2018年2月後半の出来事


*2月28日

@「7時間の静穏時間イコール睡眠時間ではない」多古町議会議員
 今日の千葉日報(電子版)によりますと、26日に行われた多古町議会全員協議会で、成田空港機能強化経過計画再見直し案についての国・ NAA ・千葉県による説明がありました。これに対して議員からは「静穏時間の7時間がイコール睡眠時間ではない。住民がスライド運用に体を合わせることができるのか」、「ほかの市町に比べ多古町は鉄道が走っていない。公共交通に関しては特に手厚い対応をしてほしい」などの意見が出ました。

@日本航空のB787-8型機がエンジンはずされたまま3ヶ月目に
 25日の「sorakara-gonのブログ」さんによりますと、24日現在、日本航空のB787-8型機の「JA7841J」が、まだエンジンをはずされたまま成田空港整備場にあるそうです。「エンジンをはずされたまま3ヶ月目に突入」となるそうです。どうしたのでしょうね。エンジンに不具合があり、交換エンジンが届かないのでしょうか。日本航空だから大丈夫なのでしょうが、 LCCだったら大量欠航につながりますね。
 写真は昨年5月16日に第2ターミナル前で撮影した「JA841J」機です。

@1月訪日外客が9.9%増も、伸び率一桁台は10ヶ月ぶり
 観光局が21日に発表した「訪日外客数(2018年1月推計値)」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)9.0%増の250万1500人となり、1月としての過去最高を記録しましたが、前年同月比が一桁台になったのは昨年3月以来の10ヶ月ぶりとなります。一方、出国日本人数は9.9%増の142万3700人と、大幅な増加になっています。


*2月27日

@那覇発福岡行きの全日空機から2本のネジとワッシャーが脱落
 
昨日の産経新聞によりますと、昨日午後5時半頃に、那覇発福岡行きの全日空1208便・B767-300型機到着後の点検で、胴体のネジとワッシャー各2個が脱落しているのが見つかりました。このため、那覇空港と福岡空港の滑走路が一時閉鎖され、安全点検が行われましたが、発見されませんでした。なお、同便は福岡空港に午後2時50分に到着していました。
【コメント】小さなネジやワッシャーとは言え、エンジンに吸い込まれると、エンジンのブレードの破損などにつながりかねませんね。しかし、全日空の整備体制は大丈夫なのでしょうか。

@昨日のエアアジアXのエンジントラブルで乗客は冷や汗
 今日の「沖縄タイムス」に、昨日のエアアジアX523便に乗っていた乗客の様子が載せられています。結構緊張したトラブルだったようで、客室内にもコックピットの「オーバーヒート」「エマージェンシー(緊急)」などの声が聞こえたそうで(マイクの切り忘れでしょうか)、座席の下に身をかがめる緊急時の姿勢を指示されたようです。気になるのは、「乗ったときから焦げ臭かった」とのコメントですね。乗客が機内から外に出されたのは約6時間後、代替機の出発は約20時間後だった、とのことです。

@日本航空の1月実績は国際線旅客増えるも、利用率は低下
 日本航空が発表した「JALグループ1月マンスリーレポート」によりますと、国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)1.7%増の71万9221人、利用率が1.1ポイント減の77.8%となりました。
 一方、国内線では旅客数が2.0%増の258万5044人、利用率は0.1ポイント増の65.3%となりました。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が1.9ポイント増の72.5%、成田=札幌線が2.4ポイント減の65.8%、成田=名古屋線が0.2ポイント減の69.6%、成田=福岡線が12.4ポイント減の49.6%となっています。
 運航状況は国際線では欠航率が0.9ポイント悪化の0.9%、定時出発遅延率が1.6ポイント悪化の2.3%となり、国内線では欠航率が1.1ポイント悪化の2.3%、定時出発遅延率が5.1ポイント悪化の15.7%となっています。

@バニラの1月実績は搭乗率が国際・国内線共に悪化
 バニラ・エアが発表した「1月輸送・運航実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)6.2%減、搭乗率は4.1ポイント減の81.9%となり、一方、国内線旅客数は39.8%増、搭乗率は2.1ポイント減となっています。
 運航実績では国際線欠航率が1.5ポイント悪化の1.5%、定時出発遅延率が14.2ポイント改善の26.0%、国内線欠航率は0.5ポイント改善の1.5%、定時出発率は0.4ポイント悪化の23.3%となりました。

