2010年3月後半の出来事


*3月31日

2月の日本人出国者が5.1%減と7ヶ月ぶりに前年割れ
 日本政府観光局(JNTO)によりますと、2月の日本人出国者数が前年同月比5.1%減となり、7ヶ月ぶりの前年割れとなりました。燃油サーチャージャーの復活や景気低迷による所得の減少などが響いている、とのことです。一方、訪日外客数は同62.9%増の大幅な伸びになりました。昨年2月が同41.3%減の大幅減少だったことの反動と、中国圏の春節が2月になった関係、とのことです。

@日本航空が今日で静岡空港から撤退
 日本航空は今日の静岡=福岡線最終便の運航を最後に静岡空港から撤退します。開港10ヶ月での撤退になります。搭乗率保証によりますと、静岡県は約1億4000万円を日本航空に支払わなければなりませんが、この早期撤退を「信義違反」として支払いを拒否する意向です。日本航空が撤退する静岡=福岡線はフジドリームエアラインズが運航しますが、日本航空との共同運航となります。

@フジドリームエアラインズが運航計画を発表
 フジドリームエアラインズは昨日、今後の運航計画を発表しました。それによりますと、6月1日より松本=新千歳線と松本=福岡線にそれぞれ1日1往復を運航します。これに機材をまわすために、現在1日2往復で運航している静岡=小松線を6月1日より、1日1往復に減便します。この路線の2月までの平均搭乗率は41.5%と低迷しています。特に、ビジネス需要の低迷が響いている、とのことです。


*3月30日

@「とてもじゃないが、がまんできない」とB滑走路直下の住民
 国土交通省と成田国際空港株式会社は28日から滑走路の運用方法を変えました(25日の出来事を参照)が、B滑走路南側の住民に電話で聞いたところ、「ひどいものだ。ひっきりなしに着陸機が来る。家に来た人と話をしていても、1分ごとに話が途切れてしまう。とてもじゃないが、我慢できない。山武市から来た人がびっくりしていた。これからどうしたらしいのか・・・。『南風の時にはほとんど飛ばない』と言うが、人間の体はそれで『調節がとれる』と言うものではないだろう。体を壊しても、『静かになったら治る』と言うものではないだろう。」と怒っていました。
【コメント】騒音の実態を教えて下さい。メールで送っていただけるとありがたいのですが。来たメールは載せたいと思います。メールは上にあるから送って下さい。

@7月にも全身スキャナー保安検査の実証実験
 国土交通省は今日、成田空港で7月にも全身スキャナー保安検査の実証実験を行うことを明らかにしました。約1ヶ月にわたり、一部の乗客に対して行う、とのことです。今回は3種類の全身スキャナー保安検査機を使って、性能などを見る予定とのことです。全身スキャナー保安検査については、体の輪郭がはっきり出てくるものもあり、「プライバシー保護の観点から問題がある」、と言う指摘もあります。3月27日の出来事で書いたようなトラブルも発生しています。このため、国土交通省では女性もメンバーに加えた専門家による実行委員会を4月に設置し検討を進める、としています。

@ビバマカオ航空が突然運航停止・日本人約160人がマカオに足止め
 マカオ政府は28日、ビバマカオ航空の営業免許を取り消しました。同航空は成田=マカオ線に定期チャーター便を運航しています。同航空の経営状態が悪化して、ジェット燃料の供給が止まり、26日から欠航便が出始めました。29日現在で機体のリース契約も解除されたようです。この事態を受けて、マカオ政府の今回の措置になったようです。現地には約160人の日本人が足止めとなっている、とのことです。

@B-787型機納入がまたも遅延か
 米国のウオール・ストリート・ジャーナル(電子版)は29日、全日空に今年末に初納入が予定されているB-787型機の納入がさらに遅れる可能性がある、と報じました。2月に発生した飛行中にエンジンが停止するなどのトラブル解決に時間がかかり、2月に予定されていたアメリカ連邦航空局(FAA)のテスト開始が延期になっている、とのことです。


*3月29日

@「27万回同意は10月よりも早く調整したい」平山専務
 26日に記者会見した成田国際空港株式会社の平山常務は「『30万回』の地元了承は今年の10月をメドに、と考えている。『27万回』についてはそれよりも早く調整したい。」と述べました。また、「A・B両滑走路からの同時離着陸は早ければ、2011年冬期ダイヤから始まる可能性がある。これができれば、『25万回』が可能になる。これを経て、2012年度に『27万回』が可能になる。『27万回』にかかる投資は約350億円と比較的少なくてすむ。」と述べました。

@泥酔し航空機エンジンを扇風機と間違え熟睡・インド
 27日朝、インドのデリー国際空港でエア・インディアの整備士が駐機場の航空機を点検していたところ、エンジンから人の足がぶらぶらと出ているのを見つけました。調べたところ、エンジン前部のブレードの前で泥酔した男が熟睡していました。この男性は泥酔してトラックの荷台に乗って空港内に入り、エンジンを巨大な扇風機と間違えて眠り込んだ、と話しています。インドではこのところ、日中の最高気温が40度近くまで上昇し、寝苦しい夜になっているそうです。ただ、デリー空港では先月にも滑走路上に泥酔した男が眠り込み、着陸しようとした旅客機が着陸をやり直す出来事があり、「空港警備に問題がある」と指摘されています。


