2009年10月後半の出来事


*10月31日

@香取市長が「来年3月に23.5万回」と主張
 昨夜、成田市で開かれた成田空港圏自治体連絡協議会で香取市長は「22万回の騒音コンターは23.5万回を想定して作られている。それなら、来年3月の増枠時に23.5万回にしたらどうか。」と発言しました。これに対して、千葉県は「騒音地域の住民への説明が大変になるので、当面は30万回への対応を優先的に進めた方がよい。」とし、芝山町長は「22万回の合意を得るにも大変だった。地元への説明は丁寧にやらなければならない。」と慎重な姿勢を示しました。また、横芝光町長は「9市町の間に財政面で格差が生まれている。どんどん(飛行機を)飛ばして財政力が有利になるようにしてほしい。」と述べました。
【コメント】これが「騒音に苦しむ自治体の首長か」と情けなくなります。確かに、飛行回数が減れば(実際は簡単には減らないと思いますが)自治体の財政は苦しくなってくるとは思います。しかし、相対的に言って成田空港周辺自治体は全国的に見れば、恵まれている方ではないのでしょうか。騒音下住民(例え市民・町民の一部であっても)の苦しみを思いやる気持ちはないのでしょうか。

@「日本航空の撤退路線維持に支援を考えたい」前原大臣
 前原大臣は今日、神戸市内で記者団に対して「一定の時限を区切って政府として何らかの支援をして、飛行機が飛ばない空港がないような形にしていきたい」と述べ、国土交通省内で日本航空が撤退する可能性がある路線を維持するための支援策を検討している事を明らかにしました。

@鹿児島空港に小型機が胴体着陸・4時間閉鎖
 昨日午後3時30分頃、鹿児島空港に航空大学校のプロペラ機が胴体着陸しました。操縦していた学生は無事でした。学生によると「脚下げのランプはグリーンだった」そうです。この事故で、同空港の滑走路が約4時間に渡って閉鎖され、30便以上の出発・到着便が欠航となりました。

@全日空の9月中間期が283億円の赤字に
 全日空が昨日発表した今年4月〜9月期の中間連結決算によりますと、営業損益が282億7100万円の赤字になりました。中間決算としては30年ぶりの赤字になります。これを受けて、同社は来年3月から希望退職を200人募り、傘下の航空会社の整理統合によって6000人の約20%に当たる1000人を2012年3月までに削減する事を明らかにしました。また、来年の成田空港・羽田空港の拡張に対応するために予定していた約3300人の増員を取りやめます。

@神戸空港島造成金の償還を20年先送りに
 神戸市は「来年度に返済期限が来る空港島造成の借金395億円の償還が困難になった」として、新たな市債を発行して借金の返済を最大で20年先送りする方針を固めました。借金の返済は空港島用地の売却代金で行う予定でしたが、用地は4%しか売れていません。

@大阪で2人が死去・40人に
 大阪府は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した大東市の46才男性が急性肺炎で死去したと発表しました。男性には基礎疾患はなかったそうです。
 また、大阪府堺市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した市内の6才女児が29日に死去したと発表しました。基礎疾患として脳性麻痺があったとのことです。国内の死者は40人となりました。
【コメント】このページでは航空機内での検疫からインフルエンザA型(H1N1)についてウオッチしてきましたが、今後は航空機や空港に関係あるものを除いて掲載しないことにします。インフルエンザA型(H1N1)の防疫や国の対応には色々批判もあるようですが、機内検疫が大きな啓蒙となったのではないでしょうか。流行とワクチン接種との競争のようになっていますが、死者が1000人を超え、非常事態宣言を発令された米国など、外国との比較や、致死性の高い鳥インフルエンザが流行した場合の対応などについて、科学的に分析し、今後の防疫体制の教訓にして欲しいと思います。


*10月30日

@「来年成田空港増枠時に増便や路線新設の希望はない」米国務次官補
 昨日まで行われていた日米航空当局者協議に参加した米国のバイヤリ国務次官補は記者会見で、成田空港での米国航空会社のシェアについて「成田は成熟した市場で、米国側は来年3月の増枠時に路線の新設や増便の希望は持っていない。従って、増枠後の成田空港における米国のシェアは大きく下がるだろう。」と語りました。また、今回の協議で合意は出来なかったものの、双方の意見の相違は縮まっており、12月初旬に開催される次回協議で合意にいたる可能性を示唆しました。

@成田空港冬期ダイヤの増減(重複あり)
 成田空港の冬期ダイヤにおける増減便については、報道のあったその都度書いてきましたが、漏れているもの(重複しているものもあるかも知れません)について書きます。ニュージーランド航空の成田=オークランド線が週2便増便して週4便に。フィリピン航空の成田=セブ線が週1便増便して週6便に。モンゴル航空の成田=ウランバートル線が週3便から週0便に減便(運休)。

@「企業再生支援機構」による再建へ・「日本航空再建対策本部」を設置
 日本航空再建問題の昨日からの動きをまとめて書きます。JAL再生タスクフォースは昨日午後、前原大臣に「日本航空再建は『企業再生支援機構』に委ねるべき」とする報告書を提出しました。これを受けて前原大臣は記者会見し、「企業再生支援機構の元での再建案の策定に取り組み、来年1月末をメドに支援策を固める」ことを明らかにしました。また、前原大臣は日本航空に対して企業再生支援機構に事前相談を申請するように指示し、西松社長は事前相談を申請し、企業再生支援機構はこれを受理しました。なお、前原大臣は「JAL再生タスクフォースの再建案を公表することは企業再生支援機構の再建案を作る上で邪魔になる」として公表しませんでした。
 これを受けて政府は「日本航空再建対策本部」を設けました。メンバーは前原大臣を長として内閣府、総務省、法務省、財務省、厚労省、経産省の副大臣などが参加します。今日の夕方に初会合を行います。
 報告書提出後、JAL再生タスクフォースは記者会見し、高木リーダーは「日本航空は確実に再生可能」とし、冨山サブリーダーは「JLは一つ間違えれば会社がなくなってしまうのでは、というほどの危機的状況」と指摘する一方、「これだけのシェア、成田・羽田を中心とする成長力のある空港で大きなポジションを持っている。」としました。なお、JAL再生タスクフォースは解散することになります。

@中国国際航空機の揺れは操縦桿の操作しすぎ
 運輸安全委員会は今日、昨年2月に松江市上空で起きた、北京発関西行きの中国国際航空機の大揺れで乗客1人が重傷を負った事故について、パイロットが気流の乱れに対応しようとして操縦桿を大きく動かしすぎたため、とする報告書をまとめました。

