルトの着用を徹底

 昨年のユナイテッド航空の乱気流の事故以来、各航空会社がシートベルト着用のサインが出ていないときでもシートベルトを着用するように乗客を説得しているようです。航空会社によっては毛布をかけて寝ているときにも、「毛布の上からベルとが見えるように」と言う徹底ぶりです。

 なお、昨年の乱気流事故のときに、負傷者の数や負傷の程度などの連絡がうまく伝わらなかったために、事故機が成田空港に引っ返したときに待機していた医師が1人で、救急車が7台と少なく、初期の治療がスムースにいかなかったことから、成田空港ではこのような事故のときの対応の仕方を見直すことになっています。これについては空港公団の中村総裁も昨年暮の記者会見で陳謝しました。

@国内航空会社9社が乗客に介助を要請

 国内航空会社9社は航空機事故のときに非常口近くのシートに座っている乗客に避難の介助を要請することになりました。アメリカの航空会社では既にこのような要請は行われています。国内各社ではこのシートに座る乗客に対し、脱出シュートを使って避難する乗客を下で受け止めるなどの介助を要請し、そのための印刷物や指導を行うことになるようです。この非常口近くのシートは前が空いていて足を伸ばせることや離着陸のさいにスチュワーデスと向かい合わせになることなどで、結構人気があります。


*1月25日

@カンタスオーストラリア航空アジア便を大幅削減

 カンタスオーストラリア航空がアジア各国の経済危機の影響をまともに受けています。この経済危機でアジアからの観光客が極端に落ち込み、航空便の削減を余儀なくされています。韓国からのある日の便には大型の旅客機にお客がたったの7人しかいない事もあったそうです。オーストラリアは外貨を観光収入に依存している所が多く、カンタス航空の問題にはとどまらないようです。

@ハヤブサを使って空港から鳥を追い払う実験を羽田空港で実施

 詳しいことが分からないのですが、一昨日当たりか、これからか、羽田空港で鷹匠がハヤブサを使って野鳥を空港から追い払う実験をした(?する)ようです。野鳥がエンジンに吸い込まれるとエンジンを破損したり、航空機の事故にもつながります。アメリカの空港では鷹を使って効果を挙げているそうです。


*1月24日

@一坪共有地問題で北原派が弾劾声明

 反対同盟北原派は23日、相川芝山町長が一坪共有地の共有者に所有権の返還を求めたのに対し、「前例のない裏切り行為」とする弾劾声明を出しました。北原事務局長は一坪運動の継続を呼びかける元熱田派のグループにも一坪共有地の堅持を呼びかけると語りました。

【コメント】元熱田派がシンポジュウムや円卓会議をはじめたときは北原派はやはり裏切り行為として激しく非難したものでした。今までですと、北原派が“共闘”を呼びかけるなどいう事はなかったと思うのですが。それだけ、北原派にとって事態が厳しいという事なのでしょうか。

@成田空港での大麻の押収量が2.6倍に、昨年度

 東京税関成田支署がまとめたところによると、昨年1年間に摘発した密輸事件の特徴は楽物のなかでも大麻の押収量が2.6倍になりました。また、事件にかかわった容疑者の年齢は20代が22%で倍増し、特に日本人女性が運び屋に仕立てられるケースが増えているそうです。


*1月23日

@日米航空交渉でアメリカ側が譲歩

 アメリカ側の新たな要求で暗礁に乗り上げていた日米航空交渉は22日になってアメリカ側が56便の新たな要求を撤回しました。また、同一国同志の共同運航を無制限に認めるという要求も、日本側が示した有力会社どうしの共同運航は認められない、という譲歩案に理解を示しました。日本側は日本エアシステムとノースウエストとの共同運航を提案しました。そのかわり、今回の暫定協定が切れる5年目以降、アメリカ側の増便を段階的に認めることを明記することになるようです。これにより、来週の大筋合意の可能性が強くなりました。


