2009年3月の出来事


*3月31日

@成田空港会社が明日から「成田空港環境こみゅにてぃ」を開設
 成田国際空港株式会社は昨日、明日から同社の公式ホームページに「成田空港環境こみゅにてぃ」を開設することを明らかにしました。ここでは、「現在は成田空港周辺の相談センターなどに行かないと見られなかった航空機騒音をリアルタイムで広く公開する」としています。その他、「また、大気・水質等測定結果のグラフ表示、エコ・エアポートの取り組みを動きのある絵入りで紹介します。さらに地域のタイムリーな情報をメニューに設け、パソコンで手軽にご覧いただけるようになります。」としています。
【コメント】私たちの会では、前から「航空機騒音のリアルタイム公開」を騒音対策委員会など(2001年7月4日公団への要望第33回騒音対策委員会)でたびたび要望してきましたが実現することになります。明日にならないとどのような公開になるかは分からないのですが、前進ですね。ありがとうございます。

@日本航空が成田空港内の貨物スペースを2割削減へ
 日本航空は成田空港内で成田国際空港株式会社から賃借している貨物スペースを2割縮小する方針を固めました。航空貨物需要が低迷していることから縮小し、拠点を集約して効率化を図る、としています。日本貨物航空や日本通運も縮小の方向で検討を進めている、とのことです。

@全日空が客室乗務員の最大10ヶ月の休職を募集
 全日空は昨日、4月から客室乗務員を対象とした最長10ヶ月の休職を募集することを明らかにしました。需要が低迷していることから人件費を削減するねらい、とのことです。求職中は給与の支給はないそうです。

@静岡空港の立木所有者が伐採に同意
 静岡空港で滑走路短縮運用の原因となっている立木の所有者と静岡県との初めての協議が昨夜行われました。会談後の記者会見で所有者は「伐採は私の主導で行うことで合意した。これまでの経緯を振り返る気持ちで私自身で伐採したい。伐採はゴールデンウイーク後になると思う。5月中には終わらせる。県は『出来るだけ早くして欲しい』と言っている。県側が伐採すれば、1日で終わるかもしれない。」と述べて、早期伐採にも含みを持たせました。県によりますと、協議は今後数回もたれる予定、とのことです。

@「天草エアラインは存続も含めて検討を」外部監査委員
 熊本県の包括外部監査委員の会計士は昨日、天草エアラインについて「財政状態は債務超過寸前で、存続の可能性も含めて対策を検討する必要がある」とする報告書を県に提出しました。2007年度の財務状況では資産の二重計上があり、資産は当初の約1億1000万円から約1440万円に下方修正されました。現在の財務状況では年間約1億円の資金不足が生じ、借入金の返済などで3億円の補助が必要としています。これらは、県と周辺自治体が財政支援をしていますが、これについても「再検討が必要」と指摘しています。


*3月30日

@携帯サイトで募集の高額アルバイト、実は運び屋
 25才の大学生が昨年10月下旬から所在が分からなくなっていましたが、今年1月初旬に母親の元に韓国の拘置所から手紙が届き、覚せい剤密輸容疑で拘束されていることが分かりました。この大学生の手紙によると、「同じように拘束されている日本人が数人いる」とのことです。この大学生は昨年携帯電話のサイトで「海外旅行して稼げる仕事」との書き込みを見つけ連絡したところ、4、5人の男と数回食事をし、10月中旬に「マレーシアから韓国へ『荷物』を運ぶアルバイトをすれば、30万円支払う」と言われました。成田空港で20歳代の女性と引き合わされ、2人でマレーシアに渡りました。マレーシアの空港では携帯電話で指示され、白人の男性からそれぞれスーツケース1個を渡されて、その日の内に韓国に渡りました。韓国の仁川空港の税関でスーツケースの二重底に覚せい剤が隠されているのを発見され、2人とも逮捕されたものです。携帯電話サイトにこの書き込みをしたのは20才の元大学生で、この元大学生は知り合いのホステスから照会された男から、月30万円の報酬で書き込みと管理をする約束をしていました。この元大学生は「15人ぐらい海外に送り出した」と供述しています。この元大学生自身も覚せい剤を関西空港から持ち込もうとして逮捕されています。
【コメント】世の中の「おいしい話」には気をつけましょう。

@アラスカのリダウト火山が噴火中
 アメリカのアラスカ州南部にあるリダウト火山が23日頃から噴火を繰り返しています。噴煙は15000~20000m近くまで上がり、風向きによってアンカレッジ空港にも火山灰が降るため、同空港は閉鎖を繰り返しています。26日には1日閉鎖され、27日も断続的に閉鎖されました。
 また、南太平洋のトンガ沖でも18日に海底火山が噴火し、噴煙を避けるために一部航空機が航路を変更しました。


*3月29日

@日本航空が成田=関西線を運航開始・全日空も1日から
 日本航空は今日から成田空港と関西空港を結ぶ路線の運航を開始しました。1日1往復となります。ただし、国際線扱いで成田空港の公式ページの時刻表でも国際線に載っています。また、全日空も来月1日から1日1往復で同路線の運航を始めます。機材は両社ともB-737型機です。

@フェデ事故機には低高度で働くウインドシア警報装置はなかった
 着陸に失敗炎上したフェデラルエクスプレス機には対地接近警報装置に組み込まれる形のウインドシア警報装置は装備されていましたが、このタイプはどの大型機にも装備されいるのもだそうです。もう一つは、離着陸時などの低高度で、早ければ約1分前にウインドシアを予測できるタイプで、事故の前にA滑走路に着陸した9機の内、6機は装備していましたが、事故機にはなかったそうです。

@オリエンタルエア機のDHC8型機が不具合で18便が欠航
 26日、宮崎発長崎行きのオリエンタルエアブリッジのDHC8-201型機で右エンジンが自動制御に入ったことを知らせるランプが遅れて点灯するトラブルが発生しました。このトラブルの修理で26日と27日の18便が欠航となりました。

@地方空港の9割が赤字・2007年度
 共同通信が調査したところによりますと、全国に58ある地方空港の内、53空港が2007年度に赤字になった、とのことです。調査は着陸料と空港施設使用料、航空機燃料譲与税の収入3項目で、維持管理費と人件費、ハイジャック防止対策補助金の支出3項目を賄えるか聞いたものです。黒字になったのは5空港だけでした。赤字は自治体が一般会計で補填することになります。

@ブラジルでエンジン破損し16戸が被害・そのまま飛びさる
 26日、ブラジル北部のマナウスの空港を離陸した直後のDC-10型貨物機のエンジン1基が破損し、部品が落下しました。この部品により16戸と車が被害を受けました。幸い、人への被害はありませんでした。ところが、この貨物機のパイロットは残りのエンジン2基で飛行できると判断し、そのまま、約2000Km離れたコロンビアのボゴタに向かい、無事着陸しました。
【コメント】成田空港の近くでも、昨年同様の事故(2008年9月23日の出来事を参照)がありました。エアインディア機のエンジンが破損し、落下した部品が家や車に突き刺さりました。貨物機は結構無茶な飛行をするようですね。成田空港でも開港当初は貨物専用会社フライングタイガーの飛行はA滑走路をぎりぎり使って離陸したり、他の航空機の高度の半分ぐらいの低高度で飛行したりしていました。今回の場合も、離陸直後ですから、旅客便だったら乗客が戻ることを要求したでしょうね。


*3月28日

@フェデェクス機事故による損失は3億円
 成田国際空港株式会社の森中社長は26日の記者会見でフェデラルエクスプレス機事故による損失は滑走路の修理などで約2億円、目的地変更などによる航空会社への補償で約1億円の計約3億円になる見込みと述べました。この補償については「事故原因がはっきりしてから」として、フェデラルエクスプレス社へ補償を求めるかどうかについては明言しませんでした。

@滑走路の修理でアスファルト1400トン使用
 フェデラルエクスプレス機事故で燃料が滑走路のアスファルトに浸透するなどしたために、緩んだアスファルトをはがし、舗装し直しました。その広さは11000平方メートル、使ったアスファルトは1400トンにも達したそうです。この工事を業者に緊急手配し、大型車両と資材をかき集めて、真夜中から実質9時間程度で終わらせて、翌日の9時10分に滑走路の再開にこぎ着けたわけですから、成田国際空港株式会社の関係者も「足りないところはあるが、我ながら良くやったと思う。」と語るのももっともですね。

