1998年4月の出来事

 

*4月30日

@都合により3日間更新が出来ません。よろしくお願いします。次の更新は5月4日の予定です。

@4月のアクセス数は1055回になりました。

@中部国際空港会社が明日発足

 愛知県常滑市沖の海上に作られる予定の中部国際空港を建設・運営する『中部国際空港株式会社』の設立総会が今日名古屋市で開かれました。会社の正式な発足は明日になります。これにより、2005年の完成を目指して具体的に動き出します。

@香港の新空港で火事

 今年7月の開港を目指している香港の新空港で29日の深夜火事が発生しました。火事は30日の未明には消し止められましたが、原因は漏電ではないかと見られていますが、放火の可能性も否定できないとのことです。なお、この火事によって開港の日程が延びることはないそうです。

@ルフトハンザ・ドイツ航空が過去最高の利益

 27日に発表されたドイツのルフトハンザ航空の97年12月期の連結決算によると、純利益が前年比で50%増の8億3500万マルクになり、過去最高になったそうです。


*4月29日

[25回騒音対策委員会の資料]のページに委員の名簿を付け加えました。

@この20年で人口が113.1%増える・・・成田市と富里町で

 ちばぎん総合研究所の経済リポート『変貌を遂げる成田空港周辺地域』によると、空港周辺の14市町村の人口が1995年段階で20年前の53.4%増加しているそうです。特に都市部の成田市と富里町をあわせた人口は113.1%も増えているとのことです。この間の千葉県の平均の人口増は39.7%増で、空港周辺の人口増はこれをはるかに上回っています。また、同期間の市町村税収入(市町村民税や固定資産税)は14市町村の内11市町村が県の平均を上回っています。特に成田市はこれらの収入が収入全体の63.5%にもなっており、周辺地域の中でも抜きん出ています。さらに、空港には1996年現在、4万人が就業しており、その内の18000人が周辺地域に居住しています。同地域での就業人口は15万人なので8人に1人は直接空港関係に就業していることになります。

@日本の航空3社の格付けを『投機的』に・・・米のS&P社が

 アメリカの格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは日本の航空会社、日本航空・全日空・日本エアシステムの会社格付けを『投機的』等級に引き下げると28日に発表しました。同社は理由として「競争が激化しているのに、3社は効果的な対応をとっていない。」としています。『投機的』とは「かなりのリスクを覚悟しなさい。」という事になります。


*4月28日

@運輸審議会が大館野城空港への2路線認可を答申

 運輸省の運輸審議会はエアーニッポンから出されていた7月18日に供用を開始する大館能代空港への2路線を認可する答申を行いました。この2路線は羽田−大館能代と札幌−大館能代です。1日1往復になります。羽田ー大館能代はA320型機、札幌−大館能代はB−737−200型機での運航になります。

@東北唯一の福島飯坂農道滑走路が完成

 昨日、東北ではただ一つの福島飯坂地区農道離発着場(通称ふくしまスカイパーク)が完成し、開業式が行われました。しかし、埼玉へ向かう予定の1番機は濃霧のため離陸できませんでした。農道空港はコストが高いのが悩みの種で、加えて気象状況に左右される弱点もあらわにしました。

15日までの出来事を[98年4月の出来事]のページに移しました。


*4月27日

@成田空港と羽田空港間に直通電車・・・11月から

 東京都と京浜電鉄と京成電鉄の3社は成田空港と羽田空港の間で直通の特急電車を走らせることで今日大筋で合意しました。所要時間は1時間40分で料金は1500円程度にする予定です。11月から運行をはじめ、昼間の時間帯で1日4往復させる予定です。これにより、国際線と国内線の乗り継ぎが便利になります。

@関西国際空港の輸出入が4兆円を突破・・・昨年度

 関西国際空港の輸出入量が昨年度金額で初めて4兆円を越えました。これは一昨年に比べて16.4%増になります。輸出は27.7%増の2兆4271億円、輸入は2.6%増の1兆5789億円でした。

@厚木基地の第3次騒音訴訟の原告が5千人を突破

 厚木基地の騒音についての第3次訴訟で、原告側は今日、1607人の追加提訴を行い、原告の総数が5000人を越えました。賠償請求額は42億9360万円になりました。

@今日、空港公団から『くうこうだより』1998年春号が送られてきました。


*4月25日

@成田空港の発着枠、今日から10便増の370便に

 今日から成田空港の発着枠が拡大され、10便増の370便になりました。成田空港の発着枠が拡大されるのは7年半ぶりの事です。運輸省はこの拡大について「地元に相談し了承を得た。」としていますが、芝山町が了承していない内に日米航空交渉で発着枠を拡大する旨の譲歩を行っていました。この発着枠の拡大は既成事実で“地元への相談”はポーズだった、といわれても仕方ないでしょう。

