2017年5月前半の出来事


*5月15日

@「秋口にも『到着時免税店』をオープンする」と夏目社長
 今日の「日刊航空」によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)の夏目社長は12日の決算説明会の記者会見で、今年度の税制改正で設置が可能となった「到着時免税店」を、各ターミナルに設置することを明らかにしました。第1ターミナルの南ウイングと北ウイング、第2ターミナル本館の北側と南側、それと第3ターミナルの合計5ヵ所を予定している、とのことで「1号店を秋口にもオープンさせたい」と述べました。実現すると、国内の空港では初めてとなります。

@エア・アジアが中国で LCC 開設に向け覚書締結
 エア・アジアは現地時間13日、中国光大集団や河南省当局と鄭州市を拠点とする LCC を立ち上げるため、覚書を締結した、と発表しました。 LCC 専用ターミナルなどのインフラ整備も含まれる、とのことです。エア・アジアはすでに中国に15路線を運航していますが、これにより、中国の巨大な需要を取り込む、としています。
【コメント】 LCC として、初めての中国進出を目指した「ジェットスター・香港」は許可が得られず撤退しました。今回はどうなるのでしょうか。
 話は変わりますが、この所、エアアジア・ジャパンの話しが聞こえてきません。どうなっているのでしょうか。

@ボーイング社がB737MAX型機の試験飛行を再開
 ボーイング社は現地時間12日、エンジンの欠陥問題で中止していたB737-8MAX型機の試験飛行を再開しました。同社は「監督機関がこの行動を支持した」と述べています。エンジンの製造メーカーである CFM はエンジンの低圧タービンのローターディスク製造の2社の内1社の製品に欠陥がある可能性がある、とボーイング社に通知していました。

@「PW1500Gエンジンのアップグレードが必要」ボンバルディア社CEO
 現地時間11日の「FlightGlobal(英文)」によりますと、ボンバルディア社のCEOは同社の「Cシリーズ」に使われているプラット・アンド・ホイットニー社製のPW1500Gエンジンが、A320neo型機に使われているPW1100Gエンジンと同じような欠陥を持つ可能性がある事を明らかにしました。このため、PW1500Gエンジンでも「エンジンのいくらかの製品のアップグレードが必要となっている」と述べました。しかし、現在、エア・ベルリンとスイス・インターナショナルで使われている「Cシリーズ」の性能が、予想を上回っている、と述べています。一部部品の摩耗が予想よりも早いようです。


*5月14日

@「夜間発着延長は受け入れられない」と横芝光町騒音等対策協会長
 昨日の千葉日報(電子版)によりますと、「横芝光町航空機騒音等対策協議会」は昨日、定期総会を開きました。総会には各地区代表ら43人が出席しました。佐久間会長は挨拶で「夜間発着延長は受け入れられない。住民の生活環境を守るため活動していきたい」と改めて強調しました。同協議会は先月、国・県・ NAA ・町に、機能強化に関しての要望書を提出していますが、この要望書について、出席者からは「第3滑走路の新設ありき、を前提としている」との批判的な意見も出ました。これについて、佐久間会長は「反対だけしていても滑走路はできてしまう。国や県の方向性が決まる前に我々の立場を伝えたかった」と理解を求めました。(アンダーラインは筆者)

@ ANA と JAL の昨年度実績は
 全日空の3月実績が10日に発表されましたが、これで、先月25日に発表された日本航空の実績と合わせて、2016年度の実績が出そろったことになります。
 そこで、2016年度の旅客数と利用率を較べてみました。下表がその比較になります。日本航空には、いわゆる「8・10ペーパー」によって新規の路線設定などに制限がかけられていましたが、日本航空の方針で路線拡大などを追求するのではなく、サービスの質の向上に傾注してきました。一方、全日空は日本航空の手が縛られている間に、出来るだけの路線を設定するなど、規模とシェアーの拡大に傾注してきました。その結果が実績に繁栄されています。旅客数は国際線・国内線共に、全日空が日本航空を上回っており、名実ともにトップの座を揺るぎないものにしています。しかし、利用率の差は依然として日本航空が全日空をリードしており、その差は縮まってはいません。日本航空には破綻時の税制優遇措置もあり、この高利用率とも相まって、純利益の大差につながっているのではないでしょうか。