@2月成田空港貿易統計・輸出は48.7%減・輸入は37.6%減
 東京税関は26日、成田空港の2月貿易概況(速報)を発表しましたが、それによりますと、輸出額は前年同月比48.7%減、輸入額は同37.6%減となりました。前月に続く大幅な減少となり、航空貨物では明るさはまだ見えません。

@東京航空交通管制部の通信障害は基盤の故障
 国土交通省は今月3日に起こった東京航空交通管制部の通信障害(3月3日の出来事を参照)について、原因は基盤の一つが故障したものと発表しました。このシステムでは基盤が故障すると、別の基盤がバックアップし、故障した基盤は自己修復してバックアップにまわることになっていました。ところが、基盤の故障が大きかったことから自己修復作業でシステム全体の負荷が増えて、システム全体がダウンしてしまった、とのことです。今後は、自己修復機能を切ることにしました。

@2012年の国際航空宇宙展は名古屋で開催へ
 日本航空宇宙工業会は26日の理事会で、次の国際航空宇宙展を2012年に名古屋市の国際展示場で開くことを決めました。名古屋空港では三菱リージョナルジェット(MRJ)の実機展示もしたい、とのことです。5月の総会で正式決定となります。


*3月27日

@日本人旅客数は6%減も1月よりは改善、外国人は29%減
 成田国際空港株式会社が昨日発表した2月の運用状況によりますと、国際線の日本人旅客は前年同月比6%減となりました。1月が同13%減でしたので大分改善したことになります。減少幅が一桁台になったのは昨年7月以来になります。しかし、外国人旅客数は同29%減と大幅な減少になりました。1月は同10%減でした。これは、旅客数の多い中国台湾などの旧正月が昨年は2月だったのが、今年は1月になった影響が大きいと考えられます。旅客全体としては同12%減でした。発着回数は同6%減、貨物量は同34%減、給油量は同14%減となりました。

@「09年上場は難しい」と森中社長
 成田国際空港株式会社の森中社長は昨日の記者会見で株式上場について「最終的には国が判断することであるが、2009年度の上場は株式市場の低迷から見て、難しいのではないか。2010年以降の早い時期に実現することを希望している。」と述べました。

@成田空港夏季スケジュールは冬季に比べて週123便減に
 成田国際空港株式会社が昨日発表した今年の成田空港国際線夏季スケジュールによりますと、冬季に比べて週123便(1日当たり約17.6便)減の3328回になります。旅客便は2%減ですが、貨物便は12%減になります。乗り入れ会社は72社で38ヵ国・2地域になります。国内線は冬季と変わりません。なお、ヴァリグ・ブラジル航空とビーマン・バングラディッシュ航空と香港ドラ ゴン航空の3社は運休期間が1年を超え、U/Lルールから発着枠をなくしているために、今回から乗り入れ航空会社から除外されています。

@日本エアコミューター機のエンジントラブルは内部の損傷
 25日に起こった日本エアコミューター・DHC8-400型機のエンジントラブルはエンジン内部が損傷したことが分かりました。エンジンの動力を伝えるギアボックス内のシャフトが折れて、部品が飛び散り、ブレードも損傷しました。運輸安全委員会は重大な事故になる可能性もあったとして、調査官2人を派遣しました。

@昨年の名古屋空港滑走路誤進入は誘導路変更に気を取られる
 運輸安全委員会は今日、昨年11月11日に中部空港で起こった中国南方航空機の滑走路誤進入(2007年11月12の出来事を参照)についての報告書をまとめました。それによりますと、機長は移動寸前に機体が軽いため、滑走路の途中からでも離陸できることに気づき、使う誘導路の変更を申し出ました。管制官がこれを許可したために移動を始めましたが、機内のシステムに滑走路の長さを入れ直す作業に気を取られ、管制官の「滑走路手前で待機せよ」との指示を「滑走路進入を許可する」と聞き間違えたことが原因とのことです。

@09年の世界航空会社の赤字が47億ドルとの予想・IATA
 国際航空運送協会(IATA)は24日、世界全体の航空会社の2009年の赤字が昨年12月の予測よりも増えて、約47億ドル(約4600億円)に達すると発表しました。12月の予測では25億ドルとしていました。また、2008年の推定損益でも当初の80億ドルの赤字から85億ドルの赤字に拡大するとのことです。


*3月26日

@フライトレコーダーとボイスレコーダー解析を米側に依頼
 事故を起こしたフェデラルエクスプレス機のフライトレーダーとボイスレコーダーの解析をアメリカ側に依頼することが正式に決まりました。運輸安全委員会の調査官が両レコーダーを明日にもアメリカに持っていくことになりました。

@長崎空港で管制官が着陸許可と離陸許可をほぼ同時に出す
 昨日午前10時過ぎ、長崎空港で管制官が小型機に着陸許可を出した3分後に同じ滑走路からの離陸許可を長崎発福江行きのオリエンタルエアブリッジ311便に出すミスがありました。両機は一時約2Kmまで接近しました。管制官は「小型機に着陸許可を出していたことを失念した。」と述べています。運輸安全委員会は重大インシデントとして調査官を派遣しました。
 国土交通省はこのところ続いている管制トラブルを受けて、明日、全国の管制官35名を招集して安全運航の徹底を指示する、とのことです。
【コメント】本当に管制官のミスが続きますね。大事故に至らなければよいのですが。国土交通省の資料を見ますと、日本の航空機の交通量は大幅に増えているのですが、管制官の増員計画を見ますと、ほとんど増えない計画なのです。これで、日本の空の安全が保てるのでしょうか。心配です。管制設備や技術は改善されるのでしょうが、基本的には管制官が余裕を持って仕事の出来る環境を整えることが安全につながると思うのですが。

@大阪空港周辺11市協が安全徹底を申し入れ
 大阪空港周辺十一市でつくる大阪国際空港周辺都市対策協議会は24日、成田空港で起きた事故を受けて「安全確保の取り組みを強化するように」とする申し入れ書を国土交通省に提出しました。

@2月の日本人出国者が22ヶ月連続減も大幅に縮小
 日本政府観光局が昨日発表したところによりますと2月の日本人出国者数(速報値)が前年同月比1%減と22ヶ月連続の減少になりましたが、1月の同12.9%減から大幅に改善しました。一方、訪日外国人数は前年同月比で41.3%減と1月の同18.4%減から大幅な落ち込みとなりました。これは、中国や台湾などの旧正月期間が今年は1月になったことが響いたいるとのことです。

@関西空港の2月国際線旅客が30ヶ月ぶりの増加に
 関西国際空港会社が発表した2月の関西空港を利用した旅客数によりますと、全体としては前年同月比で20%減となりましたが、日本人国際線旅客は同1%増となり、30ヶ月ぶりに前年同月比でプラスとなりました。

@日本航空株が9営業日ぶりに反落・燃油サ引き下げで減収?
 今日の東京株式市場で、日本航空株が大幅反落となりました。「旅客の減少や国際線の燃油サーチャージャー引き下げで大幅な減収が予想されるとの見方が拡がったため」とのことですが、燃油が下がれば増収になるはずですが、何ででしょうね?「航空会社は燃油サーチャージャーで儲けていた」と言うことになりますね。


*3月25日

@騒音対策委員会が開かれ周辺道路網の整備や地デジ対策の要望
 昨日午後2時から年に一度開催される「成田国際空港騒音対策委員会」が開かれました。冒頭に、24日に発生したフェデラルエクスプレス機事故について成田国際空港株式会社側から「大変ご心配をかけました。」との陳謝の表明がありました。会議は会議後のレセプションは中止になりましたが、例年通り進行しました。
 今年の周辺地域の要望としては「周辺地域の道路網の整備」「地デジ対応についての援助」「飛行コースの遵守」「周辺対策交付金の使途の拡大」「落下物対策の徹底」「騒音測定局の設置」などが出されました。
 会社や国土交通省の回答で感じたのは、「決められたこと以外にはやらない。」という姿勢です。そして、「容量拡大がなければ、周辺地域の発展はないぞ。」とする、悪く言えば“おどし”の姿勢です。
 詳しい、審議経過は後ほど載せます。

