2010年7月前半の出来事


*7月15日

@日本航空が新給与制度を提示
 日本航空は13日、本体の日本航空インターナショナルの各労組に対して、すでに実施している給与一律5%カットとは別に、新しい給与体系を提示しました。それによりますと、賃金を会社の業績や個人の能力に連動させ、年功序列ではなく能力によって重要ポストに登用する、としています。また、パイロットや客室乗務員に一定額を保証した乗務員手当を全廃するとしています。これだけで、パイロットでは約25%の賃下げになります。

@全日空が今年度の既卒者採用を150人に
 全日空は昨日、11月以降、既卒者を対象に客室乗務員150名を今年度の契約社員として採用する事を発表しました。また、自己都合で退職した経験年数3年以上の元客室乗務員を対象に正社員として20人を採用する、としています。10月の羽田空港再拡張による便数増などに対応するため、としています。

@「フジドリームの路線就航は税金投入なら慎重に」新潟県知事
 新潟県の泉田知事は昨日、フジドリームエアラインズが名古屋=新潟線への就航を検討している、との報道について「打診があったら検討したい。しかし、支援が必要で税金を投入するというのなら話は別だ。」と述べて、公的支援には慎重な考えを明らかにしました。

@自家用機が無許可で滑走路に進入し、無許可で離陸
 今日の読売新聞によりますと、昨年9月27日に神戸空港で、自家用小型機が無許可で滑走路に進入し、無許可で離陸するトラブルがありました。しかし、当時、他に離着陸する航空機がなく事故の危険はなかった、として公表しませんでした。この小型機は離陸プランを管制塔に伝えた後に、許可なく滑走路に進入し、管制官から無許可を指摘されて謝罪した後、そのまま許可なく離陸を始めました。管制官は中止させると危険があると判断し、そのまま離陸させました。パイロットは国土交通省の調査に対して、離陸プラン承認を滑走路進入許可と離陸許可を得たと勘違いした、と述べています。国土交通省は厳重注意処分としました。

@欧州委員会がBA・アメリカン・イベリアの提携を承認
 欧州委員会は14日、ブリティシュ・エアウエイズとアメリカン航空とイベリア航空から出されていた大西洋路線での3社の提携申請を承認しました。3社がヒースロー空港などで持っていた路線枠の一部をライバル社に開放したことで、競争を阻害する恐れがなくなった、としています。また、ブリティシュ・エアウエイズとイベリア航空から出されていた合併申請についても承認しました。


*7月14日

@成田市長と芝山町長が成田空港会社に財源措置を要望
 昨日、小泉成田市長と相川芝山町長は成田国際空港株式会社を訪れ、発着回数拡大に向けて騒音地区の防音工事を拡大することなど(6月22日出来事参照)を市町独自で検討していることを説明し、それに伴う財源について成田国際空港株式会社の協力を求めました。これに対して森中社長は「財源の確保に協力する」と答えました。

@ティエフケー売却の入札が来週に
 成田市に本社のある日本航空が51%を出資する機内食会社「ティエフケー」とその子会社の売却競争入札が来週行われます。日本航空の人員削減の一環となり、売却により約2000人の削減となります。競争入札にはロイヤルホスト、双日、ゲートグルメ、ルフトハンザ航空関係会社などが参加するものと見られます。

@日本航空機が油圧トラブルで引き返す・羽田空港
 昨日午前7時30分頃、羽田発徳島行きの日本航空機・A300-600型機が離陸上昇中に3系統ある油圧系統の一つで油温が上昇したことを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は羽田空港に引き返し、B滑走路に緊急着陸しました。同機は滑走路上で停止し、牽引車で移動するまで、約20分間滑走路が閉鎖されました。

@エアニッポン機が引き返す・札幌
 今日午前8時20分頃、札幌発中標津行きのエアニッポンネットワーク4831便・DHC8-402型機が飛行中に貨物室ドアの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は引き返し、約20分後に無事緊急着陸しました。点検したところ、貨物室ドアが完全にロックされてはいませんでした。


