2011年9月後半の出来事
*9月30日
@「LCCターミナル建設は14年夏をメドに検討」森中社長
成田国際空港株式会社の森中社長は昨日の記者会見で格安航空会社(LCC)用の専用ターミナル建設について「羽田空港との差別化を図るためにも、2014年夏の供用開始をメドに検討を進めている」と述べました。
@スカイマークの成田=那覇線は12月8日から、旭川線も増便へ
スカイマークは昨日、「12月に就航予定」としていた成田=那覇線を1日2往復で、12月8日から就航することを明らかにしました。ウエブバーゲン運賃は980円とするそうです。また、10月末に1日2往復で就航する予定の成田=旭川線を12月8日から増便し、1日3往復にすることも明らかにしました。
@成田空港の8月貿易額が大震災後初めて一桁台の減少に
東京税関がまとめた成田空港8月貿易額によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)で4.2%減、輸入額が6.9%減となりました。輸出入共に大震災による影響を受けていますが、減少幅が前年同月比で輸出入共に一桁台になったのは初めてになり、ゆるやかな回復が続いているようです。
@13年夏に成田空港での自由化実現・日豪航空協議
国土交通省は今日、行われていた日本とオーストラリアの航空協議で(1)2013年夏に成田空港での日豪間の航空自由化を行う、(2)首都圏を除く空港で、以遠権も含めた完全航空自由化を行う、(3)羽田空港の深夜・早朝時間帯で日豪間の路線開設の枠組みを作る、の3点合意したことを発表しました。
@国土交通省が公用機飛行計画を「レベル3」の最高機密に指定へ
国土交通省は今日、羽田空港管制官がエアフォースワンなどの飛行計画をブログに掲載した問題の調査を受けて、公用機の飛行計画を最高機密の「レベル3」に指定する方針を決めました。なお、調査によると米軍無人偵察機・グローバルホークの飛行計画は偵察機が飛行中に、すでにブログに掲載されていたそうです。エアフォースワンの方は着陸後だった、とのことです。
【コメント】私達が成田空港の管制塔を視察したときには「レーダー画面は、データが分かるようには撮らないで欲しい。管制官の顔が分かるようには撮らないで欲しい。」との注意がありました。
@全日空が10月10日まで全便のキャンセル料を無料に
全日空は「急降下事故で利用者に心配や不安を与えた」として、国内線・国際線共に10月10日までのキャンセル料を徴収しない事を明らかにしました。
@ANAグループ乗員組合が明日24時間ストの予定
ANAグループ乗員組合は明日午前0時から24時間のストライキを予定しています。会社のグループ内航空会社再編方針に納得できないため、とのことです。実施されますと、国内線の186便が欠航する見込みですが、国際線は通常通りの運航となります。
@豪当局がカンタス航空と米アメリカン航空の共同事業を認可
オーストラリアの「競争・消費者委員会」は29日、「カンタス航空と米アメリカン航空の事業提携を承認した」と発表しました。
*9月29日
@国際線旅客が着実に回復・国内線旅客は大震災後初めてプラスに
成田国際空港株式会社が今日発表した8月の運用状況によりますと、発着回数は前年同月比で(以下同じ)5%減と横ばいながら、ほぼ昨年並みに戻ってきました。国際線旅客数は14%減で、日本人は8%減、外国人が36%減となっています。ゆるやかに回復しており、外国人の回復が今後の動向を左右するようです。国内線旅客は8%増と大震災後初めての前年同月比プラスになりました。貨物量は輸出が17%減、輸入が6%減となり、世界的な景気後退と超円高が影響していると思われます。給油量は14%減で横ばいとなっています。
@10月3日からビジネスジェット受入を簡素化へ
成田国際空港株式会社は今日、10月3日からビジネスジェット機の受入を簡素化し、空いている発着枠や駐機場の情報などをホームページ上に公開することを明らかにしました。
@一坪共有地訴訟で金銭売却命じる判決