*1月22日

@相川芝山町長が一坪共有地の解消を共有者に呼びかけ

 芝山町の相川町長は今日午後、空港用地内の一坪共有地の共有者に対して共有を解消してほしいとする声明を発表しました。町長は「芝山鉄道の早期完成に向けて、町長としてやれることはやっていきたい。」と語りました。これに対して、反対同盟北原派や元熱田派の実験村グループは反発を強めています。

@芝山鉄道の起工式が行われる

 1月8日の所で書いたように、今日、芝山鉄道の起工式が行われました。式には運輸省の官房審議官らが出席しました。

@暮れと正月の成田空港の利用客は昨年に比べて7.6%減る

 暮れから正月にかけて成田空港を利用した人は昨年に比べて7.6%も減りました。これは不景気と円安が大きく影響したものと思われます。


*1月21日

@日米航空交渉でアメリカが新たな要求

 13日にも書きましたが、昨日からアメリカで始まった日米航空交渉で合意にこぎ着けるものと思われていた今回の次官級協議ですが、アメリカが新たな要求を持ち出すことによって難航が予想されます。アメリカ側は後発企業に対して、週70便の増便とフェデラルエクスプレス社が使っていない枠の内、週20便を増便することで決着する方向でした。しかし、昨日の交渉で、アメリカ側はこれに加えて、今までアメリカの航空会社が飛んでいない地方都市の空港への増便週56便を要求してきました。また、アメリカの航空会社同士の共同運航についても無制限に認めるよう要求してきました。これに対して、日本は発着枠に余裕のない成田空港に限って認める方針で溝は埋まりませんでした。今回の新たな要求はアメリカ上院のノースウエスト航空に近い外交委員長が2月12日にこの問題に関する公聴会を予定して、これ以前に決着をつけないように声明を出したことにも関係がありそうです。


*1月20日

@10日までの出来事を{1998年1月の出来事}のページに移しました。

@矛盾が露呈し始めた「共生」理論

【コメント】昨日の出来事にも取り上げましたが、元熱田派の実験村グループは実験村を滑走路予定地上に作ることを主張しています。そして、これをてこに空港の完成を阻止しようとしています。円卓会議が終了して、22項目の合意が出来たとされたときには、今にも、平行滑走路の工事が進むように言われてきました。確かに、昨年は用地内農家の移転合意が相次ぎました。しかし、ここに来て雲行きが怪しくなっています。平行滑走路の工事や横風滑走路予定地の地下を通る芝山鉄道と空港の真ん中を南北に通過する道路のトンネル工事の着手の見通しは立っていません。運輸省が約束したように2000年度に平行滑走路を完成させるためには、遅くても、1999年4月には工事に着手しなければなりません。ここで、解せないのは元熱田派でシンポジュウムと円卓会議に出席して22項目の合意に同意したはずの実験村グループの態度です。実験村や一坪共有地の地権者に土地を公団に売らないように働きかけを強めています。

 しかし、これもシンポジュウムや円卓会議の成り立ちから考えると不思議はないのかもしれません。と言うのは、元々、このシンポジュウムや円卓会議は関係する地元・周辺住民の多くに呼びかけられて始められたものではありません。石毛博道氏らが空港反対闘争からの「名誉ある撤退」を模索していたところに、運輸省が目を付けて村山千葉大教授や隅谷教授などに頼み込んでシンポジュウムや円卓会議を設定したのです。あくまでも、元熱田派の人たちを対象に始められたものです。しかも、この”元熱田派”と言ってもその当時既に派としての実態もあやふやなものだったのです。したがって、派としての意思統一も難しいのが実状だったと思われるからです。そして、元熱田派だけではいかにも体裁が悪いので、完全空港を目指す人や聞いたこともない地元・周辺の団体の“代表”を加えたのです。そして、シンポジュウムや円卓会議が開かれるごとに関係市町村に傍聴の動員をかけて、さも、地元・周辺の住民が関心を持っているように見せかけたのです。地元や周辺の住民の多くは元熱田派のために催されるセレモニーをさめた目で見ていました。しかし、マスコミを中心に振りまかれる“共生”“共生”と言う言葉が先行し、流行言葉のようになって、問題が全て、すぐにも解決するような幻想を振りまきました。