*7月13日

@日航が燃料備蓄を減らし、成田空港会社がヒヤリ
 今日の「日経ビジネスOn Line」によりますと、日本航空は成田空港での航空燃料備蓄割当分を一時、割当の55%まで減らし、その後も、完全には補充していない、との事です。航空燃料備蓄は悪天候などで、タンカーの到着が遅れるなどの事態に備えて、航空会社や石油各社に使用量に応じて割り当てられ、10日分を備蓄する事になっています。日本航空は使用量が一番多く、影響が大きいとの事です。3月には悪天候によってタンカーが遅れ、一時、5日分まで減少し成田国際空港株式会社はヒヤリとしたそうです。日本航空はこれについて「備蓄量が減少しているのは事実だが、消費する燃料が減っているため。現状の備蓄量が最適と考えている」と話しているそうですが、「消費減少分を超えて減らしている」との事で、割当分を充当するには約18億円かかる事から、渋っているのではないか、との事です。

@デルタ航空が10月31日から成田=ホノルル線を1日3往復に増便
 デルタ航空はこのほど、10月31日から現在は週19往復となっている成田=ホノルル線を1日3往復、週21往復に増便する事を明らかにしました。

@「10年度成田空港エコキッズ・クラブ会員」を募集
 成田国際空港株式会社は今日、「2010 年度成田空港エコキッズ・クラブ会員」を募集する事を発表しました。募集人員は40名で、小学校5・6年生になります。募集期間は15〜26日で同社ホームページから申し込めます。

@成田行きのアメリカン航空機が火災警報で米軍基地に緊急着陸
 アメリカン航空が明らかにしたところによりますと、11日午後、ダラス発成田行きのアメリカン航空175便が北太平洋上を飛行中に火災の発生を知らせる警告灯が点灯しました。このため、同機はアリューシャン列島にある米軍基地に緊急着陸を行いました。火災は発生していませんでした。同機は12日に、アンカレッジ空港まで飛び、乗客はアンカレッジ空港から別便で13日に成田空港に向かいました。

@前原大臣が御巣鷹の峰に忠霊登山へ
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、日本航空123便・ジャンボ機が墜落した御巣鷹の峰に、25年目となる8月12日に忠霊登山をする意向を表明しました。現職の国土交通大臣が現地を訪れるのは初めての事となります。

@全日空が中国向けに中部経由の北海道ツアーを計画
 全日空は中国人の北海道ツアーが好調な事から、中部空港経由の中国発北海道ツアーに力を入れる事になりました。成田空港や羽田空港を経由して新千歳に向かう路線の座席がとれにくくなっている事と、中部空港関係の同社路線が赤字である事から、収支改善のてこ入れにもなる、としています。

@ジェイエアが本社を名古屋空港から大阪空港に移転へ
 日本航空の子会社「ジェイエア」は、現在、名古屋空港においている本社を2011年3月をメドに、大阪空港に移転する方針を固めました。名古屋空港から完全撤退する事から決定したものです。一時、一部路線を中部空港から名古屋空港に移管して、継続する案も浮上しましたが、国土交通省の理解が得られなかった、との事です。


*7月12日

@KLMオランダ航空が成田=アムステルダム線を11月4日から増便
 KLMオランダ航空はこのほど、現在は週7便で運航している成田=アムステルダム線を11月4日から3便増便し、週10便体制にする事を発表しました。使用機材はB747-400型機を使う、との事です。

国土と大田区が「ハミングバード」削減などで合意
 旧聞になってしまいますが、国土交通省と大田区は羽田空港D滑走路の供用開始後飛行コースについて、5月に合意しました。合意内容は(1)午前7〜8時台の、北風の場合、A滑走路北向き離陸で西側に旋回する(大田区上空での旋回になる)通称「ハミングバード」コースを現在の5便から3便に削減し、数年かけて廃止する、(2)大田区上空を通る西向きコースの高度は大田区上空で9000フィート以上を遵守し、可能な限り高度を上げる、(3)深夜早朝時間帯の飛行コースは全て海上ルートとする、などとなっています。


*7月11日

@シンガポール航空機が関西空港に緊急着陸・窓ガラスにひび
 今日午前0時40分頃、シンガポール発ロサンゼルス行きのシンガポール航空38便・A340-500型機から関西空港事務所に「操縦席窓ガラスにひびが入ったので、緊急着陸したい」と連絡がありました。同機は0時53分に無事関西空港に緊急着陸しました。