*3月28日

@今日から22万回に拡大・滑走路運用は弾力的?
 今日から、年間発着回数が22万回に拡大されました。滑走路の運用が原則として「A滑走路を離陸専用・B滑走路を着陸専用(25日の出来事参照)とする」となっていましたが、これはかなり弾力的に運用されているようです。A滑走路では午前9時前後には3機ほど着陸していました。ただ、この3機は貨物機のようでした。貨物の駐機場に近いためにパイロットがA滑走路の使用を要求したのかも知れません。午前11時30分〜45分の15分間には連続して9機が離陸しました。間隔は平均すると1分40秒ほどになります。さらに、午後2時半頃には離陸機と着陸機が入り交じっていました。
【コメント】この調査は自宅のパソコンで行っています。下の写真のように、左側に「ホテル日航成田」に設置されているライブカメラをブラウザで出し、右に別画面で成田国際空港株式会社の「騒音値リアルタイム表示」を出しておくと、A滑走路の離着陸の様子が分かり、その航空機による騒音値もつかめます。ライブカメラの画像が小さいのが苦労の種です。ライブカメラ画面上の右にあるレーダーは第2空港監視レーダーのようです。成田空港周辺のライブカメラは、今のところ、このホテル日航成田のものしかないようで、B滑走路については全くつかめません。どこかで設置してくれないかな〜。

@「2010年夏ダイヤ定期航空会社別発着回数」が訂正されています
 25日に成田国際空港株式会社のページに載っていた「2010年夏ダイヤ定期航空会社別スケジュール発着回数」が訂正されているようです。どこが訂正になったのかはっきりしないのですが。

@「日本航空はさらに路線を縮小すべき」と前原大臣
 今日の読売新聞によりますと、前原国土交通大臣は同新聞のインタビューに答えて「日本航空はさらに路線を縮小させるべき」と述べ、この考えをすでに稲盛会長に伝えてある、とのことです。さらに、全日空が批判している、会社更生法申請後に新たな割引運賃を導入したことについて「国民の理解を得られない」と述べました。


*3月27日
@森田知事が成田空港プロジェクト会議でカジノを提案
 昨日、第3回成田空港緊急戦略プロジェクト会議が開かれました。この中で、緊急提言として(1)官民一体のPR強化(2)国際線乗り継ぎ便の充実とPR(3)入国審査施設の改善や外国人向け案内サービスの充実など「おもてなし」機能の向上(4)空港を利用した活性化、を4月からの柱とすることを決めました。また、森田知事は成田空港を利用する外国人向けのカジノの設置を提案し、次回会議までに各委員が意見をまとめることになりました。
【コメント】「金が入るなら、寺銭でも良いから、何でもやろう」と言うことなのでしょうか。知事は賭博の胴元みたいですね。

@「地元の提案で運用時間延長も議論している」と森中社長
 昨日の朝日新聞によりますと、成田国際空港株式会社の森中社長は9日、米国アトランタのデルタ航空本社を訪れた際に、「地元の後押しを得て30万回も視野に入ってきた」、「地元の提案で運用時間延長も議論しており、24時間対応の空港と遜色がなくなる」と強調し、引き続き成田空港を使ってくれるように要請しました。これに対し、デルタ航空幹部は「成田の有効性を今後も十分に利用させてもらいたい」と答えたとのことです。
【コメント】「地元の要請」とは言ってくれるね!と言う気持ちです。「30万回」も言い出したのは成田国際空港株式会社の黒野特別顧問ですし、「運用時間延長」も成田国際空港株式会社から持ちかけたものです。

@明日から成田空港の駅の検問員制服をブレザーに
 成田国際空港株式会社は明日から、成田空港内の各駅で身分を確認するための検問警備員の制服をブレザーにします。従来から、利用者の間で「取り調べを受けるようで、不快」との苦情が出ていました。

@JR成田空港駅で快速電車から異臭・千葉駅で運転打ち切り
 昨日午後0時50分頃、JR成田空港駅で折り返し逗子行きの快速電車の清掃員から「石油のような臭いがする」との連絡がありました。点検しましたが異常がなく臭いのする4両には乗客を乗せずに発車しましたが、この電車の運行を千葉駅で打ち切りました。乗客は後続の電車に乗り換えました。

@建設中の羽田空港国際線ターミナルで火災
 今日午前11時頃、羽田空港で建設中の国際線ターミナルに隣接する建設中の駅工事現場で火災が発生しました。激しく黒煙を噴き上げ、約700平方メートルを焼いてほぼ鎮火しました。この駅はモノレールと京急が使うものです。原因は工事用電球がショートしたものと見られています。羽田空港の航空機の運航には支障はありませんでした。

@日本航空が早期退職者募集を7500人に拡大
 日本航空は早期退職者の募集人員を4800人上積みして合計7500人に拡大する事になりました。年内に達成することにしています。関連会社の売却などによる削減も含めると、約2万人規模の削減になります。拡大し続ける赤字を止めるためには必要、と判断したものです。この他、さらに路線の縮小を進め、来年度の新規採用を取りやめます。なお、最大労組のJAL労働組合は給与の5%カットを受け入れました。