@格付投資情報センターが3度目の引き下げ
 格付投資情報センターは今日、日本航空と日本航空インターナショナルの格付けを「B」から「CCC」に引き下げました。同センターによる引き下げは9月25日からの1ヶ月あまりで3回目になります。

@東京と熊本で死去・38人に
 東京都は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した都内在住の63才女性が心不全で27日に死去した、と発表しました。女性には心筋症の基礎疾患があった、とのことです。
 熊本県は今日、A型インフルエンザに感染した宇土市内の20才代男性が昨日夕方死去した、と発表しました。男性はタミフルを投与されていましたが、昨日午後5時15分頃、自宅で死亡しているのが見つかりました。死因や基礎疾患については不明、とのことです。
 これで、国内での死者は38人になりました。

@世界の9月航空旅客が13ヶ月ぶりにプラスに
 国際航空運送協会(IATA)は29日、9月の世界航空旅客が前年同月比で0.3%増と、13ヶ月ぶりにプラスになった、と発表しました。しかし、航空貨物は同5.4%減と低迷しています。IATAの事務局長は「最悪期は脱したものの、回復が始まった、と言うのは時期尚早。」と述べています。


*10月29日

@「9月運用状況」・旅客数が6%増に
 成田国際空港株式会社が今日発表した成田空港9月運用状況によりますと、旅客数が前年同月比で6%増となりました。シルバーウイークの日並びと昨年9月の激減の反動が原因と思われます。旅客実数では2005年9月を下回っています。貨物量は同2%減で輸出が同6%減、輸入が昨年9月並みに戻りました。発着回数は同2%減で、給油量は同8%減となっています。

@「来年春に国内線を2万回にしたい」と森中社長
 成田国際空港株式会社の森中社長は今日の記者会見で来年春の発着回数増を機に、現在年間約13000回の国内線を20000回にする意向を表明しました。国際線の発着回数が伸びていないことから、「ハブ機能」を強化して国際線の発着回数を増やすことを目指しているものと思われます。

@「来秋に30万回実現の方向性を」と森中社長
 今日の毎日新聞「森中社長へのインタビュー」によりますと、森中社長は「来秋には30万回実現の方向性を出すことが大事」と語っています。

@成田空港会社のページに「2009年 冬ダ イ ヤ 定 期 航 空 会 社 別 ス ケ ジ ュ ー ル 発 着 回 数」が載っています

@関空でアシアナ航空機が尻餅・5時間報告せず
 昨日午前10時10分頃、ソウル(金浦)発関西行きのアシアナ航空1125便・A321型機が関西空港に着陸しようとして大きくバウンドし、機体尾部を滑走路に接触させました。このため、同機は着陸を中止して再上昇し、10分後に無事着陸しました。この事故で、尾部が損傷しました。乗客・乗員に怪我はありませんでした。ところが航空法では直ちに報告しなければ行けないことになっているにもかかわらず、アシアナ航空側が国土交通省関西空港事務所に報告したのは午後3時過ぎでした。滑走路を点検したところ、約30mに渡って接触の痕跡がありましたが、幸い、部品などの散乱はありませんでした。運輸安全委員会は調査官3人を派遣しました。
【コメント】アシアナ航空は過去にも尻餅をついたときに「これは事故ではない」とコメントしました。同航空ではこのくらいはトラブルの中には入らないのでしょうか。

@スターフライヤーの中間決算で初めての黒字に
 スターフライヤーが昨日明らかにした2009年9月期の中間決算によりますと、最終損益が4900万円の黒字となりました。旅客数が低迷し、売り上げは減少していますが、燃料費の減少とコスト削減が功を奏している、とのことです。中間期としては平成14年の会社創立以来、初めての黒字となりました。

@石巻市の57才男性が死去・36人目
 宮城県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した石巻市の57才男性が心不全と多臓器不全で死去した、と発表しました。男性は基礎疾患として糖尿病と慢性腎不全があったとのことです。


*10月28日

@フィンランド航空が今冬期も週1便の定期チャーター便を運航
 フィンランド航空は25日から始まった今冬期ダイヤで成田=ヘルシンキ線に週1便の定期チャーター便を運航します。これにより、実質的に週5便体制になります。なお、来年3月28日の夏期ダイヤからは週7便の毎日運航となります。

@日本航空再建の難題・年金減額
 今日の毎日新聞によりますと、日本航空再建の難題に年金問題があるとのことです。将来にわたって支給するべき日本航空の退職金と年金の合計は8009億円になり、現在の年金資産は4083億円にとどまっています。積み立て不足分が3314億円になっています。これは事実上の有利子負債になります。この背景には年金の運用利率が4.5%に設定されているためです。JAL再生タスクフォースの計画では運用利率を1.5%程度にすることにしており、これにより、積み立て不足額は約1000億円に圧縮される、としています。しかし、このためには現役とOBそれぞれの3分の2が賛成しなければなりません。ことに、OBの賛成を得るのは難しいそうです。強制的に年金を減額できるのは「破産」の場合だけです。政府は「再建する」と明言しています。このため、特別立法で年金減額を行おうという案も浮上していますが、これも財産権の侵害になりかねず、政府内にも慎重論が出ているようです。また、銀行団や財務大臣などは政府の支援に際して「公的資金を年金の充当に充てるべきではない。」「公的支援には国民から見て納得できるものでなければならない。」との意見も出ています。

@銀行団がタスクフォースの再建案に不同意へ
 日本政策投資銀行などの銀行団は昨日、JAL再生タスクフォースの再建案に反対する意向を固めました。これにより、日本航空の再建は「企業再生支援機構」を使った政府主導の再建に進むことになるようです。このため、当初想定されていた、JAL再生タスクフォースのメンバーが日本航空の経営陣に加わって再建に参画することはなくなる模様です。

@全日空の4〜9月決算が初めての赤字に
 全日空の4〜9月決算の連結営業損益は250億円の赤字になる模様です。旅客1人あたりの収入が低迷していることが響いている、とのことです。国際線の旅客数も前年同期比で6%減となりました。全日空が現在の決算方式に移行してから4〜9月期決算としては初めての赤字になります。

