2014年6月前半の出来事


*6月15日

@「子供にとって、夜間騒音の影響は大人よりも大きい」松井利仁氏
 「日本騒音制御学会」の機関誌「騒音制御」Vol.38 No3 2014.6 に載っている北海道大学大学院工学研究院の松井利仁氏の「会議報告 交通騒音による子どもへの健康影響」によりますと、「子どもは交通騒音、とくに、夜間騒音に関する高感受性群である。子どもは『睡眠障害』と『認知障害』を受けている。これは、子どもの睡眠時間が長いことによる。従って、夜間騒音は大人が午後10時過ぎに影響が大きいとされるが、子どもはもっと早い時間から騒音の影響を考慮すべきである。特に、就寝後90分間の睡眠が十分取れることが重要である。従って、この時間帯の騒音規制はより重要になる。子どもは心疾患の罹患率は低いが、血圧と騒音の関連については最近の4つの疫学調査でも、明らかな相関関係が見られている。」と書いています。
【コメント】松井さんの論文を正しく理解できているかどうか心配なのですが、おっしゃっていることは、素人の私にも良く分かります。このことから、首都圏空港機能強化技術検討小委員会の「中間とりまとめ」で、「カーフュー弾力的運用」の更なる緩和や、午後10時台の便数増などを盛り込んでいることは、理解に苦しみます。騒音下の子どもへの影響をどのように考えているのでしょうか。論文そのものは著作権の関係から、載せることが出来ません。残念です。


*6月14日

@成田空港周辺に大型太陽光発電施設建設
 成田空港周辺では、このところ企業による大規模太陽光発電施設の建設が続いており、すでに稼働している施設もあります。成田国際空港株式会社(NAA)もA滑走路の西側にある「三里塚さくらの丘」の西隣に、大規模な太陽光発電施設の建設を行っています。
 写真は「三里塚さくらの丘」から撮影したものですが、左
寄りの上にある赤土の部分が建設現場となります。

@スカイマークのA380型機導入が遅れ、国際線開始は来年中頃に
 スカイマークは昨日、今年末にも導入して国際線に進出する予定だった、A380型機の受領が遅れることを明らかにしました。インテリア関係の部品がスペック通り製造されていなかったことから、作り直しや仕様の一部を変更していることが原因、としています。棚のサイズが数 mm ずれていたり、ストライキで製造が遅れたりしている、とのことです。 このため、A380型機の導入と国際線就航が2ヶ月半から6ヶ月遅れる、としています。7月にこの件についての詳しい説明をするそうです。
 また、今日から投入する A330型機の客室乗務員新制服について、スカートの丈を膝上25cm から、同15cmにする事も明らかにしました。西久保社長は「機材投入まで(の期間が)長くなり、機を外した。スカートも長くなった。ただ、話題は作れた」と述べました。
 また、一部でささやかれている日系2社や海外大手航空会社による買収について西久保社長は「自主独立が我々の存在意義だ。もし、そういうことになれば、航空運賃が10年前に戻ってしまう。この10年にやって来たことが無駄になる。私が保有している株式も売却するつもりはない」と述べました。

@スカイマークがA330型機の運航を開始
 スカイマークの A330型機を使った羽田=福岡線が今日から運航を始めました。現在受領している2機の内、1機が6日に落雷を受けたり整備中にハシゴで機体が傷ついたりと多難の船出で、現在、エアバスから技術者が来日して整備中、とのことです。

@昨年度の「治療・救難補償」の最高額は7000万円、ジェイアイ傷害火災保険
 ジェイアイ傷害火災保険が10日に発表した「2013年度 海外旅行保険事故データ」によりますと、事故の発生率は3.84%だった、とのことです。また、補償項目の1位は「治療・救援費用」2位が「携行品損害」でした。「治療・救援費用」が300万円以上になった人の内、65才以上の人が半分を占めました。「治療・救援費用」の補償最高額は約7000万円だった、とのことです。


*6月13日

@ルフトが7月21日から成田=フランクフルト線を直行運航へ
 今日の日刊航空によりますと、ルフトハンザ航空はロシアが上空通過便の1便増を許可したことを受けて、7月21日から、現在は関西空港経由としている成田=フランクフルト線を直行便とします。なお、関西=フランクフルト線も直行便として運航します。同社の日本支社長は「成田空港路線は今後も存続する。(首都圏では)供給増となっているが、羽田路線はビジネス、成田路線はレジャーと考えている。日本市場の成長を信じている」と述べました。

@アシアナ航空が今日から成田線にA380型機を投入
 アシアナ航空は今日から、成田=仁川線に A380型機を投入しました。成田着11時10分、成田発午後1時10分の予定です。

@ボストン行きの日航B787-8型機がブレーキ不具合で機材変更
 昨日午前11時20分頃、成田発ボストン行きの日本航空008便・B787-8型機がゲートを離れた際に、ブレーキシステムの一部に不具合が発生しました。この整備のためにゲートに戻りました。しかし、整備に時間がかかるため、他のB787-8型機に機材を交換して、約3時間遅れで出発しました。

@重工5社がB777X型機製造に参加、比率は21%
 ボーイング社と三菱重工・川崎重工・富士重工・新明和工業・日本飛行機の5社は昨日、都内で記者会見を開き、ボーイング社が開発するB777X型機プログラムに日本の5社が参画することを発表しました。日本企業の分担比率は現行のB777型機と同じ21%となります。また、各社が供給する部材分担は現在のB777型機とほぼ同じになります。