項目
国際線
国内線
旅客数
利用率
旅客数
利用率
全日空
9119400人
75.8%
38655432人
65.6%
11.5%増
1.5P増
0.6%増
1.5P増
日本航空
8394777人
80.3%
32570397人
69.3%
0.8%減
1.5P増
1.4%増
1.4P増


*5月13日

@ NAA の2017年度3月期決算は減収も当期純利益だけは増加、配当金は約73億円
 成田国際空港株式会社(NAA)が昨日発表した「2017年3月期連結決算」によりますと、営業収益は前期比(以下同じ)0.5%減の2174億円、営業利益は4.3%減の414億円、経常利益は3.3%減の372億円となりましたが、当期純利益は4.5%増の2253億円と「減収増益」になりました。これらの減収は中国人の爆買い沈静化の影響や、退職引当金の増加などにある、としています。
 当期純利益だけが増加している理由については良く分かりませんが「法人税等調整額」が75.2%減の476億円と大幅に減少したことが理由のようです。しかし、詳しいことは分かりません。国などへの配当金は72億7800万円となっています。
 来期の予想については営業収益が0.7%増、営業利益が10.8%減、経常利益が10.8%減、当期純利益が17.0%増としています。
 また、来期の空港運営の予想ですが、総発着回数が前期比(以下同じ)4.1%増の25.6万回とし、この内、国際線発着回数を3.1%増の19.9万回、国内線発着回数を8.0%増の5.6万回としています。また、総旅客数を2.5%増の4060万人、この内、国際線旅客数を1.2%増の3279万人、国内線旅客数を8.3%増の781万人としています。国際線航空貨物量を0.7%増の216万トンとし、給油量は3.4%減の440万キロリットルとしています。
【コメント】国内線の発着回数と旅客数を約8%増としていますが、前期の伸び率が発着回数で1.4%、旅客数で4.7%だった事から、かなり大幅な伸びを見込んでいます。ほとんどは LCC による伸びと思われますが、こんなに伸びるのでしょうか。疑問です。第3ターミナルの処理能力も限界近くなっていますので、サービスを低下させることなく処理できるのでしょうか。

@成田発の全日空機がロシアの空港に緊急着陸、エンジンオイル減少
 日本時間の昨日午後3時25分頃、ロシア上空を飛行中の、成田発ドイツ・デュッセルドルフ行き全日空209便・B787-9型機で、第1エンジンオイル低下の警告が出ました。このため、同機はこのエンジンを止めて、ロシア・イルクーツク州のブラーツク空港に同4時50分頃、無事に緊急着陸しました。全日空は代替機を同空港に送る、とのことです。
【コメント】所有機材数が多い事から、トラブルも多くなるのは、ある意味当然ですが、このところ、全日空機のトラブルが多いように思います。大丈夫でしょうか。整備部門で人員は足りているのでしょうか。


*5月12日

@「恒久的な騒音を受ける町民に何をしてあげられるか考える」横芝光町長
 昨日、森田千葉県知事や成田市長・横芝光町長などの周辺市町首長が国土交通省に石井国土交通大臣を訪ね、周辺住民の反対が強い運用時間拡大計画の一部見直しや騒音対策の拡大や地域振興策の検討などを要望しました。これに対して石井大臣は「第3滑走路の整備を始めとする成田空港の機能強化は、2030年のインバウンド6000万人という目標達成のためにも必要なのだが、要望を重く受け止め、しっかりと検討していきたい」と答えました。面談後、森田知事は「石井国交相からは、 『空港機能の強化と住民の生活環境の保全を両立できるように考えていく』との言葉をいただいた」と述べ、小泉成田市長は「一部見直しを検討していくということで、国、県、我々9市町が、これからも連携をとりながら、機能強化に取り組んでいくということを確認させていただいた面談だったと思っている」と述べ、佐藤横芝光町長は「石井大臣に要望を伝えられたことは有意義でした。(町の)中心市街地など約1万戸の世帯数がある中で、5分の1強が (騒防法)第1種区域に入る。実際に騒音を感じるのはもっと多く、きっと3分の1くらいだろう。それだけの住民が、騒音の思いをこれから恒久的に受けると思う。こうした住民にどのようなことをしてあげられるのか」と話しました。

