2010年3月前半の出来事


*3月15日

貨物ターミナル運営者評議会が貨物積み卸しの安全協力を要請
 「成田国際空港航空会社運営協議会」の貨物専門下部組織である「貨物ターミナル運営者評議会」はこのほど、輸出貨物の上屋搬入時におけるトラックからの取りおろし作業における安全確保について、搬入業者に対し協力の要請を行いました。具体的には(1)トラックへの積み込みの時と取りおろしの時に、荷くずれ等が発生しないよう 積み込みを行う。(2)航空会社側スタッフが取りおろし作業を代行する際に、トラック運転手は事前に積荷の状況を十分確認。また、取りおろし作業時にトラック運転手は立会い・誘導に協力する、などとなっています。
【コメント】成田空港の貨物地区は狭いために、夕方などは非常に混雑し、フォークリフトなどの車両どうしや、車両と人との事故も多いのです。この対策のためでしょうね。

@第3回エコツアーを実施
 13日、成田空港エコキッズクラブ5期生の第3回エコツアーが行われました。今回は昨年6月に供用を開始した日本貨物航空の「格納庫・エコハンガー見学」と「太陽光発電の仕組み」を勉強しました。

@国土交通省がスカイマークの特別安全監察実施を決める
 国土交通省は今日、安全上の問題が多発しているスカイマークに対して、今日から3週間にわたる特別安全監察を実施することを決めました。前原国土交通大臣は11日の飛行高度ミスについて「近くを飛ぶ成田空港発着機とニアミスの可能性があり重大なミス」と述べました。

@1月の旅行取扱額で海外旅行が8.3%減に
 観光庁がとりまとめた主要旅行会社の1月旅行総取扱額が前年同月比8.3%減となりました。この内、海外旅行は同8.3%減となり、20ヶ月連続の前年割れとなっています。


*3月14日

@スカイマーク機が高度を守らずに飛行
 11日に、新千歳発羽田行きのスカイマーク機が管制官の指示した高度よりも約1800m高く飛行するミスがありました。同機は茨城県上空で羽田空港管制に着陸準備を要請し、管制官は茨城県のポイントを13000フィート(約4000m)で通過するように指示しました。ところが同機はポイントを19000フィート(約5800m)で通過してしまいました。幸い、近くの空域を同高度で飛行中の航空機はなく、運航に影響はありませんでした。管制官の問い合わせに対してパイロットは「(降下しようとしたが)間に合わなかった」と答えたそうで、自動操縦装置に必要事項をセットし忘れたのが原因とみられでいます。国土交通省は事態を重く見て、同社に対して報告を求めることにしています。


*3月13日

@「解説と資料のページ」に「第37回騒音対策委員会質問事項」を載せました
 24日の午後2時から年1回開催される「騒音対策委員会」があります。今年は第37回になります。この、年1回のチャンスに本会からの質問と要望を行いますが、成田国際空港株式会社に提出した質問事項を「解説と資料のページ」に載せます。騒音対策委員会については古くなりますが、こちらを見て下さい。

@「2010年成田国際空港モニター」を16日から募集
 成田国際空港株式会社は16日から「2010年成田国際空港モニター」を募集します。募集人員は日本人1100人、外国人100人となっています。メールアドレスを持っていることと、2009年4月以降に成田空港からの渡航経験がある人、となっています。詳しくはこちらから。

@茨城空港で入国システムに不具合・外国人入国に2時間かかる
 昨日正午頃、開港したばかりの茨城空港で外国人入国システムにトラブルが発生しました。指紋認証システムに不具合が発生し、3つある入国審査ブースの一つが使えなくなりました。このため、午後12時10分に到着したアシアナ航空の外国人旅客の入国審査が遅れ、全て終わったのは約2時間後でした。外国人旅客の中には「長時間、立ったまま待たされて、腰が痛くなった。もう帰りたい。」と不満を漏らす人もいたそうです。原因は特定されていないようです。
【コメント】初期トラブルでしょうね。良くあることですね。コンピューターソフトが膨大で複雑になると、いくら事前検証をしてもバグを全てなくすことは難しいようです。ただ、人員と時間をかければかけるほどバグが少なくなるのは確かですね。昨年9月に打ち上げられ、宇宙ステーションにドッキングした日本の宇宙貨物船・HTVが自動でステーションに接近しましたが、最初、アメリカ側は「自動接近」に反対しました。これも、自動接近プログラムのバグによって、HTVがステーションに衝突することを心配したためです。しかし、実際のドッキングの時には、そのスムーズな接近の様子に「魔法でも使っているのか!」と感嘆しました。この裏には開発した宇宙航空研究開発機構(JAXA)のチームが2年以上かけて約2000の状況を想定してプログラムを組み上げ、徹底的に検証していたのです。このようにすれば、バグは少なくなります。