@A350型機が記者団を乗せデモ飛行
 エアバスは現地時間12日、トゥールーズに世界の報道関係者も招き、A350-900型機のデモフライトを実施しました。デモ飛行を行ったのは 先日、初の長距離試験飛行を行ったMSN002号機でした。飛行時間は約1時間でトゥールーズに戻りました。記者達の感想は「非常に靜か」「B787型機と同じように、気圧や湿度が地上と似ていて快適」というものでした。
【コメント】この飛行は記者達にとってもサプライズだったようです。エミレーツ航空のA350型機キャンセルの衝撃を和らげる意味もあったのでしょうか。


*6月12日

@ジェットスター・J が今日から28便増に
 国土交通省は昨日、ジェットスター・ジャパンから出されていた関西空港整備基地化に関する整備規定申請を認可しました。また、関西空港における施設検査で合格したことを同社に通知しました。
 これにより、今日からジェットスター・ジャパンの関西空港第2拠点化が始まりました。これに伴い、今日から1日28便を増便しました。初便として、午前6時37分に関西発福岡行き551便が出発しました。拠点化で関西空港に夜間、最大3機が駐機して夜間整備を行います。

@全日空B787-8型機が燃料タンク不具合で約4時間遅れる
 10日午前10時頃、羽田発ジャカルタ行きの全日空855便・B787-8型機は燃料タンクに不具合が発生したため、機材を入れ替えて約3時間50分遅れで出発しました。

@アシアナ航空に仁川=サイパン線の7日間運航停止を通告・韓国国土交通部
 今日の「朝鮮日報(日本語版)」によりますと、韓国の国土交通部は現地時間10日、アシアナ航空に対して仁川=サイパン線の運航を7日間停止する処分を言い渡しました。これは、4月19日の仁川発サイパン行きの603便が、エンジン1基の異常を知らせる警報が出たにもかかわらず、サイパンまでエンジン1基で運航(4月26日の出来事参照)し、事故報告で「警報が出たが、すぐに消えた」と嘘の報告をしたことに対するものです。

@大韓航空が秋田線と大分線を10月まで運休へ
 大韓航空は現地時間11日、週3往復の秋田=仁川線を7月26日〜10月25日、また、週2往復の大分=仁川線を7月4日〜10月24日に、それぞれ運休する、と発表しました。同社は「需要動向の展望から判断した」としています。円安による日本人旅客の低迷や旅客船「セウォル号」沈没事故の影響による修学旅行減などが響いているようです。

@ルフトハンザ航空が2014年12月期予測を下方修正
 ルフトハンザ航空は現地時間11日、2014年12月期の営業利益を下方修正しました。5月の1〜3月決算発表時の最低予測を約3億ユーロ下回る約10億ユーロ(約1400億円)になる見込み、としています。パイロットのストライキや中東航空会社との競争による運賃引き下げなどが利益を押し下げている、としています。

@エミレーツ航空がA350型機70機をキャンセル
 エアバスは現地時間11日、アラブ首長国連邦のエミレーツ航空が、発注していた50機のA350-900型機と20機のA350-1000型機の全てをキャンセルした、と発表しました。この発注は2007年に行われたもので、現在の発注数全体の約10%に当たります。エアバスCEOは「負の影響はゼロだ。良い影響があるとは言わないが、負の影響は全くない」と述べました。
【コメント】一体何があったのでしょうか。政治がらみか、資金調達関係か、需要見通しが狂ったのか、または、他の理由か。その内、分析が出ると思います。しかし、受けに入っていた航空機メーカーや航空会社にも徐々にかげりが見えてきたような気がするのですが。


*6月11日

@エチオピア航空が10月から成田=アディスアベバ線を運航へ
 今日の朝日新聞によりますと、来日中のエチオピア航空CEOは昨日、「成田=アディスアベバ線を10月から週3便で運航を開始する。機材はB787-8型機を使う」と述べました。実現しますと、日本とアフリカを結ぶ唯一の直行便となります。

@「首都圏空港の機能強化は極めて重要。東京、千葉、神奈川に理解求める」太田大臣
 太田国土交通大臣は昨日の閣議後記者会見で、首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間とりまとめについて「首都圏空港の機能強化は極めて重要。関係者の理解を得ながら、首都圏空港が万全の体制で2020年を迎え、対応できるように鋭意煮詰めていきたい。東京、千葉、神奈川に理解をいただかないといけない。いずれも航空需要の高まりや国際競争力強化、東京オリンピック問題は認識していると思うので、慎重に丁寧に話し合いをさせていただく」と述べました。
【コメント】「国のため(大企業のため)ならば、庶民は我慢せよ」と言うことなのでしょうか。「慎重に丁寧に」誰と話し合い、誰の「地元の理解」を得るというのでしょうか。

@航空労連が「 LCC 政策見直し」の申し入れ
 航空労組連絡会は昨日、LCC大量欠航やパイロット不足問題などについて、国土交通省と交通政策審議会航空分科会基本政策部会に「LCC参入促進策」を見直すように申し入れを行いました。申し入れでは(1)資格制度や勤務基準の更なる緩和は行わないこと、(2)責任ある技術職の養成体制を維持すること、(3)事業計画などへの適切な行政指導を一層実施すること、などを求めています。

@5月国内線 LCC の遅延率と欠航率

会社
遅延率
欠航率
運航便数
ジェットスター
23.3%
0.3%
2179便
バニラ・エア
11.0%
1.1%
496便
ピーチ・アビエーション
24.9%
1.2%
1255便
 「LCC国内線のフライト情報」による、 LCC 国内線の5月遅延率と欠航率は表のようになります。遅延率ではバニラ・エアが良く、欠航率ではジェットスター・ジャパンがダントツに少なくなっていますね。