@羽田空港再拡張後の進入は難しい?
 10月21日に決まった羽田空港D滑走路供用開始後の着陸については昼間時間帯の南風好天時はB滑走路とD滑走路に着陸するために、最終進入時に同時平行着陸としては世界で初めてと見られるローカライザー(滑走路の中心から左右のずれを示すもの)を使ったLDA進入方式を採用します。また、北風好天時のA滑走路C滑走路への進入は地上目標物を視認させて経路を守らせるCVA進入方式を採用する、としています。東京湾上では「風の塔」と「海ほたる」を指標とする事になります。この方式は同時平行進入としては国内では初めて、との事です。ただし、どちらの場合も平行して着陸機が並ぶ場合もあり、コースを逸脱すると大変な事になりますので、逸脱を専門に監視する管制官を配置する事にしています。

@米国6社の6月分旅客が前年比プラスに
 米国の航空会社大手6社が発表した6月の旅客実績によりますと、6社とも前年同月を上回りました。国際線が好調、との事ですが、国内線は格安航空会社のサウスウエスト航空を除くと苦戦しており、ユナイティド航空とUSエアウエイズが前年同月を下回りました。


*7月10日

@成田空港夏休み旅客が5.3%増の見込み
 成田国際空港株式会社は8日、夏休み(7月15日〜8月31日)に成田空港を利用する旅客数が前年同期比で5.3%増の約381万2300人となる見込み、と発表しました。これは、リーマンショック前の2008年の水準を上回る見込み、との事です。

@「県庁にカジノ検討チーム立ち上げる」と森田知事
 8日、第4回「成田空港緊急戦略プロジェクト会議」が開かれました。この席で、森田知事は成田空港周辺地域へのカジノ構想について、県庁内にプロジェクトチームを設置し、導入に向けた検討を進めることを決定したと発表しました。しかし、当初予定されていた具体案の提示はしませんでした。これについて知事は「場所などさまざまな意見が出てきた。採算性の問題や法整備、住民の理解など課題も多く、焦っても不備が出る」と述べました。
【コメント】いつも色々な事について発言する森田知事ですが、いま、大問題になっている「大相撲野球賭博」については一言の発言もありませんね。「外国人向けのカジノ」とは言え、道義的には同じと思うのです。

@タイ・スワンナブーム空港と8つめの姉妹空港締結
 成田国際空港株式会社は8日、タイのスワンナブーム空港と姉妹空港の提携を結びました。同空港で、姉妹提携は8空港目になります。

@国が「一人一人の被害を証明せよ」・岩国爆音訴訟
 8日に開催された、岩国基地爆音訴訟の第6回口頭弁論で国側は「第1種・第2種区域内に住んでいると言っても、全ての人が受忍限度以上の被害を受けているとは限らない。」として、原告一人一人が被害を受けている事を立証するようにと求めました。
【コメント】各地の航空機による騒音裁判の判決で「75WECPNL以上は受忍限度を超えている」とする判断がほぼ定着しています。それを承知で、国はこんな主張をするのです。裁判をいたずらに引き延ばし、原告側に苦痛を与え続ける意図があるとしか思えません。米軍に対しては「思いやり予算」で至れり尽くせりのお金をばらまいているのに・・・。一体どこの国の政府なのでしょうか。

@国際線売上高を47%に引き上げ・更生計画で
 日本航空が更生計画の中で、航空運送事業の売り上げの中、国際線の売上比率を2009年度の44%から2012年度に47%まで引き上げる、としています。路線縮小の中、ビジネス客などを増やし単価を引き上げる事と、搭乗率を約75%に引き上げる事で達成する、としています。

@旭川空港で路線増設が相次ぐ
 旭川空港で昨日、中国東方航空の旭川=上海線(定期チャーター便・週2便)とスカイマークの旭川=新千歳経由=神戸線(1日1往復、16日からは2往復)が就航しました。同空港では6月に全日空の旭川=関西線、今月1日からは季節限定ですが日本航空の旭川=大阪線(8月末まで)、アシアナ航空の旭川=ソウル線が相次いでで就航しています。

@「名古屋に移管して、小型化すれば黒字可能」と日本航空
 日本航空が愛知県に対して、名古屋空港撤退問題で「花巻線と青森線を中部空港から着陸料の安い名古屋空港に移管して、機材を小型すれば黒字になる可能性がある」と説明していた事が明らかにしました。

@日本エアコミューター機が引き返し・鹿児島空港
 今日午前11時5分頃、鹿児島発徳之島行きの日本エアコミューター3793便・DHC8-400型機が離陸直後に、機内のシステムを監視する装置のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返し、無事着陸しました。同機は整備後に改めて、徳之島に向かいました。