@日本航空が老朽機を年内に売却へ
 日本航空は効率の悪い老朽機の売却を大手商社や海外航空リース会社に打診しているそうです。B747-400型機・33機、MD-90型機・16機を年内に売却する予定です。これにより、売却損失が1400〜1900億円発生しますが、再建には不可欠と判断しています。

@小糸工業が業務改善計画を提出
 航空機用座席の試験データを改ざんするなどして国土交通省から業務改善命令を受けた小糸工業は昨日、役員の辞任や降格・不正についての社員の情報が社長に直接届く仕組み・現在運航している航空機の座席についての品質確認スケジュールなどを盛り込んだ業務改善計画を提出しました。

@BAの客室乗務員組合が20日から7日間のストへ
 ブリティシュ・エアウエイズの客室乗務員組合「ユナイト」は12日、経費削減や1フライト当たりの客室乗務員数を巡る労使交渉が決裂したことを受けて、20日から7日間のストライキを行うと発表しました。


*3月12日

@BAが日本航空に欧州域内での共同運航拡大を提案
 今日の産経新聞によりますと、ブリティシュ・エアウエイズの東アジア地区統括責任者は同新聞の取材に対して、「日本航空とブリティシュ・エアウエイズの欧州域内の共同運航を現在の16路線から今夏以降30路線に来夏以降38路線に拡大することを提案している」と述べました。両社は来年3月にも日本とEUの航空当局に対して独占禁止法適用除外(ATI)を申請する見通しです。また、「今年11月にも成田空港のターミナルを現在の第1ターミナルから、日本航空と同じ第2ターミナルに移転させる計画。」と語りました。

@日本航空が大阪空港と福岡空港の客室乗務員拠点を廃止に
 日本航空は6月末をメドに、大阪空港と福岡空港の客室乗務員拠点を廃止し、羽田空港と成田空港の拠点に統合します。対象者には今週から説明に入りました。大阪空港の拠点には約500人が所属し、福岡空港の拠点には約60人が所属しています。再建のための合理化の一環とのことです。

@中国東方航空社長が日本航空と全日空との提携維持を表明
 昨日の日経新聞によりますと、中国東方航空の社長は10日、同新聞の取材に答え、「現在行っている日本航空と全日空との提携関係を今後も維持する。」と述べました。また、注目されている、同社がどの世界航空連合に所属するか、については「検討中で、4月末までには公表する。」と答えました。

@全日空が徳島=名古屋線を10月末で休止に
 全日空は昨日、現在1日1往復を運航している徳島=名古屋線を10月30日で休止することを明らかにしました。同路線の搭乗率はこのところ約20%と低迷しています。

@IATAが2010年赤字を12月予測の半分に修正
 国際航空運送協会(IATA)は11日、2010年の世界航空業界全体の赤字が28億ドル(約2500億円)になるとの見通しを発表しました。この赤字額は昨年12月に発表した見通しに比べ、約半分に縮小しています。理由として、世界の航空需要が回復基調にあることを上げています。

@ユナイテッドがA350XWB型機25機を発注
 エアバスは10日、ユナイテッド航空とA350XWB型機を25機発注する契約を締結したことを明らかにしました。納入は2016年〜2019年になります。なお、この発注はユナイテッド航空が表明していたものです。これで、A350XWB型機の受注数は530機となりました。


*3月11日

@アリタリア航空が6月5日から成田=ローマ線を増便
 アリタリア航空はこのほど、6月5日から成田=ローマ線を週2便増便して週12便体制にすることを発表しました。

@検問所前でUターンし逆走する・東関道が一時通行止め
 昨日午後7時15分頃、成田空港の自動車専用道入口検問所で赤いスポーツカータイプの乗用車が検問所手前で急にUターンし逆走しました。この車は一時、東関東自動車道の大栄インターに向かったため、成田インターと佐原香取インター間が通行止めになりました。車は逃走しましたが、富里インターのETC出口を突破した赤い車がビデオに映っていた、とのことです。

@千葉県が羽田再拡張後の飛行ルートを受け入れへ
 千葉県は昨日の県議会委員会で、国土交通省が示した10月の羽田空港再拡張完成後の飛行ルートを受け入れる意向を明らかにしました。15日に開かれる「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」で正式に受け入れを決める、とのことです。