@【訂正】香港との協議合意で成田空港の深夜・早朝拡大はありません
 23日の出来事で書いた「成田空港の深夜・早朝時間帯の大幅増便で合意・日本と香港協議」の記事ですが、昨日の騒音対策委員会で質問したところ、間違っていたことが分かりました。2010年10月の羽田空港再拡張完成後の成田空港・羽田空港の70便については「成田空港の通常運用時間帯と羽田空港の深夜・早朝時間帯とを合わせて70便」という意味で、成田空港の深夜・早朝時間帯の便の拡大はありません。お詫びし、訂正いたします。
【コメント】言い訳のようになりますが、ある業界紙に「成田の深夜早朝便大幅に増加 日本と香港の航空協議が合意」との見出しで出ていたのであのような書き方になりました。国土交通省のホームページのプレスリリースを見ますと、「(2)羽田第四滑走路供用開始(2010年10月予定)後、成田空港及び羽田空港の深夜早朝時間帯と香港を結ぶ便数を、旅客貨物の区別なく、70便までとする。」と出ています。これも非常にまぎらわしい表現です。国土交通省の方は「成田空港の通常時間帯の運用と、羽田空港の深夜・早朝時間帯は一体として考えるのは常識」と思っているのでしょうが、もう少し分かりやすい文章でも良いのではないでしょうか。私は「成田空港の深夜・早朝とは、午後10時台と午前6時台を指している」と思ってしまいました。

@再開後の成田空港です
 昨日、騒音対策委員会の前に成田空港第1ターミナルに行き、再開されたA滑走路を見てきました。はじめは事故機がどこにあるか分からず、「綺麗に片付けられた」と思ってしまいました。しかし、よく見ると花時計と「NARITA」の芝文字の向こうに置いてありました。

再開後のA滑走路から離陸する航空機(24日午後0時頃)
「NARITA」の芝文字の向こうに置かれている事故機の残骸(24日午後0時頃)

@事故についての報道をまとめました
・滑走路に接地後、イルカが海面を跳ねるように機体がバウンドする「ポーポイズ」現象を起こした可能性がある。
・事故機の前に、同じA滑走路に着陸した航空機9機のうち7機が、風速や風向が急激に変化するウインド・シアの発生を管制官に報告していた。
・成田空港にはウインドシア警報装置が整備されているが、事故発生時に警報の発生は確認されなかった。
・事故機の操縦室にもウインドシア警報装置があったが、警報が出たかどうかは今のところ確認されていない。
・事故機と同じMD11型機はパイロットの操作に敏感に反応するが、それでも、体勢を立て直す時間がなかったのか、パイロットが過剰な操作をした可能性もある。
・アメリカの国家運輸安全委員会のメンバーが昨日の夕方来日し、直ちに国土交通省側と打ち合わせに入った。会社もアメリカで、機体のメーカーもアメリカであることから、双方が緊密に連携を取り調査に当たることになった。事故機のボイスレコーダーとフライトレコーダーは焼損が激しく、日本では扱っていないタイプなので解析をアメリカ側に委託する方向。両国はMD11型機が過去に、アメリカと香港で今回と同様に着陸に失敗し、裏返しになる事故を起こしていることに注目している。

@29日に成田空港では入場制限が実施されます
 今度の日曜日の29日に成田空港周辺で反対派の集会が開かれるために、成田空港では入場制限が実施されますので、成田空港に行く方は注意して下さい。

@静岡県知事が辞意を表明・開港延期の責任を明確にするため
 石川静岡県知事は今日、県庁で記者会見し、静岡空港開港延期の責任を明確にするために任期前に辞職することを明らかにしました。知事は「責任を明確にし、空港を完全な形にすることが私の責務と考えた。」と述べています。開港延期の原因となった航空法に抵触する立木の所有者は、「知事が責任を取り、辞職するなら立木の伐採に応じる。」としていました。知事の会見を受けて取材を受けた所有者は「確認されれば、伐採に応じる。」と述べたようです。

@DHC8-400型機のエンジン1機が飛行中にトラブル
 今日午前9時30分頃、飛行中の種子島発鹿児島行きの日本エアコミューター3760便・DHC8-400型機の左エンジンのオイル圧が低下している、との警告灯が点灯しました。このため、同機はこのエンジンを止め、エンジン1機で飛行を続け10時26分に鹿児島空港に無事に緊急着陸しました。この機体を使う予定だった6便が欠航となりました。

@エンジンがかからずに全日空機が欠航・福島空港
 23日午後7時頃、福島発新千歳行きの全日空869便・A320型機が出発のためにエンジンを始動しようとしましたが、エンジンがかかりませんでした。このため、この便は欠航となり、乗客は昨日の便で新千歳に向かいました。

@大学生が持っていたのは旧米軍の手榴弾・国土交通省が注意
 昨日の出来事で書いた横浜の大学生が持っていた物体は旧米軍の手榴弾と判明しました。これを受けて国土交通省は昨日、日本エアコミューターに対して「保安検査が適切でなかった。」として、文書で指導を行い、当日の検査の状況を調査して報告するように指示しました。


*3月24日

@今日の午後、第36回騒音対策委員会が開かれますので早めの更新になります。

@「着陸機は波乗りのように上下していた」
 平行滑走路南端から約3Kmの飛行コース直下に住む会員から以下のよう連絡が入りました。
 「平行滑走路に着陸する飛行機をいつも見ているが、昨日の朝は異常だった。午前6時頃から何機も着陸していったが、船のように機首が上下に揺れていた。機首が下がるとエンジンを吹かして持ち上げていた。まるで、波乗りをやっているようだった。風の強い日に左右に揺れているのは良く見かけるが、上下に揺れているのは見たことがない。農作業をやっていると、大きな爆発音が2度響いた。『何かあった』と思ったので、車で空港の見渡せるところに行くと、黒煙が激しく上がっていた。近所の人も数人見に来ていた。みんなで『なんだろう。貨物上屋で爆発でもあったのだろうか。でも、貨物上屋であんなに黒煙が出るだろうか。あれは航空燃料が燃えているのではないか。』と話していたが、家に帰ってみたら、テレビで着陸失敗と知った。それ以後、昨日は着陸機が飛んでくると、怖くて仕方がなかった。」

@9時10分に滑走路を再開・事故のその後の状況
 成田国際空港株式会社では今日の午前9時10分にA滑走路を再開させました。
 事故調査の現場検証は終わりました。昨日の夜中から機体の撤去作業が始まりました。

 平行滑走路は発着便を裁くために、今日の午前3時まで運用されました。
 欠航などで、搭乗できず空港のロビーで夜を明かした人が約600人いました。成田国際空港株式会社は毛布や飲料水やクラッカーなどを配布しました。

@堂本知事が安全対策の徹底を航空局長に要望
 千葉県の堂本知事と県議会議長は事故を受けて昨日、国土交通省を訪れ前田航空局長に「安全運航の徹底を航空会社などに徹底指導するように」との要望書を提出しました。

@大学生が不発弾らしきものを手荷物に預ける
 横浜市の大学生が沖縄県読谷村の海岸で拾ったパイナップル状の不発弾と見られる物体を石垣島に行く際に、飛行機の手荷物として預けていたことが昨日分かりました。この大学生は21日、沖縄本島から石垣島に行く日本トランスオーシャン航空機にバックの中に入れて手荷物として預けました。この物体を竹富島の旅館経営者に見せたところ、「不発弾かもしれない」と言われ、警察に届けて発覚したものです。大学生は「貝殻と思っていた」と話しているそうです。

@旅行会社「セレブツア・アルファ」と連絡取れず・約800万円の被害
 大阪府は昨日、大阪に本社がある旅行会社「セレブツア・アルファ」と連絡が取れなくなったことを明らかにしました。航空券が届かないなどの苦情が16日~19日に66件、約800万円分の被害申告があったとのことです。


*3月23日

成田空港を離陸する事故機と同型機
@成田空港で初めての死亡事故・フェデックス機が着陸失敗
 今日午前6時49分、中国・広州発成田行きの貨物専用航空会社・フェデラルエクスプレス80便・MD11型機が着陸に失敗し、滑走路脇で裏返しとなり炎上しました。この事故で機長と副操縦士が死亡しました。成田空港での事故による死亡は開港以来初めてとなります。A滑走路は現在も閉鎖中で、再開の見通しは立っていません。成田空港は現在、平行滑走路を使って離着陸を行っていますが、到着便の目的地変更や出発便の欠航や遅れが多数発生しています。
 事故の状況ですが、当時、北西の風が瞬間最大風速20mに達していました。事故機の直前に着陸した便の機長からは高度600m付近に「ウインドシアが発生している」との報告があり、管制官は事故機にも情報を伝えました。事故機は南側から着陸を行い、後輪で接地したものの、機体が浮き上がるようにバウンドし、今度は前輪から突っ込むように接地して左に傾き、主翼を地面に擦りながら横転し、炎上しました。なお、北西の風は横風には当たりません。
 運輸安全委員会は調査官6人を派遣しました。
【コメント】午前10時頃に私のところ(出かけていましたが)に成田国際空港株式会社の担当者から事故の概要を知らせる電話が入りました。この際に、晴天時に乱気流を観測できる「ドップラーライダー」の有無についてうかがったところ、すぐに電話があり、「成田空港にも設置されていますが、それ以上のことは分かりません。」との連絡がありました。なお、明日行われる予定の第36回騒音対策委員会は予定通り開催されるものの、終了後のレセプションは中止となるそうです。