@「できるだけ早く、機能強化に向けて事柄を前に進めていきたい」夏目社長
 今日の「日刊航空」によりますと、昨日、森田知事と周辺自治体の首長は、成田国際空港株式会社(NAA)をも訪れ、夏目社長にも要望書を手渡しました。これに対して夏目社長は「成田空港の持つ使命や役割を果たすため、国の発展や地域の発展へ貢献していくためには、今回のカーフューの見直しを含む機能強化は必要不可欠で、責任を持って提案した。そうは言っても、そこで生活する地域住民の方々へ大きな影響を与えるのも事実。(夜間飛行制限緩和の見直し要望は)重い内容と考えているので、どういうことができるのか、関係者とよく相談して検討していきたい。(飛行禁止時間が)4 時間という時間帯の見直しも踏まえて、何ができるのか検討 していきたい。」と述べました。また、記者団からの「回答時期」についての質問に答え「アジアで空港間競争は益々激化している 。成田空港もできるだけ早く、機能強化に向けて事柄を前に進めていきたい。しかし、我々は地域に根ざし、地元との共生共栄を図るのが理念。地域から理解をいただくことについて今後とも最大限の努力を行うことに傾注していきたい」と述べました。

@ GW 期間中の出入国者は11%増も、日本人は昨年並み
 東京税関が今日発表した、今年のゴールデンウイーク期間中に成田空港を利用し出入国した人は、81万7000人と前年同期比(以下同じ)11%増となりました。この内、外国人は22%増となりましたが、日本人は1%増とほぼ昨年並みでした。

@全日空機がブレーキ故障で立ち往生、福岡空港
 昨日午後7時10分頃、福岡発宮崎行きの全日空4961便・B737-500型機が、離陸に向け誘導路を走行中に、ブレーキのトラブルで動けなくなりました。このトラブルで、滑走路が約50分間閉鎖され、少なくても7便が他空港に目的地を変更し、欠航となった便もあるようです。

@成田発のパキスタン航空機長が中国人女性を操縦室に2時間も入れる
 昨日の エキサイトニュースによりますと、数日前の成田発北京行きのパキスタン航空853便の機長が、飛行中に、中国人女性を操縦室に招き入れ、着陸までの約2時間在室させる出来事があったようです。たまたま、乗り合わせた現地メディアの記者が女性が出てきたところを撮影して発覚しました。
 写真は成田空港A滑走路脇の誘導路を走行するパキスタン航空機。

@デルタ航空がA350-900型機の一部受領を後ろ倒し、A321型機30機発注
 デルタ航空は現地時間11日、エアバスに発注したA350-900型機の内、2019年と2020年に受領する分を2〜3年延期することを明らかにしました。なお、同航空は同型機を25機発注しており、今年受領する5機の受領に変更はありません。延期の理由として近い将来の需要に対して、現在の機材計画を見直した結果、としています。
 また、同航空はA321型機30機を確定発注しました。
【コメント】アメリカン航空も先月27日にA350-900型機の受領延期を発表していますね。(2017年4月28日出来事参照)

@プリメーラ・エアがB737MAX9型機10機を発注
 ボーイング社は現地時間11日、デンマークのプリメーラ・エアからB737MAX9型機10機を受注した、と発表しました。オプションで4機の購入権を設定しています。


*5月11日

@ゴールデンウイーク期間中の JR 利用者は17%増
 JR東日本千葉支社が発表したゴールデンウイーク期間中の、第1ターミナルにある「成田空港」駅と第2ターミナルにある「空港第2ビル駅」の、利用者は前年同期比17%増の10万8000人となりました。

@ティーウエイ航空が成田=仁川線を7月14日から8月30日まで週17便に季節増便
 韓国 LCC のティーウエイ航空は現在週10便で運航している成田=仁川線を、7月14日から8月30日まで週17便に季節増便します。この間、成田ーグアム線のチャーター便を1日1便運航する事になっており、機材の空いている時間を使った増便、とのことです。機材はB737-800型機を使います。
 写真は第2ターミナルに駐機するティーウエイ航空機です。