@茨城空港が開港・需要予測の2割に
 茨城空港が今日開港しました。午前9時40分に神戸からの記念飛行便であるスカイマーク機が着陸しました。今のところ、定期便はアシアナ航空がソウル線を1日1往復運航します。4月16日からはスカイマークが神戸線を1日1往復運航します。需要予測では年間旅客は約81万人ですが、茨城県は約17万人としており、需要予測の2割にしかなりません。昨年の夏頃から橋本知事は「茨城空港は『国営空港』だ」と強調していますが、空港建設を国に陳情していたときには「就航対策は県が責任を持つ」としていました。
【コメント】「一番喜んでいるのは『くの字誘導路』で不便な運用を強いられていた航空自衛隊百里基地だろう」と言う人もいます。

@「強制的是正措置は不要・火災でも安全に飛行できた」FAA
 運輸安全委員会は昨日、2005年12月に鹿児島空港で起こったスカイマーク機のエンジン火災に関してアメリカ連邦航空局(FAA)に「エンジン内部の火災探知器の数と配置を検討すべき」と安全勧告をした件について、アメリカ連邦航空局(FAA)から回答があったことを明らかにしました。それによりますと、「炎が探知器と探知器の間に吹き付けたもので、火災の探知が遅れたが、飛行には影響がなかった。耐空性に 問題が生じるものではないので、強制的是正措置は不要」としている、とのことです。

@国際民間航空機関が「安全勧告から90日以内に対応」と改正へ
 運輸安全委員会が明らかにしたところによりますと、国際民間航空機関(ICAO)は航空機事故の調査機関が、国内外の政府機関に再発防止を求める「安全勧告」について、「勧告から90日以内に対策を講じるよう、11月にルールを改正する」と通知してきた、とのことです。上記の事故でも「安全勧告」から回答までに1年以上かかっています。現在は回答の期日に関する規定はありません。

@国土交通省がスカイマークに立ち入り検査
 国土交通省は今日、社長らの運航強要や乗務員の乗務中の写真撮影などの不祥事が続いているスカイマークに立ち入り検査を実施しました。

@スカイマークが機長の体調不良で2便欠航に
 スカイマークは昨日、神戸空港で午前7時5分出発予定の福岡行きの機長が発熱したため、この便を欠航としました。折り返し便も欠航となりました。同社は「羽田空港から交代要員を呼ぶことは出来たが、利便性が損なわれると考え、欠航にした。」としています。乗客は新幹線などで福岡に向かいました。


*3月10日

@スカイマーク社長が機長の判断無視し運航させる・機長は即日解雇
 国土交通省は昨日、スカイマークの西久保社長と井出会長を呼び、「去る2月5日に機長が『先任客室乗務員の体調が悪いため交代してから運航する』と判断したことに対し、社長と会長が機長にすぐに運航するように強要し、従わなかった機長を交代させ、運航させたのは安全運航を脅かす行為だった」として、文書で厳重注意しました。社長と会長は従わなかった機長を即日契約解除にしました。
【コメント】西久保社長は初めは航空業には「全くの素人」とのことで、安全運航を無視する利益優先が先行し、これまでも何回か問題を起こしてきました。ただ、同氏はスカイマークの筆頭株主で圧倒的な株を所有していますので、やめさせるわけにもいかないのでしょうね。私個人はこんな事があるので、安くてもスカイマークには怖くて乗れません。

@三宅空港でも気圧データが狂う・気象庁
 気象庁は昨日、三宅空港で先月26日に観測機器を更新した際に、バルブの1個を開け忘れ、今月8日まで航空機に提供する気圧データが最大6.8ヘクトパスカル狂っていた、と発表しました。この間、全日空の6便が離着陸しましたが、目視で修正し無事でした。全日空が国土交通省を通じて「データがおかしいのでは」と指摘し、調査して判明したものです。6.8ヘクトパスカルは航空機の高度にして約60mの狂いになる、とのことです。

@北海道エアシステム機が車輪降下ランプ点灯せず緊急着陸
 昨日午後5時40分頃、函館発新千歳行きの北海道エアシステム2748便・サーブ340B型機が着陸しようとしたところ、右主車輪が下りている事を示すランプが点灯しませんでした。このため同機は約1時間新千歳空港上空を旋回して燃料を消費し、地上から車輪が下りている事を確認して緊急着陸を行い、無事着陸しました。

@日本エアコミューター機が防氷装置不具合で引き返す
 今日午前8時25分頃、鹿児島発喜界行きの日本エアコミューター3781便・サーブ340B型機の主翼防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返しました。点検したところ、防氷装置に送る空気を調節するバルブに不具合がありました。乗客は代替機で2時間15分後に喜界島に向かいました。