@成田空港の運用時間帯と羽田空港深夜・早朝時間帯70便ずつで合意・日本と香港協議
 17日から19日まで行われた日本と香港の航空当局者協議で羽田空港再拡張完成後の2010年10月以降、成田空港の運用時間帯と羽田空港の深夜・早朝時間帯に双方が旅客・貨物の区別なく週70便ずつ運航することが出来、成田空港では日本側が同49便・香港側が同56便、また、羽田空港では日本側が同21便・香港側が同14便運航できることになりました。そのほか、成田空港関係では2010年3月の平行滑走路北伸完成後に双方が旅客・貨物の区別なく週2便増便でき、同56便ずつになります。また、羽田空港では昼間の時間帯で双方が1日2便ずつ運航することになりました。

@フィンランド航空が成田=ヘルシンキ線にチャーター便運航へ
 フィンランド航空は6月13日から9月30日の間、成田=ヘルシンキ線に週3便のチャーター便を運航すると発表しました。これで、定期便と合わせると毎日運航されることになります。これは昨年12月に国土交通省が定期便のある路線に対してもチャーター便の設定を認める規制緩和を行ったことから実現するものです。

@岩国基地訴訟団が今日提訴・移駐差し止めも求める
 米軍岩国基地周辺の213世帯の住民476人は今日、米軍機の騒音に対する補償や夜間離着陸訓練(NLP)を行う米艦載機の厚木基地からの移駐差し止めなどを求める訴訟を地裁岩国支部に提訴しました。住民らは(1)午後8時から翌朝午前8時までの飛行差し止めと、それ以外の時間帯で騒音を60db以下に抑えること(2)市街地上空での米軍機による旋回・急上昇などの訓練差し止め(3)空母艦載機59機などの移転差し止め(4)過去の騒音被害に対して原告1人当たり115万円(総額約5億1400万円)の損害賠償(5)訴訟期間中と将来分として原告1人当たり月額2万3000円の損害賠償などを求めています。原告は、75WECPNL以上の地域に住んでいます。

@点検中の滑走路への進入を誤って許可・大阪空港
 昨日午後3時40分頃、大阪空港で管制官が大阪発福岡行きの日本エアコミューター2055便に対し、点検中の滑走路への進入許可を出すトラブルがありました。同機は滑走路に点検車両があることに気づきすぐに停止、事なきを得ました。同機は点検車両が滑走路から出たのを見て、離陸しました。管制官は「点検中だったことを忘れてしまった。」と話しているそうです。


*3月22日

@「新くうこうだより」春号が届きました
 成田国際空港株式会社から「新くうこうだより」春号が届きました。1面は「シニアパスポート」と「国際環境絵本コンクール」について、2面は「第3回エコツアー」、携帯サイトの「駐車場混雑状況」など、4・5面は「シリーズ・人と空港」で今回は「運航支援者の仕事」です。6・7面は「空港周辺ほっこりスポット」で、今号は「神崎町」でした。8面の「Air Line File」は「コンチネンタル・エアライン」でした。

@全日空機からフラップカバーが脱落・広島空港
 昨日午前8時10分頃、羽田発広島行きの全日空671便・B-747-400型機が広島空港に着陸した際に、主翼フラップの樹脂製カバー1個が脱落しました。この影響で滑走路が13分間閉鎖されましたが、運航には支障がありませんでした。原因はカバーを固定していた金属製の棒が折れたため、とのことです。同社は「カバーがなくても飛行には影響ない」として、同機を30分遅れで羽田空港に飛行させました。乗客を乗せていたかどうかについては不明です。

@DHC8-400型機のエンジンが始動せずに欠航
 昨日午後1時15分頃、大阪発隠岐行きの日本エアコミューター2335便・DHC8-400型機が出発のためにエンジンの始動操作を行ったところ、左エンジンが始動しませんでした。このため、始動装置の部品を交換しましたが、それでもエンジンがかからなかったために、この便と折り返し便の2便が欠航となりました。

@北朝鮮が衛星打ち上げ期間に2航空路を閉鎖へ
 国土交通省に入った連絡によりますと、北朝鮮は21日正午過ぎ、「通信衛星打ち上げのために4月4日から8日まで管制域内にある航空路2本を閉鎖する」とのノータム(航空情報)を出したとのことです。ただ、日本関係の航空路はこの2航空路を使っていないので直接的な影響はないそうです。


*3月21日

@全日空機が滑走路に誤進入・大阪空港
 昨日午前9時20分頃、大阪空港で大阪発羽田行きの全日空18便・B-777型機が滑走路への進入許可のないまま滑走路に進入しました。管制官が誤進入に気づき、着陸態勢に入っていた仙台発大阪行きのJALエックスプレス2200便に着陸の中止を命じました。管制官は同時刻に隣の滑走路で待機していた全日空181便に離陸許可を出していました。国土交通省の運輸安全委員会は重大インシデントとして、調査官3人を大阪空港に派遣しました。


*3月20日

@中国国際航空が成都に貨物チャーター便を運航
 中国国際航空は17日より4月末までの間に成田空港から成都に貨物のチャーター便4便を運航することを明らかにしました。機材はB-747-400F型機で、TFT-LCDなどの電子部品を運ぶとのことです。

@静岡空港の工事完成検査合格証交付・6月4日開港へ
 静岡県は昨日、国から静岡空港の工事完成検査合格証を交付されたことを明らかにしました。これにより、6月4日開港がほぼ確定しました。

@静岡県監査委員会が開港延期監査報告で厳しい指摘
 静岡県監査委員会は18日、静岡空港開港延期についての監査報告を知事と議長に提出しました。それによりますと、測量ミスについて「航空測量だけでなく、出来うる限り立ち入り測量を行うべきだった」とし、航空法違反事実の確認後の対応については「建設事務所が8ヶ月間も県空港部に報告せず、報告を受けた空港部もまた約8ヶ月間、地権者との交渉を建設事務所任せにした。このようなことがなければ、別の展開もあり得た。また、地権者との交渉記録や報告書が文書で残っていないなど、非常に杜撰」などと指摘しました。そして、全体として「監査としては最も重い内容で、遺憾な事態である」と厳しい評価を示しました。これを受けて県は3ヶ月以内に改善策を提出しなければなりません。

@静岡県が全日空に沖縄線の着陸料減免を提案
 静岡県の副知事らは17日、日本航空の福岡線だけに搭乗率補償を適用した事について「公平性」を求めている全日空を訪れ、全日空の静岡=沖縄線(1日1往復)だけ着陸料を6分の1に減免する提案を行いました。これに対して。全日空側は「特定路線だけではなく航空各社一律に支援した方がいい。公平性、透明性のある協議を継続していきたい。」と述べ、継続協議を求めました。

@英競争委員会がBAAに3空港売却を命令
 英競争委員会は19日、空港管理会社・BAAに対してロンドンのガトウィック、スタンステッド両空港と、エディンバラかグラスゴーのどちらかの空港の計3空港を、今後2年以内に売却するように命じました。BAAが英国内に7空港を所有していることで、「競争が阻害されている」としています。これに対して、BAAは「実情を無視している。」として反発しています。


*3月19日

@「リージョナル機で成田発地方路線を展開」西松日航社長
 17日に開かれた「経済危機克服のための有識者会合」で日本航空の西松社長は成田空港と地方を結ぶ路線について「現在の機体では需要から見て採算が取れない。これから導入する70席程度のリージョナル機ならば、採算が取れるので積極的に考えたい。」と述べました。