昨日千葉地裁は、成田国際空港株式会社が一坪共有地の金銭による所有権移転を求めた訴訟で、一坪共有地地権者47人に対して約170万円で所有権を移転するように命じる判決を言い渡しました。これで、成田国際空港株式会社が提訴した6件の訴訟で2件が和解し、4件が所有権移転を命じました。しかし、反対派は控訴する意向です。
@6日の急降下トラブル、一時はほぼ背面飛行に、奇跡的に墜落免れる
運輸安全委員会は昨日、6日に起こった全日空機の急降下トラブルについて説明し、同機が約30秒間に約1900m急降下し、その際に、降下角度が約35度に達して、一時は機体が左に131.7度傾いた背面飛行状態だったことを明らかにしました。また、急降下の際、最大加速度が2.68Gに達し、この機体の制限加速度2.5を越え、制限速度も超えていたことも明らかにしました。運輸安全委員は「姿勢を回復できたのは“偶然”」と述べ、「墜落に至らなかったのは奇跡に等しい」としました。また、飛行コースの下300mには逆向きのコースが設定されており、夜間でなく、混雑時間帯ならば、降下の際に逆向きの旅客機と衝突した可能性もある、とのことです。さらに、加速度が3.0に達していた場合には、空中分解の可能性もあったようです。乗客は夜間で外が見えなかった事と、加速度で座席に体が押しつけられていたことで、背面飛行の事実には気付かなかったようです。加速度が逆向きだった場合には、シートベルトをしていなかった乗客が宙に舞い、パニックになっていた事も考えられます。
昨日記者会見した全日空と運航していたエアニッポン側はこのような事実を翌日の7日には把握していましたが、公表しませんでした。記者会見でも、記者から把握の時期について再三の質問がありましたが、7日時点で把握していたことを認めたのは、会見開始後約1時間も経った時点でした。
@奥尻島トラブル・機長の手順に基づかない高度変更が原因
運輸安全委員会は昨日、奥尻島で対地接近警報装置(GPWS)が作動した北海道エアシステム機のトラブルについて、原因は機長が適正な手順を踏まずに高度の変更を行ったため、とする報告書を発表しました。
@中部空港会社社長が2年ぶりの赤字を示唆
中部国際空港会社社長は昨日の記者会見で、2012年3月決算が2年ぶりの赤字に転落する可能性を示唆しました。大震災による需要の低迷が影響している、としています。
@IHI・川崎重工・三菱重工がA320neo型機用エンジン開発に参加
IHIと川崎重工と三菱重工は昨日、エアバスの開発するA320neo型機用のエンジン「PW1100G-JM」の開発に参加することを正式に発表しました。出資比率はIHIが15%、川崎重工が6%、三菱重工が2%となります。
@貨物事業6社が談合で米国に4680万ドル支払う和解
米国司法省は28日、日米間の航空貨物輸送を巡る談合について、日本の6社(日通、近鉄、阪急阪神エクスプレス、西日本鉄道、バンテック、日新)と、罰金約4680万ドル(約35億8千万円)を支払うことで和解した、と発表しました。
@香港空港で「あと6秒で衝突」のニアミス・18日
18日午後1時頃、香港空港への着陸態勢に入っていたキャセイ航空841便と香港ドラゴン航空433便が約1.9Kmまで接近し、空中衝突防止警報装置(TCAS)が作動するニアミスがありました。接近に気付いた管制官がキャセイ航空機に高度を上げるように2回指示しましたが、同機は指示に従いませんでした。空中衝突防止警報装置(TCAS)の指示でキャセイ航空機が高度を上げ、香港ドラゴン航空機が高度を下げて、事なきを得ました。香港民用航空処処長は「両機の距離と飛行速度から判断して、あと6秒(そのままの状態で飛行)したら、衝突していたはずだ。あえて言うが、衝突の危険は極めて高かった」と述べました。
@インドネシアで18人乗りの小型機が行方不明に
インドネシアの航空当局は29日午前、スマトラ島北部で同国のヌサンタラブアナ航空の小型機が行方不明となったことを明らかにしました。同機には乗客・乗員18人が乗っている、とのことです。
*9月28日
@ベトナム航空が10月30日から第1ターミナルへ移動