@京都商工会議所会頭が大阪・神戸の機能縮小に言及
 京都商工会議所の立石会頭は昨日の記者会見で関西3空港について言及し、「関西空港を重点的に整備すべき」「伊丹空港と神戸空港については、3空港の一体的な運営を議論する中で調整局面が出てくるかも知れない」と述べ、大阪空港と神戸空港の機能縮小を容認する考えを示唆しました。

@アメリカ連邦航空局がノースウエストパイロットの免許を取り消し
 アメリカ連邦航空局(FAA)は27日、パソコンに熱中して目的地空港を240Km も行き過ぎたノースウエスト航空の機長と副操縦士の免許を取り消した、と発表しました。「両パイロットは管制官の指示や着陸許可に従わなかったこと、無謀な操縦を行ったことが連邦航空規則に違反した」としています。


*10月27日

@アメリカン航空機が成田着陸時に乱気流に遭遇・3人軽傷
 昨日午後3時40分頃、米国ダラス発成田行きのアメリカン航空61便・B777-200型機が成田空港の南東約75Km ・高度約1500mの太平洋上で乱気流にに遭遇し、激しく揺れました。同機は約10分後に成田空港に緊急着陸しました。到着後、乗客5人が救急車で病院に搬送されましたが、日本人女性と子供2人が軽傷でした。昨日の午後は台風20号の影響で成田空港では強い風が吹いており、着陸をやり直す便が多数出、着陸をあきらめて目的地を羽田や仙台などに変更した便が15機ありました。気象庁は午後3時に、乱気流の恐れがあると注意を呼びかけました。同機の機長も乱気流に備えて、着陸約30分前からシートベルト着用のサインを点灯していました。なお、乱気流が公海上で起こっているため、調査は米国側が行うことになります。

@ユナイテッド機のエンジンが滑走路に接触・15分閉鎖
 25日午後2時20分頃、バンコク発成田行きのユナイテッド航空882便・B747-400型機が成田空港着陸後の点検で第4エンジンにこすったような痕跡が見つかりました。このため、成田空港会社はA滑走路を15分間閉鎖して点検したところ、滑走路にも接触した痕が見つかりましたが、運用には支障がないことが分かり再開しました。他の航空機の運航には大きな影響はありませんでした。着陸当時は北東から7.7m/sの風が吹いていました。

@成田市議会が「ハブ化問題」で委員会開催
 成田市議会は昨日、空港対策特別委員会を開催し、「羽田空港ハブ化問題」について協議しました。この中で、委員の中から「『30万回』への地元としての合意を10月にも行ったらどうか。」との意見が出ましたが、市側は「騒音コンターも明らかでない段階で、各市町の合意を得ることは無理。」としました。また、「国内線誘致のために、着陸料の一部を市で負担したらどうか。」との意見も出たそうです。

@岩国基地爆音訴訟で178人が追加提訴へ
 岩国基地爆音訴訟原告団や支援者で作る「岩国爆音訴訟の会」は昨日、75WECPNL以上の騒音地域に住む178人が30日に追加提訴することを明らかにしました。これにより、原告総数は654人となります。裁判所が同時審理を行う決定をすれば、単一の原告団になります。

@羽田=北京首都空港の定期チャーター便の運航始まる
 25日、羽田空港と中国の北京首都空港を結ぶ定期チャーター便の運航が始まりました。日本航空と全日空がそれぞれ1日1往復、中国国際航空が1日2往復を運航します。

@全日空機のエンジンに鳥が飛び込む
 25日、大阪発宮崎行きの全日空501便・B767-300型機が宮崎空港に着陸する際、左側エンジンに鳥が吸い込まれました。このトラブルでエンジンの点検と内部の清掃を行ったため、この機体を使う後続便が約2時間遅れました。

@全日空の那覇空港国際貨物基地事業が昨日深夜から業務開始
 全日空が那覇空港を国際貨物ハブ空港として、アジア向けの貨物を集中し仕分けして輸送する国際貨物基地事業が昨日深夜から業務を始めました。昨日深夜から今日未明にかけて5機の貨物便が到着し、仕分けして各地に向け出発しました。

@鳩山首相が施政方針で「羽田ハブ化」を表明
 鳩山首相は昨日開会した国会の衆議院における施政方針演説で「羽田空港の24時間国際ハブ空港化を進める」と述べました。

@9月の日本人出国者数が53ヶ月ぶりの二桁増に
 政府観光局によりますと、9月の日本人出国者数は前年同月比15.3%増となりました。前年同月比で二桁増となったのは実に53ヶ月ぶりになりますが、前年9月が激減した反動と今年のシルバーウイークの日並びが良かったことが要因で手放しで喜べるものではなさそうです。訪日外国人数は同16.4%減と8月よりも減少幅が拡大しています。

@埼玉・奈良・大阪で3人が死去・35人に
 埼玉県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した疑いのある入間市の13才女子中学生がウイルス性心筋炎で25日に死去したことを明らかにしました。この中学生には基礎疾患はありませんでした。インフルエンザA型陽性でリレンザによる治療を受け、詳細検査ではインフルエンザA型(H1N1)陰性となりました。これは、リレンザの治療によるものと見られ、心筋炎の状況からインフルエンザA型(H1N1)に感染した可能性が高い、とのことです。
 奈良市は昨日、市内在住のインフルエンザA型(H1N1)に感染した80才代男性が敗血症による循環不全で死去した、と発表しました。男性には糖尿病の基礎疾患があった、とのことです。
 大阪府は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した四條畷市の80才代女性が基礎疾患の慢性腎不全の悪化と肺炎で死去した、と発表しました。国内のインフルエンザA型(H1N1)による死者は35人となりました。

@240Km 通過の乗務員はパソコンをやっていた
 19日、サンディエゴ発ミネアポリス行きのノースウエスト航空188便・A320型機がミネアポリスを240kmも行き過ぎるトラブルを起こした機の機長と副操縦士が操縦中にパソコンをやっていたことが明らかになりました。米国運輸安全委員会の調査によりますと、デルタ航空の買収による新たな勤務スケジュールについて話し合いながら、ノートパソコンを使っており、「時間がたつのも忘れていた」と話している、とのことです。ノースウエスト航空では「操縦中に業務以外のことをやってはならない」と言う規則があるそうで、この2人を休職としました。


*10月25日

@都合により、明日の更新が出来ません。悪しからず。

@日航再建計画の骨子が固まる
 日本航空の再建計画策定を進めている「JAL再生タスクフォース」の再建計画の骨子が昨日明らかになりました。それによりますと、(1)公的資金を含む3000億円の資本増強、(2)主力銀行に2200億円の債権放棄を求め、また、300億円の債務の株式化、(3)政府保証を付けた1800億円のつなぎ融資、(4)特別立法による年金の減額、となっている、とのことです。