 私たち守る会は、「このような大事な問題を決めるのであれば、地元・周辺市町村の代表が一同に会するような場で民主的に話し合うべきである。騒音対策委員会は伝統もあり、このような場所には打って付けである。」と主張してきました。しかし、運輸省の担当者は「民主主義の規範を作るという場所でもないし・・・」と耳を貸そうとはしませんでした。

 今からでも遅くはないので、一部の人だけではなく、関係する全ての市町村と住民を対象にした『空港と住民の未来を考える場』を設定し、検討を行うべきだと思います。


*1月19日

@茨城県牛久市でも航空機問題が起きています

 茨城県牛久市に住む方からEメールをいただきました。その方によりますと、牛久市でも上空を通過する航空機が問題になっているそうです。牛久市では住民の要求によって、昨年の12月8日に運輸省・空港公団・牛久市による説明会が行われ、飛行コースについての事前の説明がなかった問題が取り上げられ、今月の31日にも第2回の説明会が行われる予定との事です。それに向けて、航空機の高度を測定したいとのことで、このホームページにある「飛行機の高度とコースの簡易測定法」についての問い合わせでした。

@実験村グループと元小川派の島村さんが旗開き

 昨日、元熱田派の実験村グループの旗開きが行われました。代表世話人で円卓会議にも参加していた柳川秀夫さんは「滑走路建設問題を含めた2期工事をなくすという闘争方針に変わりはない。」とのべ、芝山鉄道についても「滑走路問題と不可分な問題で1坪運動の所有者の人には土地を手放さないように訴えて行く。」と述べました。一方、元小川派で用地内農家である島村昭治さんも自宅で旗開きを行い、「運輸省や空港公団の態度は30年前と全く変わっていない。変わったのは反対していた人たちだ。空港を完成させるという政策には断固反対して、この地で農業をやっていく。」と語りました。

@旭川空港でエアニッポン機が脱輪

 今日9時45分頃、旭川空港についた仙台発旭川行きのエアニッポン375便が滑走路から誘導路に入るところで曲がりきれず、前輪が滑走路から脱輪して動けなくなりました。けが人などはありませんでした。この事故で旭川空港は一時閉鎖され、1便が新千歳空港へ向かい、この375便が折り返すはずだった便が欠航しました。


*1月18日

@新しいハードにしてようやくホームページにつなぐことができました。また、よろしくお願い致します。

@今度の日米航空交渉でアメリカが4400億円の得に

 共同通信によると、今度の日米航空交渉の合意で日本の航空会社とアメリカの航空会社の利益の差は年間で700億円アメリカが多くなり、年間4400億円の差になると言う試算が出たそうです。日米の不平等をなくすための交渉でしたが、名目上は不平等の是正になったものの、日米の航空会社の体力の相違から実際には不平等が広がる結果になったようです。

@共用空港の占有部分にも交付金を支給

 自治省は自衛隊や米軍が民間と共用している空港の民間占有部分に固定資産税額に当たる交付金を支給する改正案を国会に提出することになりました。今まで、共用空港では固定資産税は非課税で米軍や自衛隊が使用する部分については相当額を交付金として関係市町村に支給してきました。しかし、民間だけが使用する部分については交付金の支給対象にはなっていませんでした。今回の改正で上積みで支給される交付金の総額は全国で1億円です。


*1月15日

@大雪の影響はそれほどひどくないようです

 今日未明から雪が降り続いていますが、成田空港では国内線の羽田空港に比べて比較的順調に運航されているようです。ただ、夜に入って滑走路が凍結する恐れがありますので、影響が出るとすると、これから明日の朝に掛けてと思われます。成田空港の南東側12Kmにある九十九里平野では雪が少なく、東京などで20cm近く積もった9日の日もほとんど積もりませんでした。成田空港のあたりに来ると雪も結構降るのですが、東京ほど積もることはないようです。