@ルフトハンザ航空の6月旅客数が11.6%増に
 ルフトハンザ航空は9日、ルフトハンザ航空単体の6月旅客数が前年同月比で11.6%増となった事を明らかにしました。貨物も同19.5%増となりました。景気回復を裏付けるものとなっています。

@機内トイレで出産し、トイレに流す・インド
 8日、インド北部のアムリツァルの空港で、到着した国際線のトイレで生まれたばかりの赤ちゃんが便器に挟まって発見されました。赤ちゃんは便器ごと病院に搬送され、病院はチエーンソーを使って救出しましたが、重体との事です。母親は22才のインド人で、医学の学位を取得して外国から帰国したところでしたが、空港内で逮捕されました。


*7月8日

@都合により、明日の更新が出来ません。

@成田空港で白タク行為・4人を逮捕
 千葉県警交通捜査課と成田空港署は6日までに、成田空港内で「白タク」行為を行った疑いで千葉県・東京都・神奈川県在住の4人を逮捕しました。4人は成田空港から東京都内に乗客を輸送した道路運送業違反の疑いがもたれています。

@事業仕分けで空調機器更新補助金削減・住民負担増える
 兵庫県は昨日、大阪空港周辺の騒音区域で行われている騒音防止用空調機器の更新に対する国からの補助金率が10%引き下げられた事を明らかにしました。これは「事業仕分け」で「騒音が軽減している」として補助率の引き下げが提示された事を受けての措置、との事です。「兵庫県と地元自治体の補助率は引き下げない」との事ですが、引き下げられた分は住民負担増となります。これについて、「川西市南部地区飛行場対策協議会」の安芸会長(68)は「事業仕分けは騒音の現状を知らない人がやったこと。今なお被害に悩む住民の切り捨てだ」と述べ、反発しています。

@運航乗務員のヒューマンエラーが19件増える
 国土交通省が昨日公表した「平成21年度・航空輸送の安全にかかわる情報」によりますと、2009年度の航空の安全に関わるトラブルは国内航空会社からの報告で884件ありました。この内、ヒューマンエラーによるものが100件、航空機事故2件、重大インシデント1件となっています。ヒューマンエラーの内、運航乗務員によるものが46件と前年度に比べ19件増えています。また、「再発防止のためのフォローアップ(追跡調査)が必要」と判断した事例は40件となっています。

@フジドリームエアが名古屋定期便で愛知県に申し入れ
 フジドリームエアラインズの鈴木社長は先月末に愛知県副知事を訪ね、日本航空が完全撤退する名古屋空港の定期便について「採算の取れそうな一部路線を引き継ぎたい」と申し入れ、今後の話し合いを要請しました。愛知県としても、中部空港から撤退する花巻線や青森線を名古屋空港に移管してフジドリームエアラインズに運航してもらう案などを検討しているようです。しかし、中部経済界には「国内線も中部空港に集約すべき」との意見も強く、先行きは不透明のようです。

@「定期便がなくなると基地機能が強化される」と心配・名古屋空港周辺住民
 名古屋空港に隣接する「春日井市飛行場周辺対策市民協議会」は6日に総会を開きました。会長は日本航空の全面撤退について「全路線が撤退すれば、自衛隊の基地機能の拡大が懸念される。自衛隊の空中給油機が配備されるなど、県営空港の環境が変わる中、安全飛行の確保と静穏な生活環境のための運動を進めたい」と挨拶しました。住民からは「定期路線があるから『夢』があり、騒音を我慢してきた」との発言もありました。

@デルタ航空が8月燃油サーチャージャーを値上げ
 デルタ航空は8月1日からの国際路線運賃にかかる燃油サーチャージャーの値上げを発表しました。日本関係路線では日本=北米線が片道3500円、日本=タイ・シンガポール線が同2000円、日本=香港・台湾・中国線が同1000円の値上げになります。なお、日本=ハワイ線と日本=ミクロネシア線は9月30日まで据え置きになります。


*7月7日

@「騒音下住民に相当な不満がある」と小川元成田市長
 今日の東京新聞の千葉版「2010参院選ちば<これが言いたい!!」によりますと、小川国彦元成田市長は成田空港問題について「成田空港問題は、大きく分けて『空港の能力アップ』と『騒音などの地域環境対策』だと思う。特に騒音環境問題は、騒音がある地域の住民の間で、相当な不満があるということが私の耳にも届いている。」と語ったそうです。