@ MRJ の試験飛行が長いお休み?
 「Flightradar24」をチェックしてみますと、この10日間ほど、三菱リージョナルジェット(MRJ)の試験飛行が全く行われていません。クリスマスや正月の期間中も、長くは休まずに、精力的に試験飛行を続けていましたので、ここで、長い休暇を取っているのでしょうか。試験飛行も1700時間を超えて、設計変更の試験機が完成するまでは、半年以上ありますから、一息ついているのでしょうか。


*2月26日

@春秋航空・日本が夏ダイヤの販売開始、成田=新千歳線は運休
 春秋航空・日本は今日、国際線と国内線の夏ダイヤ(3月25日〜6月30日)航空券の販売を始めました。国内線では成田=新千歳線が運休となっています。7月1日以降の路線・運航便などについては、追って発表する、とのことです。

@エアアジアX機がエンジントラブルで那覇空港に緊急着陸
 今日午前3時頃、羽田発クアラルンプール行きのエアアジアX523便・A330型機が、沖永良部島付近を飛行中に、右エンジンの不具合を示す警告が出ました。このため、同機はこのエンジンを止めて、左エンジン1基で飛行し、那覇空港に無事緊急着陸しました。乗客・乗員379人にけがはありませんでした。

@ANA ホールディングスが5年で1兆7000億円の投資を計画
 ANAホールディングスは23日、2022年度までの投資計画を発表しました。これによりますと、総額は5年で1兆7000億円となり、1年に約3500億円を投資する、としています。この内、機材については年間約2000億円をつぎ込みます。新たな導入を明らかにしている大型貨物機・B777F型機は2機導入する方向で、アジア〜北米間で、航空機エンジン、自動車関連、バッテリーなど危険品、特殊品を大量輸送する方針です。また、傘下のLCCの中距離国際線進出に向けて「A320型機の派生型を軸に、航続距離の長い小型機の導入を検討している」としています。
【コメント】相変わらず、積極姿勢ですね。この計画に見合うだけの利益が上げられるかどうかが鍵です。突発的なイベントリスクがあったときに、持ちこたえるだけの体力をつけられるかどうか心配です。

@全日空と日本貨物航空が業務提携へ
 今日の日本経済新聞によりますと、全日空と日本貨物航空は国際航空貨物事業で業務提携する方向で調整している、とのことです。2018年度の提携開始を目指し、近く覚書を交換する、とのことです。

@ニューヨークでの重大インシデントの機体は「JA11KZ」機でした
 24日の出来事で書いた日本貨物航空の重大インシデントですが、該当機はB747-8F型機で、登録ナンバーは「JA11KZ」とのことです。

@「稲毛民間航空記念館」が3月末で閉館
 今日の朝日新聞によりますと、千葉市の稲毛海岸近くにある「稲毛民間航空記念館」が3月末で閉館になります。これは、周辺の海岸一帯を千葉市と民間業者で「ING SUNSET BEACH PARK」として整備するため、とのことです。この「稲毛民間航空記念館」の目玉は、何と言っても100年以上前に民間で製造された「奈良原式4号機『鳳(おおとり)号』」の復元機(制作者の製作の経過講演要旨はここにあります)です。この復元機は、100年程度前の、日本での航空暁世紀の復元機としては、多分、国内唯一の実際に飛行したことのある機体です。市公園管理課の担当者は「稲毛の浜が装いを変えた後も、復元機を何らかの形で展示できれば」と話しています。
【コメント】私も何回も見学しましたが、何とか、保存して、多くの人に見てもらいたいですね。