@スカイマークの5月利用率は0.7ポイント減の62.2%
 スカイマークが発表した5月の搭乗実績によりますと、ロードファクターが62.2%と前年同月比(以下同じ)0.7ポイント減となりました。
 成田空港路線では成田=札幌線が18.6ポイント増の53.0%、成田=米子線が40.5%、成田=沖縄線が1.3ポイント減の47.4%となっています。

@日航の7月燃油サーチャージャーは貨物は引き下げ、旅客は据置
 日本貨物航空と日本航空はそれぞれ、7月の国際貨物にかける燃油サーチャージャーを1ランク引き下げることを明らかにしました。
 一方、日本航空は昨日、国際旅客便の燃油サーチャージャーを「据え置く」と発表しました。
【コメント】夏休みを控えて、海外旅行を計画している人にとっては残念でした。

@エティハド航空がスカイトラック社のランキングから撤退
 エティハド航空は現地時間8日、イギリスの「スカイトラック社」が行っている「エアライン・スター・ランキング」から撤退することを明らかにしました。なお、同航空は2013年のランキングでは7位でした。


*6月10日

@ NAA の配当金は約60億円に
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、株主総会についてのお知らせを掲載しています。総会は25日に行い、配当金は1株当たり約3000円で、総額約60億円としています。これは国庫に入ることになります。役員の異動では常勤監査役と監査役がそれぞれ1名ずつ入れ替わります。

@ワンディ・サマースクールを7月28日と30日に実施
 成田国際空港株式会社(NAA)は今年も「成田エアポート ワンデイ・サマースクール」を開催することを発表しました。7月28日と30日になります。参加対象は小学校4・5・6年生で各30名の計60名となります。参加募集は10日〜23日で、応募者多数の場合は抽選となります。

@フェデックス事故でパイロット2人を近く送検へ
 今日の産経新聞によりますと、千葉県警は昨日、2009年3月23日に成田空港で起こった、フェデラルエクスプレス機炎上事故(2009年3月23日の出来事参照)について、死亡した機長と副操縦士を業務上過失致死の疑いで、近く書類送検することを決めました。

@成田エクスプレスが土曜と休日に河口湖駅に乗り入れ
 JR東日本と富士急は昨日、7月26日〜9月28日までの土曜と休日に成田エクスプレスの10号と41号を成田空港駅=河口湖駅に乗り入れ運転することを明らかにしました。

@全日空B777型機がエンジントラブルで羽田に緊急着陸
 昨日午後4時頃、札幌発羽田行きの全日空66便・B777型機が羽田空港に向けて降下中に、左エンジンの不具合を示す警告表示が出ました。このため、同機は左エンジンを止めて、約10分後に無事緊急着陸しました。原因は調査中です。

@全日空B787-8型機が防氷装置不具合で欠航
 昨日午後4時頃、大阪発羽田行きの全日空32便・B787-8型機の出発前点検で、エンジン防氷装置に不具合が発生し、整備のために同便は欠航となりました。

@全日空機長「倒産して税金でやってる会社…調子に乗るな」と書き込み
 日本航空は6日夕方にフェイスブックのページに、大量欠航についてお詫びのメッセージを投稿しました。ところがこの「お詫び」に関する書き込みのコメント欄に、「倒産して税金でやってる会社…調子乗ってんじゃねえよ!」との書き込みがありました。この書き込みをした人物の野球観戦の写真が、「全日空のウエブサイトに載っている全日空のB777型機機長と同一人物ではないか」との指摘がありました。全日空はこの人物がB777型機現役機長であることを認め、「調査を行い、適切に対処する」とのコメントを発表しました。
【コメント】全日空がことある毎に、「公的支援が競争環境をゆがめた」と批難していることが、社員にも影響しているのでしょうね。公的支援の仕組みについて、現自民党も「問題だ」と言っていますが、この会社更生法の仕組みが出来たのは平成14年の自民党・小泉内閣の時ですね。もちろん、大企業優先の仕組みに問題がありますが、日本航空にだけ適用されているわけではありません。劇的な回復を果たしたことに対する“やっかみ”なのでしょうね。

@有効座席キロ逆転に「特段の感想はない」日航・植木社長
 日本航空の植木社長は昨日、「重量管理システム」トラブルについて原因が「プログラムに不要なデータを発生・滞留させてしまう不具合があり、これが蓄積して障害が発生した」と述べ、陳謝しました。このプログラムはルフトハンザ航空の子会社が作成したもので、再発防止にはプログラムの修正が必要で、時間がかかることから、当面は、こまめにデータ滞留を監視し、不要なデータを削除することで対応する、とのことです。
 また、多発している整備ミスについて、原因はコミュニケーション不足との考えを示しました。エンジン逆噴射装置の取り付け忘れでは「リーダーのミスをチームで見逃していた」とのことです。
 また、全日空が国際線「有効座席キロ」で日本航空を上回ったことについて、「前から言っているように、我が社は量ではなく質を追求し、利益を優先するので、特段の感想はない」と述べました。

@日本の石油会社が「370便炎上を目撃した」と報告の従業員解雇
 今日の新華ニュースによりますと、豪紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」の9日付記事が伝えたところでは、ベトナムのブンタウ港の近くにあるオイルリグで「マレーシア航空370便の炎上を目の当たりにした」と証言したニュージーランド人の女性石油作業員が、勤務先の日本企業に解雇された、とのことです。彼女は目撃情報をベトナム当局と勤務先に報告しました、彼女のメールアドレスや勤務先などが漏洩し、勤務先に電子メールが殺到したことが原因のようです。この勤務日本企業の名前は明らかにされていません。