@日本航空が人員削減を4000人上積みへ
 日本航空は子会社を含めたグループの2015年3月末までの人員削減計画を従来よりも4000人上積みして13000人にする方針を固めました。

@スカイネットアジア機がフラップ異常警告で駐機場に引き返す
 昨日午後7時過ぎ、羽田発宮崎行きのスカイネットアジア航空63便・B737型機が離陸に向けて誘導路を走行中に、左翼のフラップの異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は駐機場に引き返しました。乗客は別の機体に乗り換えて宮崎に向かいました。

@茨城空港の初年度収支は約1億円の赤字見込む
 茨城県は23日に開かれた県議会の出資団体等調査特別委員会で議員の質問に対し「来年3月11日開港予定の茨城空港の『空港ターミナル』の初年度の収支が約1億円の赤字になる恐れがある」と答えました。当初の予測では200万円の黒字でした。「国内線就航の見通しが立っていないことが響いている」とのことです。

@広島県が広島西飛行場運営から撤退
 広島西飛行場のあり方を考える県と広島市の検討会の最終会合が22日開かれ、その席で県は飛行場の運営から撤退する方針を伝えました。県としては「広島西飛行場の機能は広島空港で十分まかなえる」としており「市が必要と考えるなら市独自で運営して欲しい」としています。これに対し、市側は「2010年の羽田空港再拡張による増枠で羽田空港便の可能性もある」として、県の方針撤回を求めましたが、県側は「最終決定」として応じませんでした。広島西飛行場は毎年約5億円の赤字を出しており、県と市が折半して補填していました。


*10月24日

@「成長戦略会議」の初会合を26日に
 国土交通省は昨日、「成長戦略会議」を発足させ、初会合を26日に開くことを明らかにしました。会議では(1)海洋国家復権(2)観光立国(3)オープンスカイ(航空自由化)(4)建設・運輸業の国際化、について検討し、来年6月をメドにとりまとめる予定です。

@「空港整備特別会計廃止なら、公的資金なくても」日航副社長
 昨日、国民新党と再建問題について協議した日本航空の竹中副社長は「空港整備特別会計が廃止された場合、年間約1700億円の収益増となり、2年間続けてもらえれば、公的資金がなくても再建できる」と語りました。特別会計の廃止で財源となる空港使用料や航空機燃料税が軽減されることを念頭に置いた発言のようです。

@銀行団の一部が日本航空の減資を提案
 昨日、日本航空の再建問題で銀行団の一部が政府に対して「日本航空の減資を実施べき」と伝えていたことが明らかにしました。債権放棄などが要請される中、日本航空の株主にも責任を問うべき、との判断から、とのことです。

@年金削減案に異論・「公的支援を年金支払いに回すのか」
 日本航空再建策の柱の一つである年金削減案について、JAL再生タスクフォースが明らかにしている「企業年金を改定して減額するが、一括支給を希望すれば、改訂前の条件で受け取れる」という案について、主力銀行や政府内から「公的資金を年金の支給に使うようになってしまう」という反対論が出ています。JAL再生タスクフォースとしては、一時金で受け取る人が増えれば、年金基金から離脱することなり、負担が軽減される、としています。

@埼玉県と神奈川県で女性が死去・32人に
 埼玉県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した川口市在住の67才女性が肺炎で死去した、と発表しました。この女性は基礎疾患として糖尿病と高血圧症と脳梗塞を持っていた、とのことです。
 また、神奈川県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した厚木市内の51才女性が急性心筋症の疑いで死去した、と発表しました。この女性には基礎疾患はなかった、とのことです。これで国内での死亡は32人となりました。

@米国の死者が1000人を超える
 米疾病対策センターは23日、米国のインフルエンザA型(H1N1)による死者が1000人を超えたことを明らかにしました。50州の内、46州を蔓延地区に指定しました。

@米国でノースウエスト航空機が目的地を240Km も行き過ぎる
   米国運輸安全委員会は22日、19日、サンディエゴ発ミネアポリス行きのノースウエスト航空188便・A320型機がミネアポリスを240kmも行き過ぎるトラブルがあった、と発表しました。同機は78分間にわたり管制官との通信が途絶え、一時はハイジャックの可能性がある、と戦闘機が待機しました。これについて、同機の運航乗務員は「会社の経営方針について白熱した議論になり、注意力が散漫になった。」と述べているそうです。しかし、専門家は疑問を呈し、居眠りの可能性を指摘しています。時間が過ぎても着陸の気配すらない事に疑問を持った客室乗務員の機内電話で気づいた、とのことです。同機は約1時間15分遅れでミネアポリスに着陸しましたが、乗客は監察官が機内に乗り込むまで、気づかなかったそうです。


*10月23日

@千葉県議会が前原発言に対しての意見書を採択
 千葉県議会は最終日の昨日、前原国土交通大臣の「羽田空港ハブ化」発言に対する抗議と地元への説明を求める意見書を賛成多数で採択しました。

@日本航空再建で首相と関係閣僚が話し合い
 今日午前、総理大臣官邸で鳩山首相・前原国土交通大臣・藤井財務大臣・菅国家戦略担当大臣・平野官房長官などが日本航空の再建問題について話し合いました。この会合で日本航空再建を公的支援など政府の関与を強めて行う方針が確認された、とのことです。前原大臣は会合後に「様々なメニューがある中で、今後どうしていくか相談していきたい。鳩山首相からの特段の指示はなかったが、飛行機が飛ばない状況をつくらないということの(政府としての)共通認識を持っている」と語りました。

@「羽田発着枠の配分検討は月内に始める」と前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日、羽田空港の来年10月以降の発着枠増加について「月内に国土交通省の成長戦略会議を立ち上げ、政務3役と相談して、残りの発着の配分を決めたい。」と述べました。増枠の約11万回については国際線に3万回、国内線に2.7万回がすでに決まっており、残りの約5万回の配分が焦点になります。

@スカイネットアジアが機材故障で4便欠航・昨日
 スカイネットアジア航空は昨日朝の始業前点検でB737型機1機の自動方向探知機に不具合が見つかったため、昨日の4便を欠航としました。