@スカイマークが操縦室で写真を撮った副操縦士を諭旨免職に
 スカイマークは昨日、水平飛行中に客室乗務員などを操縦室に入れて複数回写真を撮っていた30才代の副操縦士を諭旨免職したことを明らかにしました。この他に関係した客室乗務員など13名を出勤停止処分にしました。

@1月国際線日本航空は10.7%減・全日空は13.7%増に
 昨日発表された全日空と日本航空の1月輸送実績によりますと、国際線では日本航空が前年同月比10.7%減、全日空が同13.7%増となりました。国内線は全日空が同3.3%減、日本航空が同7.9%減となりました。

@川勝知事が需要予測の過大を認める
 静岡県の川勝知事は昨日、静岡空港の需要予測について「過大だったと、認めざるを得ない。」と語りました。静岡空港については昨日の国土交通省の発表からは、1年未満として除外されていました。需要予測では年間138万人となっていましたが、開港後9ヶ月間の利用者は約45万人でこのまま推移すると、年間では半分以下の約60万人にしかなりません。

@米国大手6社の2月実績は4社で前年下回る
 米国航空大手6社の2月旅客輸送実績によりますと、ユナイテッド航空とコンチネンタル航空は前年同月実績を上回りましたが、残る4社は前年実績を割り込みました。北東部の大雪の影響が大きい、とのことです。しかし、搭乗率は6社とも前年を上回りました。


*3月9日

@成田=ヘルシンキ線の昨年1〜9月搭乗率は80%以上
 フィンランド航空は昨日の記者会見で、28日から週7便に増便する成田=ヘルシンキ線について、昨年1〜9月の乗客が前年同期比で25%増となり、搭乗率が80%以上となったことを明らかにしました。その上で、「航空交渉によるが、将来、羽田空港で枠が確保できるならば、成田空港と羽田空港でそれぞれ週7便を運航したい。」と述べました。(右はヘルシンキ空港の管制塔)

@28日に成田空港で入場制限
 28日に成田空港周辺で反対派の集会があるために、入場制限が実施されますので注意して下さい。27・28日の両日、成田空港内のコインロッカーは使用禁止となるそうです。

@国内72空港の内、需要予測を上回ったのは8空港のみ
 国土交通省は今日、国内98空港の空港を造る前や滑走路増設前の国内線需要予測と2008年度の実績を発表しました。それによりますと、古くて資料がない24空港と静岡空港と茨城空港を除く72空港の内、需要予測を超えているのは羽田空港や名古屋空港(小牧)など8空港のみでした。成田空港の国内線は2007年度の需要予測では261万人となっていますが、2008年実績は113万4千人でした。
【コメント】成田空港は余った国内線枠を国際線に転用していた事情も多少影響しているかも知れませんが、それでも、過大な予測ですね。

@日本航空が早期退職者募集を一般職員まで拡大
 日本航空は今日、本体の早期退職者募集を一般職員まで拡大することを明らかにしました。整備職関係は50才以上、一般職や客室乗務員は35才以上としています。募集期間は今月11日〜4月9日までで、5月末の退職となります。これは先に発表した2700人の早期退職者募集の一貫とのことです。

@日本発国際線運賃が9%上昇・昨年10〜12月期
 アメックスによりますと、昨年10月1日〜12月31日の日本発の国際線運賃が平均で9%上昇した、とのことです。方面別では北米方面が13%増、アジア太平洋方面が8%増、欧州・中東方面が7%増となっています。需要は低調なものの、航空各社が提供座席を減らしたのが原因、としています。

@日本貨物航空が4月国際貨物燃油サーチャージャーを引き下げ
 日本貨物航空は4月分の国際航空貨物に関する燃油サーチャージャーを引き下げることを明らかにしました。基準とする米国エネルギー省発表の2月原油価格が下落したためです。北米・中南米が1Kg当たり7円下がって72円に、中国・香港・韓国が同5円下がって51円などとなっています。


*3月8日

@「羽田空港5本目滑走路は騒音規制見直しなければ無駄」と専門家
 今日の東京新聞によりますと、昨年9月24日に行われた「運輸政策研究機構」主催の「首都圏空港将来像シンポジュウム」(2009年9月27日の出来事参照)で提案された「羽田空港5本目滑走路」について、管制官などの専門家は「騒音規制の見直し」や「横田空域の開放」などがない限り、「建設費・1兆円の価値はない」との見方で一致したとのことです。なお、5本目滑走路については国土交通省も「造る話を前提にしていることも、確定的なことがあるわけではないが、勉強を続けている。来年度中には複数の案をまとめたい。」としているそうです。
【コメント】「騒音規制の見直し」というのは羽田空港北部の東京市街地上空の飛行を想定しているものと考えられます。かって、羽田空港の滑走路を新設した際に、江戸川区上空の飛行コース案を当時の運輸省が提案したところ、江戸川区が猛反発してすぐに撤回されたことがありました。