@米国ローガン空港で旅客機同士が駐機場で接触事故
 現地時間9日、米国ボストンのローガン空港でボストン発カンザスシティ行きのサウスウエスト航空機・B737型機がゲートから離れる際に、別のゲートに駐機していたジェットブルー機・A320型機に衝突する事故がありました。サウスウエスト航空機の主翼がジェットブルー機の水平尾翼に接触し、損傷しました。サウスウエスト航空機には乗客108人が乗っていましたが、全員ケガはありませんでした。


*6月9日

@「成田の機能強化に向けて重点的に取り組むことが望ましい」家田委員長
 首都圏空港機能強化技術検討小委員会の家田委員長は、6日の会議後の記者会見で「成田のアクセス面が向上していることや、容量に比較的余裕があることなどから、成田の機能強化に向けて重点的に取り組むことが望ましい」と述べました。
 また、「中間とりまとめ」では成田・羽田両空港の効率的運用から「羽田空港の国際線を増やすために、羽田空港の国内線の一部を成田空港に移すことも検討すべき」としています。
【コメント】なんとも手前勝手な考えですね。何でも「東京優先」です。そして、「負担は千葉県に押しつける」と言う事なのでしょうか。

@制限エリアに侵入の米国人を逮捕
 昨日朝、成田空港の第1ターミナルと第2ターミナルを結ぶ制限エリア内の通路で、48才の米国人が警察官に職務質問され、この警察官を殴り、公務執行妨害で現行犯逮捕されました。男は「殴ったことは覚えていない」と供述しています。職務質問されたときには業務用車両を運転していた、とのことです。警察はどのようにして制限エリアに侵入したか調べています。

@スイス航空機がオイル漏れ、A滑走路を約20分閉鎖
 今日午前8時15分頃、チューリッヒ発成田行きのスイス・インターナショナル・エアラインズ160便・A340型機が着陸したところ、ステアリングが効かなくなり、牽引車で駐機場まで移動しました。同機は飛行中に油圧系統のオイルが減少している、との警告が出ました。着陸後の点検で前脚からオイル漏れが見つかりました。このため、A滑走路を約20分間閉鎖して安全確認と清掃を行いました。

@川崎市や神奈川県が都心ルートに警戒感
 羽田空港都心北側ルートが設置された場合、1日約70便が通過すると見られる川崎市は、首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間とりまとめに対して、警戒を強めています。同市では現在も、朝に数便が飛行しており、以前から減便を要請してきました。
 神奈川県の黒岩知事も「今後、関係自治体をはじめ利害関係者が参画する検討・協議の場で、川崎市や横浜市とも連携し国と議論していく」とのコメントを出しました。

@日本航空のB787-8型機が主翼一部損傷で機材入れ替え
 昨日午前8時頃、名古屋発成田行きの日本航空3082便・B787-8型機の出発前点検で、左主翼の前縁外板にわずかな損傷が発見されました。整備に時間がかかるため、機材を他のB787-8型機に入れ替えて3時間53分遅れで出発しました。

@全日空のB787-8型機が計器表示不具合で遅れる
 昨日午後5時半頃、成田発サンノゼ行きの全日空1076便・B787-8型機が出発しようとしたところ、計器表示に不具合が発生しました。同便は駐機場に引き返し、整備後、約1時間55分遅れで出発しました。


*6月8日

@「公正・中立のため特定団体の要望には回答しない」健康調査
 6日、成田国際空港株式会社(NAA)の地域共生部からメールが来まして、本会が5月1日に、健康調査第3者評価委員会の安岡委員長宛に出した「健康調査についての要望書」に対する、安岡委員長からの次のような回答がありました。

 第三者評価委員会は、公正・中立な機関であるため、特定の団体からの要望書に対しては、回答を差し控えることとしたいので、ご理解願いたい。

【コメント】「特定の団体」とはどういう意味なのか、良く分かりません。要望書に対して「これこれ、このような理由で、『出来る』『出来ない』」と答えることが、「公正・中立」に影響を与える、と考えているのでしょうか?
 そのようなことはないと思うのですが、「色々な団体からたくさんの要望と質問があって、対処しきれない」と言うことなのでしょうか?

@アジアアトランティックが9月に成田=プノンペン直行便を就航か
 昨日のTraicyによりますと、アジアアトランティックエアラインズは9月から、成田=プノンペン=バンコク線を週3便(成田空港発 月・水・金曜日)で運航する予定とのことです。すでに一部では航空券の販売を開始しているそうです。

@全日空B787-8型機が燃料ポンプ不具合で遅れる
 6日午後6時頃、成田発シンガポール行きの全日空801便・B787-8型機の出発時に、燃料ポンプの一部に不具合が発生したため、駐機場に引き返し整備を行いました。このため、出発が約1時間20分遅れました。

@バニラが9月〜来年1月に5機を予約登録
 国土交通省がこのほどまとめた「航空機登録状況・5 月分」によりますと、「予約登録受け付け」でバニラ・エアが「9月から来年1月までに各月1機ずつ、計5機のA320型機を登録する」と届け出ています。また、ジェットスター・ジャパンが久しぶりにA320型機を「10月に登録する予定」と届け出ています。