@日本航空関係3メガバンクが全ての債権買い取りを請求
 企業再生支援機構による日本航空の債権買い取りが昨日締め切られましたが、融資している3メガバンクの全てが債権の買い取りを請求しました。企業再生支援機構はこの3メガバンクに約5000億円の借り換えを要請するものと見られますが、日本航空のリストラの進展に不満を募らせているメガバンク側は「このままでは、借り換えに応じられない」としています。ただ、再建計画が固まるまでは今回の買い取り請求は撤回することが出来ます。

@「大阪空港は存続させ、活用する」前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日の記者会見で、大阪空港について「重要な空港として存続させ、活用させていただく」と述べました。また、「関西空港へのアクセスが劇的に改善されれば、廃港も視野に入れるが、そうなるには長い時間がかかる」と述べました。

@同僚女性職員の全身画像を全身スキャナーで撮影・ヒースロー空港
 ロンドンのヒースロー空港の25才男性職員が、保安検査用の全身スキャナーをたまたま通った同僚女性の全身スキャナー画像を撮影し、警察当局から厳重警告を受けました。この女性はショックを受け「この事件を考えるだけでも耐えられません。完全にトラウマです。仕事にも行かれない状態です。」と話しているそうです。

@BAの情報システム技術者をテロ支援で逮捕・起訴
 英国検察当局は26日、英国内で資金を集め、イエメンやバングラディッシュのテロ組織に送金していた、としてブリティシュ・エアウエイズの26才の情報システム技術者を逮捕・起訴したと発表しました。この男の自宅パソコンには暗号化されたデータもあり、保安検査などに関する情報もテロ組織に流されていた可能性がある、とのことです。


*3月26日

@岩国市議会が運用時間短縮要請決議
 岩国市議会は24日、現在午前6時〜午後11時になっている米軍岩国基地滑走路の運用時間を短縮し、午後10時までにするよう要請する決議を全会一致で可決しました。今月に入り、連絡なしで運用時間外の深夜・早朝の使用が5日間あり、市民からの苦情が出ていました。

@茨城空港でアシアナ航空機がオーバーラン
 21日、茨城空港でソウル発のアシアナ航空168便・A321型機が過走帯に約30mオーバーランし自衛隊が設置しているバリアの一部を破損するトラブルがありました。アシアナ航空側は空港事務所に「多少、オーバーランしたが、取り立てて問題はない」との報告を受けていましたが、事務所側は調査をしませんでした。23日になって自衛隊側から破損の事実を伝えられて、報告したものです。アシアナ航空のパイロットは「雨で止まりきれなかった」と話しているそうです。茨城空港での航空機トラブルとしては初めてのものとなります。

@日本航空が貨物専用機を使った航空貨物事業から撤退へ
 日本航空は昨日、10月末をメドに貨物専用機を使った航空貨物事業から撤退することを表明しました。航空貨物事業は旅客便の貨物室を使った事業のみにします。現在使用している貨物専用機・B747-400F型機7機(内2機はリース)とB767F型機3機(全てリース)は早急に売却先を探すことになります。航空貨物事業は赤字でした。右の写真は無塗装の日本航空貨物機・B767F型機です。

@企業再生支援機構が日本航空債権を買い取りへ
 企業再生支援機構は今日から日本航空の債権を主に非主力金融機関から買い取る受付を始めます。簿価ベースで約1900億円の債券を買い取る予定とのことです。

@日本航空が社員への無料航空券配布を凍結
 日本航空は社員に配布している国内線無料航空券の配布を当面凍結する方針を決めました。今後、この制度の見直しの可能性もある、とのことです。

@全日空の2月国内線旅客が2年5ヶ月ぶりに前年比プラス
 全日空が昨日発表した2月輸送実績によりますと、国内線旅客が前年同月比3.8%増となりました。前年同月比でプラスになったのは2007年9月以来、2年5ヶ月ぶりになります。国際線は同15%増となっています。

@全日空副操縦士がアルコール検査で基準値超え、22分遅れる
 昨日朝、福岡発羽田行きの全日空240便に乗務予定の副操縦士が乗務前の呼気アルコール検査で基準値を超えるアルコールを検出しました。このため、1時間後に再検査を行ったところ、基準値以下になったため、この副操縦士が乗務して22分遅れて羽田空港に向かうトラブルがありました。全日空では2008年にもアルコール検査で基準値を超えたために遅延した便を複数出しています。

@輸出額が前年同月比で45.1%増に
 財務省が24日発表した2月の貿易統計によりますと、輸出額が前年同月比45.1%の大幅な伸びになりました。この伸び率は過去3番目になります。しかし、前年がリーマンショックで大きく落ち込んだ反動です。輸出額そのものはリーマンショック前の年平均の約7割となっています。輸入額は同29.5%増でした。

