2017年3月後半の出来事


*3月31日

@ NAA がサテライト北側駐機場の完成を3年後倒し
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、今日だった「 LCC サテライト北側エプロン整備」の完成予定日を、2020年2月29日に変更し、昨日、国土交通省に届け出たことを明らかにしました。

@ NAA が2019年春に「スマートセキュリティ」を完全導入へ
 21日の「WING DAILY」によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)は2019年春にも「スマートセキュリティ」を完全に導入する方針で準備を進めています。これにより、成田空港利用者の検査時間が大幅に短縮され、保安検査員の負担が大幅に軽減されることになります。この「スマートセキュリティ」は、くねくねととした長めのレーンを採用して、自動化・大量化を進めるIATA(国際航空運送協会)とACI(国際空港協議会)が開発した手法です。この採用により、現在に較べて約1.5倍の処理能力が確保されることになる、とのことです。しかし、課題はかなりのコストがかかることにあり、 NAA としてはこのコストを「ファストトラベル」の効果で吸収する計画です。「スマートセキュリティ」でチェックイン、保安検査、出入国審査などの自動化・ 効率化を進め、免税店エリアなどへの旅客のスムーズな移動を実現することで、旅客にかかるストレスを軽減し、店舗エリアでの自由時間が増え、店舗の収益増加につながる、としています。空港運用部門保安警備部航空保安対策グループの阿知波マネージャーは「ファストトラベルに取り組まなければ、もう一つターミ ナルが必要になるかもしれない。それよりは、ある程度のコストをかけてでも 既存の施設を利用してスループットを上げた方がいい」と話しています。
 なお、成田空港では29日から「ボディースキャナー」10台、昨日から「自動手荷物預け機」4台を導入しました。

@三菱航空機会社が「Newsletter3月号」で「極寒・酷暑試験」を掲載
 三菱航空機会社は「Newsletter」3月号で、2月28日から3月17日にかけてフロリダ州エグリン空軍基地のマッキンリー極限気候研究所で行った、「極寒・酷暑試験」の様子を掲載しています。


*3月30日

@「資料室」に「第43回騒音対策委員会質問と回答」を載せました
 24日に行われた第43回騒音対策委員会での本会質問と、それに対する回答を載せました。何時もそうなのですが、本会の質問は3時間を越す会議の最後になり、しかも、回答者は非常に早い口調で発言するので、聞き取りづらく苦労します。
 回答の中で、機能強化を行うかどうかは、やはり「四者協議会」で決定することを明言しました。その中で、一応「説明会の住民意見を考慮する」と答えていましたが、相変わらず「少子高齢化のために、訪日外国人4000万人・6000万人目標達成に必要。成田空港と周辺住民の将来のためにも、機能強化が必要」と述べています。
 「夜間飛行時間の緩和が騒音下住民の生活や健康にどのような影響があるか。それについての方策はあるのか」との質問には一切答えませんでした。寝室の内窓が健康被害の払しょくに効果があるのか、についても言及していません。

@日航チャーター便で成田空港を7回も軍事利用、自衛隊輸送で、本会との約束を踏みにじる
 今日の「しんぶん赤旗」によりますと、政府は昨年11月30日から今年3月10日までの間に、日本航空のチャーター便を使って、成田空港から海外に自衛隊を運んでいます。日本航空機長組合のまとめによりますと、(1)昨年11月30日に成田=青森=コロンボ=ウガンダ、(2)12月15日にウガンダ=コロンボ=札幌=成田、(3)今年2月2日に成田=福岡=サンディエゴ、(4)2月4日にサンディエゴ=成田、(5)2月8日に成田=羽田=鹿児島=コロンボ=ジブチ、(6)3月8日に成田=サンディエゴ=サンフランシスコ、(7)3月10日にサンフランシスコ=福岡=成田と7回に及びます。
【コメント】これは、「取極書」「交渉覚書」で取り交わした、「成田空港の軍事的利用は行わない」とする約束に、完全に違反しています。厳重に抗議します。

@アリタリアのストで、4月6日の成田=ミラノ線が運休
 アリタリア・イタリア航空の労組が計画しているストライキで、同社は4月6日成田空港に到着する成田=ミラノ便が運休となる、と発表しました。

@ MRJ の試験飛行時間が増えて3000時間、試験機を最大2機追加
 昨日の日本経済新聞(電子版)によりますと、三菱航空機会社は6月に開催される「パリエアショー」に三菱リージョナルジェット(MRJ)の実機を展示する方向で検討している、とのことです。同社の岸副社長は「開発の状況をみて米国からの試験機の移送を検討する」と話しました。また、設計変更に伴い試験飛行時間が2500時間から3000時間に増える可能性があること、そのため、試験機を最大で2機追加することも明らかにしました。さらに、70席タイプの MRJ 70型機の納期を2021〜2022年と見込んでいることも明らかにしました。
【コメント】この記事の中で「試験機の4機は米国にある」とのことですが、オイルが漏れた試験3号機(JA23MJ)はまだ、ホノルルにいるようで、現地時間29日には、16日以来の初めての飛行が「Flightradar24」で確認されています。(右の写真)修理後の試験飛行のようです。

@ルフトハンザグループが労組と包括協定で合意、40機の導入見送る
 ルフトハンザ・グループは運航乗務員組合「Vereingung Cockpit」との間で交渉を続けてきた労使問題について、このほど、2022年までの経過的給付、年金計画、雇用条件に関する 、包括協定で合意したことを明らかにしました。これにより、同グループは2022年までは現行の325機体制で運航し、予定していた40機の導入を見送ることになった、とのことです。


*3月29日

@国土交通省がパリでの定員オーバートラブルで日本航空に厳重注意
 国土交通省は昨日、日本航空機が現地時間21日にパリで起こした定員オーバートラブルで、同社を厳重注意処分にしました。再発防止などの計画を4月11日までに提出するように指示しました。