航空連合「スカイチーム」に加盟したベトナム航空は10月30日から成田空港で、現在使用している第2ターミナルから、スカイチーム各社が使用している第1ターミナル北ウイングに移動します。なお、日本航空が運航している共同運航便の搭乗手続は現在と同じ第2ターミナルで行います。
@日本航空の成田=台北線が6月25日から1日2往復に復活していた
私が見落としていたようなのですが、大震災による需要減から減便していた日本航空の成田=台北線が6月25日から1日2往復に復活していたようです。
@B787型機が午前9時過ぎに羽田空港に到着
世界で初めて商用運航する事になる、全日空のB787型初号機が今日午前9時過ぎに羽田空港に到着しました。
@泉佐野市議会が「入島税」条例を可決、総務大臣の許可が必要
関西空港に隣接した泉佐野市議会は昨日、関西空港連絡橋を通行する車両から「入島税」100円を徴収する条例案を賛成多数で可決しました。しかし、地方税法上の定めがない法定外税のため、総務大臣の同意が必要となります。総務大臣が同意するかどうか、先行きは不透明なようです。
*9月27日
@岡山県南部でジェット戦闘機の轟音に驚く
昨日午後2時45分頃、岡山県南部の倉敷市・岡山市・備前市にかけて米軍の戦闘機と見られる2機が低空飛行を行い、轟音に驚いた市民から問い合わせが相次ぎました。驚いて外に飛び出した人は「濃い灰色の2機が飛び去った」と話しています。岡山県では3月2日に米軍機と見られる航空機の轟音の直後に土蔵が全壊する事故がありました。
@全日空機が飛行中にスラットを落とす
昨日午前11時10分頃、羽田発高松行きの全日空533便・B767-300型機の到着後点検で、左主翼の前縁に着いているスラットから縦13.5cm・長さ31.5cmのアルミ製の金属板がなくなっているのを整備士が見つけました。飛行中に脱落したものと見られています。被害の届け出はありません。このトラブルで高松発沖縄行きなど計3便が欠航しました。
@北海道エアシステム機がシステム不具合で8便欠航
今日午前9時25分頃、函館発丘珠行きの北海道エアシステム240便が丘珠空港に着陸しようとしたところ、凍結路面での車輪ロックを防ぐシステムの不具合を示す警告灯が点灯しました。しかし、着陸には支障がないため、そのまま着陸しました。点検のため、この機体を使う予定の後続8便が欠航となりました。
@夏休みの海外旅行申し込みが増える・東京商工リサーチ調査
東京商工リサーチが行った、主要旅行会社50社への「夏場の海外旅行動向調査 」によりますと、7月末〜8月末の海外旅行申し込みが前年同期と比べ「増えた」が18.0%、「やや増えた」が32.0%、「やや減った」が16.0%、「減った」が12.0%となりました。「増えた」と「やや増えた」を合わせると50.0%となり、「やや減った」と「減った」を合わせた28.0%を大きく上回りました。原因として「円高」と「自粛ムードへの反動」を上げています。
@「海外旅行に行った」が昨年よりも9.8ポイント増・フォートラベル
フォートラベルが8月22日〜28日に会員に行ったアンケート調査によりますと、この夏に海外旅行に行った人は42.9%で前年よりも9.8ポイント増になりました。一方、国内旅行は22.6%で同5.5ポイント減となりました。有効回答数は1169件でした。
@EUが2012年から航空機への温暖化ガス排出量を割り当てへ
EUの欧州委員会は26日、EU域内の空港を利用する全ての航空機に対して、2012年から温室効果ガス排出の割当量を定めることを決定しました。その一部(2012年は15%、2013年〜2020年は18%)についてEUの排出量取引システムで売買することを可能とします。目的は航空機からの温室効果ガス削減を即すため、としています。米国やアジアなどの国は「一方的」と批判していますが、欧州委員会は「撤回することはない」と明言しています。
*9月26日
@美保基地で新旧自衛隊輸送機の騒音測定