*2月25日

@国と NAA は約束を守る事ができるのか?
 成田国際空港株式会社(NAA)は来月29日に第44回騒音対策委員会(以後、「委員会」とする)を開催する、と知らせてきましたが、この騒音対策委員会も、本会(成田空港から郷土とくらしを守る会、以後、「守る会」とする)と、当時の成田国際空港公団(以後、「公団」とする)との交渉に基づいて、設置されたものです。
 この交渉内容は1972年9月20日付けの「航空公害に関する交渉覚書(以後、「覚書」とする)」によって、当時の運輸省航空局長立ち会いの下に締結されています。この「覚書」の中で、(住民側主張)として
 「騒音対策委員会を民主的なものにすること。
 一、構成は、加害者側代表・被害者側代表・学識経験者の三者構成を原則とすること。
 二、被害者側代表の選出は住民の意志が直接、濃厚に反映する方法をとること。
 三、被害者側の調査請求権、規制権を尊重すること。
 四、連営は、公開を原則とし、民主的に行なうこと。」
と要望し、
 公団は「一、騒音対策委員会は学識経験者も加入してもらい、民主的な運営にする。会議にあたっても地元代表の意見が反映するよう措置し、また、対策委員会も必要とあれば調査を行なうことがてきるよう規約等を整備する。ただ委員会は公開を原則とするが、地元代表も多数参加し公開も同然であるのて当分の間、ぞれぞれの自由な発言を守るため傍聴者は禁止する。」と答えています。
 私は「覚書」締結当時は「守る会」の中枢にはいませんでしたので、詳しい経過は知りませんが、最初の頃の「委員会」はかなり激しいものだったようです。
 しかし、現在の「委員会」は静かに、粛々と進行しています。
 「委員会」の公開について本会は何回も要望していますが、「公団」は「当分の間、委員の自由な発言を守るため」として、今もって公開しようとしません。「覚書」締結から46年も経つことが「当分の間」と言えるでしょうか。
 また、「覚書」の中で公団は「住民の睡眠調査等も実施する」と約束していますが、これが行われたのは、2012年の「カーフュー弾力的運用」導入時の四者協議会確認書における約束の一つとして、2014年に実施されるまで、全く実行されませんでした。約束実現までに実に42年かかっています。この間、本会は健康調査の実施を何回も要望しています。
 しかも、この2014年の調査も、「公正を図るため」にと設置された「成田国際空港航空機騒音健康影響調査委員会」では、委員長の名前は明らかにされましたが、他の委員については現在にいたるまで、一切明らかにされていません。これで、「公正を図る」と言われても素直に「そうか」とは思えません。本会は「この調査委員会に住民代表を入れて欲しい」と繰り返し要望しましたが、これについても、全く考慮されませんでした。国や NAA はこの不十分な調査結果をもって「空港運用時間を拡大しても、住民の健康に大きな影響はない」と強弁しています。
 先に明らかにされた「成田空港機能強化計画」の再見直し案では、地域振興策として様々な対策がきら星のごとく、並べられています。しかし、これらの約束が本当に実施されるかどうか心配になります。


*2月24日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」93例目が発生
 昨日深夜、2017年度「カーフュー弾力的運用」93例目が発生しました。
・93例目 新千歳発成田行きのジェットスター・J 120便・A320型機が、新千歳空港の降雪による玉突き遅延で遅れ、午後11時1分に北側からB滑走路に着陸したものです。

@「反対が強いのに時間を削らないのは納得できない」と横芝光町説明会
 今日の千葉日報(電子版)によりますと、22日に横芝光町議会で国やNAAから、機能強化計画再見直し案についての説明が行われました。議員からは交付金や地域振興策について「町民がメリットを感じられるよう分かりやすい説明が必要」との意見や、運用時間拡大については「反対が強いのに時間を削らないのは納得できない」「町民から出る厳しい意見を受け止めて」「スライド運用をしても(滑走路の間は)うるさい」などの意見が出ました。同町は今月28日と来月1日に住民説明会を行う予定です。説明後、川島町議会議長は「活発な提言があった。この1回では済まない。これからも協議を重ね詰めていく」と述べ、佐藤町長は「再修正案は一定の評価はできる。議員からもある程度理解が得られている。町民と対話し、議会と再度協議して方向性を導きたい」と述べました。

@日本貨物航空機がニューヨークの空港で低空飛行、重大インシデントに認定
 今日のNHKニュースによりますと、国土交通省は昨日、日本時間18日午後4時半頃、ニューヨークに向けて着陸体制に入っていた、日本貨物航空機・B747型機が空港から約15Kmの海上で異常に高度が下がり、着陸をやり直していたと、発表しました。通常は高度が約750mなければならないところ、約190mしかありませんでした。国土交通省は海上に墜落の危険もあった、として重大インシデントに指定しました。実際の調査は米国側が行う事になります。
 写真は成田空港にある日本貨物航空のエコ格納庫内部です。

@来年春から成田=ホノルル線に投入するA380型機は500席超
 ANAホールディングスの片野坂社長は昨日、来年春に運航を開始するA380型機について、3機を1日2便の成田=ホノルル線に投入し、座席数は500席をちょっと超える考えを明らかにしました。