@スカイマークの4月実績は搭乗者数は12.7%増も搭乗率は2.0ポイント減
 スカイマークが今日発表した「4月の搭乗実績」によりますと、搭乗者数は前年同月比(以下同じ)12.7%増の55万1320人となり、搭乗率は2.0ポイント減の79.8%となっています。

@B737MAX型機の試験飛行を一時停止、エンジン懸念で
 現地時間10日の米国株式市場でボーイング社株が前日比4.7%安となりました。これは、米国CNBCが「今月にも初号機を納入予定だったB737MAX型機の試験飛行を取りやめた」と伝えた事によるものです。
 現地時間10日の「フライトグローバル(英文)」によりますと、ボーイング社はCFMインターナショナルから「LEAP-1Bエンジンの中の低い圧力タービン・ディスクで『軽微な懸念』が見つかった」との通知を受けて、当面試験飛行を中止する事にした、とのことです。しかし、同社は「2000時間以上に及ぶ試験飛行中にこのような問題は見つかっていない」とし、「今月後半に初号機をマリンドエアへ納入の予定である」としています。 

@スクートとタイガーエアが7月25日から「タイガー・スクートエア」に
 昨日の「アジアトラベルノート」が伝えたところによりますと、シンガポール航空の LCC 子会社である「スクート」と「タイガーエア」が7月25日に統合し、「スクート・タイガーエア」となります。コード名は現在タイガーエアが使用している「TR」を使う、とのことです。運営はシンガポール航空の子会社「バジェット・アビエーション・ホールディングス」が行います。
【コメント】なお、成田空港に乗り入れ、上の写真にも写っている「タイガーエア台湾」は合弁会社ですので、名前は変わりません。


*5月10日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」5例目が発生
 昨日深夜、2017年度「カーフュー弾力的運用」5例目が発生しました。
・5例目 成田発那覇行きの全日空8561便・B767型機が前便のアモイ空港の管制制限による玉突き遅延で、那覇出発が遅れ、午後11時33分にB滑走路に着陸したものです。

@「(運用時間要望)しっかりと検討してまいりたい」と石井大臣
 今日の「日刊航空」によりますと、石井国土交通大臣は昨日の記者会見で、成田空港圏自治体連絡協議会の運用時間拡大計画の一部見直し要望について、「千葉県をはじめとする関係機関や成田空港会社とともに、しっかりと検討してまいりたい」と述べた、とのことです。

@全日空の3月実績は国際・国内ともに増加
 全日空が今日発表した「ANAグループの3月実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)11.9%増の82万4359人、利用率は2.2ポイント増の77.8%となりました。
 国内線旅客数は5.5%増の346万4571人、利用率は4.0ポイント増の71.5%となっています。
 この内、成田空港路線の利用率は成田=札幌線が0.9ポイント減の64.8%、成田=大阪線が2.8ポイント減の86.6%、成田=福岡線が20.3ポイント増の77.3%、成田=那覇線が1.9ポイント増の56.1%、成田=仙台線が7.5ポイント増の59.3%、成田=新潟線が5.0ポイント増の62.4%、成田=中部線が0.5ポイント減の78.8%となっています。
 また、運航実績では国際線欠航率が0.3ポイント改善の0.1%、定時出発遅延率が0.7ポイント悪化の12.2%、定時到着遅延率は0.4ポイント悪化の17.1%となりました。国内線の欠航率は1.0ポイント改善の0.4%、定時出発遅延率は0.7ポイント改善の8.3%、定時到着遅延率は0.2ポイント悪化の11.6%となっています。

@フィリピン航空がA350-900型機6機を正式発注
 エアバスはフィリピン航空と、2月のシンガポールエアショーで覚え書きを交わしたA350-900型機6機の確定発注と同オプション6機を正式契約とした、と発表しました。

@エア・コートジボワールがA320neo型機2機などを発注
 エアバスはエア・コートジボワールからA320neo型機2機とA320型機2機の発注を受けた、と発表しました。