@米軍の弾薬・小火器の輸送を日航に以来していた

 今年の1月6日、那覇空港から関西国際空港に向かった日本航空機に、米軍から60Kgの小火器と弾薬の輸送が依頼されました。これに気がついた機長が危険物として乗せられるかどうか問い合わせをしている内に、同機の出発時間となったため同機は積まずに出発しました。会社側は次の便に乗せようとしましたが、貨物会社が持ち帰り、結局、この小火器と弾薬は輸送されませんでした。航空法では、弾薬などは厳重に梱包されて、1箱25Kg以内であれば旅客機にも積めることになっています。しかし、実際に積むかどうかの判断は機長が行うことになっています。日本航空の会社側は組合との交渉の席上、「このようなケースは輸送しても何も問題がない。」と答えています。今後、ガイドラインの問題ともからめて、このようなケースが増えてくるものと思われます。

【コメント】成田空港については本会や千葉県との約束で、『軍事利用は一切しない。』という事になっています。したがって、この約束の中には今回のようなケースも当然含まれます。しかし、今回のようなケースでは機長がすんなりと認めて問題にならなければ、外部のものにはわからないことになります。以前、本会で日本航空の貨物上屋を見学したとき、「荷主に迷惑がかかるといけないので、写真は遠慮してくれ。」といわれた事を思い出します。

@全日空機が雲中で緊急回避をする

 昨日の午後4時40分ごろ、羽田から関西国際空港に向かっていた全日空の145便ジャンボ機が和歌山県御坊市の上空4100mで衝突防止装置(TCAS)が作動し、360m上昇する回避動作を行いました。雲中で相手機の機影は確認できませんでしたが、最接近時は水平距離で2Kmまで接近したとのことです。

@明日、名古屋中華航空機事故から丸4年

 1994年の名古屋空港で起こった中華航空機事故から明日で丸4年目を迎えます。遺族たちが提唱した『やすらぎの園』も完成し、明日、除幕式と合同衷霊式が行われます。


*4月24日

@千葉県企画部企画課長宅へのゲリラは中核派の仕業

 一昨日の千葉県企画部企画課長宅への爆発物ゲリラは中核派革命軍の仕業でした。今日、都内の報道機関に犯行声明が届きました。なお、周辺の自治体では犯行のあった一昨日にゲリラに対する抗議声明を発表しています。

@空港公団が20周年の記念ピンバッチを配布

 空港公団はゴールデンウイーク20周年記念感謝キャンペーンとして5月2日(土)と3日(日)の10:00〜12:00、14:00〜16:00の2回、20周年記念ピンバッチの配布と野点の抹茶サービスを行うそうです。

@『くうこうだより』春号を明日発行・・・騒音対策委員会の報告も

 空港公団は明日、地域向けの広報誌『くうこうだより』の1998年春号を発行します。今回は開港20周年を特集しています。また、去る3月30日に行われた第25回騒音対策委員会の報告も載っています。この騒音対策委員会の報告は本会が「騒音対策委員会の内容を地域の人達に知らせるために、広報誌を発行してほしい。だめなら、せめて今ある広報誌に報告を載せるように。」と要望して実現したものです。

@北朝鮮が空域を民間航空機に開放

 以前にも取り上げましたが、北朝鮮が自国の完成空域への民間機の立ち入りを認め、23日よりアメリカ方面から韓国・香港などへ向かう航空機が通過するようになりました。


*4月23日

@全日空乗務員組合が新賃金体系拒否を確認

 ゴールデンウイークのために一時ストライキを中止している全日空の乗務員組合は今日、組合大会を開き、会社側が導入しようとしている新しい賃金体系をあくまで拒否することを確認しました。


*4月22日

@千葉県企画部企画課長宅に爆発物ゲリラ

 今日、午前2時50分ごろ、千葉県木更津市の千葉県企画部企画課長宅で爆発音が上がり、自家用車と車庫の天井が壊れました。現場から乾電池やリード線などが見つかりました。成田空港の建設に反対する過激派の塩化ビニール製の爆発物によるゲリラ事件と思われます。

@中国東方航空機内で自殺騒ぎ

 昨日の午後2時20分ごろ、成田から北京に向かおうとした中国東方航空524便が搭乗ゲイトを離れた直後、中国人と見られる女性2人が「自殺する」といってナイフを取り出し、自分の手首を切りました。同機はゲートに引き返し、2人は空港警察署に引き渡されました。同機はすぐに出発しました。同署で事情を聞いたところ、2人とも帰国したくないと騒ぎを起こしたものです。