@大阪府議会が「中長期的な伊丹廃港を考える」決議を採択
 大阪府議会は24日、「中長期的な伊丹廃港を考える」とする、「関西国際空港のハブ(拠点)化の実現を求める決議」を賛成多数で採択しました。一方、兵庫県議会は23日に「大阪空港の存続を求める」決議を採択しています。周辺自治体でも箕面市議会は「(関西、大阪)各空港の周縁地域がそれぞれの利便性、活性化を主張し続けることは空港の真の価値を阻害しかねない」「中長期的には大阪空港を廃港し、真に関西圏・大阪圏全体に活性化をもたらす未来のまちづくりの志向」とする廃港決議を採択し、豊中市議会は「大阪空港を人、物、情報が集まる重要な社会資源」「より積極的に空港の活性化に向けて取り組んでいく」との存続決議を採択しています。

@4月からの燃油サーチャージャー据え置きは8社のみ・外国航空会社
 国土交通省は24日までに申請のあった4月からの燃油サーチャージャー額で、外国航空会社57社の内、8社が据え置き、残りの49社が値上げすることを明らかにしました。

@BA乗務員組合が第2波ストを27日から予定
 ブリティシュ・エアウエイズの客室乗務員組合「ユナイト」は27日から4日間の第2波のストライキを計画しています。会社側は前回のストライキに参加した組合員にたいし、同社便を無料、または、格安で利用できる特典を永久に取り消すと文書を出したそうです。

@米国とEUが航空自由化協定を拡大で合意
 米国とEUは25日、航空自由化協定を拡大することで合意しました。合意により、米国で航空会社への外国資本の出資を25%に制限していることと、EUで同過半数未満に制限している法律の改正を目指します。これが実現しますと、米国とEU域内の航空会社同士の合併が可能になります。

@09年の紛失手荷物が約2500万個に・3.8%が持ち主に戻らず
 国際航空情報通信機構が25日に発表した航空手荷物に関する報告によりますと、2009年1年間に世界の空港で紛失した手荷物の数は2500万個に上り、航空業界に25億ドル(約2300億円)の損失を生じさせました。原因の半数は乗り継ぎの際の取扱ミスだった、とのことです。また、3.8%は持ち主が名乗り出なかったり、盗まれたりして持ち主の手に戻らなかった、とのことです。

@B737型機のトラブルで乗客が大騒ぎ・中国
 中国で23日夕方に北京を出発し武漢に向かった中国東方航空245便・B737型機が貨物室の消火装置の故障で中途着陸しました。トラブルの修理を行っていたところ、この機体が政府命令で飛行停止となっている機体(3月18日出来事参照)と同型機であることを心配した乗客が騒ぎ初め、機体の交換を要求しました。ところが、交換した機体もB737型機であったため、乗客が「機体が同じじゃないか」と騒ぎ、結局、乗客代表が機内に入り前の機体と違うことを確認して3時間遅れで出発する出来事がありました。

@イベリア航空がBAとの合併合意書に署名へ
 イベリア航空は25日、ブリティシュ・エアウエイズとの合併に関する基本合意書に署名することになりました。一方、ブリティシュ・エアウエイズ側も数日中に同様の措置をとる見通しです。


*3月25日

@第37回騒音対策委員会が開かれました
 昨日午後、第37回騒音対策委員会が開かれました。詳しくは後ほど報告しますが、本会が要請した健康調査について、成田空港会社は「住民からの要望があれば、周辺市町村とも相談して検討する」との回答でした。
【コメント】「住民が希望すれば」と言いますが、「成田空港を離発着する航空機の騒音が住民の健康に害を与えていないかどうかを調べるのは、国と成田空港会社の基本的な責務」と思うのは間違っているのでしょうか。

@成田空港会社の中期計画「2012年度に27万回を目指す」
 成田国際空港株式会社が昨日明らかにした2010年度〜2012年度の中期計画によりますと、「2012年度までに年間発着回数27万回を実現することを最大のテーマとする」としています。ただ、実際の計画を見ますと下記のようになっており、2012年度の発着回数を21.6万回と見込み、総旅客数も3450万人と控えめなものとなっています。

成田空港航空需要予測
 
2010年度
前年比
2011年度
前年比
2012年度
前年比
総発着回数
20.7万回
101.8%
21.2万回
102.1%
21.6万回
102.1%
総旅客数
3310万人
111.3%
3380万人
102.4%
3450万人
101.9%

【コメント】今回の需要予測は「需要願望」とも言える、従来の需要予測と違って、現実的なものとなっているように感じます。しかし、2012年の発着回数の予測が「21.6万回」なのに、「2012年までに27万回の発着が可能になるように整備を進める」というのは何なのでしょうか。あまりにも格差がありすぎるのではないでしょうか。確かに、予測を超えた需要があるかも知れませんが、それにしても、大きすぎるのではないでしょうか。

@順調な回復・2月運用状況
 成田国際空港株式会社が昨日発表した成田空港の「2月空港運用状況」によりますと、国際線旅客が前年同月比7%増、国内線旅客が同31%増、輸出貨物量が同75%増、輸入貨物量が同25%増と順調な回復を見せています。貨物量は2007年水準にもう少しとなっていますが、旅客数は2007年水準には差があり、2005年水準にも達していません。