@羽田空港拡張後の調査費を計上・千葉県
 千葉県は来年度予算案の中で、「羽田空港再拡張に伴う騒音実態調査事業」900 万円を計上しました。「10月の羽田空港D滑走路の運用開始に伴う飛行ルートの変更や飛行便数の増加による 騒音の影響を把握するための実態調査を行う費用」とのことです。

@全日空機がオイル漏れで3時間遅れる・新千歳空港
 昨日の午後、新千歳発神戸行きの全日空404便の出発前点検で、右主翼の付け根付近からオイルが漏れているのを整備士が発見しました。この修理のため、同便は約3時間遅れました。

@米国が電子認証システム申請に10ドルを課金へ
 米国のオバマ大統領は4日、米国に入国する際の電子認証システムの申請に対して10ドルを課金する「旅行促進法(TPA:Travel Promotion Act)」に署名しました。このお金は米国への入国者を増やすためのプロモーション費用に充てられる、とのことです。米国への入国者は2000年以降6830万人減少したとのことで、これを回復するため、としています。
【コメント】前にも書きましたが、私は米国のスミソニアン博物館や国立公園に大いに興味はありますが、今のような厳しい(しかし、抜け穴だらけの)保安検査を受けてまで、行きたいとは思いません。フレンドリーな中で、締めるべき所をきちんとやればテロは防げると思うのです。現在の保安検査がテロの抑止に効果があるのかどうか疑問です。セキュリティ関係業者を利するためだけのように見えます。


*3月7日

@航空科学博物館からの写真・2題
 去る、2月17日に、久しぶりに航空科学博物館に行きました。そこで撮った写真を下記に載せます。
 左は続々と着陸を目指す到着機です。2機の左後ろには3機目のライトが見えます。
 右は映画「ハッピーフライト」の撮影に使われたコックピットで、上の壁には機長と副操縦士を演じた時任三郎・田辺誠一さんのサインもあるようです。残念ながらアクリルの板があって中には入れません。

@気象庁の気圧データ入力ミスで着陸をやり直す
 今日の中日新聞によりますと、先月12日に松本空港で気象庁松本空港分室の気圧データ入力ミスで着陸機の高度計が実際の高度よりも約120m低く表示されるトラブルがありました。この日は雪で視界も悪かったのですが、大阪から到着するDHC8-400型機の機長が高度の狂いに気がつき、着陸を中止して、上昇し管制官に問い合わせをしました。管制官が松本空港分室に確認してデータの入力ミスと判明し、正しいデータで無事に着陸したものです。この日は気温が氷点下になり、温度計が凍結して計測できなくなりました。このため、分室の職員が別の温度計で測定し、平常なら自動で入力される航空機用気象データを手動で入力する際に、海面気圧を入力しなければならないところに、松本空港の実際の気圧を入力してしまった、とのことです。機長が気づかずに着陸を続けた場合、着陸角度が急角度になり、着陸に失敗する危険もありました。


*3月6日

@「時間延長をやると、『30万回』が仕切り直しに」県課長
 昨日、千葉県庁に行き、別紙のような(1)騒音の影響を調べる医学的調査の実施、(2)運用時間延長はこの調査結果を踏まえて検討を、の2点を森田知事宛に要望しました。
 この中で、空港地域振興課長は「このような調査は第一義には国がやるべきものと考えている。運用時間の延長は周辺自治体が提案したもので、それについて、県が意見を言うことは出来ない。しかし、大変驚いた。これは、大きな問題で、これを実施するとなると3年間かけて検討してきた『30万回』の議論を白紙に戻さなければならなくなる。仕切り直しになってしまう。また、円卓会議合意事項の変更にもなり、簡単にできることではない。」と述べました。
 本会から「周辺対策交付金は千葉県にも配分されているのだから、このような調査のために使って欲しい。」と要望しましたが、「周辺対策交付金がそのような調査のために使えるかどうか、分からない。道路の整備などに使っているし。」との答えでした。さらに、「沖縄県が嘉手納基地周辺で大規模な健康調査をやったのだから、千葉県に出来ない理由はないでしょう。」と質したのたいして、「嘉手納基地と成田空港を同列には出来ないのではないか。」と健康調査には最後まで消極的でした。
 また、環境生活部の大気・特殊公害指導室長は「環境基準は国が決めており、空港の運用についても県には何の権限もない。そこで、環境基準達成率を手がかりに国に要望してきている。」との答えでした。
 同席した小松実共産党県議から「嘉手納基地と成田空港を一緒には出来ないかも知れないが、県民が苦しんでいることに違いはないのだから、医療機関のデータを使うなどの方法で考えて欲しい。」との要請が行われました。