@関空の陸上ルートは当面国内線だけに限定

 運輸省は関西空港の陸上飛行コースを新設する問題で、(1)空港直近の泉州上空ルートは当面、国内線だけに限定する、(2)騒音を軽減する上昇方式を採用し、騒音コンターの縮小をはかる、という方針を決めて近く地元に提示することになりました。

@中部国際空港予定地のボーリング調査が始まる

 今日から、中部国際空港建設予定地でのボーリング調査が始まりました。同空港は2005年の完成を目指しています。完成するば全国で5番目の第1種空港になります。

@台湾航空局が乗務員の再教育などの安全対策を回答

 1994年4月に起こった名古屋空港での中華航空機事故の調査をしている、運輸省の事故調査委員会は事故原因の一つとして乗務員がエアバスA300−600型機の操縦に不十分だった事があるとして、台湾航空当局に安全勧告を行いました。それに対する回答がこのほど台湾当局から届き、これを公表しました。その中で、台湾当局は乗務員の再教育などの安全策を示しています。


*4月21日

@コロンビアでB−727型機が墜落・・・53人絶望か

 今日の日本時間の午前7時ごろ、コロンビアの首都サンタフェデホゴクでエクアドルの首都キトに向けて離陸したエクアドル・タメ航空所有のB−727型機が離陸直後に山中に墜落しました。乗客・乗員は53名で生存者はいないもようです。日本人は搭乗していなかったようです。同機はエールフランスが運航していました。

@栗源町の中核派の活動家5人を逮捕

 千葉県警は空港東側の栗源町の中核派活動拠点『三芝物産』に常駐している活動家5人を道路運送法違反の疑いで逮捕しました。容疑は3台の自家用車で宅配物を無許可で配った疑いです。中核派の活動資金にしていたものと見られます。


*4月20日

@琵琶湖北部に小型機が墜落か

 今日午後3時55分ごろ琵琶湖北部に小型機が墜落した、と110番通報がありました。現在、舟で捜索しています。また、3時すぎに大坂の八尾空港を飛び立って、琵琶湖方面に向かったセスナ177RG型機が戻る予定の5時すぎになっても戻ってきていません。八尾空港では無線でこの航空機を呼び出していますが返事はありません。このセスナ機には2人が乗り組んでいました。

@全日空の乗員組合がストライキを一時中止

 6日からストを続けていた全日空の乗員組合は明日の午前0時からストライキを一時中止することを決定し、会社側に通告しました。これは、ゴールデンウイークを控えて乗客が多くなるため、とのことです。しかし、問題が解決したわけではないので状況によってはゴールデンウイーク後にストライキを再開することもありうる、との事です。


*4月19日

@10日までの出来事を[98年4月の出来事]のページに移しました。

@福岡空港で情報システムがダウン・・・遅れが出る

 昨日の午後2時35分ごろ福岡空港でレーダー情報システムが故障しました。このシステムは九州全域の航空管制を行うものです。このため、故障のなおる3時51分まで機影を確認しながら航空管制を行いました。このため、29便が30分以上の遅れを出しました。

@ブラジルで国内航空運賃が約半分に値下げ

 ブラジルではこのところ、国内航空の運賃が最大で半分程度まで下がっているそうです。これは、国際線の運賃が下がるに連れて、国内旅行よりも海外旅行の方が割安感が出て、国内旅行が不振になり、危機感を持った国内旅行業者が国内航空運賃の値下げを各航空会社に要望した結果とのことです。

@写真のフイルムは機内持ち込み手荷物で・・・フイルムメーカーが呼びかけ

 写真のフイルムメーカーはフイルムを機内持ち込み手荷物にして持ち込むように呼びかけています。これは手荷物検査のX線装置の中に精密検査が必要と判断すると、強力なX線による断層撮影装置に切り替わる機種が出てきたためです。従来の装置なら、ISO800以上の高感度のフイルムでなければX線の影響を受けなかったのですが、この新しい装置ではISO100のフイルムでも影響を受け、色が変化したり、縞模様が出たりする影響があるそうです。


*4月18日

@ミクロネシア航空の客室乗務員が救済申し立て

 少し古い出来事ですが、コンチネンタルミクロネシア航空の日本支社の客室乗務員の組合が、契約社員になるか早期退職を受け入れなかった18人に対して乗務をさせないのは不当労働行為だ、として14日に東京都地方労働委員会に救済を申し立てました。