@28日からはB滑走路を原則着陸専用、A滑走路は離陸専用に
 28日から年間発着枠が22万回になりますが、これに合わせて、原則的にA滑走路を離陸専用・B滑走路を着陸専用として運用するとのことです。ただ、騒音の関係から午前6時〜7時はA滑走路のみを離着陸ともに使用し、午後8時〜11時までは便数を制限し、使用滑走路を便毎に指定するとのことです。また、A380型機などは離着陸ともA滑走路を使用します。さらに、現行の1日当たりの発着回数546回を28日以降は604回としますが、今後は1日当たりでカウントするのではなく、週単位で4288回の発着回数を守ればよいことになるそうです。
【コメント】これによって、周辺地域の騒音も大分変わることになります。北向きの風の時には、南側のB滑走路飛行コース直下地域が着陸機・北側のA滑走路飛行コース直下地域が離陸機の騒音に絶え間なくさらされることになります。従って、南側のA滑走路飛行コース直下と北側のB滑走路飛行コース直下地域ははほとんど飛行機が飛ばなくなります。南向きの風の時にはこの逆になります。

@「日本の最大拠点は成田であり続ける」とキャセイ日本支社長
 昨日の航空新聞社「WING DAILY」によりますと、キャセイ航空の日本支社長は同社のインタビューに答えて、「羽田空港の枠が確保できれば、羽田=香港線を2往復運航したい。」と表明しました。また、成田=香港線との関係については、「その場合でも、成田空港の現行1日6便体制を維持したい」と述べ、「キャセイ航空ネットワークにおける日本の最大拠点は成田であり続ける」と述べました。

@千葉県が成田空港の外国人向けにカジノを検討へ
 今日の「日テレニュース」によりますと、千葉県は成田空港を利用する外国人客を対象としたカジノを導入する検討を始める、とのことです。カジノは日本国内では違法ですが、外国人のみを対象として導入できないかを研究グループで研究するとのことです。


*3月23日

@明日、第37回騒音対策委員会に出席しますので、更新できません。

@フェデックス事故から1年・滑走路脇で追悼式
 フェデックス機の炎上事故から今日で1年となりましたが、今日、滑走路脇の事故現場付近で追悼式典が行われました。式典には森中社長など関係者が出席し、安全への誓いを新たにしました。

@強制送還のガーナ人が機内で暴れ、制止された後に死亡
 成田空港で昨日午後3時頃、強制送還のためにカイロ行きのエジプト航空機に搭乗した45才のガーナ人男性が機内で暴れました。東京入国管理局の職員2人が制止しましたが、直後にぐったりし、病院に搬送され、死亡が確認されました。警察は職員から事情を聞くとともに、司法解剖を行う予定です。

@マカオ航空が28日から成田=マカオ線に週3便で就航
 マカオ航空は28日の夏期ダイヤから成田=マカオ線に週3便で就航します。この路線にはビバマカオ航空がチャーター便を運航していますが、定期便の運航はマカオ航空が初めてになります。

@「羽田に強い関心はあるが、成田が国際線の拠点」UA太平洋地区副社長
 ユナイティド航空の太平洋地区副社長は19日、「羽田路線には強い関心を持つが、見通しうる将来のなかでは、空港の規模の問題からいって成田が国際線の中心であり続ける。羽田の国際線ゲート数は10ヶ所程度のはずだが、成田はスターアライアンスだけでも20ヶ所以上ある。」と述べました。

@ベテランパイロットが脚だし操作を失念・F15戦闘機胴体着陸事故
 航空幕僚監部は19日、昨年12月4日小松飛行場で飛行訓練を終了した第6航空団第306飛行隊所属のF-15J戦闘機が胴体着陸した事故について調査結果を発表しました。それによりますと、「着陸等の手順のひとつひとつを意識せず自動的に処理出来るレベルにまで熟練した操縦者は、『注意の逸れ』等により手順が欠落した場合、自分自身では気づきにくい特性があるため」に脚だし操作を失念したことが原因としています。脚だし操作の警報音は鳴っていましたが、他の音と重なってパイロットには聞こえなかった可能性があり、今後、警報音を改良するそうです。このパイロットはこの日、9機編隊の統制編隊長でした。
【コメント】旅客機の場合は操縦士が複数ですから、お互い点呼による点検がありますが、戦闘機のパイロットは1人ですので、「慣れ」によるヒューマンエラーがあるのでしょうね。

@空港環境整備協会が健康調査に約2000万円計上
 空港環境整備協会は19日、平成22年度事業計画を明らかにしましたが、その中で、「健康に関する調査・研究 、航空環境と健康に関する疫学的研究の他、航空機騒音の睡眠に及ぼす影響調査等」に1946万2000円を計上しています。また、受託事業として「空港周辺における航空機騒音の実態調査等」、さらに、【航空の安全事業助成の実施】として(財)航空医学研究センターが行う「航空医学問題に関する研究事業」に助成する、としています。

@運航乗務員の乗ったタクシーが追突され2時間半遅れる・出雲空港
 今日午前6時頃、島根県松江市の国道で日本航空の機長と副操縦士が乗ったタクシーがトラックに追突されました。機長と副操縦士は痛みを訴え病院で検査と治療を受けました。日本航空では代わりの機長と副操縦士を派遣しましたが、7時35分出発予定の出雲発羽田行きの日本航空1662便が約2時間30分遅れました。