昨日、鳥取県にある航空自衛隊美保基地で、現在使われているC1輸送機と交代する予定のC2輸送機の騒音を比較する試験飛行が行われました。中国四国防衛局や周辺自治体などが約20か所で騒音測定を行いました。周辺住民は約300人がエプロンで離着陸する両輸送機を見守りました。住民の一人は「C2の方が音は静かだ。C2が早く飛んでくれるとうれしい。」と述べました。
@IBEXエアラインズ機がエンジンオイル圧異常で引き返す
昨日午後5時50分頃、大阪発福島行きのIBEXエアラインズ79便・CRJ型機が離陸直後に、左エンジンのオイルが減少したとの警告灯が点灯しました。このため、同機はこのエンジンを止めて大阪空港に引き返し、約20分後に無事着陸しました。乗客・乗員にケガはありませんでした。
@全日空機で急減圧・けが人はなし
昨日午後7時30分頃、新千歳発仙台行きの全日空1692便・DHC8-400型機から「機内の気圧が急激に下がった」との連絡が空港事務所にありました。同機はそのまま飛行を続け、7時50分頃に仙台空港に無事着陸しました。乗客・乗員にけが人はない、とのことです。
@全日空8月国際線旅客数が14.1%増に
全日空が22日発表したグループ全体の8月分旅客実績によりますと、国際線は座席提供数は前年同月比(以下同じ)17.1%増、旅客数が14.1%増となりました。搭乗率は83.1%で0.7ポイント減少しましたが、大震災の影響から着実に回復している、とのことです。一方、国内線は提供座席数が2.2%増、旅客数が0.8%減、搭乗率は70.6%で2.3ポイント減となりました。
@B787型機が全日空に引き渡される
ボーイング社は25日にB787型機の初号機を全日空に引き渡したことを明らかにしました。また、10月中旬に全日空に引き渡される2号機も報道陣に公開しました。
*9月25日
@京成が新スカイライナーTシャツなどを限定販売
京成電鉄は10月14日の「鉄道の日」を記念して新スカイライナーをデザインしたTシャツとストラップを限定販売します。Tシャツは大人用と子供用をそれぞれ200枚、ストラップは4500個販売するそうです。
@仙台空港で国際線定期便が再開
3月11日の大震災後初めてとなる国際線の定期便が今日正午頃、仙台空港に到着しました。ソウルからのアシアナ航空機が1往復しました。これで、仙台空港は全面的に復旧したことになります。
@ネパールで遊覧飛行の小型機が墜落、19人全員死亡
25日、ネパールの首都カトマンズの空港近くに同国「ブッダ航空」の小型機(ホーカー・ビーチクラフト製)が墜落しました。同機は約1時間のエベレストなどの遊覧飛行から帰る途中でした。乗客・乗員19人が全員死亡した模様です。乗客名簿に日本人男性らしき名前もあり、日本大使館が確認を急いでいます。当時、空港付近は濃い霧があり「同機は民家の屋根に接触して墜落した」との情報もあります。乗客は全員外国人、とのことです。
*9月24日
@「解説と資料のページ」に「2011年騒音制御学会秋季発表会の感想」を載せました。
@昨日、ジェット機との綱引きが行われる
昨日、成田空港で「空の日」旬間恒例の「ジェット機との綱引き」が行われました。今年は日本航空のB767-300ER型機・約90トンを綱で引き、親子が力を合わせて、ゆっくりと約8m動かしました。また、「国内最大の化学消防車見学ツアー」も行われました。
*9月23日
@一坪共有地訴訟で金銭による所有権移転命じる判決
昨日、千葉地裁で成田国際空港株式会社が金銭により一坪共有地の所有権移転を求めた訴訟の判決がありました。判決では一坪共有地の所有者に対して、1か所は約721万円、他の1か所は約13万円で所有権を譲り渡すように命じました。一坪共有地所有者は判決を不服として控訴する意向です。これで、成田国際空港株式会社が提訴した一坪共有地をめぐる6件の訴訟の内、2件が和解、3件が金銭による所有権移転を命じる判決を受けた事になります。残る1件の判決は28日に予定されています。
@全日空がB787型機による成田=仙台間の応援フライトを来月30日に