@シニア向け『成田空港パスポート』を発行へ・成田空港会社
 成田国際空港株式会社は地元からの要望を受けて、4月16日から空港周辺14市町に住む60才以上に人にシニア向け『成田空港パスポート』(N.PASS)を発行することになりました。このシニア向け『成田空港パスポート』を持っていると、(1)空港内店舗の割引や記念品サービス・(2)駐車場料金の割引サービス・(3)航空科学博物館入館料の割引などの特典があります。詳しくはここで確認して下さい。

@公正取引委員会が12社に課徴金約90億円支払い命令
 公正取引委員会は昨日、国際航空貨物料金にかかる燃油サーチャージャーについて、「独占禁止法に抵触する行為があった」として、14社の違反を指摘し、この内、12社に対して総額90億5298万円の課徴金支払い命令を出しました。支払期限は6月19日になっています。

@エミレーツ航空がドバイ=ニューヨーク線でA380型機を変更へ
 エミレーツ航空は18日、現在A380型機で運航しているドバイ=ニューヨーク線の機材を6月1日からB-777型機に変更すると発表しました。「需要が低迷しているため」としています。代わりにドバイ=バンコク線とドバイ=トロント線にA380型機を投入します。


*3月18日

@「小江戸佐原お散歩バス」が今月末で運休へ
 千葉交通が2005年11月から、乗り継ぎの外国人客を見込んで成田空港と香取市・佐原を結んで運航している「小江戸佐原お散歩バス」が今月末で運休することになりました。1台に付き乗客が3~4人程度しかなく、需要が低迷しているのが原因、とのことです。

@偽造クレジットカードで約710万円を詐欺した男を追送検
 千葉県警成田空港署は昨日、全日空機内で偽クレジットカードを使い70回・710万5300円の機内販売品をだまし取ったフィリピン人の男を千葉地検に追送検しました。この男は1月14日に不正電磁記録カード所持容疑で現行犯逮捕されています。男は取り調べに対して「バンコクの組織から航空券とカードを渡され、詐欺した品物を渡した。」と供述しているとのことです。

@茨城空港新滑走路を航空自衛隊が1年間使用・隣接地の騒音激しく
 今年1月から航空自衛隊百里基地に新設された民間機用の滑走路を自衛隊機が使っています。これは、茨城空港が開港すると悪天候時に民間機が自衛隊の滑走路を使用することになり、そのために滑走路の補強工事を行っているためです。茨城空港開港の2ヶ月前になる来年1月までの約1年間新滑走路を使用します。この滑走路は自衛隊の滑走路よりも隣接地の民家に約200m近いため、騒音が激しくなっている、とのことです。

@全日空乗員組合がストイライキを決行・日本航空は回避
 昨日書いた、乗員組合のストライキですが、全日空は24時間ストに突入し、日本航空は会社側との交渉で回避したとのことです。

@紛失荷物が大幅増に・昨年は120万個が行方不明
 英国の航空関連の監視団体「Air Transport Users Council(AUC)」は17日、2007年に航空会社が一時的にせよ紛失した乗客の荷物が約4200万個に上り、前年よりも約800万個増加していることを明らかにしました。(ただし、この数字が欧州域内のものかどうか、全世界のものかははっきりしません)この4200万個の内、約120万個が持ち主の元に返っていないそうです。航空会社はこれらの紛失荷物に対する補償には積極的でなく、ライアンエアは最高15ポンド(約2000円)に制限し、JET2は30ポンド(約4000円)以下のものに対する補償の支払いを拒否しているようです。両社とも格安航空会社ですね。

@フィリピンの空港で自動車運転練習・旅客機が着陸取りやめ
 14日、フィリピン中部のレガスピ市の空港で乗客約80人を載せた旅客機が着陸寸前に、小型トラックが滑走路を横切りました。パイロットはあわてて着陸を中止し、上昇しました。このトラックは地元航空当局者の息子とガールフレンドが空港内で自動車の運転を練習していたものと判明しました。同市の市長は「ベテランのパイロットの機転が無ければ大惨事となっていただろう」とカンカンだったとのことです。
【コメント】かなり前に中国の延安の空港に着いたとき、空港内を牛が歩いていてびっくりしましたが、世界の空港にはいろいろなところがあるようですね。


*3月17日

@【訂正】上海の日航機は緊急着陸ではなく目的地変更です
 読者である日本航空の関係者から、「上海のバードストライクにあった便は、新華社の記事では『緊急着陸』となっていましたが、『緊急着陸』ではなく、通常の着陸です。また、日本に戻るときは、エンジンのブレードを修理で交換して、通常の状態で運航しました。乗客がいなかったのは別便で前日までに日本に向かったためです。」との指摘がありました。
 訂正して、お詫びいたします。

@一坪共有地所有者の130人が売却の意向示す
 成田国際空港株式会社が明らかにした所によりますと、成田空港用地内に残る一坪共有地の所有者の内、130人が売却の意向を示している、とのことです。同社は昨年12月に所有者1106人に売却を求める手紙を送付しましたが、109人が売却の意向を示し、また、未回答だった約1000人に再度の手紙を送付した所、21人が売却の意向を表明した、とのことです。同社担当者は「予想以上の反響」としています。

@国土交通省が成田空港発着枠ルールの厳守を決める
 国土交通省は昨日、「成田空港での発着枠の利用率が80%を切った場合に、発着枠を削減する」と言うルールを厳守することを明らかにしました。これは、需要の低迷で日本航空などが「発着枠ルールの一時的な休止を求めていた」ことに対し、全日空が反対して揉めていたものです。全日空は「没収された発着枠の配分を受けて成田空港での国際線の発着枠を拡大したい」との思惑があります。この決定を受けて日本航空は発着枠の確保に向けて赤字覚悟で運航をするか、没収を受け入れるかの難しい選択を迫られます。

@台湾の担当者が興味を示したのは競輪の車券売り場
 今日の読売新聞によりますと、10日の出来事で書いた「中国・台湾関係者招聘事業」の台湾の部で、台湾の旅行会社ツアー担当者が魅力に感じたのは芝山町にある「競輪の場外車券売り場」だったそうです。台湾には公営ギャンブルがなく、「今、自転車がブーム」とのことで、「是非、ツアーに入れたい。」と言う担当者が多かったようです。

@国が「騒音は転居すれば避けられる」と準備書面
 昨日の大和市議会で、国が「第4次厚木訴訟の国側準備書面」で原告側の主張する騒音被害などについて「究極的には飛行場周辺からの転居によって避けることのできる性質の損害」と主張していることが明らかになりました。見解を聞かれた大木市長は「転居で被害はなくなるとの趣旨であるならば、ゆゆしき問題」として遺憾の意を表明しました。また、同訴訟の中野新弁護団長は「住人無視で、(基地ができる前の)昔から住んでいる人にも出て行けということか」と怒っています。

@日本航空と全日空の乗員組合らが明日にストを予定
 日本航空グループと全日空グループの乗員組合の一部が春闘の回答を不満として明日ストライキを予定しています。実施されますと、全日空では国際線には影響はなく、国内線の137便(15.3%)が欠航し、30便(3.3%)が遅れる見込みとのことです。日本航空は国際線・国内線ともに影響はなく平常運航する、とのことです。

@日本エアコミューター機が臨時着陸
 昨日午後3時20分頃、宮崎発広島西行きの日本エアコミューター3462便・サーブ340B型機が上昇中に高度約2000m付近で、「客室のエアコン吹き出し口の空気が高温になっている」との警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に臨時着陸しました。このトラブルで1便が欠航しました。

@全日空機が落雷でステアリング故障・富山空港
 14日午後2時55分頃、富山空港に着陸進入中の全日空機・B-767-300型機が落雷に遭いました。このため、前輪のステアリングが故障しましたが、無事着陸しました。しかし、着陸後に滑走路上に立ち往生したため、牽引車で駐機場まで移動しました。この間、滑走路が閉鎖となりました。


*3月16日

@北海道エアシステム機に落雷・4便欠航
 今日午前11時頃、丘珠発函館行きの北海道エアシステム2873便・サーブ340B型機が着陸態勢に入ったところ、落雷を受けました。同機は前輪のステアリングが故障しましたが、無事に着陸しました。この修理のため、この機体を使う予定だった4便が欠航となりました。

@バードストライクの日本航空機が客を乗せずに戻る
 14日に上海でバードストライクのために緊急着陸した日本航空機は乗客を乗せずに日本に戻ったそうです。エンジンは修理の必要があり、多分、成田空港で行うことになるのではないでしょうか。B-747-400型機ですから、エンジン1機を止めても飛行は出来ますので乗客を乗せずに戻ったようです。