@コンピューターのハードを変更するので、もしかするとうまくつながらず、更新が遅れるかもしれません。あしからず。


*1月13日

@成田空港に14便増で決着・・・日米航空交渉

 読売新聞によると、1年以上にわたってもめ続けた日米航空交渉は成田空港の発着枠で、現在アメリカのフェデラルエクスプレス航空が未使用にしている28枠をアメリカの旅客会社4社に割り振り、週14便増便することで合意に達した模様です。その他、全日空を運航権に制限のない「先発企業」に格上げし、アメリカの「後発企業」に週90便の増便を認めることも合意したようです。20日の次官級協議で正式に決着する模様です。今回の合意は4年間の暫定合意で3年後に再び協議を再開します。

@福田克彦氏死去・・・記録映画監督

 成田市在住で記録映画監督の福田克彦氏が12日なくなりました。氏は記録映画「三里塚」に助監督として関わり、その後、シンポジュウムや円卓会議にも熱田派として参加し、熱田派の理論的指導もして来ました。現在は「地球的課題の実験村」検討委員会の委員を務めていました。

@エアランカ航空機に爆破予告

 12日午後2時半頃、東京のスリランカのエアランカ航空予約センターに「3時半に航空機を爆破する。」と言う電話が入りました。エアランカ航空では成田からコロンボに向けて飛行中だった航空機を最寄りの鹿児島空港に緊急着陸させ、機内を点検しましたが、異常はありませんでした。同機は午後9時35分頃、鹿児島空港を離陸してコロンボに向かいました。

@全日空スヌーピー号、耐空証明書を忘れて13回飛行

 全日空のスヌーピーの塗装をしたジャンボ機が常に形態を義務づけられている「耐空証明書」を忘れたまま13回も飛行していました。これを携帯しているかどうかは毎回パイロットが点検することになっていますが、14回目のパイロットが気がついたものです。此の件で全日空は航空局に始末書を提出しました。


*1月12日

@北原派が集会と旗開き

 反対同盟北原派は11日、芝山町の岩山記念館で決起集会を開きました。参加者は約100名。3Kmをデモ行進しました。その後、成田市のレストランで旗開きを行い、実力闘争の堅持と2000年完成と98年着工阻止を確認しました。旗開きの参加者は約200名で、用地内に住む市東東市さんも参加しました。


*1月11日

@出国審査の後でも海外旅行傷害保険に加入可能になりました

 成田空港では今まで、出国審査の前に海外旅行傷害保険の加入手続きをしておかないと保険に加入することができませんでした。ところが、出国審査の前は外貨への両替や出国手続きなどで忙しく、つい忘れてしまいがちでした。そこで、このほど、出国審査場を出たところに、海外旅行傷害保険の自動加入機が12台設置されました。これにより、出国審査を終わって飛行機に搭乗するまでの間に保険に加入できるようになりました。


*1月10日

@シルク航空機事故でB−737に耐空性改善通報

 運輸省は9日、シルク航空機事故の原因が水平安定板のボルトの一部が製造過程で抜け落ちていた可能性にある、として日本航空とエアニッポンが所有しているB−737型機の点検を至急行うよう、対空性改善通報(TCD)を出した。対象となるB−737型機は12機で、24時間以内または飛行回数5回以内の点検を義務づけている。

@B−737、2機で固定金具が取り付けられず

 上の記事の続報です。運輸省のTCDに沿って水平安定板の取り付け金具の点検を行ったところ、日本トランスオーシャン航空の1機とエアニッポン航空の1機から取り付け金具の不足が発見されました。点検後、すぐに金具をとりつけて修理し、運行には支障ありませんでした。

@米軍機、中国山地に部品落とす

 7日午後3時頃、米海兵隊岩国基地所属のFA18C戦闘攻撃機のチャフフレアバケツと呼ばれるプラスチック製の部品がなくなっているのが発見されました。チャフフレアバケツというのは敵のミサイルなどのレーダー波を錯乱するために空中に蒔く金属片を入れるものです。

@2月完成の第1サテライトへの移動はバスになります

 2月に供用開始になる第1サテライト(1月1日の項を参照)へは、来年の2月に北ウイングや新中央棟が完成するまで、第4サテライトからバスに乗って移動する事になります。なお、第1サテライトを使用する航空会社はアメリカン航空・カナディアン航空・キャセイ航空の3社になります。