【コメント】今、航空業界は自由化の嵐の中でリストラの大波が労働者に押し寄せています。それを象徴しているのが全日空の長期のストライキです。「全日空のパイロットの年収が2500万円で高すぎる。アメリカのパイロットでも年収は1600万円程度だ。」というキャンペーンが行われていますが、高いことは高いと思うのですが、日米の物価水準を考えると額面ほどの差はないのではないかとも思います。日本人の悪い癖で恵まれたものを引きずり下ろして、自分が虐げられている溜飲を下げる傾向があるようにも思います。私もそうですが、バブルのころは蔑んでいた公務員に対して、馬鹿にしたことをコロリと忘れて「公務員は我々の税金でいい思いをしている。」と非難を浴びせるのもその一つです。しかし、これらは時の支配層が自分達の失政や経営の失敗や特権的既得権から一般の人達の不満を外らせるために、お互いをいがみ合わせる常套手段だ、という点も忘れては行けないと思います。


*4月17日

共生委員会円卓会議の22項目の実施状況を再点検へ

 昨日、開かれた成田空港地域共生委員会で円卓会議で確認された22項目の実施状況を再度点検することになりました。22項目の点検は96年に一度行われています。共生委員会の地域部会と運輸省、公団の3者で5月から7月にかけて7回の地域部会を開き点検する予定です。


*4月16日

@定期航空協会会長が空港使用料と航空燃料税の軽減を要望

 昨日、定期航空協会の野村吉三郎会長は藤井運輸大臣を訪ね空港使用料と航空燃料税の軽減を要望しました。これに対して大臣は検討する、と答えましたが、はっきりとした態度は示しませんでした。これらは空港整備の財源となっており、97年度は国内3社で3300億円になっています。空港使用料は諸外国の3倍近くになっています。

【コメント】空港周辺の住民に対する騒音対策などもこの航空燃料税を財源としています。『周辺対策交付金』もこの航空燃料税を財源としているため、空港に離発着する機数に比例して増減するのです。すなわち、発着数が増えれば、騒音も増え、交付金も増える計算になるのです。航空会社の経営が苦しいからと言って燃料税が下げられる事を理由に、周辺住民への対策をおろそかにすることは許されません。航空機を利用する人が迷惑をかけている空港周辺の住民への対策費を運賃の一部として負担することは受益者負担の原則から当然の事と思います。

@岡山と上海間の定期航空路が近く開設

 中国東方航空は運輸省に対し岡山と上海の間に定期航空路を開設する申請を出しました。運輸省も認可する方針で、早ければ6月にも運航を開始することになりそうです。


*4月15日

@第25回騒音対策委員会へ提出された資料のページを作りました。

@ドイツの空港隣接都市職員を招き意見交換会・・・成田市で

 成田空港対策協議会では14日、成田市内でドイツのミュンヘン空港に隣接するフライジング市の職員を招き意見交換会を開いた。同士は1969年に空港建設計画が持ち上がったときには住民が反対したが、1992年の開港後は古都の環境保全とハイテク企業誘致などの発展策を調和させている。昨日の会議には空港周辺主張ら100人が参加した。フライジング市の都市部長の講演のあとの討論会では「空港周辺の1市7町を合併すべきだ。」などの意見が出たそうです。最後に成田市の小川国彦市長も「合併構想はぜひやるべきだ。さらに関係市町村が一緒に農業のモデルとなる『農業センター』を空港周辺に作ることが今後の課題だ。」と述べました。

【コメント】このドイツのフライジング市の経験が成田空港にも当てはまる、と言いたいのでしょうが、運輸省とドイツの当局との対応の違いも当然あるのではないでしょうか。私見ですが、“共生”は大きいものが小さいものを飲み込む事ではないと思うのです。外見だけ少し譲歩したように見せて、取り込んで行くのならこれは“共生”ではないと思います。合併にしても成田市が他の町村を取り込むのでは意味がないと思います。『農業センター』構想は難航している『地球的規模の実験村』で妥協点を探る一つの案なのでしょう。

@運輸省が上空通過料を徴収する方針

 運輸省は日本が管制する空域を通過する外国の航空機から上空通過料を徴収する方針を固めました。1999年度から適用したい意向です。これは国際的に見て高すぎる空港使用料を引き下げるための財源を確保するために考え出されたもののようです。しかし、外国の航空会社の反発は避けられそうにありません。

@アメリカが10年で8割の事故削減方針を打ち出す

 アメリカのゴア福大統領は今後10年間に8割の事故削減を目指すアメリカ政府の包括的な航空安全性の向上策を発表しました。特に目玉となるのは前方の山などを感知して警報を発する地上接近警報システムの3年間での導入です。