@日本航空の2月国際線は旅客数が0.9%減も、利用率は4.1ポイント増
 日本航空が昨日発表した「JALグループ 2月マンスリーレポート」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)0.9%減の66万6369人、利用率は4.1ポイント増の81.1%となっています。
 一方、国内線旅客数は±ゼロの245万8655人、利用率は1.9ポイント増の68.9%となりました。
 この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が6.8ポイント増の77.1%、成田=新千歳線が5.8ポイント増の73.5%、成田=中部線が1.9ポイント減の70.1%、成田=福岡線が22.3ポイント増の69.8%となっています。
 運航状況は国際線欠航率が±ゼロの0.0%、定時出発遅延率が3.2ポイント悪化の11.7%、国内線欠航率は0.1ポイント改善の1.2%、定時出発遅延率は0.3ポイント悪化の10.6%となっています。
 旅客数では欧州路線が11.8%増となりましたが、春節前倒しの影響から中国が2.5%減、また、ハワイ・グアム方面が8.0%減となっています。

@「せとうちSEAPLANES」機が大修理で航空機事故に認定
 24日、水陸両用機で昨年8月に運航を開始して間もない「せとうちSEAPLANES」の水陸両用機「クエスト式Kodiak100型機」が、大分県別府市沖から広島県尾道市に向けて離陸しようとしたところ、波の影響で離陸を中止し、桟橋に引き返しました。その後の点検で、フロートと胴体を結合している支柱が折れ、胴体にも損傷が見つかりました。損傷が大修理相当だったことから国土交通省は航空機事故と認定し、運輸安全委員会が調査に入ります。

@アメリカン航空が中国南方航空に222億円を出資し提携強化
 現地時間28日、アメリカン航空は中国航空会社最大手の中国南方航空に、2億ドル(約222億円)を出資すると発表しました。これにより両社は共同運航などの提携を行う事になります。アメリカン航空は世界の航空会社でトップ、中国南方航空は同4位で、両国のトップ同士の提携になります。また、両社は加盟している航空連合が前社はワンワールド、後社はスカイチームと異なっています。米国のユナイテッド航空は中国国際航空と、デルタ航空は中国東方航空と提携していますので、大手3社が中国の航空会社と関係を強化することになります。
【コメント】何と言っても、広大な需要が見込める中国との提携が強化されるのは自然な流れですね。成田空港のハブとしての機能は北米=中国間では減少していくでしょうね。日本人の生活に余裕が出来て、海外旅行に行く人が多くならないと、成田空港の需要増は見込めません。成田空港の「機能強化」は本当に必要なのでしょうか。

@ペルーでB737-300型機が着陸に失敗し炎上
 現地時間28日午後4時半頃、ペルーのフランシスコ・カール空港に着陸したリマ発のペルビアン航空9112便・B737-300型機が、着陸の際に右に傾き、翼が滑走路と接触して炎上しました。乗客141人は緊急脱出して全員無事でした。同機は1991年に製造された、とのことです。

@イランでB737-400型機が降着装置崩壊でハードランニング
 現地時間27日10時頃、マシャッド発Ardabil行きのイランのタバン航空6243便・B737-400型機が、着陸時に右側車輪のタイヤがパンクし、機体が滑走路に接触する事故がありました。乗客163人は全員無事でした。


*3月28日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」108・109・110・111例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」108・109・110・111例目が発生しました。
・108例目 大分発成田行きのジェットスター・J 608便・A320型機が、昨日朝の成田空港降雪と、その後の管制制限による、玉突き遅延で成田空港到着が遅れ、午後11時9分にB滑走路に着陸したものです。
・109例目 マニラ発成田行きの日本航空742便・B767-300型機が、前便で乗客関係のトラブルがあり、那覇空港に臨時着陸したことによる玉突き遅延で、午後11時37分にB滑走路に着陸したものです。
・110例目 香港発成田空港行きのジェットスター・J 22便・A320型機が、昨日朝の前便での成田空港の降雪と、その後の管制制限による玉突き遅延で成田空港到着が遅れ、午後11時52分にB滑走路に着陸したものです。
・111例目 佐賀発成田行きの「Spring Japan」604便・B737-800型機が、昨日朝の成田空港の降雪と、その後の管制制限による、玉突き遅延で成田空港到着が遅れ、午後11時58分にB滑走路に着陸したものです。

@ティウェイ航空が成田=仁川線を明日から週10便に増便
 ティーウェイ航空は明日から6月29日まで、成田=仁川線を週3便増便し、週10便とします。中国政府の韓国航空会社の中国へのチャーター便や増便を認めない政策で、中国路線を増やせず、日本路線を増便することにした、とのことです。

@ノックスクートが久しぶりの成田=バンコクチャーター便
 タイのLCC「ノックスクート」は30日から4月17日まで、タイの訪日観光客向けのチャーター便を10便運航する、と発表しました。機材はB777-200型機を使います。同航空のCEOは定期便の運航に意欲を見せています。同航空は2015年頃、定期チャーター便として成田空港に乗り入れていましたが、タイの航空会社に対する国際民間航空機関(ICAO)の「安全上の懸念」指摘を受け、国土交通省が新規乗り入れやチャーター便運航を認めていないため、定期チャーター便の運航も出来ない状態が続いていました。定期便を運航するにはICAOの「安全上の懸念」解除が必要となります。
 写真は2014年頃、チャーター便として飛来したノックスクート機です。機体のデザインは目立ちました。
【コメント】このチャーター便はタイ人向けで、日本人への航空券の販売はしていないと思われます。

@ヤクティ・エアが7月14日から成田=ペトロパブロフスク線を季節就航
 今日の「Fly Team」によりますと、ヤクティア・エア(ヤクーツク航空)は7月14日から8月1日まで、火曜日と金曜日に成田=ペトロパブロフスク(カムチャッカ)線を季節就航します。機材はSSJ-100-95型機を使います。
【コメント】ペトロパブロフスクへの成田空港からの就航は、2008年頃に当時のウラジオストック航空が運航した実績があるようです。
 写真は成田空港に飛来した、同航空のSSJ-100-95型機機です。

@バニラの2月搭乗率は国内線が2.9ポイント減、国際線が5.8ポイント増
 バニラ・エアが発表した「2月輸送・運航実績」によりますと、国内線旅客数は前年同月比(以下同じ)48.0%増の8万6244人、搭乗率は2.9ポイント減の86.3%となり、一方、国際線旅客数は47.4%増の9万7811人、搭乗率は8.1ポイント増の88.2%となっています。
 運航実績では国内線欠航率が0.2ポイント悪化の3.1%、定時出発遅延率が5.8ポイント改善の23.1%となり、一方国際線欠航率は±ゼロの0.0%、定時出発遅延率が7.9ポイント悪化の35.9%となりました。