@航空科学博物館で航空カレンダー展が開かれています

 空港の南側の隣接した芝山町にある航空科学博物館では今、1998年航空カレンダー展が開かれています。展示されているカレンダーは航空会社や航空関連会社の55種類のカレンダーです。期間は今月31日までです。

@コンピューターの2000年問題への対応は問題ない

 成田空港で使用しているコンピューターの2000年問題を検討していた空港公団はほぼ、問題点を洗い出し、1999年春までに対応を終わる見通しとの事です。

@訂正:大雪で3便が欠航、9日午前0時まで滑走路を使用

 昨日、「大雪の影響はありませんでした。」と書きましたが、正しくは、「9日朝からは」とすべきでした。8日夜は雪のため、3便が欠航し、1便が2時間遅れて、結局、滑走路を9日の午前0時まで使いました。


*1月9日

@12月15日の日航機ニアミスの相手は自衛隊機

 運輸省は昨年12月15日に岐阜県恵那市の上空で起こった日航機のニアミスの相手は航空自衛隊のT−33型練習機だった、と発表しました。しかし、自衛隊機のパイロットは安全な間隔だったと言っているそうです。

@成田空港は今日の大雪の影響はありませんでした

 関東地方をおそった2年ぶりの大雪ですが、成田空港では雪になったのが遅く、積雪も5cm程でしたので、凍結防止剤をまいて滑走路の凍結を防ぎました。その結果、離発着には影響がありませんでした。


*1月8日

@第25回騒音対策委員会は3月の30日(月)

 今日、空港公団から電話がありまして、「第25回の騒音対策委員会を3月30日午後2時から行うので日程を空けておいて下さい。」との事でした。

@運輸省が千葉県に回答:羽田の国際化と深夜・早朝便の騒音について

 昨年10月に千葉県知事から運輸大臣に当てた要望書が出されていましたが、運輸省は6日、回答しました。今日、共産党の県議団にお願いして、この要望書と回答の全文をファックスで送っていただきました。ありがとうございました。この全文は「要望書と回答の全文」のページに載せました。

 回答の要旨は藤井孝男運輸大臣が「国内拠点空港たる東京国際空港につきましては・・・」と言う言い回しで間接的に羽田空港が国内空港である、旨を述べるにとどまっています。

 また、葛南地区と木更津地区の深夜・早朝便の騒音について自動測定局を、という県の要望については「その必要があれば・・・」と当面の設置には消極的でした。しかし、両地域の騒音に配慮して新しい飛行経路を設置したことを明らかにしています。

@羽田の深夜・早朝便の利用率は60%以上

 この羽田の深夜と早朝の便は主に、盆や暮れの時期に臨時便を中心に運行されています。その飛行回数は半年で約600便を越え、その利用率は平均で65%近くになっているそうです。

芝山鉄道の起工式は22日におこなわれます

 12月30日の所で書きましたが、芝山鉄道の起工式が今月の22日に行われることが決まりました。順調に行けば、2年で完成するそうですが、予定地内には一坪共有地が残されており、見通しは不透明です。

@米軍の低空飛行訓練は年1000回、7ルート

 米軍基地を抱える4市の市議で作る「リムピース」と各地の市民団体の調査によると、米軍の低空飛行訓練は1年で1000回以上に及び、そのルートは7ルート確認できたそうです。


*1月7日

@管制官の4任に1人がヒヤリを経験[全運輸のアンケート]

 今日の毎日新聞によると、全運輸労働組合が全国の管制官に行ったアンケート調査では回答のあった1479人の内376人が一昨年の6月から昨年の5月までの1年間の間に、「ヒヤリとした」「ハッとした」経験を持ったことが明らかになりました。これは民間機同誌が80%ですが、自衛隊機や米軍機と民間機が接近したものも20%ありました。多い空港は羽田が32件、関西が31件、成田が20件でした。

@米軍ヘリがゴルフ場に緊急着陸

 昨夜、江東区のゴルフ場に訓練飛行をしていた米軍のヘリコプターがトラブルで緊急着陸しました。幸いけが人などはありませんでした。

@県議補選立候補予定者が九十九里浜沖のハブ空港推進を公約に

 今月の25日投票が行われる、千葉県東金市の県議補選に立候補を表明した広田幸吉氏は公約の一つとして「九十九里沖への国際ハブ空港の誘致に積極的に取り組む。」と表明しました。