@09年の宿泊者が全国減少の中千葉県は増加
 観光庁が先月29日に発表した「2009年度宿泊旅行統計調査」によりますと、述べ宿泊者数が全国では前年度比で2.7%減となった中、千葉県は同4.5%増となりました。千葉県の増加は自動車ショーの開催年に当たった事やテニスの合宿などが増えた事が原因としています。この内、外国人宿泊数は全国が同17.8%減と大幅な減少になったのに対し、千葉県は同3.4%増となりました。

@09年度の国内線旅客数が13年ぶりの低水準に
 国土交通省が昨日発表した「2009年度航空輸送統計」によりますと、国内線旅客数は前年度比7.5%減となり、3年連続の前年度割れになりました。これは、1996年度以来の13年ぶりの低水準になります。国際線旅客数は同3.1%減となり、2003年以来6年ぶりの低水準になりました。

@日本貨物航空の機長が労組を結成
 日本貨物航空の機長9人は5日、労働組合「日本貨物航空乗員会」を結成しました。今後、副操縦士などにも参加を呼びかけます。深夜の成田=香港往復で交代要員なしの長時間勤務などの労働条件改善や、安全対策などの改善を目指す、との事です。

@県オンブズマンが福島空港ビルへの赤字補填予算で監査請求
 福島県の「県市民オンブズマン」は昨日、県が福島空港ビルに対して行っている赤字補填は違法、として住民監査請求を行いました。赤字補填は累計で69億5300万円にもなり、今年度予算でも7億200万円が組まれています。請求では、今年度予算の支出を差し止めるように求めています。オンブズマン代表は「定期便が次々と廃止され、黒字に転じる可能性は全くない。今回の監査請求は空港の廃港を求める趣旨だ」と説明しました。

@「静岡空港駅設置は不可能」とJR東海支社長
 JR東海の静岡支社長は昨日の記者会見で、川勝県知事が主張している東海道新幹線への静岡空港駅設置について、「不可能」として駅を造る考えのない事を明らかにしました。理由として、掛川駅との間隔が狭く設置した場合、運行時間が延び、全体の利便性が損なわれる事、静岡空港付近での線路傾斜がきつく技術的にも難しい事を上げています。

@全日空の5月国際線旅客数が29.1%増に
 全日空が昨日発表した5月輸送実績によりますと、国際線旅客数が前年同月比で29.1%の大幅な伸びになりました。10ヶ月連続で前年を上回りました。国内線は同4.3%増で、こちらは4ヶ月連続で前年を上回りました。

@防氷装置故障で6便が欠航・スカイネットアジア
 5日夜の羽田発長崎行きのスカイネットアジア航空・B737-400型機で飛行中に右主翼の防氷装置のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このトラブルの修理のために、昨日の5便と今日の1便が欠航しました。

@留学手配の「サクシーオ」が破産申請、留学手配は保証対象外
 留学手配を行っている「サクシーオ」が4日に業務を停止し、5日に裁判所に破産手続きを申請しました。負債総額は約8億円との事です。約420人の留学予定者がいるとの事ですが、留学については日本旅行業協会の弁済業務保全の対象とはならいようで、宙に浮いてしまうようです。その他にも留学手続きに入ったものの、相手国業者への支払いが滞ってしまっている人も約200人いるようです。

@ドバイが空港での全身スキャナー導入を見送る
 アラブ首長国連邦のドバイ当局は6日までに、空港での保安検査に全身透視スキャナーを導入しない事を明らかにしました。プライバシーの保護と旅行客の移動を妨げてしまう、としています。

@米国政府が10月末からの羽田=北米路線を許可
 米国運輸省は6日、航空会社から出されていた10月末からの羽田と米国を結ぶ4路線の申請を正式に許可しました。


*7月6日

@ラトビア国籍の女がアヘンとLSD1万錠超を密輸
 東京税関成田支署と千葉県警は昨日、31才のラトビア国籍の女がアヘンと合成麻薬・LSD1万錠以上を成田空港から持ち込もうとしたとして逮捕していた事を明らかにしました。この女は先月16日にドイツからパリ経由で成田空港に到着しましたが、ラトビア人なのにドイツから来た事などに疑問を持った税関職員が荷物をX線検査して発見しました。女の供述によりますと、ドイツのデュッセルドルフの空港でイラン系の友人から日本に運ぶように頼まれた、との事です。千葉地検はこの女を昨日、起訴しました。成田空港でLSDが1万錠以上も摘発されたのは11年ぶりとなります。