*3月27日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」105・106・107例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」105・106・107例目が発生しました。
・105例目 上海発成田行きの中国国際航空157便・B737型機が、上海空港における管制制限により、出発が遅れたため、午後11時21分にA滑走路に着陸したものです。
・106例目 上海発成田行きのユナイッテド・パーセル・サービス(UPS)109便が、上海空港における管制制限により、出発が遅れたため、午後11時28分にA滑走路に着陸したものです。
・107例目 上海発成田行きの全日空960便・B787型機が、上海空港における管制制限により、出発が遅れたため、午後11時39分にA滑走路に着陸したものです。

@多古町の騒音対策委員が何故5人も?
 第43回騒音対策委員会でびっくりしたのは、昨年からと思うのですが、多古町からの委員出席が多い事です。前から成田市からは5人、芝山町からは4人と多いのですが、これは、騒音区域がこの両市町に拡がることから当然のことと理解していました。ところが昨年の第42回から、多古町の委員が急に増えました。昨年は「特別かな」と思ったのですが、今年も同じでした。現状では多古町の騒音区域はあまりありません。当初計画の横風用滑走路の騒音区域は多古町にも少しかかるのですが、国土交通省と成田国際空港株式会社(NAA)は「横風用滑走路の建設はやめる」と表明しています。機能強化計画にある第3滑走路は敷地が多古町にかかりますから、多少委員が多くなるのは理解できますが、騒音区域にかかる地域は広くありません。
 むしろ、もし、第3滑走路が建設されるとすると、横芝光町の騒音区域が拡がり、騒音の大きさも現在と比べものにならないくらい大きな音となります。従って、横芝光町の騒音区域の住民を委員として参加させて、機能強化についての意見を聞く必要があるのではないでしょうか。
 この、騒音対策委員会は NAA が主催するので、委員の増減もある意味、 NAA の「さじ加減」となっています。しかし、従来ですと、委員の増減や部会の区分などについては、その年の騒音対策委員会の冒頭で、理由と共に報告がありましたが、今回についてはそれもありませんでした。それにしても、騒音対策委員会の運営などについての社内規則はあると思うのですが、公表されていないようです。私は40年近く出席していますが、見た記憶はありません。

@今朝の成田空港の雪で、出発便に影響
 今朝の成田空港では午前7時頃から雪が激しくなり、出発便が大幅に遅れ、欠航する便も多数出ました。ジェットスター・J では12便を欠航としました。
【コメント】ジェットスター・J は慎重ですね。先月28日の LCC 3社首脳による講演会で、片岡会長に「ジェットスター・J は火山噴火による鹿児島空港での欠航が、他社に較べ、多いが何故か」と質問しました。これに対し片岡会長は「ジェットスター・J は親会社のカンタス航空と同じ、安全基準を使っている。カンタス航空の安全基準は、安全最優先で非常に厳しい。しかし、桜島の噴火の際には、整備士を同乗させ、鹿児島空港での火山灰の状況確認などを行うことにした。これにより、欠航も少なくなりました」と答えていました。「欠航は困る」というのは当然ですが、それでも「安全な方が良い」という考え方もありますね。

@「てるみくらぶ」が破産、被害者は8〜9万人に
 「てるみくらぶ」は今日から業務を停止し、午前に東京地裁へ破産申し立てを行い、破産手続開始の決定を受けました。記者会見した社長らによりますと、広告費の増大などで、資金繰りが悪化した、とのことです。負債総額は総額約151億円に上り、今回のトラブルで影響を受ける顧客は、約3万6000件、人数にして8万人から9万人に上り、被害額は約99億円になる、とのことです。旅行業では過去4番目の大型倒産となりました。なお、日本旅行業協会の「てるみくらぶ」に関する「認証申出書類送付依頼」はリンク先になります。しかし、今回利用できる同協会の「保証金」は約1億2000万円にとどまり、わずかしか返還されない見込み、とのことです。


*3月26日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」104例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」104例目が発生しました。
・104例目 成田発ドーハ行きのカタール航空807便・B777型機が、前便でドーハ空港の滑走路閉鎖のため、成田空港到着が遅れた玉突き遅延により、午後11時28分にA滑走路から離陸したものです。

@今日から夏ダイヤ開始、イタリア航空が成田=ミラノ線を増便
 今日から夏季ダイヤが開始となりました。アリタリア・イタリア航空が成田=ミラノ線を週5便から増便し、週7便の毎日運航となります。また、エミレーツ航空が成田=ドバイ線にA380型機を再投入します。
 写真は以前就航していたエミレーツ航空のA380型機です。

@4月1日から航空科学博物館で「成田空港飛来機展」
 航空科学博物館は4月1日から5月28日まで、毎年行っている「成田空港飛来機展・2016」を開催します。
【コメント】例年ですと、この展示会は夏以降に、成田空港でも行われていますね。

@関西空港の2月国際線発着回数が3年5ヶ月ぶりに前年同月比マイナスに
 関西エアポートが発表した関西空港の「2月利用実績」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)±ゼロとなったものの、微増で3年10ヶ月連続で前年同月比プラスとなりましたが、国際線発着回数は1%減となり、この内の旅客便発着回数も2%減となりました。それぞれ3年5ヶ月ぶりに前年同月比マイナスとなっています。旅客数は全体で4%増、外国人旅客数も1%増となっていますが、伸び率は鈍化しています。
【コメント】今年、春節が1月に前倒しになっている事が影響しているようですが、破竹の勢いで増加してきた関西空港の外国人旅客数にも、一服感が出てきたようです。