*4月14日

@全日空のストライキが2週目に突入

 全日空の乗員組合のストライキが2週目に突入しました。6日のスト突入以来、労使の交渉は全く持たれていません。組合側は「経営側が提案している新賃金体系が賃金の切り下げにつながる。」と認める気配はありませんし、今期、大幅な赤字に転落した経営側も「経営立て直しのためにはどうしても必要。」と譲歩の気配を見せません。組合の主張はここに載っています。

*4月13日

@空港公団の今年度予算は1187億円

 政府の今年度予算が8日に成立しましたが、空港公団の今年度予算は概算要求とほぼおなじで昨年度の22%増しの1187億円になります。主なものは環境対策費が184億円、第1ターミナルビルの改修工事が340億円、駐機場の海舟に55億円、芝山鉄道への追加出資金が8億円認められています。

@全日空の社長が空港利用料の引き下げを要望

 詳しいことはつかめませんが、全日空の社長が国際的に見て割高な日本の空港使用料の引き下げを要望する発言をしたようです。その中で、「リストラにも限界がある。」と述べたようです。

@タイ航空機が上海でオーバーラン事故

 12日の午後、上海の虹橋国際空港で着陸しようとしたタイ航空のMD11型機がオーバーランをして滑走路の先の草地に突っ込みました。幸いに乗客・乗員約300人にはケガはありませんでした。この事故で虹橋空港は13日早朝まで閉鎖されました。


*4月12日

@平行滑走路直下に住む住民がA滑走路で騒音実体験

 11日に空港公団は平行滑走路直下で北側5.5Kmに住む住民約30名を対象とした、騒音の実体験を行いました。現在使用されているA滑走路の約5.5Km付近で騒音を聞いてもらい、同時に騒音測定も行いました。午前中は離陸便14機で測定値の平均は81デシベルでした。午後は着陸便12機で測定値の平均は79デシベルでした。参加した住民からは「機種やコースによって音が大分違う。」「今日は晴れていたが、曇ると音が反射して大きくなるのではないか。」「両方の滑走路を同時に利用したら、騒音も全く違うのではないか。」などの意見が出されました。

@千葉大教授の村山元英氏が「首都圏第3空港と空港都市建設」について20日に講演

 千葉経済懇談会(会長 沼田武知事)では20日に千葉市で4月例会を開き、千葉大学教授の村山元英氏に「首都圏第3空港と空港都市建設」という演題で講演してもらうことになったそうです。村山氏はこのなかで、九十九里宝島空港構想などについて講演するとのことです。

@米機のタイヤがパンク滑走路が10分閉鎖

 10日午後3時5分ごろ成田空港に着陸したマイアミ発のアメリカン航空27便MD11型機のタイヤが1本パンクしました。この破片を回収するために滑走路が10分間閉鎖されました。

@関空の陸上ルート新設のための2回目の実機騒音テスト飛行が実施

 運輸省は11日、関空の陸上ルート新設のための実機テスト飛行を早朝に実施しました。騒音の測定結果は、57から62デシベルで予測の範囲を大幅に下回りました。運輸省は「これで問題がないことが実証でき、地元の了解を得られると思う。」とコメントし、視察した横山ノック知事は「今回の結果を受けてコース問題の早期解決に向けて取り組みたい。」と述べました。しかし、地元は反発が強く、今回の測定地点となった、吉道勇貝塚市長は「気象条件もあり、2回では見極められない。」と実機テストの継続を求める意向を表明しました。

@東京駅と羽田空港を30分で結ぶ構想を提案

 東京都交通局は都営地下鉄浅草線に引き込み線を建設し、新たに「東京駅」を作って羽田空港と都心を30分で結ぶ具体的検討に入ることになりました。浅草線の宝町駅の500m北西にJR東京駅があります。浅草線は京浜急行と相互乗り入れで羽田空港に乗り入れる事になっています。運輸省も「汎用効果が認められる。」と好意的に受け止めているそうです。しかし、建設には数千億円の費用が見込まれ、この調達が課題です。

@航空自衛隊のスクランブルが昨年は160回に

 防衛庁は昨年1年間の航空自衛隊のスクランブル発進が160回に達したことを明らかにしました。この回数は一昨年に比べて32%減少しています。特徴はロシア機に対するスクランブルが大きく減少したのに対し、中国機に対するスクランブルは例年の1〜2機に対して20機以上に上ったことです。

@エアニッポンが機内サービスの飲み物を注文に応じたサービスを実施へ

 エアニッポンは距離の短い国内線では飲み物サービスをお客からの要求があった場合にのみサービスすることになりました。これは、従来より、「距離の短い路線での画一的な飲み物サービスは必要ない。」という旅客の要望に応えたものです。