@黄砂で欠航、遅延が多数・21日の那覇空港
 21日、沖縄県では黄砂の影響で視界が極端に悪くなりました。那覇市でも午前11時頃には視程が1.5Kmまで落ちました。那覇空港ではこの日の午後5時30分現在で6便が欠航し、63便に遅れが出ました。

@全日空が10年と11年度に46機を導入
 全日空が発表した機材計画によりますと、2010年度と2011年度の2年間でB-787型機を20機、B777-300ER型機を4機、B767型機を9機、B737-800型機を7機、DHC8-400型機を4機の合計46機を導入する、とのことです。

@モスクワのドモジェドボ空港近くに旅客機が墜落・8人負傷
 22日未明、モスクワのドモジェドボ空港から約1.5Km の森林にアビアスタル・ツー航空のツポレフ204型機が墜落しました。この航空機はモスクワから乗客をエジプトに搬送した折り返しの回送便で乗客は乗っていませんでした。乗員8人が負傷し、3人が重体とのことです。当時現地は悪天候で視界が悪かった、とのことですが、エジプトに向かう際にも機体の不具合で引き返し、整備して出発していた、とのことです。

@BAの客室乗務員組合ストが終了・双方が「成功宣言」
 ブリティシュ・エアウエイズの客室乗務員組合「ユナイト」による3日間のストライキが終わりましたが、労使の双方が「成功宣言」を出しています。労組側は「英国発の長距離便のほとんどは乗客がいない『幽霊フライト』だった」として、「ストライキは成功した」としています。一方、会社側は「1〜2日に長距離便の78%と短距離便の50%を運航した。現在出発している便の多くは満席だ。」として、こちらも「スト対策は成功した」としています。


*3月22日

@「ラブコン返還は基本的に歓迎すべきこと」・読者からのメール
 昨日載せた嘉手納ラブコン返還についてのメールに、別の読者から下記のようなメールが届きました。「色々な見方がある」と言うことで載せておきます。

 聞いた話によると、米軍の管制官と一緒に仕事をするのは確かです。しかしそれは、彼らにしかできないであろう専門的な部分だけでありますし、空域の主権は日本側に移される事は間違いありません。
   (中略)
 管制業務=航空機の安全及び効率的な運航(軍民問わず)は、返還される事によって本土のそれと何一つ変わらなくなります。それだけでも日本の航空にとっては願ってもない事です。
   (中略)
 これからは、管制業務の場所も那覇空港の隣に移され、今まで職場の雰囲気が日本人がアウェーだったのがホームになります。(表現が正しいかどうか・・・)
 とにかく、嘉手納返還によって、主権が日本に移り、日本の航空関係者、沖縄県民、利用者にとって大きな利益となります。
@日本航空機がオイル漏れで引き返す・広島空港
 昨日午前9時20分頃、広島発羽田行きの日本航空1600便・A300型機が離陸直後に翼などを動かす油圧系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は広島空港に引き返し、約45分後に無事着陸しました。点検したところ、オイル漏れが見つかりました。乗客は代替機で羽田空港に向け出発しました。

@日本航空が契約客室乗務員の給与も3%引き下げへ
 日本航空は契約客室乗務員の給与を4月から3%引き下げる方針を固めました。正規客室乗務員は5%の引き下げを決めていますが、契約客室乗務員の給与は正規に比べて低いことから、下げ幅も3%とする、とのことです。また、一時金にあたる夏冬の精勤手当てについても減額を検討するとしています。

@インド国内線で爆弾を発見・到着後で無事に処理
 インド南部ケララ州トリバンドラムの空港に21日到着したキングフィッシャー航空の旅客機の貨物室から爆発物が見つかりました。インドでは、「アルカイダがハイジャックを計画している」との情報があり、空港でも警戒レベルを上げており、バンガロールを出発した同機がトリバンドラムで乗客を降ろした後、積み荷検査をしたところ不審なバッグの中に入っていたものです。爆発物は新聞紙にくるまれたクリケットボール大でしたが、起爆装置はついてなかったそうです。


*3月21日

@「嘉手納ラブコン返還は現状と大差ない」・読者からメール
 19日に書いた嘉手納ラブコン返還について、読者の方から下記のようなメールでの指摘がありました。メール全文を載せておきます。貴重なご指摘、ありがとうございました。

 3月19日記事の沖縄ラプコンの返還に関する記事ですが、正確ではありません。
 記事では、「これで一安心」のような表現ですが実際は違います。
 確かに返還されて、嘉手納ではなく、那覇空港内の管制室でコントロールしますが、4月1日からはその管制室に今までいなかった嘉手納のスタッフ、つまり駐留米軍がその席に座ります。これは国土交通省の記事にも書いてあります。またそれを条件に返還されるものです。