@「実需の2〜3倍の予測を出してきた」運輸政策研究機構会長
 今日の東京新聞によりますと、全国で空港の需要予測を手掛けてきた財団法人「運輸政策研究機構」の会長は同新聞の取材に対して、「反復的に(需要予測を)大幅に外してきたのは恥ずかしい。発注者(国)側からこういう結果を出せとまでは言われないが、造りたい国の意図をおもんぱかってしまう。地元業者の期待感もあり、これに反する結果を出せればいいが、そうもいかない」と語り、空港建設について「離島などは別として、本当に必要なものと言えるのは羽田空港の第四滑走路(建設中)くらいだろう」と述べた、とのことです。会長は国土交通省からの天下りです。
【コメント】空港の需要予測の実態が当事者から語られたのは初めてかも知れません。「やはりそうだったか」との思いが強くします。成田空港の需要予測はこの機構が行ったものではないようですが、実態は似たようなものだった、と思われます。「30万回」の需要というのも怪しいものですね。なお、この記事を書くにあたって、私の所にも東京新聞の記者から電話取材がありました。

@「鳩山政権はこれ以上空港は造らない」と前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日の閣議後の記者会見で、茨城空港についての記者団の質問に答え、「鳩山政権はこれ以上空港は造らず、航空会社に無理やり路線(の開設)を強いない」と語り、茨城空港についても県の自助努力をそくしました。

@日銀水戸事務所が「茨城空港は将来的に良い影響の可能性」
 日本銀行水戸事務所は昨日、茨城県金融経済概況を発表しましたが、その中で茨城空港について「ローコストキャリアに対応した空港で、貨物便にも対応できる。将来的に産業面での活用が出てくると、県内に良い影響を及ぼす可能性がある」としています。
【コメント】何か、リップサービスのようですね。開港のお祝いでしょうか。成田空港がローコストキャリアを受け入れないと良いですね。

@笹竹などの定期伐採で確認書・静岡空港
 静岡県は昨日、静岡空港滑走路西側の笹竹などが伸びて航空法の高さ制限に抵触する可能性がある問題で、地権者と「年4回定期的に伐採する」とする「確認書」を取り交わしたことを明らかにしました。

@厚木基地周辺騒音が今月に入り激しく・住民団体が申し入れ
 厚木基地周辺で今月に入り米軍機の騒音が激しくなっています。相模原市の厚木基地爆音防止期成同盟相模原支部と第4次厚木爆音訴訟原告団相模原支部は昨日、市長に対して、市として解消策に全力をあげるよう申し入れました。市に寄せられた苦情は4日までに約120件に達し、2月合計約80件を上回っています。

@日本エアコミューター機で異臭・4便が欠航に
 今日午前9時半頃、出雲発隠岐行きの日本エアコミューター3431便・サーブ340B型機が着陸態勢に入ったところ、操縦室で焦げ臭い臭いが出ました。同機はそのまま無事に着陸しましたが、原因を調べるために、この機体を使う予定の4便が欠航となりました。


*3月5日

@成田空港会社が「22万回記念写真コンテスト」開催
 成田国際空港株式会社は3月28日から年間発着回数が22万回に増えるのを記念して「Power up NARITA ! 2010思い出に残る旅フォトコンテスト」 を開催します。海外旅行の写真をデジタルカメラ部門と携帯カメラ部門に分けて募集します。募集期間は今月1日から9月30日までとなっています。

@エールフランスKLMが夏の終わりにA380型機を成田路線に投入
 エールフランスKLMは3日、2010年夏期の路線計画を発表しましたが、その中で、成田=パリ線に、この夏の終わり頃からA380型機を投入することを明らかにしました。

@兵庫県知事が大阪空港の運用時間延長を国に提案する考え示唆
 今日の読売新聞によりますと、井戸兵庫県知事は昨日、同新聞へのインタビューの中で大阪空港について「騒音を悪化させない中で、いろいろな対応を考えていくべきだ」として、現在、午前7時から午後9時に制限されている運用時間の延長と1日のジェット機発着制限・200回を拡大するように、管理する国に提案する考えを示しました。