@海上保安庁のヘリ事故は操縦モードの切り替えが原因か

 2月20日に起こった海上保安庁の救難ヘリコプターの事故原因を調べている調査委員会は、ヘリコプターが操縦モードを手動から自動に切り替えた直後に姿勢を乱して墜落したことを明らかにしました。切り替えの手順などに問題がなかったかどうか調べることにしています。


*4月9日

@都合により、10日と11日の更新が出来ません。よろしく。

@日本航空もストに突入・・・日本エアシステムは回避

 日本航空乗員組合は昨日から会社側と交渉を続けていましたが、交渉は決裂し、今日の午前0時からストライキに突入しました。今日は管理職が乗務し、影響はありませんでした。一方、日本エアシステムはぎりぎりで交渉が妥結し、ストが回避されました。また、全日空のストライキは4日目に入り、国際線の20便が欠航しました。

@国内航空運賃を99年度中に自由化・・・最終答申を提出

 運輸政策審議会の航空部会は今日、国内運賃の99年度中の自由化と運航費補助による離島路線継続政策の導入を盛り込んだ最終答申をまとめ藤井運輸大臣に提出しました。運輸省はこの答申にもとづき法律改正などの準備を進めます。

@外国人旅行者が初めて400万人を越える

 国際観光振興会は昨年、1年間の日本に入国した外国人旅行者が前年に比べ9.9%増の421万8205人だった、と発表しました。400万人を越えたのは初めてです。なお、昨年、1年間の日本人出国者は前年比0.6%増の1680万2761人で、6年連続過去最高を記録したとのことです。

@全日空で最新鋭機に日本の名勝を塗装

 全日空では最近導入したエアバスA321型機に日本の名勝22カ所の風景写真を特別塗装し、今日、これらの機体を披露しました。


*4月8日

@地球的課題の実験村の最終報告案を先送り

 「地球的課題の実験村」構想検討委員会は昨日、都内のホテルで委員会を開き最終報告案をまとめる予定でしたが、設置場所について結論が出せず、4月下旬に再度委員会を開くことになりました。

@ジャンボ機の燃料タンクの電気配線点検を勧告

 1996年7月にニューヨーク沖に墜落したトランスワールド航空の事故を調べている米国家運輸安全委員会(NTSB)は7日、Bー747型機の最新型をのぞく各機種の燃料タンクないにある燃料残量計の電気配線を点検するよう勧告を出しました。これは同事故が燃料タンクの電気配線の不良が爆発につながった可能性を強く示唆したものと思われます。また、同勧告は連邦航空局に対して、燃料タンクないの燃料測定器に高電流が流れないように防止装置を全航空機に装着するように求めています。ただ、事故の原因については現在も調査中、としています。

@関空の2期工事の民間出資金にめど・・・関西経済連合会長

 関西経済連合会会長の新宮康男氏は関空の2本目の滑走路を建設するための2期工事の民間出資金、420億円のめどがついたことを明らかにしました。1期工事の出資企業に7割の追加出資を求め、新規出資企業の出資予定額をあわせるとこの額を達成できる見込みとしています。

@全日空のスと続き、香港便などが欠航、明日からはJASもストに突入

 全日空のストライキは3日目に入り、香港便やニューヨーク便に欠航便が出ました。しかし、全日空では他社の便に振替を勧めるなどの対応をとり、混乱はありませんでした。明日からは日本エアシステムもストに入ります。

【訂正】

 昨日の佐賀空港への乗り入れの記事ですが、名古屋からの便を申請したのは全日空の子会社のエアーニッポン(ANK)でした。すみませんでした。


*4月7日

@百里基地の共用化は滑走路新設で一致・・・知事が表明

 茨城県の橋本知事は7日に行われた定例記者会見で百里基地の民間共用化計画について、県と防衛庁と運輸省の3者による協議の結果、3月末に民間機用の新滑走路を新設することで合意に達した、と述べました。民間機は軍用機と比べて機体が重いので、現滑走路を補強するか、新滑走路を作るかで話し合われてきました。

【コメント】民間空港との共用となると、空域の調整など成田空港にとっても大きな影響があると思われますが、今から準備に入っても、新滑走路の供用開始までは少なくても5年はかかるものと思われます。したがって、平行滑走路完成後の飛行コース案の発表には影響がないものと考えられます。これを理由にした案の提示の引き延ばしは許されません。

@アメリカの航空運賃の高騰に歯止め

 3月29日の項で書きましたが、アメリカで大手の独占・寡占による航空運賃の高騰に対して、アメリカ運輸省は新規参入の航空会社を保護することで歯止めをかける方針を示しました。具体的には大手の不当な運賃の引き下げや採算を度外視した座席の拡大などを監視するということです。