 つまり、空域は返還されますが、実態は今までどおりです。

@日本人ツアー客の集団腹痛で離陸を一時中止・ミュンヘン空港
 現地時間の20日午後、ドイツのミュンヘン空港を成田に向けて離陸しようとしていたルフトハンザ航空714便で約80人の日本人ツアー客の内の約25人が激しい腹痛や吐き気を訴えました。このため、同機は離陸を一時中止してターミナルに戻りました。23人が病院に搬送され、残りのツアー客も22日までにミュンヘンに滞在して様子を見ることになりました。重症者はいない、とのことですが、原因は判明していません。同ツアーはロンドンからミュンヘンについて2日間滞在したとのことです。同便は約3時間遅れで、日本時間の今日午後2時34分に成田空港に到着しました。

@昨日の強風で4便が羽田空港などに着陸・成田空港
 昨日、成田空港では強風が吹き荒れ、午後0時頃にはホノルル発成田行きのJALウエイズ75便・B747-400型機が着陸をやり直すなどの影響がでました。また、キャセイ航空機など4便が目的地を変更して羽田空港などに着陸しました。関東に吹き荒れた今日未明の強風による大きな影響は成田空港にはなかったようです。運用時間開始の午前6時頃には風もやや収まりました。

@岩国爆音訴訟で健康被害調査と独自騒音測定実施へ
 「岩国爆音訴訟」原告団と支援する「岩国爆音訴訟の会」は昨日、爆音による健康被害の調査と独自の騒音測定を始めることを決めました。健康被害調査は原告全員を対象に爆音の聴力への影響、血圧などへの内科的影響、精神へ与える影響などを調べる、とのことです。

@一昨日と同じB737型機が同じフラップで不具合
 昨日午後1時頃、那覇発宮古行きの全日空1723便・B737-500型機が宮古空港への着陸態勢に入ったところ、主翼のフラップに不具合が発生し、那覇空港に引き返しました。この機体では19日にも主翼フラップが故障し、修理したばかりでした。
【コメント】中国では「B737型機の昇降舵に、異常振動が起こる可能性があるので、点検・補修がすむまでは飛行を中止するように」と命令が出ています。(3月18日の出来事を参照)日本のB737型機は大丈夫なのでしょうか。この件ではボーイング社も「中国当局に協力する」と表明しています。

@ボーイング社がB777型機とB747型機増産を前倒しへ
 ボーイング社は19日、B777型機とB747型機の増産計画前倒しを発表しました。B777型機を現在の月産5機から7機に増産する時期を、当初の2012年初めから2011年半ばに前倒しし、B747型機を現在の月産1.5機から2機に増産する時期を2013年半ばから2012年半ばに前倒しします。理由として「2011年には世界の航空会社の収益が持ち直して、2012年以降に旅客機需要が拡大する」としています。


*3月20日

@全日空が7月に成田=ミュンヘン線を開設へ
 全日空は昨日、2011年度までの経営計画を発表しましたが、その中で、2010年度中に国際線を現在の約1.5倍に拡大する計画を明らかにしました。成田空港関係では7月に成田=ミュンヘン線を開設し、日本航空の国際線改廃を見極めながら、成田からアジアへ4路線、欧米に2路線を開設する、としています。

@「今後も成田を拠点として行く」・NCA経営企画部長
 今日の毎日新聞によりますと、日本貨物航空の経営企画部長は同新聞社のインタビューに答えて、今後も成田空港を拠点として事業を強化することを明らかにするとともに、「成田と羽田の将来像は」との問いに、「羽田は充実した国内線ネットワークを中心として、国際線が加わったハブ機能が出てくると思う。成田は今後も国際線中心の空港として重要な役割を果たし続けていくだろう。」と述べました。また、成田空港の使い勝手について「世界では24時間運用が当たり前だが、成田は午後11時から午前6時は発着できない。」と不満を述べました。

@ブリティシュ・エアウエイズの客室乗務員組合がストに突入
 ブリティシュ・エアウエイズの客室乗務員組合「ユナイト」は労使交渉が決裂したことを受けて、現地時間の20日0時からストに入りました。前半の20〜22日にロンドンを出発する成田線は欠航となる見通しです。全体ではこの3日間に運航予定だった約1950便の内約1100便が欠航となる見通しです。

@成田空港会社が「ビッグプレゼントキャンペーン」
 成田国際空港株式会社は「発着回数22万回への拡大」や「成田スカイアクセス」を記念して「便利に!快適に!進化する成田 空港からビッグプレゼント Power up ! NARITA サンクスキャンペーン」を実施します。当選者には往復航空券などがプレゼントされます。

@29日に「22万回記念イベント」を実施
 成田国際空港株式会社は29日に成田空港の第1ターミナル南北ウイングと第2ターミナルにおいて、記念品を配布する「22万回記念イベント」を実施します。大看板も設置するそうです。

@全日空の2010年3月決算で650億円の赤字予測
 全日空は昨日、2010年3月連結決算で営業赤字が650億円に上る見込み、と発表しました。前回の予測では200億円の赤字でした。通期での赤字は7期ぶりとなります。旅客需要の回復が予想よりも遅れていることが原因です。特にビジネス需要回復の遅れが響いている、とのことです。これを受けて、合理化を進め、現在7社の体制を7月にエアジャパンとANA&JPエクスプレスを統合し、10月にエアーニッポン・エアネクスト・エアセントラルの3社を統合し、2011年度に全日空とエアーニッポンを統合して3社体制とする、としています。2011年3月通期では420億円の黒字を目指します。