*6月7日

@小委員会「中間とりまとめ」で「運用時間制限緩和」を提案
 昨日開かれた「首都圏空港機能強化技術検討小委員会」で「中間とりまとめ(要約)」が公表されました。2020年までに成田空港で年間発着回数を40000回、羽田空港で39000回増やす事が出来る、この増枠分は原則として国際線に充てる、としています。
 そのためには、成田空港では管制機能の高度化と、滑走路とターミナルを結ぶ誘導路の増設を挙げ、特に、周辺住民に犠牲を強いる「夜間飛行制限の緩和」として「22 時台の便数制限の緩和、夜間の離着陸の原則禁止時間帯(23 時から翌 6時)の短縮は、空港処理能力拡大方策の1つと考えられるが、地域の理 解を得る必要がある。」としています。
 また、羽田空港では滑走路の利用頻度の引き上げと、東京都心部を飛ぶ飛行コースの導入を提案し、朝日テレビによりますと、都心上空飛行コースは大田区や品川区、江東区や江戸川区上空コースなど(右図は朝日テレビより)が検討され、夕方午後3時〜7時の4時間に限定する、としています。
 また、2020年以降は、成田空港について3案を提示していますが、先月31日の出来事で書いた「首都圏空港機能強化検討調査委員会」の中間報告と違って、第3滑走路建設については2つの案が提示され、もう1つの案はただ単にB滑走路を3500mに延伸する案、となっています。
 羽田空港については、5本目滑走路を検討する、としています。
 家田委員長は会議後の記者会見で、「(騒音問題などで)地元の住民や自治体などの十分な納得や理解が必要なのは(成田・羽田で)共通している」と指摘しました。

@「春秋航空 日本」もパイロット不足
 昨日発表された「春秋航空 日本」の就航延期ですが、運航中に不具合が発生した際のチェック体制に不備があり、訓練を一時停止していた事が影響しているようです。また、成田=高松線の減便は10月25日までで「パイロットの養成が予定通りできていないことから決めた」とのことで、同社でも、パイロットの確保に苦労しているようです。すでに予約している約5000人に対しては運賃や手数料の払い戻しに応じ、8月1日以降の同一路線への振替を無償で行う、とのことです。


*6月6日

@読者から「第3滑走路」に対する怒りと不安のメール
 成田空港サーバーの読者から「第3滑走路」についてのメールが届いていますので、一部分を抜粋して下記に載せます。

 成田市在住の方からのメール

 「私は成田市に住んでいます。騒音地域を守るべきNAAの地域共生部が、こともあろうに第3滑走路実現する会を作らせて更に騒音被害をまき散らそうとしていることに憤りを覚えて投書させていただきました。(中略)
 成田空港は30万回まで飛べるのに、今でも、その7割程度しか使われていないのですよね。私としては拡張なんかしなくても現在のままでも良いのではないかと思うのですが、どうやら国やNAAはそうではないみたいです。(中略)
 NAAの共生部長が成田商工会議所に入れ知恵をして署名活動をやらせていると客から聞きました。実際に下働きはNAA地域共生部がしていると私の周りの皆が言ってます。
 地域の味方であるべき地域共生部がこんなことをして私たち住民を苦しめるなんて絶対に許せません。商工会などに署名活動をやらせて羽田に対抗する気のようですが、こんなやり方を市民が許すわけありません。」

香取市在住の方からのメール

 香取市に住んでいますが、成田の3本目の滑走路計画が動きだすのかどうか、心配しております。分かりましたら教えてください。

@「本来計画側へのアプローチの方針が示されるかも」
 今日の日刊航空によりますと、2013年度の滑走路使用状況を見ると、A滑走路からの離陸が約89%、B滑走路からの離陸が約11%、また、着陸はA滑走路が約64%、B滑走路が約36%となっている、とのことです。このアンバランスが総発着回数が延びない原因となっている、としています。この原因は大型機の長距離便が離陸時にA滑走路を使わざるを得ないことと、性能的にはB滑走路で離陸できても、パイロットがA滑走路を希望する事による、とのことです。
 また、記事では今日開催される「首都圏空港機能強化技術検討小委員会」で「いずれどこかでB滑走路の延伸問題を避けては通れなくなるものと思われる。2005 年以来途絶えている本来計画側へのアプローチの方針が示されるかも」と書いています。
【コメント】先月31日の出来事でも書きましたが、「30万回への拡大」時には、このような空港機能拡大の話しは一切ありませんでした。また、「本来計画」にB滑走路3500mはありません。現状の最大の問題は、「アンバランス」ではなく、航空会社が要求する「都合の良い時間帯の発着枠が不足していること」ですよね。

@「春秋航空 日本」が就航日を8月1日に延期
 「春秋航空 日本」は今日、6月27日から就航を予定していた日本国内線を、8月1日からに延期することを明らかにしました。合わせて、1日2往復の運航を予定していた成田=高松線を1日1往復とすることも発表しました。成田=佐賀線と成田=広島線は予定通り1日2往復となります。公式サイトにはまだ、載っていません。

@トランスアジア航空が7〜8月に成田=台北線臨時便
 台湾のトランスアジア航空(復興航空)は昨日、7月1日から8月23日まで、成田=台北間に臨時便を1日1往復運航する事を発表しました。成田着午後8時10分、成田発午後9時10分となります。この期間は同路線が1日2往復になります。

@フィリピンLCCの「エアアジアゼスト」が10月にも成田=マニラ線に就航予定
 現地時間5日付の「Philippine Flight Network(英文)」はLCCのエアアジアゼストが10月にも成田=マニラ線への就航を計画している、と伝えました。エアアジアゼストはエアアジア・フィリピンと業務提携しています。