@エールフランスが指紋での搭乗手続き試験運用始める
 エールフランス航空は17日より、指紋認証を利用した搭乗システム「Smartboarding」を試験的に導入します。今年末までドゴール空港でアムステルダム線のみで行います。利用者は同空港の専用窓口でカードの発行を受け、その後はインターネットや携帯電話で予約をし、空港に着いたらキオスクの端末にカードを差し込むと、カードの裏面に搭乗券が印字されます。搭乗ゲートでカードと指紋を提示すると、自動で扉が開く仕組みとのことです。


*3月15日

@上海発の日本航空機がバードストライクで緊急着陸
 14日午後2時40分頃、上海・虹橋国際空港発羽田行きの日本航空8878便・B-747-400型機が離陸後数分した所でエンジンに異常が発生し、振動が出ました。このため、同機は上海・浦東空港に3時15分頃緊急着陸しました。乗客・乗員にけがはありませんでした。日本航空によりますと、第2エンジンの前部ブレード3枚が損傷しており、鳥が飛び込んだのが原因とのことです。

@全日空がB-787型機・全50機を2017年度までに受領へ
 旧聞になりますが、全日空の山元社長は5日、発注しているB-787型機・50機を2017年度末までに全て受領することでボーイング社と合意したことを明らかにしました。

@厦門航空の36才パイロットが自殺・辞めるに辞められず
 今月初めに中国の厦門航空の36才になるパイロットが自宅で自殺しているのが発見されました。自殺したのは2月のようです。このパイロットは同僚に「パイロットを辞めたい。」と漏らしていました。厦門航空では高いお金をかけて養成したパイロットに辞められてはかなわない、として、辞職にはパイロットの年収の12年分に当たる900万元の賠償金を支払う契約になっており、辞めるに辞められない状態だったようです。


*3月14日

@キャセイ航空機がエンジンを滑走路に接触か?
 今日午前7時40分頃、香港発成田行きのキャセイ航空6便(貨物便)・B-747-200型機の着陸後点検を行っていた整備士が右外側エンジンカバーに傷があるのを見つけました。同機は6時15分頃に着陸しました。成田空港会社では「滑走路に接触した可能性もある」としてA滑走路を5分間閉鎖して点検しましたが、異常は見つかりませんでした。成田空港では着陸当時、風速10m前後の南風が吹いていました。

@日本航空と全日空が危険区域を迂回へ
 北朝鮮が人工衛星を打ち上げるとして通告した危険区域について、日本航空と全日空はこの期間、欧州線とハワイ線について、この空域を迂回して運航することを決めました。この影響で「4~7分程度の遅れが出る」とのことです。

@「トイレ有料化は冗談」とライアンエア・課金のアイデア公募
 アイルランドの格安航空会社大手・ライアンエアは12日、先月27日にCEOが明らかにした「トイレ有料化」について(2月28日の出来事を参照)「冗談だった」と釈明しました。同社は「機内食の有料化」「インターネット利用しない予約への課金」「チェックインの有料化」など、利用者への課金を次々に実施していますが、今度は「新たな課金についてのアイディア公募」を発表しました。3月末まで公募し、最優秀アイディアには1000ユーロを進呈するそうです。
【コメント】同社は欧州格安航空会社最大手ですが、利益の少ない所を利用者増で補うので、景気後退で利用者が思うように伸びないと経営が苦しくなるのでしょうね。安全面に影響が出ないと良いのですが。


*3月13日

@「物流戦略委員会」で成田と羽田の更なる容量拡大求める意見
 国土交通省が昨日開いた「2010年代に向けての物流戦略委員会」の4回目会合の中で、委員から成田空港と羽田空港の2010年拡張後に、更なる発着枠の拡大を求める意見が出ました。また、羽田空港の国際化が進む中で成田空港と羽田空港間の貨物の「横持ち」に対して、優遇措置をとるように求める意見も出ました。

@成田空港会社が09年度モニターを募集
 成田国際空港株式会社は2009年度の「成田国際空港モニター」を募集しています。日本人1200名と外国人300名です。詳しくはここに出ています。

@北朝鮮のロケット発射でノータムを出す・国土交通省
 国土交通省は今日、北朝鮮の人工衛星を打ち上げるとの通告を受けて「ロケットが落下する恐れがある」とする、危険を知らせる「航空情報(ノータム)」を出しました。秋田県沖約130Km の日本海と銚子から約2150Kmの太平洋上になります。秋田沖の空域には日本と欧州を結ぶ航空路、太平洋上には日本とハワイを結ぶ航空路があります。

@旅行大手3社のGW予約が好調
 今年のゴールデンウイークの海外旅行予約が好調に推移しているとのことで、「旅行需要に回復の兆しが出てきたのでは」と期待が高まっています。旅行大手3社によりますと、特に欧州方面が好調で、4月が前年同月比で最大40%増となっており、5月が同20~50%増となっている、とのことです。「連休の日並びが良いこと、燃油サーチャージャーが安くなっていること、円高になっていることが原因ではないか」としています。

@東京税関が偽ブランド品約1万点を処分
 東京税関は昨日、空港などで持ち込もうとして没収された偽ブランド品約1万点を産業廃棄物処理場で廃棄処分としました。昨年1年間に没収された偽ブランド品は約38万点に達するそうです。


*3月12日

@全日空が7月1日より成田=上海線を1日3往復へ
 全日空は昨日、「需要回復の兆しが出てきた」として減便していた成田=上海線を7月1日より、現在の1日2往復から、1日3往復に増便することを明らかにしました。

@成田日赤病院で内科医11人が退職へ
 成田空港周辺で航空機事故などが発生した場合に中心的医療機関となる成田市の成田日赤病院で常勤の内科医34人の内11人が今月末での退職を申し出ていることが分かりました。同病院は新型インフルエンザ発生時の「特定感染症指定医療機関」にもなっており、成田空港での水際阻止の役割も担います。同病院によりますと、「千葉県内の医療機関の閉鎖や縮小で、患者数が激増し、医師の負担が大きくなっているのが原因」とのことです。今のところ、5人の補充しか決まっておらず、内科外来ではかかりつけ医師の紹介状がある患者に絞って受け付ける予定、とのことです。

@日本航空も国際航空貨物の燃油サーチャージャーを引き下げへ
 日本航空は4月1日からの国際航空貨にかける燃油サーチャージャーを発表しました。欧米線などの長距離では1Kg当たり31円、アジア遠距離では同27円、アジア近距離では23円となります。主要路線の違いでしょうか、全日空とは微妙に違いが出ています。なお、日本航空では今後、1ヶ月毎に見直しを行うそうです。

@米国家運輸安全委がR&R製B-777型機エンジンの設計変更を勧告
 米国家運輸安全委員会(NTSB)は11日、B-777型機に搭載されているロールスロイス社エンジンについて、「気温が低いときにエンジンの熱交換機に氷がついて出力が低下する恐れがある」として、同社に対して設計を変更するように勧告しました。昨年1月にヒースロー空港で起こったブリティシュ・エアウエイズ機着陸失敗事故や昨年11月に米・モンタナ上空で起こったデルタ航空機での出力低下トラブルの原因と見られています。ロールスロイス社ではすでに、設計変更に着手しています。

@北朝鮮が来月4~8日に人工衛星打ち上げか
 北朝鮮の朝鮮中央通信は、「北朝鮮が来月4日から8日の間に人工衛星を打ち上げると国際民間航空機関(ICAO)と国際海事機関(IMO)などに通知した」と伝えました。


*3月11日

@「25万回に絞って検討しているわけではない」と事務次官
 国土交通省の春田事務次官は9日の記者会見で、報道された成田空港の「25万回検討」について、「更なる容量拡大について検討することで地元と合意したが、今の段階で25万回に絞って検討してはいない。」と述べました。

@スカンジナビア航空が今年も成田=ベルゲン線を運航
 スカンジナビア航空は昨日、昨年好評だった成田=ベルゲン線直行便を7月4日・11日・18日・8月8日に計4便を運航することを明らかにしました。定期便の目的地変更で運航します。

@群馬県が高校入試で米軍機飛行自粛を要請
 昨日・今日と高校後期入試が実施される群馬県で昨日、米軍機の激しい騒音が響き、前橋市内の高校長から「何とかかならないか」と県に問い合わせがありました。市民からも26件の苦情が寄せられました。今日は英語のリスニングの試験もあることから、県は外務省や北関東防衛局前橋防衛事務所を通して、米軍に訓練の自粛を要請しました。