*3月25日

@「運用時間拡大」での住民被害には一切説明なし、第43回騒音対策委員会
 昨日開催された第43回騒音対策委員会には、本会や「反対署名準備会」から10名が傍聴しました。
 会の様子を簡単に書いてみます。しかし、3時間以上にわたる質疑応答ですので上手くまとまっていません。
 やはり、 NAA が明らかにした「成田空港機能強化」に関連した質問が多くありました。国土交通省や NAA の機能強化についての説明では相変わらず「少子
高齢化の中で、日本は観光立国を目指さなければならない。そのためには、成長するアジアの需要を取り込むために、成田空港の機能強化が必要になる」というものでした。
 「空港運用時間の拡大」問題については、成田部会や山武・横芝光部会や河内・稲敷部会から、再検討の強い要望がありましたが、いつも通りに「説明会でも住民のみなさんから、非常に厳しいご意見をいただいている」と言うものの、「何故、周辺住民の人権や健康被害を無視して『静かに眠れる時間を4時間』にしなければならないのか。住民への健康被害についてどう考えるのか」という質問についての、明確な答弁は一切ありませんでした。本会から「この提案は撤回してもらいたい」と要求したのに対しても、「今年度で説明会も、一通り終わるので、関係者で相談する」としか答えてませんでした。唯一、運用時間拡大の対策としてあげたのは「民家防音家屋の寝室窓2重化」だけでした。
 周辺対策交付金の増額については、「発着回数が50万回になれば、交付金も増える」という、至極、当たり前の答弁でした。また、「落下物の不安から移転を考えて欲しい」と言う要望には、「落下物が多い地域の特定は非常に難しい」と言うだけでした。
 「抜本的な対策」を求める周辺市町に対して、従来からの法的対策に、少し色をつけただけのものでした。
 芝山部会からは「共生財団を利用して、騒防法などの法制度を超えた移転対策を実施できないか」との質問と検討の要望がありました。
 傍聴した本会会員からは「少子高齢化のために『お前たちは犠牲になれ』と言ういことか」との怒りの声も出ました。

@落下物対策の抜き打ち検査を4月から毎月2回実施へ
 成田国際空港株式会社(NAA)は落下物対策として、毎年1月に実施している航空機の抜き打ち検査を、4月からは毎月行う事になりました。当面、月2回のペースで行う事になります。検査では、氷塊の付着や部品の緩みがないかどうかを検査します。落下物については飛行コース直下住民の不安が強く、昨日開かれた騒音対策委員会でも周辺市町から、対策について強い要望が出ていました。

@成田空港では過去最大の覚せい剤約5Kg を持ち込んだ英国人を逮捕
 東京税関は、3日にトルコから成田空港に到着したイギリス人の22歳の男性ら2人が、覚せい剤約5Kg(末端価格で3億4000万円)を密輸しようとした容疑で逮捕したことを発表しました。成田空港での覚せい剤密輸としては過去最大となります。

@パリで定員1名オーバーの日本航空機が離陸取りやめ
 現地時間21日、パリ発羽田行きの日本航空46便・B777-300ER型機がゲートを離れて、離陸に向かったところ、乗客一人が立っていました。気付いた客室乗務員が確認したところ、乗客が定員を1人オーバーしていたことが判明しました。同機は駐機場に戻り、この乗客を降ろして、1時間遅れで出発しました。原因は現地委託している会社の社員が、誤って、同じ座席を2人に販売したことにあります。搭乗ゲートでもトラブルの警告が出ましたが、係員が「問題なし」と搭乗させてしましました。この内、一人がトイレに入っていたことから、トイレから出たところで初めて気がついた、とのことです。日本航空は今後の調査結果を踏まえて必要な対策を講じるとともに、国際線を取り扱う全空港で、搭乗手続きと搭乗口での確認体制を強化するほか、全客室乗務員に対して、出発前の乗客の着席確認手順の再徹底をする、とのことです。国土交通省も調査を始め、同航空に原因と再発防止対策を指示しました。

@中堅旅行社の「てるみくらぶ」が債務不履行で予約者が混乱
 中堅旅行会社の「てるみくらぶ」が23日にBSPデフォルト(債務不履行)を起こし、利用者に混乱が発生しています。「BSP」とは旅客から収受した航空券料金を銀行経由で航空会社に送金するシステムです。従って、旅行会社の銀行口座が残金不足に陥ると、航空会社は航空券を発券せず、旅行会社で予約した航空便に乗れなくなります。このトラブルの影響はかなりの人数に及ぶ可能性もあるようです。なお、「日刊トラベルビジョン」のページには予約確認の方法なども書かれています。

@新千歳空港の職員が麻しんに感染し入院
 23日の「Traicy」によりますと、新千歳空港国際線ターミナルの20歳代男性職員が17日から、麻しん(はしか)で入院している、とのことです。男性は11日から発熱し17日に麻しんと確認されました。麻しんに感染すると、約10日後から風邪のような症状が出る、とのことで、男性職員に接触した可能性がある人は注意が必要です。

@日本貨物航空がB747-8F 型機2機の発注をキャンセル
 日本郵船は昨日、傘下の日本貨物航空が使用するために発注していたB747-8F 型機2機をキャンセルする、と発表しました。航空貨物が航空機の増加などで単価が低迷していることなどを原因としています。これにより、同社のB747-8F 型機は8機全機を受領したことになります。


*3月24日

@今日午後、第43回騒音対策委員会が開催されます
 今日午後、ホテル日航成田で第43回騒音対策委員会が開催されます。私も委員の一人ですので出席し、「運用時間拡大問題」を中心とする「空港機能強化計画」について質問する予定です。

@ NAA が乗客数や貨物量に応じて販促費の補助を4月1日から
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、4月から航空会社の旅客数や貨物量に応じて販促費の一部を補助する、と発表しました。国際線の場合で、出発旅客1人当たり40〜60円を支給します。旅客数が増えると90〜120円を上乗せします。申請した航空会社の全てに適用されます。支給額は年間約12億円となる見込みで、2年間実施するとのことです。国内の空港では初めての取り組みとなります。

@関西行きの大韓航空機が降着装置不具合で機材を交換
 昨日の「WoWKorea」によりますと、現地時間23日午前9時頃に出発予定だった仁川発関西行きの大韓航空723便・B777-300型機の出発前点検で、ランディングギアのトラブルが見つかり、同便は代替機で遅れて出発しました。

@ベトナムで居眠りした管制官を処分、39回の機長呼びかけに答えず
 昨日の「ベトジョー・ベトナムニュース」によりますと、ベトナム民間航空局(CAAV)は現地時間(以下同じ)20日、ハイフォン市のカットビー国際空港の航空管制官2人に罰金を科し、ライセンスを2ヶ月間剥奪する処分を行いました。2人は9日午後7時から翌朝午前7時30分の間、管制業務に就きましたが、31歳の管制官は午後9時40分から午後11時15分まで居眠りをし、機長からの39回の呼び出しに応じませんでした。また、60歳の管制官は午後9時40分から翌朝午前5時40分まで持ち場を離れました。このため、ベトジェットエア機の2便が到着と出発で約30分遅れました。
【コメント】前にもどこかで、同じようなことがありましたね。何もなくて幸いでした。