@公団が『くうこうだより』新春号を発行

 空港公団は元旦に地元と周辺の子どもたちを対象に念4回発行している『くうこうだより』の新春号を発行し、地域に配布しました。

@12月の出来事は[97年12月の出来事]のページへ移しました。


*1月6日

@[アルバムのページ]に新しい写真を6枚追加しました。


*1月5日

@中村空港公団総裁が平行滑走路工事について触れる

 空港公団の中村徹総裁は今日の年頭記者会見で平行滑走路の工事について公式の場では初めて触れ、「今年は用地取得の問題とともに、平行滑走路の工事についても考えてみたい。」と述べました。しかし、これは[平行滑走路の工事を着工する]と言う問題ではありません。反対派の用地がない北と南の部分についてはすでに工事は終わっているのが現状です。下の写真がその一端です。ですから、総裁の言っていることは[用地の取得ができたところから工事に取りかかりたい]と言う意味と思われます。

@三沢基地のF-16がアクロバット訓練を市街地で

 今日の朝日新聞によると、昨年の夏頃から三沢基地のF-16の1機が木曜日に基地上空で背面飛行やきりもみのアクロバット飛行の訓練を始めて、基地周辺の住民の不安を掻き立てているそうです。これは三沢基地所属のパイロットの一人がアクロバットチームに選ばれたためのようです。住民の抗議に対して米軍は「基地上空でやるから大丈夫。」といっているようですが、F-16ではものの何秒かで基地を通り過ぎてしまうでしょうから、市街地でやっているのと同じ事になります。「大丈夫」と言われてもそれを鵜呑みにするわけにはいきませんね。


*1月4日

@米軍機、民間機に急接近、9月から3件

 4日付朝日新聞によると、運輸省が確認しているだけで米軍機が民間旅客機に急接近している事例が、昨年の9月以降3件確認されています。これらは空中衝突防止装置が作動して、緊急回避を余儀なくされたものです。9月12日には青森県上空で全日空のA320型機にF16戦闘機2機が、10月下旬には同じ青森県上空で日航機にF16戦闘機が、11月中旬には高知と徳島の県境上空で日航機にF18型機2機が急接近されています。また、日本乗員組合連絡会議によると、この1年余にパイロットから8件の報告があったという。運輸省は在日米軍に対し「民間機との非行間隔を十分とる」よう異例の要請書を提出した。これに対して在日米軍は「民間機との安全には十分配慮する。」と答えているが、この回答後も急接近は発生しているという。自衛隊機は訓練の行き帰りにも決められたルートを使っているが、在日米軍機は日米安全保証条約により行き帰りにも自由なコースを飛べることになっている。これに対して「何らかの規制が必要。」と言う声もあがっている。

@昭和基地用に雪の滑走路を実験・・・北海道陸別町

 昨日の朝日新聞によると、「南極へ大型航空機を飛ばす会」では現在、小型飛行機しか使えない昭和基地で、C−130規模の大型輸送機の離発着ができる滑走路を基地近くの南極大陸に建設するための実験を今月から北海道の陸別町で始めるそうです。これは、除雪車で平らにし、散水車で水をまいて、ローラーで固めていき強度を増して滑走路にするものです。

@デルタ航空機、乗客急病で成田に緊急着陸

 3日夜、名古屋からアメリカに向かったデルタ航空機の機内で、日本人の男性乗客が激しい腹痛を訴えたため、同機は成田空港に緊急着陸しました。

@グアム島の管制レーダーの故障で日航機2便が引き返す

 3日、グアム島の航空管制用レーダーが故障したため、日本航空では同島に向かっていた航空機2機を出発地に引き返させました。

@第10回航空・宇宙展は来年の11月に実施

 1995年の春に幕張メッセで行われた第9回航空・宇宙展は8万人以上の人でにぎわいましたが、次の第10回航空・宇宙展は来年、1999年11月17日から21日まで、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で行われるそうです。この航空・宇宙展は確か3年に1度開催されることになっていたと思うのですが、私の思い違いでしょうか。それとも、今の経済情勢のもとで間隔を空けたのでしょうか。騒音や大気汚染やオゾン層の破壊などの航空公害防止の展示も設けてほしいと思うのですが。