国が2審判決賠償を受け入れへ・「新嘉手納基地爆音訴訟」
 国は「新嘉手納基地爆音訴訟」の2審判決で示された、原告5519人に対して56億2692万円を支払う損害賠償について、判決を受け入れ上告しない方針を固めました。原告側も棄却や賠償額を減額された55人を除く5519人は判決を受け入れる意向で、確定することになります。なお、55人と被害が激しい地区住民は損害賠償や健康被害の認定や飛行差し止めを求めて控訴する意向です。

@航空連合が「日航インターが命令守るよう」にと都労委に要請
 航空連合は昨日、東京都労働委員会に「日本航空インターナショナルが東京都労働委員会に『日航キャビンクルーユニオンの組合員に脱退を奨励しないように』との命令を受けているにもかかわらず、命令を否定する社内文書を配布している」として、監視と厳しい対応を求める要請を行いました。

@日本エアコミューター機が故障で欠航
 今日午前7時15分頃、出雲発大阪行きの日本エアコミューター2340便・サーブ340B型機が出発点検で高度計と昇降計にトラブルが見つかりました。このため、計器を交換することになりこの便は欠航となりました。

@全日空も「避けられないヒューマンエラー」を非処分対象へ
 全日空は昨日、パイロット・客室乗務員・整備士らに「避けられないヒューマンエラー」があった場合には処分の対象としない、とする社内規定の改正を行ったことを明らかにしました。失敗を隠蔽することなく申告させ、再発防止に役立てる、としています。日本航空は2年前に導入しています。

@部品調達の見直しで年間200億円のコスト削減へ・日航
 日本航空は整備部品や事務用品などの調達を見直すことにより、年間200億円のコスト削減をすることになりました。また、航空機の整備や運航方法の改善で燃油を年間で約30億円節約する、としています。

@全日空が65才以上に全国どこでも9000円の割引運賃導入
 全日空は昨日、4~6月の期間に65才以上なら全国どこでも片道9000円で搭乗できる「シニア空割」を導入することを明らかにしました。ただし、利用するにはマイレージクラブの加入と、予約は出来ず、搭乗手続き時に空席がある場合となります。

@エアバスの2008年決算は予想を上回る黒字
 エアバスの親会社「EADS」が10日に発表した2008年決算によりますと、エアバスが黒字に転換したことにより15億7000万ユーロの黒字になりました。これは、アナリストの予想を上回るものでした。この内、エアバスは17億9000万ユーロの黒字でした。ただし、2009年は減収になるとしています。


*3月10日
@成田空港を核とした観光モデルツアーを実施
 国土交通省は今日から13日までと16日から19日までの2回、成田国際空港を核とした観光交流促進プログラム具体化検討調査「中国・台湾関係者招聘事業」を開催します。前半は台湾の関係者、後半は中国の関係者を対象にします。これは、「成田国際空港を核とした観光促進プログラム」を受けたもので、成田空港周辺の観光スポットを2泊3日でまわるモデルツアーも行います。

@日本航空が130人の派遣パイロットを今月末で契約打ち切り
日本航空は今日、130人いる派遣パイロットとの雇用契約を今月末で打ち切ることを明らかにしました。ほとんどが外国人とのことです。派遣パイロットは全パイロットの約4%に当たるとのことです。全員がJALウエイズが雇用していました。このところの国際線の需要低迷で減便などが続いていることが理由とのことです。

@全日空が昨年から全社員によるセールス実施
今日の読売新聞によりますと、全日空は昨年11月から社員全員(約3万人)によるセールス作戦を展開しています。知人や友人に全日空の利用を呼びかけており、今月末までの5ヶ月間の目標は5億円とのことです。ノルマはないようですが、1人当たりにすると約16000円になります。

@全日空も国際貨物の燃油サーチャージャーを引き下げへ
 全日空は昨日、国土交通省に4月1日からの国際航空貨物にかかる燃油サーチャージャーを申請しました。それによりますと、長距離は1Kg当たり106円から33円に、遠距離アジアは同89円から22円に、近距離アジアは同86円から19円にします。
【コメント】大幅な引き下げですね。日本貨物航空の場合もそうですが、思い切って燃油サーチャージャーをなくしてしまった方がインパクトがあるのではないでしょうか。元々、燃油サーチャージャーなんてものはなかったのですから。


*3月9日
@日本貨物航空が3月からの燃油サーチャージャーを引き下げへ
 日本貨物航空は6日、16日からの国際航空貨物にかかる燃油サーチャージャーを1Kg当たり北米・欧州などを37円から30円に、中距離を31円から25円に、中国・韓国などを26円から21円にそれぞれ引き下げることを明らかにしました。先月20日の引き下げに続いての値下げになります。

@昨年10月のカンタス機急降下事故はコンピューターが原因
 オーストラリア運輸安全局は6日、昨年10月7日に起こったカンタス航空機急降下事故2008年10月8日の出来事を参照)の中間リポートを発表しました。それによりますと、事故は自動操縦装置を解除した所、「上空データ慣性基準装置」(ADIRU)が「誤ったデータを出し始め、このため、コンピューターが急降下を命令し、突然機首を下げて650フィート(約198m)急降下し、パイロットが再び上昇させた所、今度は400フィート(約122m)急降下した。」とのことです。上空データ慣性基準装置は3台積まれていますが、この内の1台で異常が発生し、事故に至った、とのことです。原因はこの上空データ慣性基準装置のソフトウエアの不具合の可能性が高く、今後は上空データ慣性基準装置を製造した米国メーカと分析をすることにしています。

@コンチネンタル航空が航空連合を変更へ
 アメリカのコンチネンタル航空は今年10月24日をもって世界的な航空連合である「スカイチーム」から脱退し、「スターアライアンス」に加盟すること方針を決定しました。航空連合の移籍は初めての出来事になります。


*3月8日
@国と会社が25万回を検討へ
 昨日の日本経済新聞夕刊によりますと、国土交通省と成田国際空港株式会社は「年間発着回数25万回」の検討を始める、とのことです。そのために、2本の滑走路を出発と到着に分けて運用し、ラッシュ時間帯以外の時間帯で発着回数を増やす、とのことです。「現在対策を実施している騒音区域を拡大せずに済む」として地元を説得する、とのことです。現在は航空需要が低迷していますが、成田空港については乗り入れを待っている航空会社も多く、この程度の発着枠は埋められる、と判断しているとのことです。実施の時期については記事では触れられていません。
【コメント】「(25万回にしても)地元に約束している騒音基準をクリアできると見ている」としていますが、当然、夜と朝の発着回数も増えることになります。これにより、1日の騒音エネルギーを積算し平均化する現在の「WECPNL」や新しく採用される「Lden」ではそれほど数値が増えないとしても、睡眠に影響を与える騒音の回数は増えることになります。夜間の航空機1機1機に対する最高音の制限値を設定することが必要と考えられます。

@バードストライクは「夜間帯」で40%起こる
 今日の北海道新聞によりますと、日本で起こる鳥と航空機の衝突(バードストライク)の内、39%は夕暮れから夜明けにかけての「夜間帯」に起こっているそうです。この時間帯は、パイロットからも管制官からも鳥が確認できず、法律の規制から空砲などの銃器も使えないため、「お手上げの状態」とのことです。そこで、国土交通省はレーダーによる鳥の確認の導入を検討しているそうです。

@成田空港に近く銃探知犬を導入
 東京税関成田支署は近く、成田空港に全国の空港で初めてとなる「銃探知犬」2頭を導入します。オーストラリアで1500万円をかけて訓練したものです。銃器の整備オイルの臭いなどに反応して、銃器を見つけ出します。銃探知犬は全国の警察にも8頭しかいないそうです。

@米軍岩国基地の騒音訴訟原告団を結成
 今日、米軍岩国基地の騒音被害に対する損害賠償や艦載機の移駐差し止めなどを求める訴訟の提訴に向けた原告団の設立総会が岩国市で開かれ、正式に原告団が結成されました。原告は75WECPNL以上の地域に住む214世帯・477人になります。4億1500万円の損害賠償と市街地上空の飛行差し止めと米空母艦載機の移駐差し止めを求めます。「早ければ、23日に提訴する」とのことです。