*5月9日

@日本航空に自衛隊輸送チャーター便で公開質問状
 3月30日の出来事で取り上げた日本航空の自衛隊輸送のチャーター便問題ですが、昨日、本会からの日本航空植木社長宛「公開質問書 自衛隊チャーター便の成田空港利用について」を送付しました。
 この中でも取り上げましたが、2017年3月6日付けの、日本航空機長組合機関誌「機長組合NewS」 No,31-096 号によりますと、右の写真のように、自衛隊員を輸送するためのチャーター便が昨年11月30日から今年3月10日までの間に、26回も運航されています。撤退が決まった南スーダンへの輸送だけではなく、日米合同演習のために、サンディエゴにも運航されています。
 この間、チャーター便は成田空港を10回弱利用しています。これは、成田空港建設当時に、平和塔奉賛会と当時の運輸大臣・千葉県知事・空港公団総裁が取り交わした「取極書」や、本会と空港公団総裁が航空局長立ち会いの下に取り交わした「騒音公害に関する交渉覚書」に違反しています。
 これらの件について、また、民間機の軍事利用と執られる恐れがあるチャーター便が、同航空の利用者や、同航空の社員や、成田空港の利用者や、成田空港周辺住民の安全を脅かす可能性があることについて質問しています。
 かって、世界の航空界をリードした米国の名門「パン・アメリカン航空」の経営破綻の引き金の一つ言われる1988年に起こった爆破テロ(ロッカビー事件)も、同航空が米国を代表する象徴として、狙われたものですね。

@成田空港の4月貨物取扱量は好調に推移
 東京税関が今日発表した「成田空港4月貨物取扱量(速報)」によりますと、総取扱量は前年同月比(以下同じ)10.2%増と13ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。この内、積込量は11.4%増で輸出量は13.5%増と13ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。また、取卸量は9.1%増と12ヶ月連続の前年同月比プラスとなり、輸入量は13.8%増となっています。


*5月8日

@周辺自治体協議会が要望書を千葉県に提出
 今日の「WING DAILY」によりますと、成田空港周辺自治体で作る「成田空港圏自治体連絡協議会」は今日、先月19日の会合でとりまとめた「成田空港の更なる機能強化に関する要望書」を森田千葉県知事に提出しました。
 この要望について、 NAA の大塚取締役は先月28日の記者会見で、「正式な提出前ではあるが、内容については承知している。我々としては、9市町として取りまとめられたということで、大変重く受け止めて いる」と述べました。また、住民説明会で運用時間拡大について「厳しい意見が出ていることは確かだが、一方で、好意的意見も出ている」と述べました。
【コメント】「一方で好意的意見も出ている」とのことですが、曖昧なことは言わないで下さい。具体的に、「厳しい意見」と「好意的な意見」がどのような割合で出ているのか、また、どこの説明会でどんな「好意的意見」が出ているのか明らかにして欲しいものです。

@インドネシア・エアアジアX が25日から成田=デンパサール線を開設
 今日の「Traicy」によりますと、インドネシア・エアアジアX は5月25日から成田=デンパサール線を、週4便(月・火・木・土曜日)で開設します。機材はA330-300型機を使う予定です。また、6月18日からは週7便の毎日運航に増便します。この増便は3月21日より販売を開始したところ、予約が好調だったため、急遽、決まった、とのことです。

@バニラの17年度旅客数は25.9%増
 ANA ホールディングスが先月28日に発表した2017年3月期決算で、子会社のバニラ・エアの状況について、旅客数が前期比(以下同じ)25.9%増の212万9000人、利用率が0.6ポイント増の85.8%となったことを明らかにしました。

@日本トランスオーシャン航空機が操縦室窓にひびで、那覇空港に引き返す
 6日午後4時10分頃、那覇発中部行きの日本トランスオーシャン44便・B737-400型機が離陸後、副操縦士席の窓ガラスにひびが入りました。同機は那覇空港に引き返し、無事着陸しました。乗客は代替機で同5時55分頃中部空港に向かいました。


*5月7日

@ GW の入国ラッシュがピークに
 成田空港では今日、ゴールデンウイークを海外で過ごした人の帰国ラッシュがピークを迎えています。今日だけで、5万人余りが入国する見込みです。昨日も、5万人弱が入国しています。