@東京と福井で新インフルエンザにより死去
 東京都は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した都内在住の3才男児が20日に死去した、と発表しました。昨日、詳細検査で感染が確認されました。死因はインフルエンザ脳症と見られる、とのことです。国内最年少になります。
 福井県は今日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した県内の50才代男性が肺炎で死去した、と発表しました。糖尿病と高血圧の基礎疾患があった、とのことです。この2人で国内の死亡者は30人となりました。

@EUが航空機の温暖化ガス削減目標で合意
 EUは21日、環境相理事会で航空機と船舶の温暖化ガス排出削減目標を設定することで合意しました。航空機の目標は2020年で2005年比で10%削減となります。

@米国大手6社の決算で赤字幅が縮小・収入減るも燃料下落で
 このほど明らかになった、米国航空会社大手6社の7〜9月期決算によりますと、デルタ航空とアメリカン航空を除く4社は前年同期比で赤字幅を縮小させました。しかし、旅客収入は利益幅が大きいビジネス客の減少で落ち込みましたが、前年同期に比べて航空燃料が大幅に下落したことから、赤字幅が縮小しました。


*10月22日

@2500m平行滑走路が供用開始
 今日から成田空港の平行滑走路が延長され、2500m滑走路として供用を開始しました。これで、A380型機を除く全機種の着陸と、アメリカ西海岸やモスクワなどまでの長距離便の離陸が可能になります。今日は1番機として函館行きの日本航空チャーター便が午前7時頃離陸しました。今日の大型機はこの1機のみになります。25日からの冬季スケジュールから大型機による本格的な運用が始まります。

@デルタ航空が来年夏季スケジュールで成田便を増便へ
 デルタ航空がこのほど発表した、来年夏季スケジュールによりますと、6月1日より成田=ロサンゼルス線を週4便増との週11便体制にします。また、夏季繁忙期の季節運航として成田=アトランタ線を6月2日より週3便増とし、成田=ソルトレイク線は5月14日より週5便体制で再開します。

@松崎浦安市長が森田知事発言に激怒
 昨日、初めて開かれた千葉県市長会と森田知事との懇談会で、森田知事が冒頭挨拶の中で、浦安市の羽田空港関係の航空機騒音問題について「浦安は来年(市長)選挙があるし、大変だ。」と述べました。これを聞いた松崎市長は「選挙があるからこの問題を取り上げているわけではない。」と激怒し、知事は発言を取り消し、陳謝する一幕がありました。

@「JAL再生タスクフォースが私的整理を選択」とFNNニュース
 今日午前に配信されたFNNニュースによりますと、日本航空再建について「JAL再生タスクフォース」は「事業再生ADR」と言う私的整理をとる方針を固めた、とのことです。この方法は「国が認めた第三者機関が債権者と債務者の利害関係を調整する」私的整理の一種で、こちらの方が法的整理よりも手続きが早く、税務上のメリットもある、とのことです。日本航空は早ければ、明日にも申請手続きに入るそうです。

@格付投資情報センターが日航と日航インターを2段階引き下げ
 格付投資情報センター(R&I)は昨日、日本航空と日本航空インターナショナルの格付けを「BB-」から「B」へ2段階引き下げました。格付投資情報センターは9月25日に「BB+」から「BB-」に引き下げたばかりで、連続の引き下げになります。

@大手7社の9月パック旅行が39.8%増に
 日本旅行業協会(JATA)が昨日発表した旅行会社大手7社の海外パック旅行9月実績と予約状況によりますと、9月は旅行者数で前年同月比39.8%増となりました。シルバーウイークの日並びの良さが貢献したようです。予約状況は10月の旅行者数が前年同月比14.0%増、11月が同19.0%増となっていますが、12月は同2.3%増になっています。これは、今年の年末年始の日並びが長期の休みを取りづらいくなっているためのようです。しかし、昨年の10〜12月は燃油サーチャージャーの高騰などでパック旅行が激減した時であり、プラスを鵜呑みには出来ません。実数そのものは一昨年の水準となっています。

@国内航空会社のB747型機は数年で見られなくなる
 日本航空と全日空はジャンボ機の愛称で親しまれてきたB747型機の退役を進める計画です。日本航空はB777-300ER型機を3機追加導入し、シカゴ線やロサンゼルス線に投入します。これにより、B747-400型機を来年から順次退役させます。
 また、全日空は国際線で使っているB747-400型機を2年後までに全て退役させ、国内線の10機も2012年から順次退役させる計画です。

@アトランタ空港で誘導路に着陸・全員無事
 アメリカ連邦航空局(FAA)は21日、19日早朝に、リオデジャネイロ発アトランタ行きのデルタ航空機・B767型機が許可された滑走路と平行している誘導路に着陸するミスがあったことを明らかにしました。幸い、誘導路上に他の航空機がなく、大惨事は避けられ、乗客・乗員は全員無事でした。着陸当時、同機内では緊急治療を要する人がいた、とのことです。調査が済むまで、機長と副操縦士は待機処分となっています。

@ボーイング社が15億6400万ドルの赤字に
 ボーイング社が21日に発表した7~9月決算によりますと、最終損益が15億6400万ドル(約1400億円)の赤字になりました。B-787型機開発などの遅れが響いている、とのことです。


*10月21日

@羽田空港ハブ化について考える(私見)
 16日の朝、TBSラジオの「森本毅郎スタンバイ」を聞いていましたら、「羽田空港のハブ化に賛成か・反対か」と視聴者の意見を聞いていました。比率から言うと「賛成」が80%、「反対」が20%のようでした。その反対意見の中に「私の息子は乗務員をしているけれど、息子が言うには『これ以上過密になるのは困る』とのことだ。だから、私はハブ化には反対だ。」と言う意見がありました。
 政府やマスコミは「便利になる」と言う側面ばかり強調しているように思えてなりません。これで良いのでしょうか?
 以下、私なりに考えてみました。