@全日空が佐賀空港に乗り入れを申請

 全日空は7月に開港する佐賀空港へ羽田からと名古屋からの1日1便を運航することを運輸省に申請しました。佐賀空港に乗り入れる定期便としてはこれが初めての申請となります。


*4月6日

@米軍機、29空港に919回飛来・・・昨年1年間で

 外務省と運輸省の調査によると、昨年、米軍機が飛来した空港は29空港と一昨年よりも増えていることが明らかになりました。昨年の米軍機の着陸回数は919回でこれは一昨年に比べて少なくなっています。航空関係者によりますと、『軍民共用化は既成の事実』となっているとのことです。

【コメント】この数字には驚かされます。一体、どのような基準からこの数字が出てくるのでしょうか。29空港には米軍の基地も含まれるのでしょうか。そうとすると、919回は少ないような気がします。この中に成田空港が含まれていることはないのでしょうか。新ガイドラインは既成事実の追認を意味しているのでしょうか。

@佐賀で超軽量機が墜落・・・パイロットは死亡

 昨日の午後4時25分ごろ、佐賀県浜玉町に超軽量動力機(ウルトラライトプレーン)が墜落し、運転していた男性が死亡しました。

@全日空がストに突入・・・明日は影響が出る見込み

 新賃金体系導入に反対している全日空の乗員組合は今日の午前0時から国際線を対象とした指名ストライキに突入しました。今日は管理職パイロットが代わりに操縦し平常運航しましたが、あす意向はパイロットのやりくりがつかず、欠航便が出るもようです。


*4月5日

@アトランタ郊外で小型機同士が空中衝突

 4日、アメリカのアトランタ郊外で単発の小型レシプロ機と双発の小型ジエット機が空中衝突し、両機とも墜落しました。この事故で、5人が死亡しました。地上の住民には被害はなかったもようです。両機は高度1300m程のところで衝突したもようです。原因はまだわかっていません。


*4月4日

@北日本での米軍機の接近、2年で30回・・・米軍当局が認める

 米国防総省の当局者は北日本で民間機に米軍機が接近した回数はこの2年間で30回になることを認めました。しかし、「国際的な飛行規則には違反していないので民間機には危険はなかった。」とも述べています。


*4月3日

@空港周辺の環境の情報公開システムが1日よりインターネットに

 空港周辺の環境の測定値が空港公団のホームページで1日より公開されました。項目は大気質と騒音と水質の3項目です。大気質は前日までの測定結果が毎日公開されています。騒音は1日毎の各測定局の結果が示されていますが、集計に手間取るのか前日の結果、と言う訳には行かないようです。半月分をまとめて公開と言うことかも知れません。水質は月ごとの結果を公表しているようです。これは画期的なことで、空港公団の意気込みを感じます。大気質と騒音のリアルタイムの測定値が気象情報と共にインターネット上で公開されると全国どこからでもアクセス出きるすばらしいものになるのですが。

@『三里塚さくらの丘』公園が1日にオープン

 空港公団が三里塚の旧御料牧場の跡地に整備をすすめていた『三里塚さくらの丘』公園が1日から一般に公開されました。空港が出きる前はこの三里塚の御料牧場の周辺は桜の名所として親しまれていました。これを少しでも再現しようと整備されていたものです。今年の桜の見頃は7日ごろになるとのことです。

@成田空港飛来機展・・・28日まで航空博物館で

 芝山町にある航空科学博物館では97年度に成田空港に飛来した珍しい航空機などの写真約100枚、模型6機を展示する。

@空港案内にパソコンを導入

 成田空港では4月から16カ所ある案内カウンターでパソコンを使った案内がスタートする。今までは、手書きの図などを使っていたのが、画面上の地図で案内できるようになる。案内できる情報は20種類になる。

@中部空港副社長に運輸省のOBが就任

 中部国際空港会社の副社長に山下元運輸省自動車部長が内定しました。山下氏は現在、日本鉄道建設公団の理事を勤めています。これで、会社の主要ポストに3人の運輸省OBが就任することになりました。なお、社長には民間人の平野幸久氏が内定しています。

@常時シートベルト着用のサインを点灯へ

 アメリカン航空とユナイテッド航空は1日から、常時、シートベルト着用のランプを点灯することになりました。これにより、他の航空会社も追随するものと思われます。

@山口東部空港は米軍岩国基地との併用が適当

 先頃、山口東部空港問題専門委員会は沖合いに移転する米軍の岩国基地を併用することが適当である、との結論をまとめました。

@アメリカ軍・・・『日本の国内規則を順守している』

 在日米軍の関係者は米軍機の低空飛行訓練について「アメリカ軍は日本の国内規則を順守して低空飛行訓練を行っている。」と述べました。これは低空飛行訓練に対する世論の批判に配慮した結果と思われます。しかし、順守しているとはとても思えません。