全日空の伊東社長は昨日の記者会見で、25日に受領するB787型機初号機を使って、10月30日に成田=仙台線1往復を「復興応援フライト」として運航することを明らかにしました。仙台空港では宮城県と福島県の子供たちを約1時間の遊覧飛行に招待します。
@アシアナ航空が茨城=ソウル線を11月以降も運休へ
韓国のアシアナ航空は現在運休している茨城=ソウル線を11月以降も運休する予定で、国土交通省への冬季スケジュールの申請を見送くったことを明らかにしました。需要が回復していないことを理由としています。同社では「需要が戻ってくれば、冬ダイヤ期間の途中でも運航申請できる」としています。
@日本トランスオーシャンが名古屋=石垣線を来年3月25日から運休へ
日本トランスオーシャン航空は昨日、名古屋と石垣を結ぶ直行便を来年3月25日から運休することを明らかにしました。同社は「環境の変化に対応し、安定的に利益を確保できる企業体質の構築を図る施策の一環」としています。同路線の利用率は「08年度が78.3%、09年度が57.0%、10年度が65.7%、今年度(4〜8月)が71.9%で、各年度とも単年度での赤字が続いていた」とのことです。
【コメント】利用率78.3%でも赤字だったのですね。ちょっと、信じられない気もしますが、どこに高コストがかかっていたのでしょうか。
@チリ当局がLAN航空とTAM航空の経営統合を条件付で承認
チリの独占監視当局は21日、同国のLAN航空とブラジルのTAM航空との経営統合を条件付で承認しました。条件として、両航空が違う航空連合に加盟していることから、どちらかの航空連合から離脱することを求めています。これに対して、両航空は「条件が複雑なので、詳細に検討する」としています。
@カンタス航空がiPadを全乗客に貸し出す実験を開始へ
カンタス航空は乗客全員にiPadを貸し出し、航空機内の5か所のWiFiスポットから、映画などを自由に楽しめる実験を、6週間かけて行う事になりました。ただ、どの路線で行うのか、何時行うのかは明らかになっていません。
*9月22日
@欠航が161便、目的地変更が33便、ロビーで夜明かし約850人
成田空港では昨日の台風15号により、欠航便が161便、目的地変更が33便でました。他空港に着陸した便を成田空港に受け入れるために、運用時間を午後11時以降に延長しました。しかし、到着した乗客はアクセスがなく、結局、約850人が成田空港のロビーなどで夜明かししました。成田国際空港株式会社ではこれらの乗客に寝袋や水などを配りました。
@三菱重工がMRJのリース会社を立ち上げへ
今日の日経新聞によりますと(電子版読者でないため、全文は読めませんが)、三菱重工は国内の航空会社に三菱リージョナルジェット(MRJ)をリースする新会社の設立に向けて、政府などと交渉に入る、とのことです。新会社は2014年の設立を予定します。
@中国のリージョナルジェット・ARJ12型機引渡が来年にずれ込み
中国でリージョナルジェット機・ARJ12型機を開発している「中国商用飛機有限公司」CFOは「安全に関する認証の取得が今年末までかかる。従って、航空会社への引き渡しは予定していた今年末までには出来ない」と述べました。同機の引き渡しは当初「2009年9月に山東航空に引き渡す」とされていました。
@米航空貨物大手がB747-8型機3機をキャンセル
米国の航空貨物大手「アトラス・エア・ワールドワイド・ホールディングス」は20日、「ボーイング社に発注していたB747-8F型機3機をキャンセルした」と発表しました。
*9月21日
@成田空港でも台風15号の影響で欠航など多数
浜松に上陸して北上中の台風15号の影響で、成田空港でも夕方の便を中心に欠航や時刻変更や運航日変更などの影響が多数の便に出ています。成田空港の公式サイト運航情報のページもアクセスが集中しているためか、つながりにくくなっています。
@「新関西国際空港会社」を来年4月1日に設立、7月に経営統合
政府は昨日、関西空港と大阪空港を一体運営・管理する新会社「新関西国際空港会社」を来年4月1日に設立する政令を閣議決定しました。これに基づき、来年7月1日付で両空港を経営統合します。
@米国で提供座席を減らし、運賃が高止まりに