1,空域の過密化は飛行機の安全を脅かすのでは?
 羽田空港の周辺を見てみると、北側には日本の政治経済の中枢部と広大な居住地区が拡がっています。このため、事故の危険や騒音公害の恐れで、北側に飛行コースは設定できません。西側にも京浜工業地帯と川崎市や横浜市の居住地域が広がっています。コンビナートに飛行機が墜落でもすれば、大惨事になります。また、その先には米軍の軍事空域が拡がっていますので、西側も事故の恐れと騒音公害で飛行コースは設定できません。
 従って、飛行コースは必然的に東京湾のある南側と、東側の千葉県に集中します。大ざっぱに言うと、羽田空港の空域は半分しか使えないことになります。
 最近、この狭い空域を少しでも拡げるために、羽田空港空域と成田空港空域を一体化して、羽田空港の管制塔で一括管制することになりました(もちろん、離着陸時の管制はそれぞれの管制塔で行います。)。言い換えると、成田空港の空域に羽田空港離発着の飛行機が出入りできるようにして、羽田空港空域の過密化を少し緩和させたことになります。このことは言い換えると、千葉県民の騒音と事故の危険を増大させたことになります。
 しかし、来年、D滑走路が完成して発着回数が増えることになれば、過密化は元に戻るどころか、より過密になります。ですから、航空局も発着回数を一気に40万回に増やすことが出来ず、約2年かけて管制官を井桁型に配置された4本の滑走路による過密管制に慣らしながら、40万回に持っていく予定でいます。また、羽田空港には全方位スクリーンを持った、管制シミュレーション装置を設置して、管制官の研修をしています。
 どうも、机上の計算で「大丈夫」として、管制官の力量に頼って40万回を強行しようとしています。何もなければ、「大丈夫」かも知れませんが、100%なくすことは不可能なパイロットや管制官のヒューマンエラー、また、飛行機の故障があった場合はこの「過密」が仇になって、多数の人命を犠牲にする大事故につながる可能性は大きいと言わざるを得ません。安全上、もう少し余裕を持たせる必要があるの
ではないでしょうか。

2、首都圏の国際線航空需要はどうなのか?
 第2点は「首都圏の航空需要が経済界や政府の言うように伸びるのか?」と言う疑問です。前原国土交通大臣は「40ヵ国以上が日本への乗りいれを希望している」と言います。1年古い資料ですが、「2008年成田空港ハンドブック」から取った「乗りいれ希望国」を載せて置きます。

 この希望国を見ると、「乗りいれを希望している」とは言っても、直ちに大量の日本路線を設定できる国はそれほどないように思えます。何時調査した資料か分かりませんが、「とりあえず手を挙げておく」と言う国も多いのではないでしょうか。中には、EU域内への乗りいれを制限されている国もあります。私たちの会が行った、7月16日の成田空港会社に対するヒアリングでも会社側は「航空交渉はイーブンだから日本の航空会社が乗りいれを希望しなければ、航空交渉は出来ないし、どこの国がいつ頃とは・・・」と言っていました。
 前原国土交通大臣はつい先日、今年は700万人を割り込むと見られている、訪日外国人数目標2000万人達成を、「従来の2020年から2016年に前倒しする」とぶち上げました。経済効果を考えれば、目標としては分かりますが、「だから、首都圏の国際線を増やすために、羽田空港をハブ化する」と言うのは国際線航空需要を科学的に分析した上に立てた「需要予測」とは思われません。「需要願望」というのなら分かりますが。
 首都圏の国際線需要が「成田空港の22万回、羽田空港の6万回でもすぐに足りなくなる」と言うものではないと思われます。(「9月27日の出来事」に書いた「航空需要予測の難しさ・不確定要素をどう考える?(私見)」を参照して下さい)
 「成田空港の年間発着回数30万回」もこの「需要願望」に基づいて、「必要だ。必要だ。」と声高に叫ばれていますが、成田空港周辺の騒音は日本の民間空港の中では、その激しさや規模において最大であることは間違いないと思います。「航空機騒音に関する環境基準」の達成率も、ここ数年50%前後で推移しています。これらの騒音公害が住民に与える影響を脇に置いた「30万回」議論は許されるものではありません。

3、「地方から仁川空港経由で外国に行く」は悪いことか?
 前原国土交通大臣は「今は日本にハブ空港がないから、韓国の仁川空港経由で外国に行く人がいる」と言います。確かに、地方空港から仁川空港に路線があり、その方が便利で安ければ、それで良いのではないでしょうか。地方空港も活用できますし。ただ、それがいつまで続くかが問題なのではないでしょうか。地方空港から韓国や中国への路線は就航したり、撤退したり、と激しく変わります。地方空港から韓国や中国に観光に出かける日本人が少なくなったり、逆に韓国や中国から日本に来る人が少なくなれば、赤字路線となり、地方空港の自由化の中ですぐに撤退してします。

 成田空港の国際線の全てを羽田空港に移転することは不可能です。とすると、羽田空港から便利に外国に行ける人も限られます。ですから、今は「羽田空港ハブ化」を声高に言う時ではなく、羽田空港と成田空港をいかに効率的に活用するかを、騒音や温暖化問題やアクセス問題も含め、真剣に考えることが重要なのではないでしょうか。

@「『30万回』合意を1日も早く」と前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日成田市で開かれた「平行滑走路2500m供用開始記念式典」に出席し、挨拶の中で「年間発着回数30万回が1日も早く地元の合意を得られるよう期待する。」とのべ、式典後、記者団に対し「成田が国際拠点のお兄さんとして先導的な役割を果たし、羽田空港の活用も含めて航空需要に対応することが国策として必要」と語りました。

@共生財団のページに「20年度結果」が載りました
 成田空港地域共生財団のページに「平成20年度成田国際空港周辺航空機騒音測定結果(年報)」が全文掲載されました。概略はこのページに載せましたが、詳しくはこれを見て下さい。

@日本航空が12月7日から成田=ロンドン線を1日1往復に減便
 日本航空はこのほど、現在1日2往復運航している成田=ロンドン線を12月7日から、1日1往復とするにすることになりました。

@デルタが成田=サイパン線を期間限定で増便へ
 デルタ航空は来年1月1日から3月27日までの期間限定で成田=サイパン線を1日1往復増便して、1日3往復にすることになりました。

@関西空港の冬季旅客便が前年比で2%減に
 関西空港会社は昨日、冬季スケジュールの旅客便が12月のピーク時で、前年同期比2%減の週599便となることを明らかにしました。外国航空会社の新規就航が相次ぐことを好材料としていますが、日本航空の撤退が現実化すると、より厳しい状況になる、としています。


*10月20日

@成田市長と芝山町長が森田知事と会談
 今日午前、小泉成田市長と相川芝山町長は千葉県庁を訪れ、森田知事と会談しました。これは、森田知事と前原大臣の会談においての「合意」について真意を聞くものでした。森田知事は「成田空港は国際線の基幹空港と確認した」と強調しました。これに対して小泉市長は「羽田は本当にハブになりうるのか。国際空港の中心は成田で、羽田は補完するというのが現実的だ」とし、合理的な棲み分けが出来るかどうかに不安を表明しました。