@圏央道の用地買収は6割を超えるも、進捗率は鈍化
 今日の千葉日報(電子版)によりますと、昨日の県議会の質問で、千葉県の県土整備部長は2014年から始めた用地買収の進捗率が約60%を超えたことを明らかにしました。しかし、昨年3月末の57%に比べ、進捗率が鈍化していることを認め「(地権者の)意見や要望への対応に時間を要する案件が増えてきている」と説明しました。

@昨年の全国における金塊密輸摘発は2.2倍、成田空港では1.7倍
 税関のまとめによりますと、昨年の金密輸摘発件数は前年比(以下同じ)で66%増の1347件、重量で同2.2倍の6236Kg(約280億円)となりました。この内、航空旅客や乗務員によるものが約9割となっているそうです。地域的には韓国、香港、台湾となっている、とのことです。なお、成田空港では量にして1.7倍の約1.7トン、摘発件数は2014年の約10倍となっています。


*2月23日

@今年の騒音対策委員会は3月29日午後に開催
 昨日、成田国際空港株式会社(NAA)から、今年の騒音対策委員会(第44回騒音対策委員会)を3月29日(木)の午後、空港近くのホテルで開催する、との連絡がありました。

@「第3滑走路供用開始後の運用時間は『午前5時〜午前0時半で合意してから』の話」と夏目社長
 成田国際空港株式会社(NAA)の夏目社長は昨日の記者会見で、「機能強化計画の再見直し案」の空港運用時間拡大について、「第3滑走路供用開始後の運用時間はあくまでも、今回の『午前5時〜翌朝午前0時半とする事の合意』が前提。しかし、(第3滑走路供用開始まで)10年も経てば、色々な変化もあるだろうから、その時点で、例えば『午前6時〜翌朝午前0時にしてもらいたい』などの要望があれば、きちんと協議をする」と述べました。
【コメント】完全に上から目線ですね。建設当初の国の強硬姿勢を思い出させます。50年前に結んだ住民との約束を、NAAや航空会社の都合で変更させようとしている、現状をどう考えているのでしょうか。また、午前5時〜翌朝午前0時半まで運用したときの、住民への生活や健康などに対する影響については、今回の会見でも全く触れなかったようです。

@明後日(25日)は「東京マラソン」の交通規制で成田空港=都心間のバスに注意
 成田国際空港株式会社(NAA)は、明後日、25日に行われる「東京マラソン2018」による交通規制で、成田空港=東京駅間などの直通高速バスなどに影響が出る、として注意を呼びかけています。詳しくは「東京空港交通」「京成バス」「平和交通」などのページで確認して下さい。

@ P&W がA320neo型機エンジン製造を改良前に戻す
 昨日のブルームバーグジャパンによりますと、エンジンメーカー「プラット・アンド・ホイットニー社」は欧州航空安全局(EASA)から緊急耐空性命令を受けた(2月10日の出来事参照)、PW1100エンジンについて、エンジンの後部、いわゆるナイフエッジシールを、旧来のものに戻す対策を取り、当面の生産を再開する事になりました。EASAもこれを承認した、とのことです。


*2月22日

@「機能強化には地域の理解と協力が不可欠と考えており、市町の動向を十分に踏まえる」と森田知事
 今日の千葉日報(電子版)によりますと、昨日開かれた県議会で、木下敬二議員の、成田空港機能強化計画に関する質問に答えた森田知事は「各市町が議会や住民に説明した上で対応を検討すると聞いている。機能強化には地域の理解と協力が不可欠と考えており、市町の動向を十分に踏まえる」と述べました。

@「生活環境が良くなるわけではない」、「もろ手を挙げて賛成とは言えない」などの声
 20日の讀賣新聞に、19日に示された成田空港機能強化計画の再見直し案について、周辺地域のいくつかの住民団体のコメントが載っています。横芝光町航空機騒音等対策協議会の佐久間会長は「生活環境が良くなるわけではない。我々としては、この提案だけで『はい』とは言えない。詳細を聞き、町や議会の対応も注視したい」と語りました。また、芝山町「空港と暮らし」推進協議会の稲垣事務局長は「提案が小出しのような思いもあるが、寝室への内窓設置対象の拡大は一歩前進だ」と語り、多古町航空機騒音等対策協議会の加瀬会長は「国際空港であることを考えれば、この運用時間案はやむを得ない。地域振興策が伴えば、のめる内容だ」とし、成田市下総地区空港対策委員会の堀江会長は「もろ手を挙げて賛成とは言えない。内窓だけでは不完全で、NAAはさらに騒音対策を図るべきだ」と語りました。