@フインランド航空が機長不足で米国2路線の就航をキャンセル
 フインランド航空は導入するA350型機のパイロット養成が間に合わないために、深刻なパイロット不足に陥っています。この対策のために、他の航空会社から機体を運航乗務員込みでリースしてしのいでいます。この影響で、今夏季ダイヤで予定したヘルシンキ=マイアミ線とヘルシンキ=シカゴ線の米国2路線就航をキャンセルすることを明らかにしました。

@スイス航空が発注済みのCS100型機5機をCS300型機に変更
 現地時間22日のATW によりますと、スイス・インターナショナル航空はボンバルディア社に発注しているCS100型機の5機を、より大きいCS300型機に変更する、とのことです。これにより、同航空のCS300型機の合計発注数は20機となります。


*3月23日

@総発着回数や国際線旅客数は2月として過去最高、成田空港2月運用状況
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「2月空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)2%増と、2月としての過去最高になりましたが、春節前倒しの影響もあり、伸び率は1月に較べて2ポイント減となっています。この内、国際線は±0%、国内線は8%増となっています。
 総旅客数は4%増とこちらも2月としての過去最高となりましが、やはり、春節前倒しの影響があり、伸び率は1月よりも4ポイント減となっています。国際線旅客数は2%増で、この内、日本人は4%増。外国人は8%増と2月としての過去最高となり、49ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。また、国内線旅客数は12%増と2月としての過去最高を記録しています。便数が8%増の所、旅客数が12%増と言うことは、搭乗率が上がっていることになり、成田空港の LCC が根付いている事を示しているようです。
 貨物量は積込が17%増、取卸が9%増となっています。
 給油量は5%減でした。

@成田空港夏季ダイヤで発着回数が過去最高に
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、今夏季ダイヤ(4月16日〜29日の14日間の)を発表しました。これによりますと、総発着回数は昨年夏季ダイヤ比(以下同じ)206回増の4720回となり、過去最高を更新しています。この内、国際線発着回数は124回増と過去最高を更新し、国内線発着回数は82回増とこちらも過去最高を更新しています。
 就航都市数は海外108都市、国内17都市、合計125都市(129路線)と過去最高を更新しています。
 定期乗り入れ航空会社数は96社と過去最高を更新しました。
 また、 LCC のシェアは国際線旅客便で16.6%、国内線旅客便で72.3%に達しています。

@チェジュ航空が4月1日から成田=仁川線を増便
 韓国の LCC 「チェジュ航空」は4月1日から5月31日まで、現在1日3往復の成田=仁川線を4往復に増便します。ただし、4月18日までは火・木・土曜日の運航となります。
 写真は成田空港に着陸したチェジュ航空機です。
【コメント】地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)問題で中国が韓国への旅行を、事実上制限しており、チャーター便や増便も認めない窮状を、韓国の航空会社はタイや日本への増便でカバーしようとしています。日本の航空会社にも韓国路線で競争が激しくなり、運賃下落などの影響が出るでしょうね。

@昨日深夜に第3ターミナルで工事、28日深夜も実施
 昨日の深夜から今日早朝にかけて、成田空港の第3ターミナルで工事が行われました。また、28日深夜から29日早朝にかけても同様の工事が行われ、騒音が出る、とのことです。 NAA では仮眠する人に第2ターミナルの北ウエイティングエリアなどの利用を呼びかけています。

@ビジネスジェット機がA380型機の後方乱気流に巻き込まれ5回も宙返り
 今日の「GIGAZINE」によりますと、現地時間去る1月7日、オマーン・マスカットの南東約1170KmでドイツのMHS AviationのMHV-604便(チャレンジャー604型機)ビジネスジェット機が、高度300m差ですれ違った、エミレーツ航空のEK-412便(A380型機)の後方乱気流に巻き込まれ、墜落寸前になる事故が発生しました。ビジネスジェット機はコントロールを失い、5回も宙返りしながら、3000mも急降下しましたが、奇跡的にコントロールを回復し、マスカット空港に緊急着陸し、事なきを得ました。約20人の乗客の内、数人が病院に運ばれ、1人は重傷を負った、とのことです。


*3月22日

@成田空港の2月貿易額は輸出額が37.2%増、輸入額が7.0%減
 東京税関が今日発表した「成田空港2月貿易概況」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)37.2%増と7ヶ月連続のプラスとなり、輸入額は7.0%減と12ヶ月連続のマイナスとなっています。

@成田空港トランジット向けのツアーに宿泊者向けの新コースも
 トランジット旅客の訪日観光促進協議会とジェイアールバス関東は、従来から行われている乗継客向けのツアー「Narita Transit Program」に成田空港の乗継客だけではなく、周辺に宿泊している外国人も対象とした「Narita Airport Transit & Stay Program」を4月1日から始める事になりました。気軽に参加できる定期観光バス「ウェルカム成田セレクトバスツアー」に新コースを設け、芝山町での日本食体験や多古町での里山体験などが加わります。
【コメント】このツアーは旅行には関係のない日本人も参加可能なのでしょうか?