米国では各航空会社が国内線の提供座席を減らしている、とのことです。これは、景気の低迷が長引き、旅行を控える傾向が出ている事と燃料が高騰しているためです。しかし、航空会社は提供座席を減らすことにより、予約率が上がり、運賃が高止まりすることによって、利益率が高くなることを狙っているようです。この背景には、相次ぐ経営統合で航空会社が少なくなり、消費者の選択範囲が狭まっていることが寄与しているそうです。
【コメント】LCCの乱立で競争が激しくなり、運賃が下落しましたが、LCCも淘汰され、大きな航空会社の統合が進むと、今度は一転して運賃を上げられるようになるのですね。「独占資本」の原理ですね。日本の航空業界もLCCの進出で一時的には運賃が下がるのでしょうが、長い目で見ると運賃も高くなるのではないでしょうか。運賃を下げるために“コストの削減”をやりますが、ほとんどの場合は、そのしわ寄せが下層労働者である私達の生活を圧迫するようになりますね。金持ちや資本は富、働くものはますます苦しくなります。これで、日本という国が“国民が豊で幸せな国”となるのでしょうか。
@今後20年間で約18万人のパイロットが必要・ボーイング社
ボーイング社は19日、「2030年までの20年間に、主にアジア太平洋地域の航空需要が拡大することによって、18万2300人のパイロットと24万7400人の整備士が必要となる」との予測を発表しました。また、「アジアではパイロット不足が原因で運航に遅れが出始めている」と指摘しています。
【コメント】中国やインドではすでに、運航乗務員不足が深刻で、運休が出たり、経歴を詐称する“パイロット”が処分・逮捕されるなどの出来事が多発しているようです。このことが、事故につながる事例も報告されています。
@IATAが今年の利益見通しを上方修正
国際航空運送協会(IATA)は20日、世界航空業界の今年の利益見通しを、6月時の40億ドルから69億ドルに上方修正しました。ユーロ安の欧州圏や政情不安の中東圏の需要が予測よりも良く、持ちこたえているため、としています。
@エールフランスKLMがA350型機60機を発注の意向
エアバスはこのほど、エールフランスKLMがA350型機を60機発注する意向を表明した、と発表しました。この内、A350-900型機25機は確定発注になる見込み、としています。
@ボンバルディア社がCRJシリーズの減産を発表
ボンバルディア社は20日、同社のCRJ型機シリーズを減産すると発表しました。「受注のペースが減衰しているため」としています。減産により、余った人員は新型機開発などに振り向けて、リストラは行わない、としています。
*9月20日
@全日空機で酸素マスクが下りるトラブル
昨日午前8時50分頃、那覇発羽田行きの全日空120便が奄美大島上空付近を飛行中に、「緊急降下する」とのアナウスと共に酸素マスクが下りるトラブルがありました。同機はそのまま飛行を続け、10時10分頃、無事に羽田空港に着陸しました。酸素マスクは客室の気圧が低下したときに自動的に降りる事になっていますが、装置の誤作動の可能性がある、とのことです。
@全日空の客室乗務員全員がiPadを携帯へ
全日空は今日、客室乗務員全員(約6000人)にiPadを携帯させることを明らかにしました。今年10月から約700人が運用トライアルを行い、来年4月からは全員が携帯することになります。客室乗務のマニュアルや訓練教材などを納め、客室サービスにも活用する、とのことです。
@ジャルエクスプレスが本社を羽田空港に移転へ
ジャルエクスプレスは11月中をメドに本社を大阪空港から羽田空港に移転することになりました。日本航空グループの国内線も小型機で運航することが多くなり、B737-800型機のみで運航するジャルエクスプレスの羽田空港路線が増えたため、とのことです。従業員の居住地も東京に移す、とのことです。
@スカイマーク8月乗客数が49.3%増に
スカイマークが発表した8月の有償輸送実績によりますと、提供座席が前年同月比(以下同じ)46.9%増となり、旅客数も49.3%増となりました。この結果、平均利用率は87.6%となり、前年同月よりも1.4ポイント上昇しました。