@拡大続けるANA 、FSC に磨きをかける JAL ・両社の中期計画
 全日空と日本航空は先月28日に、それぞれ、中期計画を発表しています。
 全日空は「2016〜2020年度ANAグループ中期経営戦略『ローリング版2017』について」とし、日本航空は「2017〜2020年度 JALグループ中期経営計画を策定」として公表しました。ここにも、両社の考え方の違いが鮮明に出ています。
 全日空は2017年度を「これまでの拡大戦略の点検の年」としていますが、2020年に向けて「エアライン事業領域の拡大」と「新規事業の創造と既存事業の成長加速」を柱とし、それに備えるための年、としています。そして、子会社のバニラ・エアと連結会社としたピーチ・アビエーションを中心に格安航空会社(LCC)事業に積極的に取り組み、柱の一つに位置づけていることにあります。そして、機材数を2016年度末の268機から2020年度には335機、約1.25倍に拡大する、としています。その結果、売上高を2017年度に1兆9100億円、2020年度に2兆1600億円とし、営業利益はそれぞれ1500億円、2000億円にし、営業利益率をそれぞれ7.9%、9.3%にするとの目標を掲げています。
 一方、日本航空は2017年度を「身をかがめる年」(植木社長)とし、まず、フルサービスキャリア(FSC)事業に資源を集中する、としています。その目標として「安全」「顧客満足度」「財務」をあげ、「安全」では「航空事故ゼロ、重大インシデントゼロを実現」を掲げ、「顧客満足度」では「すべてのお客さまが常に新鮮な感動を得られるような最高のサービスを提供し、2020年度までに世界トップレベルのお客さま満足を実現」を目標に掲げています。「財務」では「営業利益率10%以上、FY20までに投資利益率9%以上」を掲げています。また、「新規事業分野を広げる」としていますが、格安航空会社(LCC)については、全く触れていません。また、機材については2016年度末の230機(国際線84機・国内線146機)から2017年には226機(国際線85機・国内線141機)と減少し、2020年でもA350型機の導入など、機材の更新はあるものの231機(国際線92機・国内線139機)とほぼ同じとしています。財務指標については2017年度の目標は掲げていますが、2020年度については具体的数字を出していません。


*5月6日

@相談に訪れるのは1日に1〜2人・ NAA 山武相談センター
 先日、成田空港の南側に位置する横芝光町役場に、成田国際空港株式会社(NAA)が設置した「山武地域相談センター」を見てきました。狭い部屋で入口に応接セットが置かれており、奧が事務室となっているようです。話を聞いたところ、普段は1人が常駐しているそうです。今の所「住民からの相談は1日1〜2人」とのことでした。
 写真は廊下にある入口の看板と、事務室の壁に貼られた、機能強化計画で示された騒音コンター大地図です。右側の縦の線状部分が九十九里平野と成田空港のある下総台地との境目で、総武本線が走っています。「 Lden 62dB」のコンターが機能強化計画で予定されている第3滑走路建設により、総武本線を越して、九十九里平野側に引かれています。この部分に、民家が集中しています。

@中国が開発中の「C919型機」が初飛行に成功
 昨日、中国が開発を進めている中型旅客機・C919型機が初飛行に成功しました。全長およそ39m、座席数は158〜174席ですので、A320型機やB737型機と同じ規模の機体になります。昨日の初飛行は約1時間20分にわたって行われました。開発しているのは「中国商用飛行機」です。今の所、中国国内を中心として570機を受注していますが、欧米や日本からの受注には、これらの地域で飛行するための型式証明が必要となります。


*5月5日

@「MRJ ニュースレター 第24号」が発行
 三菱航空機会社は先月28日に「MRJ ニュースレター 第24号」を発行しました。ここでは、19日に開催された「MRJファイナンス・カンファレンス」の様子や、「最終組立工場の最新状況」が掲載されていますが、「先月27日の出来事」で取り上げた写真などの方が枚数も多いですね。また、「MRJ LINE スタンプ」40種類を1個120円で発売開始したそうです。
  MRJ の試験飛行はこの所、順調に行われているようで、4月1日にモーゼスレイク・フライトテスト・センターに到着した試験3号機も先月下旬から試験飛行を開始しました。写真は「Flightradar24」での、現地時間4月30日の試験飛行の軌跡です。飛行時間は2時間21分になったようです。3号機も1日2回の試験飛行を行う日もあります。
【コメント】納期を死守するために、試験飛行時間をこなす必要があることは理解できますが、商業的に見れば、6月のパリエアショーに実機を展示することは大事な事と思います。パリエアショーに参加する世界の人たちも、実際の三菱リージョナルジェット(MRJ)を見ることを楽しみにしていると思うのです。もちろん、大西洋を越えることに不安があるのなら、やめた方が良い、と言う事になりますが。