@相模原市で米艦載機による騒音が激化
 このところ、神奈川県相模原市の南東部で米艦載機によると思われる航空機騒音が激化しています。この事実を受けて、厚木基地爆音防止期成同盟(爆同)相模原支部と第4次厚木爆音訴訟団は昨日、加山相模原市長に「異常な飛行」の中止を国と米軍に働きかけるよう要請しました。騒音は昨年11月下旬から激しくなり、100db程度の騒音も幾たびも発生しているようです。住民からの苦情は1・2月それぞれ128件も寄せられているそうです。「横田空域返還の影響で、米軍機の訓練空域が変わったのが原因では」との指摘もあります。

@日本航空が10年度の客室乗務員採用を半減へ
 日本航空は昨日、2010年度の客室乗務員(契約社員)の採用を100人とすると発表しました。2009年度の採用は225人でしたので、半分以下となります。旅客需要の低迷から判断した、とのことです。JALエックスプレスも2009年度よりも20人少ない100人とする予定です。


*3月6日
@成田空港内駐車場の混雑状況を10日から提供へ
 成田国際空港株式会社は10日から、成田空港内駐車場の混雑状況を自宅のパソコンやネットにつながる携帯電話で提供することになりました。公式ホームページに「駐車場混雑状況」欄を設け、クリックすると見られるようになる、とのことです。

@国土交通省がトルコ航空機事故機と同型機の点検指示
 国土交通省は昨日の夜、スキポール空港で着陸に失敗したトルコ航空機と同じ航空機を運航している日本航空・全日空・スカイマークに対して、同型機の高度計について注意するように指示しました。これを受けて、日本航空と全日空は昨夜から高度計の点検を始めました。
 また、ボーイング社は5日、世界の航空会社に対して同型機の着陸などの際に、操縦システムの作動状況に十分な注意を払うように警告しました。

@中部空港でネットワークシステムがトラブル
 今日午前11時17分に中部空港のネットワークシステムと外部とのデータ通信にトラブルが発生しました。このため、国際線チェックインシステムが機能しなくなりましたが、航空会社が手作業で対応し、遅れなどは出ませんでした。店舗でのクレジットカード決済などにも影響が出ました。システムは午後0時50分頃復旧しました。

@北朝鮮が「上空通過の安全を保証しない」と声明
 北朝鮮の祖国平和統一委員会は5日、9日~20日まで実施される米韓軍事演習「キー・リゾルブ」の期間中に「北側の領空とその周辺、特に東海(日本海)の上空周辺を通過する南朝鮮(韓国)の民間航空機の安全を保証できなくなった」とする声明を発表しました。これを受けて、韓国の大韓航空とアシアナ航空は6日早朝から、北朝鮮上空を通過する「カムチャッカ航路」を、日本列島上空を通過する「北太平洋航路」に変更して運航しています。これにより、数10分の遅れが出る見込みです。今回の声明は米韓軍事演習への反発と“人工衛星”打ち上げに関係があるのではないかと見られています。


*3月5日
@エールフランス機が乱気流に遭遇・2人骨折
 今日午前8時20分頃、パリ発成田行きのエールフランス276便・B-777-200型機が新潟県上空で乱気流に巻き込まれました。この衝撃でフランス人の客室乗務員2人が骨折の重傷を負いましたが、乗客に負傷者は出ませんでした。当時、新潟県を弱い前線が通過中でした。事故当時、シートベルト着用のサインは点灯していなかったとのことです。同機は8時51分に無事着陸しました。運輸安全委員会は調査官3人を派遣しました。

@平行滑走路誘導路で鉢合わせ・先月28日
 先月28日午後7時50分頃、平行滑走路の誘導路上で福岡行きの日本航空3057便と、ポートモレスビーから到着したばかりのニューギニア航空機が鉢合わせしてしまいました。このため、日本航空機が牽引車で後退し、誘導路を空けてニューギニア航空機を通しました。このトラブルで日本航空の出発が約1時間遅れました。原因は管制官のニューギニア航空機に対する指示が遅れたためとのことです。


*3月4日
@NWの乱気流事故は公海上の出来事・調査権は米国に
 今日の読売新聞によりますと、運輸安全委員会のフライトレコーダー解析によりますと、ノースウエスト航空機が乱気流にあった場所は公海上だったことが明らかになりました。このような場合は事故機の登録国が調査権をもつ事になります。従って、今回の場合はアメリカに調査権があります。ところが、アメリカはハドソン川不時着水事故やバファロー空港の墜落事故と事故が相次いでいることから、余裕がなく、日本に実質的な調査を依頼するか、調査協力を求める方向で日米が調整している、とのことです。

@女満別空港で印鑑を忘れ、出国印なしで出国させる
 昨年11月25日に、北海道の女満別空港でチャーター便で出国する約140人の旅客を出国証印の押印なしで出国させていたことが判明しました。これは、札幌入国管理局の職員3人が同空港に出張する際に証印を忘れたため、とのことです。このため、コンピューター上の出国処理は行いましたが、押印できなかったものです。同管理局は2月25日に関係者4人を厳重注意処分としました。


*3月2日
@ノースウエスト機が脚収納できずに成田空港に引き返
 昨日午後3時30分頃、成田発ミネアポリス行きのノースウエスト航空20便・B-747-400型機が離陸直後に「ギアーが収納されていない」との警告灯が点灯しました。このため、同機は成田空港に引き返すことになり、銚子沖で燃料の投棄を行った後、4時50分頃に無事緊急着陸しました。

@ノースウエスト航空の成田=関空線が昨日から運航開始
 ノースウエスト航空は昨日から、成田=関西空港線を1日1便で運航開始しました。昨日の搭乗率は5割程度でしたが、3月中の予約では満席の日もあり、ノースウエスト航空は「認知度が高まれば、搭乗率も良くなる。」としています。

@フジドリームエアラインが3号機をERJ175型機に変更
 フジドリームエアラインはオプションで導入を予定していた3号機の機種を、当初のエンブラエルERJ170型機から8座席多いERJ175型機に変更することを明らかにしました。座席数の多い機種で効率的な運航を目指す、とのことです。


*3月1日
@2月にもかかわらず、アクセス数が31624回となり、初めて3万回を超えて過去最高となりました。これからもよろしくお願いいたします

@フィリピン航空機が誘導路上で立ち往生・成田空港
 今日午前9時50分頃、成田発マニラ行きのフィリピン航空431便・A330型機が離陸のために誘導路を移動中にブレーキが故障して動けなくなりました。滑走路手前で待機した所、ブレーキが解除出来なくなった、とのことです。このため、この誘導路は閉鎖になりましたが、他の誘導路を使って、運航に遅れなどは出ていないとのことです。

@成田空港従業者が3年間で943人増える
 成田国際空港株式会社が26日発表した3年ごとに行う「成田空港内従業員実態調査結果」によりますと、2008年11月4日基準日で3年前に比べ(2005年11月1日基準日)事業者数は674社で15社増、従業者数は48404人で943人増となりました。

@新嘉手納爆音訴訟原告団が上告を発表
 「新嘉手納爆音訴訟」原告団は昨日、飛行差し止めや騒音の健康被害が認められなかったことなどを不服として上告することを明らかにしました。

@偽指紋シートが韓国で出回っている・1枚65円程度
 昨年4月に、かって強制退去になって入国が認められていない韓国人の女が青森空港から偽造旅券を使い、指紋認証機を通り抜けた事件(今年1月1日の出来事を参照)がありましたが、韓国の警察当局の調べではこのような偽造指紋シートがかなり出回っている、とのことです。このシートは厚さ約1mmのシリコン性でこのシートに他人の指紋を偽造して指に貼り付けて認証機をだますのだそうです。このシートの原価は1枚65円程度とのことで、偽造を手がける組織は韓国の戸籍謄本自動発券機で指紋がばれないかどうか確かめる、とのことです。

@ルーマニアでプロペラ機が前輪でずに胴体着陸・全員無事
 28日、モルドバのキシニョフ発ルーマニアのティミショアラ行きの「カルバド・エア」所属のサーブ2000型機が着陸態勢に入った所、前輪が出ないトラブルが発生しました。このため、同機は約2時間にわたり、空港上空を旋回して燃料を使い切ってから胴体着陸を敢行しました。同機は胴体前部を滑走路に擦りつけながら着陸し、乗客・乗員51人にけがはありませんでした。機種は違いますが、高知空港の事故(2007年3月13日の出来事を参照)と同じですね。