@日本航空の運航乗務員の2労組が4月1日に統合
 今日の日本経済新聞によりますと、日本航空のパイロットの労働組合である「日本航空乗員組合」と「日本航空機長組合」は、4月1日付で統合する事になりました。昨日までに、両組合で実施した統合の是非を問う投票で、両組合で統合賛成が規定以上となりました。「日本航空乗員組合」は副操縦士約750人、機長550人、訓練生200人で構成し、一方の機長組合は構成する約600人が機長だけとなっています。「機長は管理職なので、労働組合に加盟は出来ない」との会社側の方針で「日本航空乗員組合」から離脱し、1980年代に「日本航空機長組合」が結成されました。「日本航空機長組合」が「日本航空乗員組合」に統合されることになります。
【コメント】これで、世界でも珍しい機長だけの労働組合がなくなります。破綻前の悪名高かった日本航空の労務政策が、これにより、正常に戻り、より一層の安全性向上につながると良いのですが。

@南スーダンでの着陸失敗事故での犠牲者はなし
 現地時間20日に南スーダンで起こった着陸失敗・炎上事故ですが、負傷者が約17名出たものの、幸いにも犠牲者は出ませんでした。機種はアントノフ26型機でした。滑走路からはずれ、待機していた消防車と衝突した、との情報もあります。

@英国も携帯より大きい電子機器の機内持ち込みを禁止へ
 英国政府は現地時間21日、米国と同じように、中東など6カ国から英国に向かう航空機内で携帯よりも大きい電子機器の機内持ち込みを禁止する、と発表しました。理由はテロの脅威に対処するため、としています。また、カナダ政府も同様の措置を検討している、とのことです。この脅威は、イスラム過激派が電子機器の電池に似せた爆発物を開発した、との情報によるもののようです。

@ BOC アビエーションがB737MAX8型機13機を確定発注
 シンガポールの航空機リース会社「BOC アビエーション」はB737MAX8型機13機を確定発注しました。これにより、同社のB737MAX8型機発注数は合計74機となります。


*3月21日

@ピーチの欠航対応がタイで物議
 今日の「@タイランドnewsclip」によりますと、現地時間17日のバンコク発沖縄行きピーチ・アビエーション990便と18日の沖縄発バンコク行きの989便が、機材繰りを理由に欠航したことについて、欠航便に乗る予定だったタイ人がインターネットに不満を書き込み、タイで物議を醸している、とのことです。書き込みでは「空港で長く待たされた上、詳しい理由の説明もなく欠航になった」とし、「ピーチ側は『遅延、欠航による宿泊費、交通費などの補償はしないと予約サイトに明記してある』と説明するだけで、乗客に対する手助けはなかった」としています。

@山形空港の滑走路脇の草地が焼ける、一時閉鎖
 昨日午後2時25分頃、山形空港の滑走路脇の草地が燃えるトラブルがありました。このため、滑走路が午後2時半から一時閉鎖されました。この影響で、日本航空の大阪行きの出発が約50分遅れました。火事の10分ほど前に、鳥を追い払う花火が打ち上げられており、これが原因の可能性がある、とのことです。

@日本エアコミューターのDHC8-400型機機がトラブルで目的地変更
 17日午前11時35分頃、鹿児島発徳之島行きの日本エアコミューター3793便・DHC8-400型機が着陸に向け降下中に、前輪の格納扉が閉まっていない、との警告灯が点灯したままになりました。このため、同機は奄美空港に目的地を変更し、午後1時頃、無事緊急着陸しました。同機は着陸後、牽引車で駐機場まで移動しました。この間約10分ほど滑走路が閉鎖されました。

@南スーダンでプロペラ機が着陸に失敗、35人以上が負傷
 現地時間20日、自衛隊が派遣されている南スーダンの、ジュバ発ワウ行きの国内線サウス・サプリーム航空の双発プロペラ旅客機が着陸に失敗し、炎上しました。乗客・乗員45人の内、37人は負傷して病院で手当てを受けた、とのことです。「死者はなかった」とのことですが、情報が錯綜しており、見つかっていない乗客もいる、とのことです。天候が不良で視界が悪く、事故機は滑走路をはずれて着陸した、とのことです。

@中東から米国に向かう旅客機で、携帯電話より大きい電子機器の機内持ち込み禁止
 国土安全保障省は早ければ現地時間20日にも、中東を含む8国から米国に向かう航空機の乗客が、携帯電話よりも大きい電子機器を機内に持ち込むことを禁止する措置を発令する、とのことです。禁止される電子機器にはラップトップやタブレットなどが含まれる、とのことです。すでに、ヨルダン航空やサウジアラビアの航空会社はこの措置を通達されている、とのことです。理由はテロ行為の可能性があるため、としています。


*3月20日

@国土交通省からの回答「期限を定めずに説明するとする文書はない」
 先月16日に行った署名「成田空港の運用時間拡大案の撤回を求めます」提出時の懇談で、国土交通省に「期限を区切らずに、説明を行い住民の了解を得る」としている文書が存在する、とのことで「その文書をいただきたい」とお願いしました。

 その回答が3日に斉藤和子衆議院議員宛に届いていますので、下記に掲載します。 

 

 斉藤和子議員資料要求(平成29年3月3日)


国土交通省航空局航空ネットワーク部
首都圏空港課成田国際空港企画室

参加者を制限するような地域住民への説明会は説明会とは言えません。この点で説明会をどのように進めるのか、スケジュールと合わせて明らかにしてください。特にレクチャーの当日、「期限を定めずに説明する」とする文書の存在を明言されましたが、当該文書も提出してください。

【回答】
○説明会については、NAA等が主催するもののほか、各市町が主催するものや、市町の中の地区が主催するものがあり、このうち地区ごとの説明会では、会場等の制約から、地区の判断により参加者を当該地区の住民としたケースがあると聞いていますが、どなたであっても、いずれかの説明会にご参加いただけたものと認識しています。今後については、3月末までに2回の地区住民説明会、及ぴ、6回の対話型説明会の開催が予定されています。対話型説明会日程については、別添をご参照ください。

○本年2月16日のご説明時には、昨年9月の四者協議会で締結された確認書の内容について、住民の方々に期限を定めずに説明していると口頭でご説明しており、「期限を定めずに説明するとする文書が存在する」とはご説明しておりません。昨年9月の四者協議会において締結された確認書については、添付をご参照ください。

【コメント】
 この回答で問題なのは、国土交通省は「住民の方々に期限を定めずに説明していると口頭でご説明しており、『期限を定めずに説明するとする文書が存在する』とはご説明しておりません。」としていることです。
 「運用時間拡大反対署名提出と懇談要旨」のページに載せてあるように、懇談の流れは、住民側が「説明を聞いて、国土交通省は、圧倒的な住民の『運用時間拡大反対』と言う意見をどう判断するのか。その判断基準を示して欲しい」と言う事につきます。この流れの中で「文書が存在する」という発言があったのです。
 私も、懇談時の録音を再度聞き直しましたが、この部分の、少し詳しいものを下記に載せます。