@オランダが官民で日航のアムステルダム線継続を求める
 オランダと同国に進出する日本企業は、9月に撤退を予定している日本航空の成田=アムステルダム線の存続を求める専門委員会を立ち上げました。委員長には元首相が就任しました。委員会は近く、路線維持の要望書を日本政府、主要金融機関、企業再生支援機構などに提出する予定です。日本航空の資料によりますと、同路線は年間約26億円の赤字となっており、企業再生支援機構と日本航空が独自に撤退を撤回する事は難しく、撤回は政府の判断になるようです。

@郵便事業会社が成田空港に電気自動車を導入
 郵便事業会社成田国際空港支店は昨日から、成田空港での集配に使うため、リチウムイオンバッテリーを搭載した電気軽自動車を導入しました。二酸化炭素削減の一環、との事です。家庭用の200ボルト電源で10時間充電すると、70〜100Km走行できる、との事です。

@国土が空港整備協会、建設弘済会などを解散へ
 国土交通省は昨日、国土交通省からの天下りが多い「空港整備協会」、全国8つの「建設弘済会・共済会」を解散する方針を固めました。事業を民間に開放し、3年をメドに解散する、としています。職員約3800人は退職し再就職を迫られます。これらの組織が持っている余剰金は退職金の支払いなどに充て、残ったものは国庫に返納されます。

@日本航空の5月輸送実績で国際線が8ヶ月ぶりに前年上回る
 日本航空は昨日、5月の輸送実績を発表しましたが、それによりますと、国際線旅客数が前年同月比1.6%増と、8ヶ月ぶりに前年同月を上回りました。提供座席が約2割減る中で旅客数が増えたものです。これにより、搭乗率が70.8%となり大幅な上昇となりました。ただ、前年5月が新型インフルエンザの影響で大きく減少した反動もある、との事です。国内線旅客数は同0.9%増となり、こちらは2ヶ月連続して前年を上まりました。

@前原大臣が茨城空港撤退でスカイマークを批判
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、スカイマークが茨城=神戸線からの撤退を表明した事について、「何の事前通告もなく一方的に運航停止するというやり方は極めて遺憾だ。公共交通機関の姿勢として疑問を感じる。(以前から)共用空港ということは分かっており、それを理由にした運航停止に疑問を持っている」と強く批判しました。


*7月5日

@成田空港会社が今日から5.7トン以下の小型機乗り入れを認める
 成田国際空港株式会社は今日から、成田空港への機体重量5.7トン以下の小型機の乗り入れを認めました。国土交通省は成長戦略の中で制限解除を決めていました。(6月3日の出来事参照)しかし、駐機場の余裕がないために、「7日間」の駐機期間の制限は残るそうです。

@今日から「ボディースキャナー」の実証実験
 成田空港で今日から、保安検査で全身の透視画像を使う「ボディースキャナー」の実証実験が始まりました。今日からは米国メーカーの実験が始まり、希望者も参加しました。9月10日まで実験が行われ、内外の5機種が実験されます。プライバシーの問題があるようです。

@羽田空港再拡張後もA380型機の乗り入れは認めず
 国土交通省はこのほど、10月末のD滑走路供用開始後も6時〜23時の昼間時間帯にA380型機の乗り入れを禁止する事を決めました。理由は、A380型機の後方乱流が激しく、後続の小型機に影響を与える事から管制間隔を長くせざるを得ない事、地上走行においても他機と動線が異なるため、効率が低下する事、としています。「深夜・早朝時間帯は認める」としていますが、騒音問題から使う滑走路は2500mとなり、事実上、A380型機の乗り入れは出来ない事になります。

@日本エアコミューター機が計器異常で今日の2便欠航
 昨日午後8時頃、出雲発大阪行きの日本エアコミューター・サーブ340B型機の到着後点検で右エンジンの温度を示す計器に異常が見つかりました。このため、この機体を使う予定だった、今日の大阪=出雲線の1往復が欠航となりました。


*7月4日

@リニア完成後、東海道新幹線に静岡空港駅を提案
 静岡県の川勝知事は2日の国土交通省の交通政策審議会小委員会に出席し、リニア中央新幹線が開通した場合、東海道新幹線に静岡空港駅を設置するよう提案しました。新駅設置の建設費負担にも応じる意向を表明しました。