@総発着回数は2%増も、総旅客数は2540人減・1月運用状況
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「1月空港運用状況(速報)」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)2%増となり、1月としての過去最高となりました。この内、国際線は3%増と1月としての過去最高、国内線は3%減となっています。
 また、総旅客数はプラスマイナスゼロ%(2540人減)で、この内、国際線は1%増と1月としての過去最高、国内線は3%減となっています。国際線旅客数の内、日本人は4%増、外国人は5%増となりました。
 国際線総貨物量は1月としての過去最高の6%増となり、積込は9%増で、この内、輸出量は20%増となり、取卸量は4%増で、この内、輸入量は10%増となっています。
 給油量は1%増でした。
【コメント】総旅客数が減少したのは、中華圏の旧正月が今年は2月になった事と、国内線旅客数が3%減ったことが響いていると思うのですが、総旅客数が減少したのは何ヶ月ぶりなのでしょうか。総発着回数も昨年半ばまでの5%台からじりじりと伸び率が低下しています。

@一昨年12月のピーチ機着陸復航は慣れない着陸経路で滑走路を見失ったため
 運輸安全委員会は今日、2016年12月22日に羽田空港で起こった、ピーチ・アビエーション1028便が閉鎖中滑走路に誤進入しようとして、着陸をやり直した重大インシデントについての報告書を公表しました。これによりますと、機長は着陸時に管制官から何時もと反対側から着陸するように指示されましたが、普段余り使っていない着陸コースだったため、着陸するはずの滑走路を見失い、閉鎖中の滑走路に着陸しようとしたものでした。また、操縦を補助するコンピューターに着陸経路が設定されていなかったため、正しい経路や高度が表示されなかった、とのことです。運輸安全委員会は各航空会社に対し、滑走路が閉鎖されたときの着陸のパターンなどを改めて周知するよう注意をうながしました。

@昨年1月の新千歳空港での全日空機オーバーランは制動操作の遅れ原因
 運輸安全委員会は今日、2017年1月19日に新千歳空港で起こった、全日空1831便・DHC8-400型機のオーバーラン重大インシデントについての報告書を発表しました。それによりますと、機長は滑走路の状況から、十分に制動できると判断し、滑走路を高速で移動しました。混雑空港では早く滑走路を離脱する事が求められますが、この日は、雪で滑走路が1本しか使えず、早く離脱しようとして、ブレーキをかけるのが遅れ、パワーを十分に落としていなかったため、誘導路に入る際に曲がりきれなかったものです。同委員会報告では「離着陸の多い空港では、短時間で誘導路への移動が行われているが、冬季の滑りやすい滑走路では必ずしも適切ではなかった」と指摘しています。

@ホンダジェットが10人未満の部門で販売数世界一に
 今日の日本経済新聞によりますと、全米航空機製造者協会の調べによりますと、ホンダジェットは10人未満のビジネスジェット機部門で、2017年の販売数が米セスナの主力機「サイテーションM2」を抜いて、初めて第1位を獲得しました。ホンダジェットは43機で、サイテーションM2は39機となりました。


*2月21日

@「町民への説明会を3月初旬に」と横芝光町長、「最終合意の四者協議会への筋道は出来た」と成田市長
 18日の成田空港圏自治体連絡協議会が終わってからの各首長の反応ですが、東京新聞千葉日報(電子版)によりますと、小泉成田市長は「再要望を真摯に受け止めて検討していただいた回答で、一定の評価をしたい。これで、最終合意の四者協議会への筋道は出来た」と述べ、佐藤横芝光町長は「C滑走路の運用時間を引き続き協議していただける回答。町民に伝えて意見を聴くなどし、最終結論を導きたい。町民への説明会は3月初旬までに開催したい」と語り、一方、スライド運用については、同町内にA・B2本の滑走路の飛行コースの谷間になる地域があるため「実質的な恩恵はよく分からない」と述べ、相川芝山町長は「(静穏時間の)7時間は、われわれや国が努力した結果の落ち着く線。町民の多くも『まあ仕方ない』と思ってくれるのではないか」と述べた、とのことです。

@成田空港1月輸入額が過去最高に
 東京税関が19日に発表した「1月成田空港貿易概況(速報)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)15.1%増の8694億3200万円となり、18ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。一方、輸入額は15.0%増の1兆1701億3100万円と同11ヶ月連続となり、過去最高を記録しました。