住民側「『住民の納得が得られるまで、説明する』というのは、国土交通省として全省的な意思なのですか、それとも個人の考えですか。国会で、質問があっても、そのように答弁する、と言うように理解して良いいですか。」

国土交通省「そうです。」

住民側「『それは四者協議会としての考え方とも一致している』と理解しても良いですか。」

国土交通省「そうです。」

住民側「その『四者協議会の議論のように』と言う事が、文書になっているものがありますか。」

国土交通省「あります。四者協議会の文書に載っています」

となっています。

 回答には昨年9月27日の四者協議会の「確認書」が添付されていますが、この中には「住民への丁寧な説明を行うことを了承する」とし、「丁寧な説明を条件に、50万回への拡大に向けて、機能強化策への、具体的な作業を進めることを了承する」となっています。

 「住民の納得が得られるまで、説明する」との記述や、「住民の納得が得られるまでは行わない」などの記述はありません。

 このことから見ると、国土交通省の考えは「総発着回数30万回に拡大」や「カーフュー弾力的運用」の時と同じように、今回の「空港機能拡張」についても「四者協議会」での了承で、騒音下住民の反対を押し切ろう、と言う意図を感じます。

 成田空港建設時、地元の意見も聞かずに、「お上のやることに、逆らうな」と機動隊を導入して強引に強行し、大混乱を招きました。
 このことにより、成田空港の建設も大きく遅れ、その後の、空港機能拡張も容易に出来ない事態を招いた、いわゆる「ボタンの掛け違え」への反省はないのでしょうか。騒音下住民の間では「国の姿勢は、50年間何も変わっていないな」という話しが出ています。

 国土交通省の頭には、憲法で保障されている、国民の基本的人権や、25条にある「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」などは思い浮かばないのでしょうか。
 経済界の意向を受けて、月100時間の残業を許し、共謀罪を新設して「言うことを聞かない国民は弾圧」しようとする、こんな政権を許しておいては、一般国民は江戸時代の農民のように「生かさず、殺さず、絞れるだけ絞る」と同じ境遇になってしまいます。日本は民主国家と言われますが、この「民主」が、大金持ちと財界と官僚の「民主」であってはならないと思います。

 また、住民説明会への参加拒否についても、事実と違います。さらに、「どなたであっても、いずれかの説明会にご参加いただけたものと認識しています」と言う文言は、「説明は1回聞けば、十分だろう」という住民軽視の姿勢を表しています。

@「今日就航」と伝えられたオーロラ航空の成田=ウラジオストック線開設はありませんでした
 2月11日の出来事で書いた、「今日から」とされていたオーロラ航空の成田=ウラジオストック線の就航ですが、中止されたようです。準備が間に合わなかったのか、予約が入らなかったのか、理由は分かりません。

@「奥凱航空」機は目的地変更で成田空港に飛来、読者からの情報
 「sorakara-gonのブログ」さんから昨日の「奥凱航空」機について、ご指摘をいただきました。該当機は6日の天津発青森行きの定期チャーター便が何らかのトラブルで、成田空港にダイバードしたもののようです。

@日本航空が妊娠した客室乗務員を「地上勤務に着ける」と回答
 今日の「しんぶん赤旗」によりますと、日本航空では妊娠した客室乗務員が事実上地上勤務出来ない現状になっています。この件について、会社側は14日の日航キャビンクルーユニオン(CCU)への回答で「産前地上勤務を希望する客室乗務員について、原則として全員配置する運用を開始いたします」と回答しました。この件については、日航キャビンクルーユニオンの神野さんが、地上勤務を申し出たところ、一方的に休職を命令され、提訴し、現在も裁判が続いています。


*3月19日

@成田に就航していない「奥凱航空」機を見かけました
 先日、成田空港から出発したとき、A滑走路脇の南側整備場で、成田空港にはまだ就航していない中国の「奥凱(OK)航空」機を見かけました。エンジンカバーがかかっていましたので、整備のために飛来したのでしょうか。背景の左端には航空科学博物館が見えています。誘導路を移動中でしたので、写真がブレてしまいました。

@2016年の航空機死亡事故は6件増の10件、犠牲者は約2倍
 国際航空運送協会(IATA)がこのほどまとめたところによりますと、2016年の世界の航空業界における事故は、死亡事故の件数は前年比(以下同じ)6件増の10件となり、この内、旅客便の死亡事故は2件増の4件、犠牲者数はほぼ2倍の268人となりました。しかし、飛行回数が増加していることもあり、100万フライト当たりの事故件数は0.18件減の1.61件で、この内、ジェット機の機体全損事故は3件増の13件となり、100万フライト当たりでは0.07件増の0.39件となっています。

@ボーイング社がB737とB767の隙間を埋める新機種を検討中?
 現地時間17日の「FlightGlobal(英文)」によりますと、「推測と情報に通じた顧客から漏れてくる所によると、ボーイング社は現在の機種の隙間を埋める旅客機の開発を検討しているようだ」と述べています。また、「この機種は座席数で最高220席となり、航続距離は8330〜11100Kmを飛ぶようになるだろう」としています。「この機種の仮名称はB797X型機となるだろう」と書いてます。


*3月18日

@ NAA が「山武地域相談センター」を4月3日にオープン
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、成田空港南部の横芝光町役場内に、「山武地域相談センター」を4月3日にオープンさせる、と発表しました。「相談センター」としては4ヵ所目になります。
【コメント】 NAA が計画している「成田空港機能強化」では第3滑走路の南側にある、横芝光町での航空機騒音が非常に激しいものとなります。これを見越した「相談センター開設」なのでしょうね。第3滑走路の建設が了承されたとしても、実際に完成するのは10年近く先の話なのですが。

@ NAA が2016年のアクセス調査結果を公表、バスと電車での来港が増え、自家用車が減る
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、2016年7月8日〜14日に実施した「2016年度成田国際空港アクセス交通実態調査の結果」を発表しました。この調査は隔年に実施されます。これによりますと、成田空港に入ってきた全車両は前回比(以下同じ)2.1%増となり、目立ったのはバスが80.2%増と大幅に増えたのに対し、民間駐車場送迎車が50.4%減となっていることです。
 また、「出発旅客アンケート調査」によりますと、利用したアクセスのシェアーでは、鉄道利用が約3%増となっており、この内、スカイライナーが約5%増、NEX が約4%増となっています。また、空港直行バスのシェアーが約4%増の25%で、この内、前回なかった「低価格直行バス」は約3%となっています。日本人出発客に限ると直行バス利用者のシェアーは約9%増の26%となっています。
【コメント】近隣の民間駐車場の経営は厳しくなっているのでしょうね。