@日本で初めての旅客機女性機長が誕生
 今日の朝日新聞によりますと、日本航空グループ・JALエクスプレスの副操縦士・藤明里さんが2日、国土交通省の機長審査に合格しました。これにより、日本で初めての旅客機女性機長となります。12日に機長としての初フライトに臨みます。藤さんは米国の操縦士養成学校に留学し、自家用と業務用の免許を取得しました。派遣社員などをやりながら機会を待ち、同社の操縦士募集に応募して入社。11年目の機長昇格になります。

@エアバス10年上半期の受注は117機
 エアバスは2日、今年1月〜6月の受注数がキャンセル分を差し引いて117機となったことを明らかにしました。また、納入機数は250機となったそうです。その内、A380型機は7機でした。


*7月3日

@デルタ機が引き返し・滑走路20分閉鎖
 昨日午後7時20分頃、成田発シアトル行きのデルタ航空296便・A330型機で離陸してまもなく、油圧系統のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は成田空港に引き返し、約1時間後に無事緊急着陸をしました。同機は滑走路上でエンジンを停止させ、牽引車で駐機場まで移動しました。この間、約20分間滑走路が閉鎖されました。影響で4便に遅れが出ました。点検したところ、油圧系統に異常はなかったとのことです。

@反対同盟北原派が旧市道封鎖解除の仮処分申し立て
 反対同盟北原派は1日、成田国際空港株式会社が旧市道(通称;団結街道)を封鎖したことに対して、「通行妨害禁止を求める」仮処分を千葉地裁に申し立てました。

@岩国基地騒音が新滑走路供用で低減・でも最高音は97.7dB
 岩国市は1日、米軍岩国基地の新滑走路が供用開始された前後の騒音測定結果を公表しました。測定は供用開始前が5月10日〜28日、供用開始後が5月29日〜6月20日となっています。それによりますと、市内の5地点でWECPNL値で12.4〜2.8ポイント低下しました。また、最高音は1.5dB低下したものの、最高は97.7dBが観測されています。

@夏休みの旅行動向が改善・JTB
 JTBが昨日発表した夏休み(7月15日〜8月31日)の旅行動向調査によりますと、1泊以上の旅行に出かける人は昨年同期比で4.1%増となっています。この内、海外旅行は同8.1%増となっており、特に、ユーロ安やポンド安を受けてヨーロッパ方面が好調になっています。しかし、昨年9月のシルバーウイークの日並びが良かったことから、夏休みの海外旅行が9月に分散した反動もある、としています。今年のシルバーウイークは日並びが良くありません。

@静岡県が日本航空に支払い拒否の回答送る
 静岡県は日本航空が静岡=福岡線の支援金支払い拒否を再考するように求める文書を送ってきたことについて、再度支払いを拒否する回答を1日に、日本航空に送付したことを明らかにしました。県は「日航は協議もせず、一方的に撤退を表明した。その上で支援金を支払うことについて県民の理解は得られない。しっかりと主張させてもらう」と述べ、日本航空は「こうした通知を再度受けたことは誠に遺憾だ」とのコメントを発表しました。

@松本空港の福岡線が苦戦
 長野県は昨日、フジドリームエアラインズが就航して1ヶ月たった6月の松本空港利用状況を発表しました。それによりますと、松本=札幌線は利用率が76.9%だったものの、松本=福岡線は同33.6%となりました。福岡線は日本航空が週3日の運航でしたが、フジドリームエアラインズは毎日の運航となっており、利用者数は56%増となっていますが、機体が大型化したことと、毎日の運航で利用率は大幅に下がりました。


*7月2日

@6月のアクセス数は過去最高の102587回でした。

@国土交通省が誘導路建設申請を許可
 国土交通省は先月30日、成田国際空港株式会社から出されていたB滑走路の新誘導路や横風滑走路用誘導路を駐機場にするため、横風用の新誘導路を造る「B 滑走路西側誘導路及び 横堀地区誘導路の整備に関する空港の変更許可申請」を許可しました。

@コンチネンタル航空機のエンジントラブルは発電機の焼損
 先月29日に成田空港に緊急着陸した、福岡発グアム行きのコンチネンタル・ミクロネシア航空のエンジントラブルは第2エンジンに付いている発電機が焼損したものと分かりました。