@全日空乗員組合が6日にストライキを予定

 全日空の乗員組合は会社側が示した労働条件に反発して6日の午前0時から国際線のB−747−400型機への乗務を拒否するストライキを設定しています。

@エールフランス日本支社が解決金8000万円

 会社の希望退職を拒否したところ、賃金を押さえられなどの不当労働行為を受けたとして、エールフランスの従業員17名が訴えていた問題で、東京都地方労働委員会によるあっせんが成立し、会社側は基本給を補正するほか、従業員に8000万円を支払うことになった。

@航空3社が最終赤字に

 日本エアシステムは31日、1998年3月期決算で経常損益が15億円の赤字になる予想と発表した。これにより、日本航空と全日空とあわせて、3社とも赤字になることが確実になった。

@欧州6航空会社が新連合

 欧州のスイス航空、オーストリア航空、サベナ・ベルギー航空、ポルトガル航空、AOMフランス航空、トルコ航空の6社は生残りをかけて新しい連合を結成する。これは、ルフトハンザ航空やスカンジナビア航空など6社で作る『スターアライアンス』に対抗するためのもの。

@乗務員組合連絡会議が米軍機とのニアミス防止で申し入れ

 2日、航空会社のパイロットなどで作る組合の連絡会議が運輸省と外務省に最近多発している米軍機とのニアミス防止を求める要望書を提出しました。要望書では、「米軍機は日本の航空法の規制をほとんど受けず、旅客機にとって脅威になっているので、在日米軍に対して安全な間隔をとることを徹底するよう申し入れてほしい。」としています。

@運輸省が地方空港の新設や増設を取りやめる方向で検討

 2日、運輸省の黒野事務次官は建設が計画されているものの、地元の了解が得られないなどの理由で着工が出来ない、びわこ空港や新石垣空港など5つの地方空港の新設や拡張を取りやめる方向で検討に入ることを明らかにしました。7次空整ではすでに大都市圏の拠点空港の整備を再優先する方向が打ち出されています。

@小笠原諸島の空港は父島に建設の方針・・・東京都が

 東京都の「小笠原空港建設等専門委員会」は3日までに父島南東部の時雨山周辺を第1候補とする提言をまとめました。東京都はこれを受けて、7日に「多摩・諸島振興推進本部」を開きこの建設方針を確認し、現地説明会や関係省庁などとの協議を経て5月に正式決定する予定です。その後、2年かけて環境アセスメントを実施し、2000何に着工したいとしています。

【コメント】昨日の事務次官の記者会見はもたもたしているところの尻叩きの意味もあったのでしょうか。東京都のタイミングはどんぴしゃりですね。

@広島とホノルル間に定期航空路線が新設

 2日に広島空港とホノルル空港の間に定期路線が開設されました。運航するのは日本航空です。将来は広島と米国本土との間に定期便を拡大したいと言うのが地元の希望です。

@空港公団の環境管理室長に情報公開などについて電話しました

 今日、空港公団の環境管理室に電話をし、情報公開などについて聞き、あわせて、意見と提案を行いました。第1点は1日から公開情報センターで公開されている『前日の航跡図』がどんなものか、という点です。これは、先日の騒音対策委員会で配られた飛行コース調査結果図とほとんどおなじものだ、とのことでした。第2点は情報公開システム・通称『ネーミー』を見るための末端機がどこに置かれているか、という点です。これは2カ所で、1カ所は空港の整備地区の傍にある『情報公開センター』、もう1カ所は空港北側の成田市にある『北地域相談センター』とのことでした。さらに、要望として、リアルタイムの測定値をインターネットに載せられないか、といったのですが、「情報量が多くて、とても無理だろう。」とのことでした。さらに、委員会で発言した、白菜の汚れについてですが、スス状の物質が車の排気ガスであるか、飛行機の排気ガスであるか化学分析で見分けられないかどうかもう一度調べてほしい、ということと、もし、区別が難しいなら、エンジンテストをしているときにその周りの数十カ所で大気質の調査をやれば飛行機のエンジンテストの排気ガスの拡がり方がつかめ、汚染の状況もつかめるのではないか、ということです。特に、この白菜畑の近くに、平行滑走路の南端にある芝山町の菱田地区の住民が集団移転を希望しており、移転した先が騒音や大気汚染のひどいところでは移転する意味がなくなってしまう、という点も指摘しました。