@エアタヒチヌイが今日から成田=パペーテ線を期間増便
 エアタヒチヌイは成田=パペーテ(タヒチ)線を、3月28日まで週2便から週3便に期間増便します。運航日は成田空港発着で、月・水・土曜日となります。

@マレーシア航空がA380型機投入を前倒し
 今日の「Traicy」によりますと、マレーシア航空は従来「成田=クアラルンプール線に3月17日からA380型機を投入する」(2017年12月19日の出来事参照)としていましたが、これを、3月1日からに前倒しする、と発表しました。4月11日までとした終了日は変わりません。

@圏央道・大栄→松尾・横芝間の本体工事を3月17日に着工
 国土交通省などは20日、圏央道の大栄ジャンクション→松尾・横芝インターチェンジ間、約18.5Kmの本体工事着工を、来月17日に行うと発表しました。完成は2024年を予定します。

@18日にエバー航空機がエンジン破損で新千歳空港に引き返す
 国土交通省が昨日明らかにしたところによりますと、18日午後、新千歳発台北行きの台湾・エバー航空115便・A330-300型機が離陸後、右エンジンにトラブルが発生し、新千歳空港に引き返して、無事緊急着陸した、とのことです。着陸後の点検ではエンジン内部で、複数のタービンブレードが破損していました。

@全日空と日本航空が4・5月の国際線燃油サーチャージャーを据置
 全日空と日本航空は4月1日〜5月30日までの、国際線旅客運賃にかける燃油サーチャージャーを、今期と同額に据え置くことを明らかにしました。

@スカイマークが経営再建後の初めての国際チャーター便を運航
 スカイマークは19日、経営再建後初めてとなる国際チャーター便を運航しました。ジャマイカが使うことになっていたものの、同チームが使わないことになってしまいましたが、応援するために、「下町ボブスレー」の関係者40人を乗せて、羽田空港を午後10時半に出発しました。復路便は23日の午前5時15分に羽田空港に到着することになっています。

@16日のジェットスター・J 607便は管制官指示の高度を下回る
 今日の大分放送ニュースによりますと、16日のジェットスター・J 607便のトラブルですが、同機が管制官から指示された高度を下回って飛行していることに、管制官が気付いたことで発覚した、とのことです。ジェットスター・Jがパイロットに聞き取り調査したところ、パイロットも事実を認めました。


*2月20日

@今日、「成田空港の運用時間拡大案の白紙撤回を求めます」署名を国土交通省に提出
 本会も含めた「成田空港運用時間拡大計画の白紙撤回を求める連絡準備会」が進めている署名「成田空港の運用時間拡大案の白紙撤回を求めます」を国土交通省に提出してきました。署名提出は今回で2回目になりますが、今回は562名分で、前回と合わせて2212名になります。今後も署名運動を続けて行きます。
 提出には住民側から10名と、共産党の畑野君枝衆院議員、山添拓参院議員らが立ち会いました。
 写真左は航空局 航空ネットワーク部 首都圏航空課 成田国際空港企画室 専門官 「高橋健一」氏。署名を手渡すのは連絡会代表の1人 鵜澤治、1人置いて右が畑野君枝衆院議員と山添拓参院議員になります。
 署名提出後、約1時間半にわたり、昨日、発表された「成田空港機能強化計画」の「再見直し案」についても説明を求め、住民から質問し、その回答を受けました。その内容は次にまとめておきます。ただし、今日のことなので、聞き漏らしもあるかも知れませんし、間違いもあるかも知れません。その時は、後で追加や訂正をさせてもらいます。

1,住民説明会について
 国土交通省から「見直し案」が提示されて以降、103回の説明会が行われ、約3400名の住民が参加した」との報告がありました。「再見直し案」については、「昨日、成田空港圏自治体連絡協議会で首長への説明は行い、これから各市町の議員さんたちなどへの説明に入る」とのことです。
 住民への「再見直し案」への説明会を行うかどうかは「各首長の判断になる」とのことでした。

2,A滑走路の運用時間延長はオリンピックまでに実施する、0時〜0時半までの「カーフュー弾力的運用」は行う
 オリンピックまでに実施するとしている、A滑走路の運用時間延長は午前6時〜翌朝午前0時になり、午前0時〜0時半は「カーフュー弾力的運用」を実施するとのことです。この騒音被害拡大の対策として国土交通省側は「該当地域の市町に周辺交付金を特別に加算し、これを、第3滑走路供用開始(おおむね10年後)まで実施する」としています。