@千葉県経営者協会が前原大臣に「成田は国際線基幹空港」維持で要望書
 千葉県経営者協会は昨日、「一体的運用に反対しないが、成田空港を国際線の基幹空港とするよう」に求める要望書を前原国土交通大臣に提出しました。この中で、(1)首都圏のハブ機能の強化、(2)首都圏国際線需要予測を明らかにする、(3)国際線ハブ機能の分担について、千葉県を初め地方も入れて協議する、などを要望しています。

@浦安市長が羽田24時間化の騒音について知事に申し入れ
 松崎浦安市長は今日午前、森田知事を訪れ「前原大臣との会談で『羽田空港国際線24時間化を歓迎する』」としたことについて、「浦安市などが深夜に被る騒音問題が置き去りにされており、地元の意見に十分耳を傾けて行動するよう」求める申し入れ書を手渡しました。会談後、松崎市町は「市民の安眠を考えると、軽々な発言と言わざるを得ない」と批判しました。

@藤井財務大臣がタスクフォースから説明聞く
 藤井財務大臣と前原国土交通大臣は今朝、閣議前に都内ホテルで会談し、日本航空の再建問題について話し合いました。この席には「JAL再生タスクフォース」の関係者も同席し、再建の筋道として(1)裁判所の監督下で再生手続きを進める法的整理、(2)金融機関の債権放棄などを柱とする私的整理、の二通りの方法があり、どちらにしても公的資金による支援が必要になる、と説明した模様です。藤井財務大臣は会談後に、「今日は説明を聞いた。時間も切迫しているので、数日中に前原大臣と再度協議する。」と述べました。

@都内在住の36才女性が死去
 川崎市は昨日、東京都内在住のインフルエンザA型(H1N1)に感染した36才の女性が肺炎で死去した、と発表しました。女性には糖尿病と喘息の基礎疾患があった、とのことです。国内28人目の死亡となります。


*10月19日

@銀行団は素案受け入れを保留
 昨日、「JAL再生タスクフォース」と銀行団との協議が行われました。この席で、JAL再生タスクフォースの素案について銀行団側は「具体性が乏しく、このままでの受け入れは困難」との態度を表明しました。

@JAL再生タスクフォースが再生計画を前倒しへ
 銀行団との協議の後、JAL再生タスクフォースのメンバーは「11月末まで」としていた再建計画決定について、「10月末までにまとめ、11月初めから実行に移したい。」と記者団に語りました。

@日航子会社の統合・売却で4000人を削減へ
 JAL再生タスクフォースの再建計画で現在約110ある子会社を統合や売却で50以下にし、これによって、約4000人を削減する事が盛り込まれています。売却は「JALホテルズ」や「北海道エアシステム」などが上げられています。

@全日空が中国発で日本国内4路線をセットとした新運賃
 全日空は中国発で日本の国内線を最大で4区間利用可能な新運賃「日本全景遊」を今年末までの期間限定で発売します。例えば、北京発のエコノミークラス利用の場合、79300円となります。

@新インフルエンザ・発症から死亡まで平均5.8日
 厚生労働省は17日、医療従事者を対象に「新型インフルエンザによる重症患者の治療に関する研修会」を開きました。この席で、10月8日までの死亡22例についてのとりまとめを発表しました。これによりますと、発症から死亡までの平均日数は5.8日、入院から死亡までは同4.5日となっているそうです。「非常に早い経過で死亡に至っている。」としています。


*10月18日
@成田空港圏自治体連絡協議会の「羽田空港の国際ハブ空港化発言に関する申入書」を「解説と資料のページ」に載せました
 成田空港圏自治体連絡協議会が15日に前原国土交通大臣に提出した「羽田空港の国際ハブ空港化発言に関する申入書」を「解説と資料のページ」に載せました。なお、「成田空港周辺市町議会連絡協議会」からもほぼ同趣旨の申し入れ書が提出されています。

@日本旅行業協会が保安サービス料の導入見直しを要望へ
 今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、日本旅行業協会(JATA)は成田国際空港株式会社が11月16日に導入を表明している「保安サービス料」の導入を見送るように国土交通省に要請することになりました。現在の空港使用料と同じようにチケット代金と一緒に徴収する事になり、準備が間に合わないことや旅客から「2重取り」としてトラブルになることを懸念しています。ただ、記事では導入そのものの見送りか、時期の延期を要請するものかは分かりません。

@日本航空がエンブラエル170型機を13機追加導入検討
 日本航空は国内線の運航を効率化するために、ND90型機を2014年までに退役させ、代わりにエンブラエル170型機を追加で13機導入する検討に入ったことが昨日分かりました。座席数が少なく、燃料効率の良いエンブラエル170型機に換えることにより、運航の効率化を図るため、とのことです。

@羽田空港建設費借入金の借り換えを検討・国土交通省
 国土交通省は16日、羽田空港の過去の建設事業にかかる借入金について、財政投融資で借り換える方向での検討に入りました。これにより、年間約1000億円の償還金負担を抑えて、羽田空港の着陸料軽減に当てたい、としています。しかし、財務省は難色を示すものと見られます。


*10月17日

@東側誘導路の使われ方を見てきました
 13日に成田空港に行きましたが、その際に、新しい東側誘導路がどのように使われているのか第2ターミナルから見てきました。成田国際空港株式会社の説明で聞いたように、「東側誘導路は出発機専用」、「従来の誘導路は到着機専用」として使われていました。第2ターミナルの駐機場からは出発する場合、従来の誘導路が平行滑走路に近いのですが、大回りをして東側誘導路を使っていました。「東側誘導路は出発機専用」、「従来の誘導路は到着機専用」は南風で南離陸の場合も変わらないそうです。ただ、南風の場合は平行滑走路の北端に行くために、東側誘導路から平行滑走路南端で滑走路を横断することになります。この時に、着陸機の誘導電波を遮ることになり、着陸態勢の航空機がある場合は横断できず、タイミングを待つことになります。
 使われているようすを動画で撮ってきましたので、下に載せておきます。ただ、約11分の動画になりますので、覚悟して下さい。ルフトハンザ航空機が着陸して、全日空機が2機離陸していきます。第2ターミナルからは見えませんでしたが、1機目の全日空機が離陸した後で、ルフトハンザ航空機が「への字」部分を通過するのを待って、2機目の全日空が離陸していきました。誘導路の使われ方が良く分かると思います。第2ターミナル展望デッキのフェンスの窓からカメラを差し出して撮っていますので、揺れが激しいのは勘弁して下さい。