@昨日のトラブルで174便が欠航に・日本航空
 昨日発生した日本航空のトラブルですが、午後5時頃復旧しました。このトラブルによる欠航は174便に及び、約14000人に影響が出ました。遅延便は国際・国内線で多数となりました。機材繰りの関係で今日も4便が欠航となります。原因は特定されていませんが、サーバーに何らかの起動を阻止するデータが入り込み、このデータを取り除いたところ復旧した、とのことです。
 なお、太田国土交通大臣は日本航空に対し、原因究明と再発防止策を指示しました。

@整理解雇訴訟でパイロットも控訴棄却
 東京高裁は昨日、日本航空を整理解雇されたパイロット70人が地位保全などを求め訴えていた訴訟の判決で、整理解雇は適法とした第1審判決を支持し、原告の控訴を棄却しました。三輪裁判長は「計画の変更には関係者の同意が必要だった。人員削減を止めることは出来なかった」と述べました。
【コメント】「企業の倫理優先」の判決ですね。「会社が自由に首を切れる」と言うことを優先しているのでしょうね。

@全日空B787-8型機がネットワークシステム不具合で遅れる
 現地時間5日午後1時頃、サンノゼ発成田行きの全日空1075便・B787-8型機の出発前点検で、ネットワークシステムの一部に不具合が見つかり、整備のため、約2時間30分遅れて出発しました。

@「CS100型機エンジン破損はギアボックスではない」P&W社
 先月29日に起こったボンバルディア社のCS100型機エンジン(PW1500G 型)破損事故は、事故エンジンがプラット・アンド・ホイットニー社の工場に運ばれ、分解されて原因の特定を進めている、とのことです。この事故ではエンジンと機体が損傷しました。現在、CS100型機のテスト飛行は中止されています。プラット・アンド・ホイットニー社はこの事故について、「ボックスとは何の関係もない。それよりも、はるかに簡単な故障だ」と述べています。
【コメント】「ファン駆動ギアシステム」はこの新型エンジンの根幹をなす部分ですから、ここでのトラブルとなると、原因究明や対応策に長い時間が必要になります。三菱リージョナルジェット(MRJ)もこの機構を利用した同系統のエンジンですから、エンジンの納入が遅れ、MRJの完成をさらに遅らせることになりかねませんね。


*6月5日

@委員から第3滑走路について不安訴える意見、共生・共栄会議
 今日の千葉日報によりますと、昨日、「成田空港地域共生・共栄会議」が成田空港で開かれました。この席で住民からは第3滑走路について「地域の中で不安や“うちの上空に(飛行コースが)来るのではないか”といった声が出ている」「そういう計画ができているのであれば、いち早く私たちに知らせてほしい」との意見が出されました。これに対して国土交通省の担当者は「現時点では具体的な内容は何も決まっていない」と述べるにとどまりました。

@成田空港5月総貨物量は8ヶ月連続の9.4%増に
 東京税関が今日発表した「成田空港5月分の貨物取扱量(速報)」によりますと、総取扱量は前年同月比(以下同じ)9.4%増と、8ヶ月連続のプラスとなりました。積込量は12.8%増、この内、輸出量は1.3%増でした。また、取卸量は6.7%増、この内、輸入量は5.4%減となっています。

@日航の重心計算システムがトラブル、遅れが多数、欠航も出る
 今日午前9時15分頃、日本航空の機体重心を計算するコンピューターシステムが故障しました。このため、同社社員が手作業で計算しており、全国の国際・国内線の多数の便に遅れが出ています。午後0時30分現在で、国内線21便の欠航が決まっており、今後増える可能性があります。同社によりますと、原因が判明せず、復旧のメドは立っていない、とのことです。

@全日空B787-8型機がブレーキシステム不具合で12時間遅れる
 昨日深夜、佐賀発羽田行きの全日空8554便(貨物便)・B787-8型機はブレーキシステムに不具合が発生し、整備のため、約12時間遅れました。

@三菱航空機会社が MRJ のエンジンを受領
 三菱航空機会社は今日、三菱リージョナルジェット(MRJ)に搭載されるプラット・アンド・ホイットニー社の「PurePower PW1200G」エンジンの初号機を受領した、と発表しました。試験飛行機の1号機に搭載されます。

@エア・インディアのB787-8型機がトイレが詰まり引き返す
 現地時間先月31日に、デリー発フランクフルト行きのエアインディア121便・B787-8型機が約3時間後に、デリー空港に戻るトラブルがありました。原因は機内の全てのトイレが使えなくなったことにありました。インドでは乗客がトイレに色々なものを流す事が多い、とのことで、トイレのメンテナンスで、毛布や枕やスリッパなどが多数出てくる、とのことです。


*6月4日

@成田日赤がエコノミー症候群を20年間で約90人治療
 今日の読売新聞によりますと、成田赤十字病院の森尾総合内科部長は、この20年間に航空機内で「エコノミークラス症候群」を発症して、同病院に搬送された人は約90人になる事を明らかにしました。女性が約半数で、年齢は60才代前半が多く、窓際の席に座っていた人が多いそうです。

@6日に「第五回首都圏空港機能強化技術検討小委員会」
 国土交通省は6日に「第五回首都圏空港機能強化技術検討小委員会」を開催すると発表しました。
【コメント】相変わらず「非公開」としています。何か、やましいことでもあるのでしょうか。

@厚木第4次原告団が米軍夜間飛行禁止求め控訴、国も損害賠償部分で控訴
 厚木基地第4次騒音訴訟で、原告側は昨日、「米軍機の飛行差し止めが認められなかったこと、自衛隊の夜間禁止飛行時間が短かったこと」を不服として控訴しました。
 一方、被告の国も昨日、損害賠償約70億円部分について控訴しました。自衛隊機夜間飛行禁止部分については先月26日にすでに控訴しています。