@ IGA が長距離 LCC 「レベル」の立ち上げを発表
  IGA (ブリティッシュ・エアウェイズやイベリア航空の親会社)は現地時間17日、長距離路線での格安航空会社(LCC)を立ち上げる、と発表しました。会社の名称は「LEVEL(レベル)」とします。6月からスペインのバルセロナを拠点とし、米国西海岸など4都市に就航する計画です。当初は傘下の LCC ・ブエリング航空(Vueling Airlines)の機体や乗務員を使う、とのことです。ブエリング航空はバルセロナを拠点とするスペインの格安航空会社で、2004年に設立されています。
【コメント】これには米国の航空会社が反対を表明しています。自国の利益を優先するトランプ政権がどう対応するのでしょうか。


*3月17日

@国土交通省が「インドネシア エアアジア エクストラ」に経営許可、5月25日から成田=デンパサール線就航
 国土交通省は今日、「インドネシア ・エアアジア・ エクストラ」から出されていた「外国人国際航空運送事業申請」について、これを許可しました。これにより、同社は5月25日より、成田=デンパサール線を週4便(月・火・木・土曜日)で運航を開始します。同社はエアアジアの子会社になります。

@ UA 航空が今日から成田=グアム線を臨時増便
 ユナイテッド航空は今日から4月3日までの月・火・金・土曜日に、成田=グアム線を臨時増便します。 

@多古町空対協が国や NAA に対策を要望
 昨日の千葉日報(電子版)によりますと、多古町航空機騒音等対策協議会は昨日、町内各地区毎に協議した要望書を、国・県・ NAA ・町に提出しました。要望書では(1)環境対策費の増額(2)固定資産の補助対策拡大(3)共生財団の充実(4)圏央道の早期開通(5)空港東側地域の整備を求めています。

@ MRJ 試験3号機が油圧トラブルでホノルル空港に引き返す
 日本時間午前0時頃、ホノルルから米国本土に向け離陸した「 MRJ 試験3号機(JA23MJ)」ですが、離陸後に3系統ある油圧システムの1系統でトラブルが発生したため、ホノルル空港に引き返し、約30分後に無事緊急着陸しました。同乗している整備士が点検したところ、オイルが漏れていた、とのことです。
 写真は、今朝、たまたま「Flightradar24」で検索した MRJ 試験3号機の飛行経路です。

@京成バスが高速バスにスマホで利用できる5カ国語翻訳ソフト導入へ
 京成バスは13日、高速バスの全車両に、スマートフォンを使い、英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語の5 言語(今後タイ語、ロシア語にも対応予定)を、24時間365日通訳できる「SMILE CALL(スマイルコール)」を、今月下旬から導入する、と発表しました。今後、1年間かけてほぼ全車両で使えるようにする、とのことです。

@米国連邦地裁がドナルド大統領新イスラム入国規制令の差し止めを命じる
 米国のホノルル連邦地裁は現地時間15日、トランプ大統領が16日から執行するとしている、イスラム圏各国からの入国を原則禁止する新大統領令について、執行差し止めを命じる仮処分を出しました。この差し止めは全米に及びます。理由として「原告により(宗教の自由など)憲法で保障された権利が侵害される可能性が高いことが示された。これにより、回復不可能な損害が生じる」としています。これに対してトランプ大統領は「必要であれば、このひどい判断と最高裁まで争う」と表明しました。
 また、メリーランド州連邦裁判所も15日、新大統領令について、執行差し止めを命じる仮処分を出しました。


*3月16日

@横芝光町中台区の看板を見てきました
 今日、成田空港に行きましたので、昨日の出来事で書いた、横芝光町の中台区が設置した「空港運用時間拡大に反対」する看板の2つを見てきました。下の写真がその看板です。それぞれ、看板の拡大写真を角に入れておきます。左の看板には「地域の安全・安心のため 成田空港カーフュー (深夜・早朝、離着陸制限)厳格運用回復を 中台区」とあり、右の看板には「地域環境を破壊する 成田空港夜間飛行時間、延長 断固反対 中台区」と書かれています。

@国土交通省が成田空港の敷地拡大を許可
 国土交通省は昨日、成田国際空港株式会社(NAA)が出していた成田空港で時間値の拡大に伴い必要となるエプロン・誘導路等の整備に関する、空港敷地拡大変更許可申請を、許可しました。 NAA では、これを受けて、出来るだけ早期に着工する、としています。

@アメリカン航空機がトイレ故障で成田空港に引き返す、燃料を捨てずに着陸
 昨日午後0時半頃、成田発ダラス行きのアメリカン航空176便・B777型機が離陸後、エコノミークラスのトイレの水が流れなくなるトラブルが発生しました。ダラスまでは約11時間の飛行になり、同機は成田空港に引き返し、約1時間後に緊急着陸しました。緊急着陸の場合は安全のために通常、燃料を投棄して着陸しますが、同機は燃料を投棄せずに緊急着陸を行いました。これについて同航空は「燃料を投棄するには時間がかかるため、トイレに行きたい乗客の希望を優先した」としています。原因は水を送る機器の不具合、とのことです。

@2月の訪日外客数が過去最高に、伸び率は4年ぶりの一桁台
 観光局が昨日発表した「2月訪日外客数(推計値)」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)7.6%増となり、2月としての過去最高となりました。しかし、春節が前倒しになったことにより、伸び率は1月の24.0%増から大幅なダウンとなりました。伸び率が一桁台になったのは2013年2月の33.5%増から、この4年間で初めてのことになります。
 一方、出国日本人数は11.8%と9ヶ月連続の前年同月比プラスとなっています。

@キャセイ航空の12月決算で8年ぶりの赤字に
 キャセイ航空が現地時間15日発表した2016年12月の決算によりますと、8年ぶりに赤字になりました。米国などへのビジネス需要の減少と、中国本土の航空会社や LCC の台頭が原因、としています。赤字額は5億7500万香港ドル(約85億円)でした。


2017年3月前半の出来事へ