@「羽田ハブ化」発言に抗議相次ぐ・民主党県連も
 千葉県市長会と同町村会は昨日、国土交通省を訪れ辻本国土交通副大臣に前原大臣の「羽田ハブ化発言」への抗議を込めた要望書を手渡しました。要望書では「地元に十分な説明がない政策変更は厳に慎むべき」としています。会談後に同会の副会長である千葉市川市長は「今までとは全然方向の違う発言。きちっとした抗議を申し上げるために来た。来週にも総会を開き、新たな行動を起こしていきたい」と述べ、また、森田千葉県知事に対しても「どのような発言があったか分からない。」と不快感を示しました。
 また、民主党千葉県連も昨日、前原大臣に対して、「成田と羽田の役割を明確にすること」「県民への説明を行うこと」とする申し入れ書を送付しました。申し入れ書の中で「大変驚いた。空港建設と反対闘争の経緯、騒音公害と危険性のほとんどを千葉県が担っていることをご理解いただいていないのではと危惧した」と述べています。

@日本航空が廃止予定の成田=サンパウロ線などの復活を検討
 日本航空が再建計画の中で「廃止する」としていた国際線21路線の中で、成田=サンパウロ線・成田=高雄線など5路線を復活する方向で検討していることが明らかになりました。成田=サンパウロ線はオリンピックの開催がサンパウロに決まったため、需要が旺盛になる、との判断したためとしています。

@日本航空再建に「企業再生支援機構」の活用を検討へ
 政府は日本航空再建のタスクホース素案に対して、財務省とメインバンクである日本政策投資銀行が「受け入れ困難」との意向を固めたことを受けて、これに代わって過剰債務企業を支援対象とする「企業再生支援機構」を活用する案を検討し始めました。

@S&Pとムーディーズが日本航空を格下げ
 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は昨日、日本航空と日本航空インターナショナルの長期会社格付けを「B+」から「B-」に2段階引き下げたことを明らかにしました。また、ムーディーズ・インペクターズ・サービスも昨日、日本航空インターナショナルの発行体格付けを「Ba3」から「B1」へ1段階引き下げたことを明らかにしました。

@全日空が12月〜1月の燃油サーチャージャーを継続へ
 全日空は昨日、12月〜1月の国際線の燃油サーチャージャーについて、10月〜11月と同じにすることを明らかにしました。


*10月16日

@「国際線の基幹空港と言う言葉をいただけた」成田市長
 成田空港圏自治体連絡協議会は昨日夕方、国土交通省に前原大臣を訪ね要望書を手渡しました。この会談後に会長である小泉成田市長は「(前原大臣から)成田は国際線の基幹空港だという言葉をはっきりいただいた」と述べました。

@森田知事の対応に地元は不満
 14日の森田千葉県知事と前原大臣との会談について、地元では戸惑いと不安が噴出しました。15日に開かれた成田空港圏自治体連絡協議会では「前原大臣の言っていることは変わっていない。」、「知事は何に『安心した』のか。」、「『合理的棲み分け』とはなんなのだ。」、「『国際線基幹空港は成田』とはっきり言ったのか。」などの意見が相次いだそうです。
【コメント】森田知事は衆議院に当選したときは選挙区の品川区で「羽田空港を国際空港にする。」と訴えて当選した人ですから、当然なのかも知れませんね。

@NAA子会社元社員がアスベストで労災認定
 成田国際空港株式会社は今日、子会社の元社員がアスベストによる労災認定を受けていたことを明らかにしました。この社員は昨年6月に肺がんで死亡しましたが、昨年12月に労働基準監督署からアスベストによる労災を認定されていました。成田空港会社と子会社も含めてアスベストによる労災認定は初めてになります。この元社員は子会社の「NAAファシリティーズ」で給水施設の管理に従事していましたが、この機械室の壁にアスベストが断熱材として使用されていました。また、公表を10ヶ月も遅らしたことについて同社では「社内の調査に時間がかかったこと。厚生労働省が今月末に公表する時期に合わせたため。」としています。

@「2500m化完成記念」のTシャッツを限定販売
 成田国際空港株式会社は今月22日の平行滑走路2500m化供用開始を記念したTシャッツを640枚造り、ウエブで販売することになりました。値段も2500円です。19日から売りだし、先着順になる、とのことです。

@全日空機がバードストライクで引き返す・福岡空港
 今日午後0時15分頃、福岡発石垣行きの全日空559便・B737-700型機が離陸上昇中に鳥と衝突しました。衝突により計器に異常が出たため、福岡空港に引き返し緊急着陸を行いました。点検したところ、速度などを測るピトー管に衝突した痕跡がありました。

@日本航空がJALウエイズの売却を見直しへ
 日本航空がJTBなどへの売却を検討していたJALウエイズの売却を見送ることになりました。これは再建策を検討している「JAL再建タスクホース」の再建案と食い違うため、とのことです。タスクホースでは観光路線をアジアの格安航空会社との連携で運航を維持するように求めています。

@横浜市の5才男児が死去・子供の死亡が相次ぐ
 横浜市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した市内の5才男児が重症肺炎と急性心筋炎で死亡した、と発表しました。12日に発熱し、13日に受診してタミフルを投与されましたが、症状が急激に悪化して死亡したとのことです。基礎疾患はなかったそうです。このところ、幼児の死亡が続いています。国内27人目の死亡例になります。

@保守点検怠り罰金・UAとUSエアウエイズ
 アメリカ連邦航空局(FAA)は14日、USエアウエイズが適切な保守点検を実施いていない航空機を運航していた、として540万ドルの罰金を課す、と発表しました。また、ユナイテッド航空に対しても同社の規定で定めた保守点検をしていないB737型機を運航していた、として380万ドルの罰金を課すことを発表しました。

@天然ガス混合の燃料でロンドン=カタール間を運航
 カタール航空は13日、天然ガスとジェット燃料をブレンドした混合燃料を使ったA340型機をロンドン=カタール線で商業運航しました。この燃料を使うと排気ガス中の硫黄の排出が少なくなる、とのことです。

@サウスウエスト航空の7〜9月期の赤字が大幅減少
 米国のサウスウエスト航空が15日発表した7~9月期決算によりますと、赤字が1600万ドルとなり、前年同期の赤字1億2000万ドルから大幅に縮小しました。旅客数が前年同月比で8.8%増となったそうです。