@東京高裁が日航客室乗務員整理解雇訴訟で1審判決支持
 東京高裁は昨日、2010年に日本航空が行った客室乗務員71人の整理解雇について、1審判決を支持し、原告側の控訴を棄却する判決を言い渡しました。判決では「希望退職で削減目標が達成されており、解雇の必要はなかった」とする主張について「原告側の計算は不正確だ」とし、「解雇は管財人の責任と権限で行われたもので、人選の基準にも合理性がある」としました。
【コメント】判決の詳細が分かりませんが、原告側の主張については、ほとんど触れていないようです。

@日航の大西会長「近い将来リージョナルジェット機を発注」
 日本航空の大西会長は国際航空運送協会(IATA)総会の行われているドーハで、現在使っているリージョナルジェット機やターボプロップ機と置き換えるため「近い将来リージョナルジェット機の発注を検討する」と述べました。

@大西会長「羽田増枠で輸送能力過剰が発生、1年半続く」
 今日のブルームバーグジャパンによりよりますと、日本航空の大西会長はドーハで、同紙とのインタビューに応じ「羽田空港発着枠拡大で、輸送能力の過剰供給が発生し、平均単価や収益を圧迫する可能性がある」と述べました。「この状況は今後1年半続く」との見通しを明らかにしました。原因は「需要が供給増加に追いついていない」としています。

@日航のB787-8型機がブレーキ不具合で3時間42分遅れる
 現地時間3日午後1時半頃、ボストン発成田行きの日本航空7便・B787-8型機は、前便で一部のタイヤブレーキシステムに電源を供給する装置に不具合が発生しました。この整備のため、3時間42分遅れで出発しました。
 なお、日本航空は1日から「787型機機材改修と運航状況」を不具合があったときのみの更新としています。

@全日空B787-8型機が電気系統不具合で機材変更、6時間10分遅れる
 昨日午前11時頃、羽田発シンガポール行きの全日空841便・B787-8型機が出発準備中に電気系統に不具合が見つかりました。この整備に時間がかかるため、機材を変更して6時間10分遅れで出発しました。


*6月3日

@B滑走路南端未買収地地権者の1人がNAAの土地を借りて太陽光発電
 今日の毎日新聞(登録必要)によりますと、B滑走路南端にある未買収地地権者の1人が、未買収地東側にある成田国際空港株式会社(NAA)所有地を借りて、太陽光発電施設を建設することが分かりました。発電した電力は東京電力に売却します。工事はすでに始まっています。
【コメント】記事にもありますが、先月27日に開かれた運輸政策研究会の中間報告(5月31日の出来事参照)では、成田空港の滑走路増設案でいずれも「B滑走路を3500mにする」としていました。このためには、B滑走路南端未買収地の取得が必要となります。このことと関連があるのでしょうか ?

@中華航空が6月30日〜7月31日に成田=台北線深夜・早朝便を増便へ
 中華航空は6月30日〜7月31日に成田=台北線の深夜・早朝便を運航する計画で、増便となります。成田発午後10時、成田着午前8時35分となります。機材は A330-300型機を使います。

@国土が「航空輸送サービスに係る情報公開」1〜3月期
 国土交通省は昨日、国内の10航空会社の1〜3月期の「航空輸送サービスに係る情報公開」を発表しました。それによりますと、定時運航率ではスターフライヤーが1位、日本航空が2位、全日空が3位となり、ワースト1位はバニラ、2位がピーチ、3位がジェットスター・ ジャパンとなっています。遅延率ワーストでは1位がバニラ、2位がピーチ、3位がジェットスター・ ジャパンとなっています。欠航率のワーストでは1位がバニラ、2位がエアドゥ、3位が日本航空となっています。定時運航率や遅延率ではLCC3社が下位を占めていますが、3社とも前年同期比では改善しています。

@ニューヨークの全日空機事故は重大インシデント
 現地時間5月27日にニューヨークで起こった全日空 B777-300ER型機のエンジン不具合による引き返し事故(5月29日出来事参照)は、エンジン内部のブレードの破損と分かりました。米運輸安全委員会(NTSB)はこの事故を重大インシデントと認定しました。事故は米国内で起こっているため、調査は米運輸安全委員会(NTSB)で行われます。

@全日空B787-8型機が電気系統不具合で1時間40分遅れる
 現地時間2日午後9時半頃、ミュンヘン発羽田行きの全日空276便・B787-8型機が離陸滑走を開始したところ、電気系統の不具合を示す表示がありました。このため、離陸を中断し駐機場に戻りました。整備のため、約1時間40分遅れで出発しました。

@全日空の国際線「有効座席キロ」で初めて日本航空を上回る
 昨日、全日空が4月の旅客輸送実績を発表しましたが、日本航空が先月28日に発表した実績と比べてみますと、座席数と飛行距離を掛け合わせて算出する「有効座席キロ」で全日空が初めて日本航空を上回りました。ただ、実際の旅客数や運賃を支払って搭乗した顧客を運んだ距離を示す「有償旅客キロ」は日本航空が上回っています。全日空に羽田空港発着枠配分で多くの枠を配分された影響が出ています。