3,第3滑走路完成時にはA滑走路とB滑走路・第3滑走路との2つのグループに分けて静穏時間を午後10時〜翌朝午前5時と午前0時半〜午前7時半の7時間とする
 国土交通省から「スライド間隔は今後の検討課題となる」との説明があり、住民側から「静穏時間7時間と言っても、静かになったからすぐに眠れるわけではない。人権を無視している」との指摘がありました。国土交通省からは「実施までに長い時間があるので、A滑走路の運用時間も含めて協議する」との説明がありました。

4,谷間地区については第3滑走路供用開始前も後も、静穏な時間は4時間半
 住民側から「A滑走路の運用時間がオリンピックまでに延長されると、静穏時間が6時間しかない。第3滑走路供用開始後は常に4時間半となる」との指摘があり、国土交通省側から「その対策として、谷間地域で内窓の防音工事を全戸に対して行う」との回答がありました。住民からは「年中空調をかけていたら、電気代が1ヶ月で4万円にもなる」との指摘がありました。

5,「訪日外国人の目標6000万人も、リニア新幹線が開通したとすれば羽田=関西方面の航空需要は減り、発着枠に余裕も」と山添議員
 山添議員からは「6000万人の内訳も明らかにしていない。どのくらい需要が増えるのかも定かでない。リニア新幹線が実現したら(共産党は反対ですが)、羽田=関西間の航空需要は減り、羽田空港の発着枠に余裕が出るはずだが、それも考慮されていない。計画自体が非常に杜撰だ」との指摘がありました。国土交通省側は相変わらず、「世界のグローバル化による、競争に勝つためには首都圏空港の機能強化が必要」との従来からの主張のくり返しでした。住民からは「グローバル化は私たちの生活には関係ない。今、生きていけるか、が問題なのだ」との反論がありました。


*2月19日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」92例目が発生
 昨日深夜、2017年度「カーフュー弾力的運用」92例目が発生しました。
・92例目 新千歳発成田行きのジェットスター・J 120便・A320型機が、新千歳空港での降雪により出発が遅れ、午後11時7分、A滑走路に北側から着陸したものです。

@全日空機がエンジンオイル減少で羽田に引き返す
 今日午前11時過ぎ、羽田発那覇行きの全日空469便・B777-300型機が離陸直後に、右エンジンのオイルが減少しているとの警告が出ました。このため、同機はこのエンジンを止めて引き返し、同45分頃、無事緊急着陸しました。乗客・乗員524人に怪我などはありませんでした

@@ジェットスター・J 607便のトラブルは管制官の指示に従わなかったため?
 昨日の出来事で書いた、16日に起こったジェットスター・J 607便のトラブルですが、折返し便の606便に搭乗予定だった人々のツイートなどによりますと、607便の着陸時に、機長が管制官の指示に従わなかったため、折返し便の運航許可が下りなかったようです。なお、ジェットスター・Jのページにはこの件に関しては一切載っていません。
【コメント】調査に待ちたいとは思いますが、パイロットと管制官の交信で、意思疎通に支障があったのでしょうか。故意に指示を無視したとすれば、大問題ですが。

@イランでアーセマーン航空機が墜落、65人が絶望
 現地時間18日午前9時(午前5時との情報もある)頃、イランのテヘランから南西部のヤースージに向かっていた、アーセマーン航空3704便・ATR72-500型機が、離陸後約50分にレーダーから機影が消えました。イランの国家緊急対策機構は「同機はヤースージの北約60Kmのデナー山付近に墜落し、乗客・乗員65人(当初は66人とされていましたが、その後、乗客の1人が乗っていなかったことが確認されました)が死亡した」と発表しました。地元住民が墜落した機体を発見した、とのことです。同機は製造から約25年経っており、先月25日にはエンジンに不具合が発生し引き返しました。墜落現場付近は濃霧で視界が不良だった、とのことです。なお、同航空は安全に問題があるとして、EU域内での飛行を禁止されています。
【コメント】イランでは最近まで、核開発を巡る経済制裁で航空機の輸入は部品も含めて禁止されていました。このため、機体の老朽化や整備が十分でなく、禁止が解かれた最近、航空機の大量発注が行われていますが、今の所は老朽機を使わざるを得ません。