@全日空の成田=ミユンヘン線が昨日から就航
 全日空の成田=ミユンヘン線が昨日から就航しました。全日空の欧州路線新設は17年ぶりとなります。

@コンチネンタル航空が夏季繁忙期に成田発チャーター便・臨時便を運航
 昨日の航空新聞社「WING DAILY」によりますと、コンチネンタル航空のアジア・太平洋地区支社長はこのほど、同紙とのインタビューの中で7月17日〜9月30日の夏期繁忙期に成田=グアム間の臨時便を77便運航することを明らかにしました。また、8月には成田=マジュロ間のチャーター便を2便運航し、第3国チャーター便として成田=パラオ間のチャーター便を運航したい、と述べました。

@11市協がジェット機枠拡大を方針に・住民団体反発
 大阪空港周辺自治体でつくる「大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)」は30日に開く総会の今年度方針案に、現在は1日170便とされているプロペラ機枠が現状では1日約130便しか使われていない、として余った枠をジェット機枠に変更するように求めることを盛り込むことになりました。これに対して、川西市の住民で作る「川西市南部地区飛行場対策協議会」は「安全面・騒音面で問題がある」として、市長に対して「追随しないように」と求める要望書を提出しました。また、前原国土交通大臣に対してもジェット機枠を拡大しないように求める要請書を提出する、とのことです。

@日本航空が銀行団と交渉へ
 企業再生支援機構と日本航空は先月30日に記者会見し、債務超過額が1月時点に比べ約1000億円増加したことを明らかにしました。この内容は資産査定を厳格に行い、大型機の一斉退役や路線・便数の見直し、人員削減に対応する引当金の積み増しなどを再評価したため、とのことです。実際には債務額は 1月時点よりも2500億円拡大しましたが、事業売上の毀損が想定よりも小さく、経常損益が1500 億円程度改善したので1000億円程度になった、とのことです。また、更なる路線の縮小やリストラについては「これがぎりぎりの線ではないか。これ以上やるとキャッシュがどんどん減少することになり、返済原資がなくなってしまう。」と述べています。
 これを元に、銀行団との交渉に臨みますが、債務放棄率を90%に引き上げる(約500億円)事を要請します。しかし、新たな融資額は1月段階の5000億円に比べて、約1400億円減額し、約3600億円を要請します。融資額の削減は企業再生支援機構が融資額を500億円上積みする事と、法的整理後の業績が上向いたことにより可能になった、としています。

@日本航空の羽田=パリ線は貨物を減らして運航へ
 日本航空は10月末から運航を開始する羽田=パリ線について、滑走路の制約(5月1日の出来事参照)から、搭載する貨物量を減らして運航する方針を固めました。この路線はパリ到着が午前6時20分となり、ヨーロッパ各地に乗り継ぐが出来、単価の高いビジネス需要を見込めることから採算性を確保できると見ています。

@日本航空が羽田=シンガポール線を正式に発表
 日本航空は先月30日、10月末から羽田=シンガポール線を運航することを正式に発表しました。これで、日本航空の羽田国際線は10月末から、10路線、1日13便となります。

@春秋航空の茨城空港就航は28日から
 茨城県は先月30日、「中国の春秋航空の茨城=上海線の就航が28日からとなった」と発表しました。当面はプログラムチャーター便として週3便を運航します。

@静岡空港の夏季チャーター便が59便に
 静岡県は先月30日、7〜9月の国際チャーター便が59便となる計画であることを明らかにしました。台湾の中華航空が高雄から24便、同じく台湾の復興航空が台北から23便、中国の南方航空が長沙から12便となっています。

@静岡空港の6月平均搭乗率が56.6%と最悪に
 静岡県が昨日発表した、静岡空港の6月利用状況によりますと、平均搭乗率が56.6%となり、月別では開港以来最低となりました。国際線の搭乗率はソウル線が71.5%と堅調でしたが、上海線は万博開催中にもかかわらず41.7%と低迷しました。

@全日空の羽田空港米国路線運賃が成田などに比べ1万円程度高く
 全日空は昨日、10月末からの羽田空港国際線の内、羽田=ロサンゼルス線・羽田=ホノルル線の運賃を発表しましたが、それによりますと、「スーパーエコ割」を一定の条件で利用した場合、成田空港・関西空港・中部空港発の同一路線運賃と比べると約12000円程度高くなるようです。