@LCC国際線調査で、利用経験者は増えるも満足度はやや減る
 リクルートライフスタイルは昨日、「『国際線LCC利用意向と満足度に関する調査』2014」の結果を発表しました。対象者は18才以上で、2013年に海外旅行に出かけたことのある人、となっています。調査はインターネットで、3月24日〜27日に行われ、約5000人が回答しました。
 調査結果では、国際線 LCC の認知度は、1社でも知っている人は86.5%。会社別ではピーチが62.2%、ジェットスター航空が52.4%、ジェットスター・ジャパンが48.7%となっています。ちなみにジェットスター・ ジャパンは国際線には未進出です。LCC利用経験者は前年比4.3ポイント増の18.0%で、ジェットスター航空が5.9%、ピーチが3.9%、エアアジア・ジャパンが2.9%でした。LCCの満足度では78.1%、利用経験者で今後も「LCCのみを利用する」と答えた人は5.6%、「LCCを優先するが既存航空会社も検討する」が35.4%で合わせて41.0%となり、満足度は少しずつ低下しています。今後も海外旅行で「積極的に利用したい」とする人は13.4%、「やや利用したいと思う」が41.0%となっていて、こちらも少しずつ低下しています。今後利用したいとするLCCは「ピーチ」が17.2%と1位、ジェットスター航空が14.6%で2位、ジェットスター・ ジャパンが12.2%で3位となっています。
【コメント】1年ほど前の「LCC登場」に対する衝撃が薄れているのでしょうね。安定期に入り、利用者がLCCの特徴について理解し始めていることを表しているのではないでしょうか。しかし、これを「LCCは日本に定着しない」と考えるのは早計と思います。

@エティハド航空のアリタリア航空支援骨子が固まる
 エティハド航空が経営難に陥っているイタリア・アリタリア航空の救済に乗り出すことが固まってきたようです。エティハド航空が約6億ユーロ(830億円)を出資し、イタリア・アリタリア航空株式の49%を取得する方向で進んでいるようです。問題となるのは人員削減で、エティハド航空は約3000人の削減を条件にする、と言われています。
 写真は成田空港B滑走路に着陸したエティハド航空のA340型機です。

@デルタ航空がA321neo型機を15機確定発注
 デルタ航空は現地時間2日、エアバスに対して A321neo型機を15機確定発注しました。引き渡しの開始は2018年になる予定です。

@IATAが14年純利益予想をやや下方修正
 国際航空運送協会(IATA)はドーハで開かれている総会で、2014年の世界航空会社の純利益が約180億ドル(約1兆8350億円)となる見通しを発表しました。前年比で約70%増となる見込みですが、3月の予測からは約7億ドルの下方修正になります。


*6月2日

@「LCC 専用ターミナルの供用は予定通り」と石指取締役
 今日の「WING DAILY」によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)の石指取締役は先月30日の記者会見で、LCC 専用ターミナル工事について、進捗率が本館工事で28%、サテライト工事で86%、全体で26%となっていることを明らかにしました。その上で「順調な工事進捗状況であり、予定どおりに供用開始ができる」と自信を示しました。また、使用するエアラインの割り振りなどについては「また、調整中」と述べるにとどめました。
 写真は昨日見た、LCC 専用ターミナル工事現場です。多分、本館とサテライトを結ぶ連絡通路工事と思います。

@全日空 G 4月実績は国際線利用率が65.4%、国内線は55.6%
 全日空が今日発表した「ANN グループ 4月輸送実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)21.1%増、利用率は1.1ポイント減の65.4%となりました。国内線旅客数は1.6%増、利用率は1.2ポイント増の55.6%となっています。
 成田空港関係路線の利用率は成田=札幌線が3.8ポイント増の41.7%、成田=大阪線が2.7ポイント減の79.5%、成田=福岡線が2.4ポイント減の36.7%、成田=中部線が4.2ポイント増の69.3%、成田=仙台線が3.5ポイント増の39.4%,成田=那覇線が6.9ポイント増の56.2%、成田=新潟線が0.6ポイント増の33.6%となっています。

@全日空B787-8型機がエンジンシステム不具合で3時間30分遅れる
 昨日午後6時頃、成田発シンガポール行きの全日空801便・B787-8型機が出発準備中にエンジン系統の不具合が発生しました。この整備のため、同便は約3時間30分遅れました。

@エアバス COOが「A320neo型機は予定通り納入」
 エアバスの民間航空機部門 COO のリーヒー氏は、ボンバルディア社の CS100型機エンジン事故に関して、同系エンジンを採用するA320neo 型機について「当社には少しも影響がないはずだ」と述べ、「A320neo 型機の納入が予定通りできる」と述べました。

@ニュージーランド航空がA320neo型機ファミリーを13機発注
 ニュージーランド航空はエアバスと、A320neo型機ファミリー13機を購入する契約を結びました。A320neo型機と A321neo型機になります。両機種の比率については今後決定される、とのことです。納入は2015年からになる、とのことです。


*6月1日

@5月のアクセス数は29,815回でした。

@バニラの機長不足による欠航が今日から始まる
 バニラ・エアの機長不足による欠航が今日から始まりました。今日は成田=札幌線の1往復が欠航となりました。来月からは通常ダイヤに戻る予定です。

@静岡空港の運用時間2時間延長で住民への説明始める
 静岡県は静岡空港の運用時間を現在の午前7時半〜午後8時半までを、2時間伸ばして、午前7時〜午後10時までにする方向で、騒音協定を結んでいる島田、牧之原、吉田の3市町住民との協議に入っています。

@中部発のスカイマーク機が異音で引き返す
 昨日午前9時55分頃、中部発那覇行きのスカイマーク551便・B737-800型機が、離陸した直後に異音がしたため、中部空港に引き返し、約15分後に無事緊急着陸しました。点検の結果、異常がなかったため、同11時45分に再出発しました。


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