@ウェストジェットがB737MAX型機の15機分の確定発注をオプションに変更
 昨日の「Fly Team」によりますと、カナダの LCC 「ウェストジェット」は、3日出来事で書いたように、ボーイング社にB787-9型機10機を発注しましたが、同時に、2013年9月に発注していたB737MAX型機65機の内、2019年から2021年に受領予定の15機分を、2022年から2024年に受領できるオプションに変更しました。


*5月4日

@バニラの2月16日・908便は本当に大丈夫だったのか?
 4月26日の出来事に掲載した「@週刊文春が『バニラ機の飛行中に副操縦士が操縦できなくなるトラブル』」ですが、その後、一般のマスコミにはとり上げられていませんね。このトラブルについて、私なりに考えてみました。
 この文春の記事は伝聞が主で、どの程度正確かは分かりませんが、しかし、かなりおかしな事があったようです。
 一番問題なのは、主任客室乗務員をコックピットに呼んで、着陸が終わるまでそのままとどまらせた事です。記事の中にも、バニラ関係者の言葉として「最も事故の発生率が高い着陸前の時間に、客室の乗務員が持ち場を離れ、コックピットにいること自体が異常。操縦士が正常に作業が出来ず、不測の事態に備えていたとしか考えられません」との指摘はもっともだと思うのです。A320型機の狭いコックピットに3人でいることは、通常は邪魔になるだけで、規定違反ではないでしょうか。副操縦士が意識を失うか、“もうろう”としたために、着陸中に副操縦士が操縦スティックやボタンなどを不用意に触らないように、客室乗務員が抑えていた、と考えるのが妥当と思えます。
 また、記事では「この副操縦士がその後も、普通に乗務していた」とのことですが、このような「インキャパシテーション(操縦不能)」に陥ったパイロットは通常、健康診断を受けて一定期間様子を観察することになっているはずです。
 このようなトラブルの発覚を恐れて、機長が管制官に、救急車の手配や不測の事態に備える連絡もしなかったとすれば、これも問題ですね。
 会社側は同誌の取材に対して「副操縦士が体調を悪くしたのは事実だが、操縦できない状態ではないと機長が判断した。副操縦士がトイレに入るために客室乗務員に操縦室に来てもらったが、トイレの必要もないとのことだったが、念のため、そのまま着陸まで待機させた」と言っていますが、苦しい言い訳に聞こえますね。
 写真はA320型機のコックピットです。右端の茶色い斜めの板がコックピットのドアとなります。いかに狭いか分かっていただけると思います。
 私も先日、バニラ・エアを利用しましたが、これでは、今後の利用を躊躇します。 LCC とは言え、「安全は最優先」でなければならないと思うのです。


*5月3日

@成田空港で46800人が出国、 GW 第2の出国ピーク
 成田空港では今日、ゴールデンウイークの出国ラッシュが、第2のピークを迎えました。今日だけで約46800人が出国する見込みです。

@アリタリア航空が事実上の経営破綻、運航は継続
 アリタリア・イタリア航空は現地時間2日、イタリア政府に特別管理の申請を決定し、事実上、経営破綻しました。運航は当面継続する、とのことです。20億ユーロ(約2450億円)の資金調達案に対して、労働者側が約1600人の人員削減を含むこの案を拒否し、資金調達が出来なくなりました。同航空取締会によりますと、主要株主は全会一致で破産手続開始に賛成した、とのことです。今後、国が管財人を指名し、管財人は経営を引き継ぎ、資産売却や業務縮小、人員削減を通じて2年以内に存続可能事業とすることを目指しますが、これが不可能と判断した場合は会社清算を命じることになります。今の所、資金提供を申し出る民間企業は見当たらず、政府も国有化は否定しています。しかし、イタリア政府は当面の資金繰りに必要な緊急融資は行うものと見られています。同航空の破産手続は2008年に次いで2回目になります。
 写真は成田空港第1ターミナルに駐機するアリタリア航空機です。同航空は成田=ローマ線と成田=ミラノ線を運航しています。