*1月3日

@次世代SSTは2010年頃実用化か

 アメリカと欧州と日本は次世代のSSTを実用化するための研究を進めています。このSSTは東京とロスアンジェルス間を4時間半で結びます。考えられている速度はアメリカがマッハ2.4、欧州がマッハ2.0、日本がマッハ2.2となっています。これからの課題は航続距離をB−747並にのばすことと、騒音や大気圏の環境を破壊しないかどうかの研究にあると思います。コストは現在の1.4倍に押さえられる見通しです。

【コメント】私見ですが、首都圏第3空港はこの次世代SSTの離発着を考えて作られるのではないかと思われます。しかし、今のSST;コンコルドが羽田にデモフライトに来たときの音の大きさには度肝をぬかれました。今度のSSTは大丈夫なのでしょうか。


*1月2日

@[未買収地の地図]のページを書き換えました。

@カンタスオーストラリア航空が韓国便を休止

 カンタス航空は「2月1日より韓国への運行を休止する。」と発表しました。これは韓国の経済事情の悪化とオーストラリアへの韓国からの観光客が激減しているためです。カンタス航空では「当面、需要の回復は見込めないが、回復すれば再開する。」としています。


*1月1日

 新年あけましておめでとうございます。

@12月25日までの出来事を「97年12月の出来事」のページへ移しました。

@操縦席の窓ガラスにひびが入り成田に引き返す

 31日午後2時20分頃、成田から上海に向けて離陸した中国東方航空524便のエアバスA340型機が離陸直後に機長席正面の窓ガラスに突然ひびが入ったため、成田に引き返しました。原因は凍結防止のために窓ガラス内部に張り巡らされている電熱線のショートではないかとのことです。

@2月に第1ターミナルの第1サテライトが改装オープン

 改装工事を行っていた成田空港の第1ターミナルの第1サテライトが供用開始になります。従来の2倍の広さのサテライトになるそうです。

 また、同じく改装工事中の北ウイングと新センタービルは来年の初めにもオープンする予定です。北ウイングは従来の50%増しの広さになり、センタービルは3階が北ウイングと南ウイングの連絡通路やサービスエリヤ、4、5階が店舗街になります。

@4月から大気質のリアルデータを公開

 空港公団では現在公開している航空機騒音のリアルデータに加え大気質のリアルデータを公開することにしています。ただ、このデータを見ることのできるタッチビジョンは3カ所しかないようです。

@「20万回の発着回数の内2万回は国内線に当てる」中村総裁

 空港公団の中村徹総裁は今日付けの千葉日報のインタビュー記事の中で、平行滑走路が完成した後の飛行回数について「年間の発着回数20万回の内、2万回は国内線になるだろう。なお、地元の理解が得られれば、年間の発着回数を22万回まで増やしたい。」旨の発言をしました。

@首都圏第3空港の候補地は5カ所か?

 第7次空港整備計画は財政再建に絡む公共事業の抑制で2年間延長されることになっていますが、運輸省は首都圏第3空港について第7次空港整備計画の終わる平成14年度までに事業着手を目指す方針のようです。その候補地としては、○横浜市本牧沖 ○横須賀市沖 ○富津市沖 ○九十九里浜沖 ○鹿島灘沖 と5カ所があげられているようです。

【コメント】素人考えですが、これらの候補地はいずれも空域がネックになるのではないでしょうか。東京湾の横浜市本牧沖と横須賀市沖は羽田空域と米軍の横田・厚木空域が重複し、富津市沖は羽田空域、九十九里浜沖は成田空域、鹿島灘沖は成田空域と自衛隊百里空域と重複しています。また、海上空港ですから、埋め立てか浮体空港になりますが、鉄鋼業界の力関係から言うと、浮体空港が有力なのではないでしょうか。