*2月18日

@ジェットスター・J 機が申請コースと違う飛行コースを取った可能性
 昨日の「Traicy」によりますと、16日夜、成田発大分行きのジェットスター・J 607便・A320型機(JA16JJ)が、当初の申請と異なる経路を飛んだ可能性があり、調査のため、折返し便の606便は欠航となりました。同機は昨日、大分発成田行きの7300便として運航されました。606便に乗る予定だった乗客179人はジェットスター・Jの用意したホテルで1泊しました。今後、飛行データの確認やパイロットからの聞き取り調査を行う、としています。
【コメント】写真は「Flightradar24」のものですが、左が問題の16日の飛行経路で、右が11日の607便の飛行経路です。冬場はどちらかというと右の11日と同じ飛行経路を取るようですが、着陸時の風向きの違いのようにも見えますね。

@イベリア航空が10月から成田=アドリード線を増便
 今日の「Traicy」によりますと、イベリア航空は現在週3便で運航している成田=マドリード線を、10月から週5便に増便する、とのことです。また、ノルウェーのLCC ノルウェー・エアシャトルとIAG傘下のLCC 「レベル」はシベリア上空の通過権取得後に、バルセロナと東京を結ぶ路線を開設する考えを明らかにした、とのことです。


*2月17日

@19日に成田空港圏自治体連絡協議会、28日に四者協議会か
 会員からの情報によりますと、19日の月曜日夕方に成田空港圏自治体連絡協議会が開かれ、28日の水曜日夕方に四者協議会が開かれる、とのことです。
 内容はまだ、分かりませんが「再見直し案」についての説明ではないでしょうか。忙しい、3月定例市議会や町議会の合間を縫っての「夕方開催」になるようです。
【コメント】28日の四者協議会で、住民へ説明もなく、住民の意見も聞かずに、住民の生活と健康を根本から突き崩す「再見直し案」を、いきなり強行合意と言うことはないでしょうね。NHKニュースの報道を受けて、問い合わせが殺到しているのではないでしょうか。

@超長距離路線の時差ぼけ対策には決め手はない、上級クラスが売れて航空会社はほくほくか
 今日の「Sankei Biz」によりますと、飛行時間が16〜19時間にも及ぶ、超長距離路線が増える傾向がある中、運航する航空各社は時差ぼけ対策に頭を痛めている、とのことです。カンタス航空ではパース=ロンドン路線を就航させる予定ですが、飛行時間は17時間となり、シドニー大学などと共に、時差ぼけ抑制方法の研究を進めている、とのことです。しかし、決定的な対策は見つかっていないようです。鍵は光と食事時間になるようですが、人間の体内時計の調節は1日に90分が限度とのことです。シドニー大学のシンプソン氏によれば、「超長距離フライトは気分の落ち込みや肥満などさまざまなリスクを増大する可能性がある。カンタスは精神科医、栄養士、睡眠専門家と協力しているが、時差ぼけを完璧に防ぐ方法はない」としています。一方、航空会社の側から営業的に見ると「超長距離フライトは特有の課題を抱えるが、高単価のビジネスクラスの利用増が期待できる。ビジネスクラスにでも乗らない限り、18時間も機内に閉じ込められるのは耐え難い」と指摘しており、経営的にはプラスになるとしています。
【コメント】何時でしたか、日本航空の大西会長が「超長距離路線は人間の生理には合わない」という趣旨の発言をしていましたね。


*2月16日

@ベトナム航空が夏季ダイヤ中に成田=ダナン線を期間増便
 ベトナム航空は3月25日〜4月1日と7月1日〜9月30日まで、現在週5便で運航している成田=ダナン線を週7便に期間増便し、この間はデイリー運航とします。また、現在はA321型機で運航している成田=ホーチミン線の午後便にA350-900型機を投入します。

@一昨年5月に中国から妨害電波、周波数切り替えて対応
 今日の産経新聞によりますと、中国や北朝鮮から成田空港を離着陸する航空機の管制無線交信に対する妨害電波が複数回確認されている、とのことです、2016年5月に確認された妨害電波は中国から発射されたもので、この時は、周波数を切り替えて実害は免れた、とのことです。

@関西空港発の大韓航空機がエンジントラブルで引き返す
 讀賣新聞によりますと、昨日午後8時30分頃、関西発金浦行きの大韓航空2728便・B777-200型機が、離陸上昇中に右エンジンにトラブルが発生し、関西空港に引き返し、無事緊急着陸しました。


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