@新潟県議会が佐渡=羽田線関連議案を否決
 今日開かれた新潟県議会本会議で県が提出した佐渡=羽田空路構想関連議案が賛成4・反対48で否決されました。県提出議案が否決されたのは54年ぶりになります。委員会でも否決され、同委員会委員長は「赤字が懸念され、県にも佐渡市にも将来的な負担が不透明でリスクが大きい」と説明しました。


*3月4日

@昨日も轟音・米軍FA18戦闘攻撃機か
 今日の読売新聞によりますと、昨日も群馬県内を米軍機と見られる航空機が飛行し、大きな騒音を発生させたようです。昨日の午後5時現在で、県に65件、前橋市や高崎市に少なくても36件の苦情が寄せられました。撮影された写真によりますと、米軍のFA18戦闘攻撃機のようです。

@岩国基地で時間外離着陸
 岩国市が2日に明らかにしたところによりますと、2日深夜の離着陸制限時間の午後11時過ぎに米軍機が離発着を行いました。午後11時50分頃に南側の自動観測局で環境基準以上(岩国市の?)の72.5dbの騒音を観測しました。また、制限時間ぎりぎりの午後10時58分と59分には北側で90.5dbを観測した、とのことです。

@チャイナエアラインが燃油サーチャージャーを値上げへ
 チャイナエアラインは4月1日から6月30日までの国際線旅客運賃にかかる燃油サーチャージャーを値上げすることを明らかにしました。成田と台湾間で片道1000円値上げし、2500円となるそうです。

@スカイマークが機体修理で今日の2便を欠航
 スカイマークは昨日、使用機材の1機でライトカバーが破損し、修理のために昨日の1便と今日の2便が欠航することを明らかにしました。

@IHIが燃料電池研究開発でボーイング社と合意
 IHIは昨日、航空機に搭載する燃料電池の共同研究についてボーイング社と合意したことを明らかにしました。厨房などで使う電力の補助電源として燃料電池を使う研究を行い、2016年頃の実用化を目指す、とのことです。

@世界の1月旅客需要が6.4%増に
 国際民間航空機関(ICAO)が明らかにしたところによりますと、世界の1月国際線旅客数が前年同月比で6.4%増になりました。中東・中南米・アジアでの伸びが大きいとのことです。しかし、事務局長は「旅客イールドは、従来のピーク時の15%減のままである。」として楽観論を戒めています。

@13年間も無免許で旅客機を操縦した男を逮捕
 オランダの警察当局は3日、アムステルダムのスキポール空港で離陸直前のB737型機の操縦士を、「免許がないのに旅客機を操縦した疑いで逮捕した」と発表しました。この男は41才のスエーデン人で13年間にわたり、偽造した免許証でベルギー・英国・イタリアの航空会社に勤務し、旅客機を操縦していました。飛行時間は1万時間以上になる、とのことです。

@勤務中に子供に交信させた管制官が停職に
 アメリカ連邦航空局(FAA)は3日、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港で2月16・17日の勤務中に、自分の小学生の子供に旅客機と交信させ、離陸許可をさせていた管制官とその上司を停職処分にした、と発表しました。交信記録がインターネット上に載って発覚しました。交信録音によりますと、小学生は離陸を許可し、その後、父親は旅客機のパイロットに「子供の休みには、いつもこうなんだよ」と話しています。当時、小学校は冬休み中でした。アメリカ連邦航空局(FAA)は「規則に違反するだけでなく、職務上の常識にも反するもので、決して認められない」との声明を発表しました。


*3月3日

@全日空が予定していた成田=杭州線の増便を延期へ
 全日空は昨日、1月に発表していた2010年度路線計画の中で、「現行の週4便から同7便に増便する」としていた成田=杭州線の増便を延期することを明らかにしました。杭州空港の発着枠が確保できないため、とのことです。

@スカンジナビア航空が成田=ストックホルム線の就航を見送る
 スカンジナビア航空はこのほど、3月28日からの増枠で週4便での就航を検討していた成田=ストックホルム線の就航を見送ることを明らかにしました。世界全体での路線再編のため、とのことです。

@ICAOがソニックブーム基準策定を先送り
 国際民間航空機関(ICAO)の航空環境保全委員会(CAEP)はこのほど、2013年に策定を予定していた超音速機(SST)の陸上飛行時におけるソニックブーム基準や騒音測定基準の策定を、2016年に先送りすることを決定しました。2013年では技術的検討の環境が整わない可能性が強い、と判断したものです。この分野では、我が国では宇宙航空研究開発機構(JAXA)が研究しており、諸外国に一歩先行しています。しかし、このところの予算削減で開発のスピードが鈍っています。超音速機の需要については三菱総合研究所の調査では、ビジネス需要が強く「運賃が現行の1.3倍程度なら使う」という回答が多い、とのことです。