@カナダ・ウェストジェットがB787-9型機10機を確定発注
 カナダの LCC 「ウェストジェット」は現地時間2日、ボーイング社とB787-9型機10機を確定発注、10機をオプションとする契約を結んだ、と発表しました。受領は2019年からになります。


*5月2日

@芝山町職員が騒音対策事業の業務を怠り懲戒処分
 成田空港の南側に位置する芝山町の27歳の男性職員が、担当する成田空港騒音対策事業の業務を怠ったとして、減給10分の1・3ヶ月間の懲戒処分を受けました。業者から防音工事やエアコン設置の補助金が支払われていない、との連絡があり、調査したところ、101件分・2870万円が未処理となっていました。職員は「まとめて手続きをしようと思っていたができなかった」と話している、とのことです。

@成田空港で昨日午後、大荒れの天候で遅延便多数
 昨日成田空港では午後1時半頃から午後4時頃にかけて風雨が強まり、落雷が相次ぎました。このため、落雷の危険で屋外での作業を中断しました。この影響で午後2時頃の出発便から大幅な遅れが出ました。

@成田発ロス行きの全日空機で米国籍の男性が暴れ、現行犯逮捕
 昨日午後5時55分頃、成田発ロサンゼルス行きの全日空6便で「44歳の米国籍の男が機内で暴れ、他の乗客を殴った」と全日空から警察に連絡がありました。男性は機内から連れ出される際に、全日空の社員にも乱暴しケガを負わせ、逮捕されました。男は酒に酔っていた、とのことです。このトラブルと天候不良で、同機は出発が約1時間40分遅れました。

@ジェットスター・J が7月1日〜9月24日に大幅増便へ
 ジェットスター・J は昨日、7月1日〜9月24日にかけて、国際線と国内線で増便を実施する、と発表しました。国際線で5路線60便、国内線で10路線432便の合計492便が増便となります。詳しくは同航空のサイトで。

@アエロフロート機が乱気流に遭遇、27人が重軽傷
 昨日の「Sputnik.日本」によりますと、現地時間1日、モスクワ発バンコク行きのアエロフロート270便・B777型機が、バンコク到着約40分前に、激しい乱気流に巻き込まれ、乗客・乗員27人が重軽傷を負い、空港到着後に病院に搬送されました。機内で乗客が撮影したと思われる動画では、機内にものが散乱し、カートなども飛び出し、通路には乗客が寝かされています。同航空の話しでは、乱気流は予測困難だったため、シートベルト着用のサインは点灯していなかった、とのことです。
【コメント】晴天乱気流だったのでしょうか。でも、機内で座っているときには、常にシートベルトを緩やかでも、かけていた方が良いですね。


*5月1日

@4月のアクセス数は22,230回でした。

@ニューギニア航空が成田=ミクロネシア連邦=ポートモレスビー線の開設を計画か
 
今日の「日刊航空」によりますと、先月27日の日本とパプアニューギニアの航空当局者協議での合意を受け、ニューギニア側は現在、週2便で運航しているニューギニア航空の成田=ポートモレスビー線とは別に、成田=ミクロネシア連邦=ポートモレスビー線の開設を計画しているようだ、とのことです。このミクロネシア連邦の経由地はポンペイが有力としています。
 写真は夜の第2ターミナルに駐機するニューギニア航空機です。

@バニラの2017年3月期は収支とんとん、ピーチの今期営業利益は70億円の予想
 今日の「日刊航空」によりますと、先月28日に発表されたANA ホールディングスの決算の中で、完全子会社のバニラ・エアについて、旅客数は前期比(以下同じ)25.9%増、利用率は0.5ポイント増の85.8%と好調に推移しましたが、旅客単価が下落したために、損益はとんとんとなった、とのことです。前期は15億円の黒字でした。また、来期の予想では売上げが38%増となるものの、損益は収支の均衡が続くとしています。
 一方、今期から連結子会社となるピーチ・アビエーションの今期予想は売上高を640億円、営業利益は70億円と見ている、とのことです。しかし、「のれん」(?)が発生するため、これを加味すると35億円程度になる、とのことです。


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