@着陸失敗機の航空士が「酒気帯び状態」との報告書
去る6月20日にロシアでツポレフ134型機が着陸に失敗し、47人が死亡した事故(6月21日の出来事参照)についてロシア航空当局は19日、「航空士が酒気帯び状態だったことが、事故原因の一つ」とする報告書を公表しました。ボイスレコーダーによりますと、この航空士は異常に高揚していた、とのことです。
*9月19日
@A滑走路脇にひまわり文字「がんばろう日本」
17日に成田空港第1ターミナルに行きましたが、A滑走路の脇の芝生に「がんばろう 日本」のひまわりによる草文字が作られていました。ひまわりの開花がまだなのか、咲き終わってしまったのか、黄色が目立たず、よく見ないと分かりません。場所は花時計の南側になります。
@佐賀空港のLCC支援策で賛否両論・県議会
今日の毎日新聞によりますと、佐賀県の中国の格安航空会社「春秋航空」に対する、「3年間で約5億3900万円に上る(2日の出来事参照)支援策を行う」とする方針が、開会中の定例佐賀県議会で議論を呼んでいるそうです。佐賀県の支援策は1回約4万円の着陸料や同約18万円の管制レーダー情報利用料や中国人団体客1人に3000円の補助など、1便当たり約115万円になります。同じ春秋航空が就航している茨城空港は着陸料半減の約4万円のみ、高松空港でも1便当たり約34万円、とのことです。県側は就航による経済効果を年約6億円と見込んでいます。
【コメント】地方空港のLCC誘致合戦が今後、ますます加熱していくのでしょうか。LCCは需要が減れば、減便や撤退を躊躇なく行います。当局の思惑外れにならないと良いのですが。また、「経済効果」というのも眉唾物ですね。かっての、国土交通省の「空港需要予測」と同じように、都合のよいデータを都合良く処理して、膨らます「経済効果願望」でなければよいのですが。
@緊急着陸のエアホンコン機の調査は明日から
昨日発生した、エアホンコン機の福岡空港緊急着陸ですが、国土交通省福岡空港事務所は「香港から整備士が到着する明日から、本格的調査を行う」とのことです。なお、機種はA330-600型機とのことです。間違っていました。すみません。
*9月18日
@成田発のエアホンコン機がエンジントラブルで福岡空港に緊急着陸
今日午前0時20分頃、成田発香港行きのエアホンコン貨物便・A300型機が第1エンジンのトラブルにより、このエンジンを停めて福岡空港に緊急着陸しました。この便は成田空港に貨物を降ろして、貨物を積まずに香港に戻る途中でした。
@日本エアコミューター機がトラブル2回で4便欠航
16日午前8時50分頃、鹿児島発種子島行きの日本エアコミューター3761便・サーブ340B型機で左エンジンにオイル漏れがあるとの警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返しました。同機はこの修理を終えて沖永良部行き3802便として鹿児島空港を離陸しましたが、同11時55分頃、今度はエンジンの防氷措置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、再び鹿児島空港に引き返しました。この2回のトラブルにより4便が欠航となりました。
@8月に神戸空港に侵入した男性が覚せい剤使用で書類送検
去る8月21日深夜に神戸空港に侵入(8月22日の出来事参照)し、現行犯逮捕されたベトナム人男性が覚せい剤取締法違反で神戸地検に書類送検されました。容疑は8月14日に自宅で覚せい剤を使用したとのことです。空港に侵入した際に覚せい剤を使用していたかどうかは不明です。
*9月17日
@一坪共有地の金銭買収に応じるように命令・千葉地裁
千葉地裁は昨日、成田国際空港株式会社が「一坪共有地の金銭による所有権移転」を求めて提訴した4件(他の2件は和解成立)の訴訟について、この内の1件約336平方メートルの共有者17人に対し、一人当たり55,659円で金銭による売却に応じるように命じる判決を言い渡しました。これに対して、共有者は控訴する意向を表明しました。