*3月2日

@群馬県で再び轟音・「要請したばかりなのに許せない」
 昨日正午頃を中心に、群馬県の前橋市などで航空機の轟音が鳴り響きました。この轟音に対する苦情が昨日午後6時現在で県・市に66件ありました。内容は「うるさい」がほとんどで、「(飛行中止を)要請したばかりなのに許せない。」などでした。
【コメント】多分、米軍機と思いますが、傍若無人ですね。日本の政府も、すっかりなめられていますね。

@宮古空港で「爆破する」のいたずら投書
 昨日午前10時50分頃、宮古空港内に設置していた利用客の要望を受け付ける投書箱から、「この空港に爆弾を仕掛けた」「3月1日午後7時に爆発する」と書かれた投書を、宮古空港ターミナルの職員が定期確認で発見しました。通報を受けた宮古空港管理事務所は警察や消防、航空会社に指示し3回にわたり捜索しましたが、不審物は発見されず、午後7時をすぎても異常は確認されませんでした。

@日本航空Gが2700人の希望退職を募集へ
 日本航空は昨日、グループ全体で約2700人の特別早期退職者の募集を発表しました。5日から3月24日まで受け付けます。本体から約1700人、グループ各社から約1000人を予定しています。

@日本航空貨物部門と日本貨物航空の統合を断念
 日本航空と日本貨物航空の親会社・日本郵船は話し合いを行っていた日本航空の国際貨物部門と日本貨物航空の統合を断念することを明らかにしました。共同事業体構築が困難と判断した、とのことです。今後は共同運航や地上取扱業務の受委託などを強化する、とのことです。

@日本航空が気象システムを更新へ
 日本航空は来年度中に気象システムの更新に着手する予定です。数年かけて段階的に進め、費用は数十億円を見込みます。経営再建中ですが、現気象システムは1980年代に導入されたもので、乱気流の予報など安全性向上のためには欠かせない、と判断したものです。

@女子バスケットの名門「JAL RABBITS」廃部へ
 日本航空は今日午後の記者会見で、女子バスケットボールの名門「JAL RABBITS(ジャル ラビッツ)」を10月開幕の来季限りで廃部すると発表しました。再建を優先するため、としています。

@羽田空港再拡張工事の山砂採取・運搬が終了
 国土交通省は昨日、羽田空港再拡張工事に使用する山砂採取・運搬が先月27日で終了したことを明らかにしました。2007年5月から始まり、千葉県から採取された山砂は約2000万立方メートルに及びました。


*3月1日

@2月のアクセス数が過去最高の83971回になりました。

@夏にかけて成田空港国内線の充実が進む
 国際線の乗り入れが思うように進まない影響もありますが、乗り継ぎの国内線がこの夏にかけて充実します。4月1日からは日本航空が成田=新千歳線を1日1便増便します。(以下、便数は1日当たりになります)全日空も7月から同路線を1便増便し、8月からは成田=中部線を1便増便します。さらに、IBEXエアラインズは7月〜8月に成田=小松線・成田=広島線・成田=仙台線をそれぞれ1便増便することにしています。成田国際空港株式会社によると、「今までに新設や増便した路線利用者は確実に増えている」とのことです。

@「団結小屋判決は『30万回』に直接影響なし」と平山常務
 成田国際空港株式会社の平山常務は先月26日の記者会見で、25日にあった「天神峰現地闘争本部」訴訟判決で、強制撤去が出来る「仮執行宣言」が認められなかったことについて、「『への字』誘導路の改修工事には直接影響ない」ことを明らかにし、「30万回」の障害にならないとの見解を示しました。

@反対同盟北原派支援者らが成田市議会を妨害
 26日の成田市議会で反対同盟北原派の支援を受ける足立満智子市議が第3誘導路建設にかかる市道「十余三天神峰線」の廃止について質問をしましたが、傍聴に詰めかけた反対同盟北原派の支援者らが、大声を出して議事を妨害し、議場が混乱しました。しかし、質疑討論はそのまま予定通り行われました。

@08年12月の日航機乱気流事故はジェット気流下部の風激変が原因
 運輸安全委員会は先月26日に、2008年12月に大阪発長崎行きの日本航空・MD81型機が乱気流に巻き込まれ、客室乗務員2名が重傷を負った事故について、同機が離陸上昇中にジェット気流下面にあった前線帯を通過したとき、強い風の変化で機体が大きく揺れたことが原因、とする報告書を発表しました。この時、同機はシートベルト着用のサインを点灯していませんでした。日本航空ではその後、ジェット気流付近の気象解析方法を改善した、とのことです。