@「岩山団結小屋」と「三里塚野戦病院」の使用禁止を延長
国土交通省は昨日、俗称・「成田新法」に基づく、成田空港反対派が所有する「岩山団結小屋」と「三里塚野戦病院」の使用禁止命令を9月19日から1年間延長する事を明らかにしました。昨年までは「天神峰現地闘争本部」も含めて3か所でしたが、8月7日に強制撤去された事により、2か所になっています。
@「2014年夏からの成田空港の航空自由化」で合意・日カ航空協議
国土交通省は昨日、行われていた日本とカナダの航空当局間協議で、「(1)成田空港の2013年夏に予定されている年間発着回数27万回化に合わせて、カナダと成田空港を結ぶ路線の航空自由化を実施する。それ以前にも、2012年夏期に増便を可能とする。(2)首都圏以外の空港については、ただちに、以遠権も含めて航空自由化を行う」の2点で合意したことを明らかにしました。
*9月16日
@「くうこうだより」秋号が届きました
昨日、「くうこうだより」秋号が届きました。2・3面は第26回「成田空港周辺児童書道・絵画展」入選作品の発表。4面は「空の日フェスティバル2011」の案内。5面は「成田空港空と大地の歴史館」オープン。6面は「周辺をめぐる」で今号は「伊能忠敬の故郷を訪ねて」。7面は「成田空港国内線紀行」で、今号は「中部国際空港編」。8面は「Air Line File」で今号は「イラン航空」でした。
けちをつける気持ちはないんですが、発行日が「9月17日」になっていますが、空の日の行事は9月10日から始まっていますね。少しずれているように思います。また、航空科学博物館の招待券の期限が「10月30日」となっているのですが、次の号が11月中頃では半月ほど、空白期間が生じますね。
@「成田市観光循環バス レトロバス」が来年3月に運行停止へ
成田空港利用者を成田市に呼び込もうと、成田空港と市内のショッピングセンターや新勝寺などを巡って運行していた「成田市観光循環バス レトロバス」が来年3月に運行を停止する見込みとなりました。当初の見込みでは乗車率80%でしたが、平均乗車率は約20%で推移しています。この間の赤字が約9596万円となりました。このため、来年の3月で運行を停止することになりました。
@未買収地の地図です
下記に成田空港用地ないの「未買収地」の地図と、その内訳を載せておきます。出典は成田国際空港株式会社が発行している「成田空港〜その役割と現状〜」2009年10月発行です。
@国土交通省が管制室内の撮影を原則禁止
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こんな写真も撮れなくなるのでしょうか(2011年1月18日撮影)
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@日本航空が来年夏から機内インターネット接続を開始
日本航空は昨日、来年夏から国際線の機内で、パナソニックの「eXConnect サービス」を使ったインターネット接続サービスを始める、と発表しました。衛星回線を使って離陸と着陸の直前を除き、インターネットに接続できる、とのことです。当初はB777型機を使って、欧州線と北米線でサービスを始め、順次拡大していきます。有料で、全線で数千円で使い放題にしたい、とのことです。ただ、航空法上から通話は出来ないようです。日本航空もかってはボーイング社の「コネクション・バイ・ボーイング」を使って接続サービスをしていましたが、ボーイング社が撤退したため、廃止していました。この時にも「1便平均で10人程度が使用していた」とのことで、「インターネット環境が拡大した今は需要は確実にある」としています。
@8月の日本人出国者数が過去最高水準に
日本政府観光局によりますと、8月の日本人出国者数が推計値で前年同月比9.1%増となり、「8月としては過去最高と並ぶ見込み」とのことです。また、外国人入国者数は同31.9%減となりましたが、減少幅は7月よりも「改善する見込み」とのことです。