@全日空機がフラップ不具合で那覇に引き返す
 昨日午後1時30分頃、那覇発石垣行きの全日空1767便・B737-500型機が石垣空港への着陸態勢に入ったところ、主翼のフラップに不具合が発生しました。このため、同機は那覇空港に引き返し、約1時間後に無事着陸しました。石垣空港の滑走路が1500mと短いために、安全のため3000mの滑走路を持つ那覇空港に引き返したものです。この便と折り返し便が欠航となりました。

@全日空が羽田=徳島線再開を10月31日に前倒し
 全日空は昨日、運休していた羽田=徳島線の再開を、当初の来年4月から今年の10月31日にすることを明らかにしました。理由として「新幹線などの競合がなく、需要が見込める路線。地元自治体から強い要望を受けていたので調整した」としています。1日3往復を予定しています。

@台湾・高雄でハチの糞を飛行機からの汚物と間違え苦情殺到
 台湾・高雄市の住宅街で19日、黄色がかった粉が空から降り注ぎ、洗濯物などが汚れました。住民はこれを「飛行機が汚物を漏らしたもの」として、地元当局に苦情が殺到しました。環境局で調べたところ、粉の正体は大量のハチがばらまいた糞だったことが判明しました。


*3月19日

@成田=コロンボ線の週2便増で合意・航空協議
 16日と17日にスリランカのコロンボで開かれていた日本とスリランカの航空当局者協議で今月28日以降、成田=コロンボ線で双方が週2便増便できることになりました。成田=コロンボ線は現在スリランカ航空が週3便で運航しています。日本側は就航していません。スリランカ航空の増便も来年になるようです。その他、首都圏を除く自由化で合意しましたが、羽田空港については議題にならなかった、とのことです。

@嘉手納ラブコンの31日返還で合意
 昨日開かれた日米合同委員会で、沖縄本島空域の航空機進入管制業務(嘉手納ラブコン)を31日に日本側に返還することで合意しました。これにより、那覇空港で米軍機の発着も把握できるようになり、民間機の円滑な運航が可能となります。

@大阪空港廃港決議で府議会自民党と公明党が合意
 大阪府議会の自民党と公明党は今日、「大阪空港の廃港を中長期的に考える」とする内容の決議を今府議会に提出することで合意しました。府議会では自民党と公明党で過半数を占めることから24日の最終日に採択される見通しです。

@箕面市が廃港決議を採択する見通し
 大阪空港の北東部に位置する箕面市議会は、現在開かれている3月定例市議会で大阪空港を「中長期的には廃港にすべき」との決議を採択する見通しとなりました。

@関西空港の2月旅客数が21ヶ月ぶりのプラスに
 関西空港会社は昨日、2月の運営状況を発表しました。それによりますと、総旅客数が前年同月比4%増となり、2008年5月以来、21ヶ月ぶりに前年をうわりました。特に、外国人旅客が中国圏の春節に当たったため、同55%増の大幅な伸びになりました。

@FAAがアメリカン航空に機体保守違反で罰金科す・2週連続
 アメリカ連邦航空局(FAA)は18日、アメリカン航空に対して機体保守違反があった、として30万ドルの罰金を科しました。MD82型機の整備担当者がピトー管(右の写真の下部に突き出ているものがピトー管です)の防氷装置に不具合があったにもかかわらず、「警告灯の不具合」として報告し。そのまま5回の飛行を行っていた、とのことです。ピトー管は速度を測るもので、中が凍ると間違った速度を表示し、操縦を困難にします。アメリカ連邦航空局(FAA)は先週も保守違反があった、として同社に78万5000ドルの罰金を科していました。

@コンチネンタルも秋から米国内線機内食を有料に
 コンチネンタル航空は今秋から米国内線の機内食を有料化することを明らかにしました。ただし、ファーストクラスと飛行時間が6時間を超える国内線のエコノミークラスは今まで通りに無料とします。これで、米国大手6社全てが米国内線の機内食を有料とすることになりました。


*3月18日

@成田市久住・下総両地区対策委員会が「30万回」「運用時間延長」で申し入れ
 成田市の久住地区空港対策委員会と下総地区空港対策委員会が15日、合同で成田市議会議長に対して「成田国際空港30万回容量拡大に関する申し入れ書」を提出しました。その申し入れ書が手に入りましたので、「解説と資料のページ」に載せました。両地区は成田空港北側の平行滑走路の延長線上に位置しています。

@成田新高速鉄道の認知度は35.2%・羽田国際化は約70%
 成田市が1月下旬から2月中旬に成田空港で実施した「空港利用者意識調査」(出国する日本人約3700人対象)で7月に開業する成田新高速鉄道について聞いたところ「知っている」と答えた人が35.2%にとどまりました。3700人のうち、関東在住者が約8割でしたがこの認知度で、成田市はショックを受けています。一方、10月の羽田空港国際化について聞いたところ「知っている」が約70%に上りました。

@「国際線は残して再建する」と稲盛会長
 日本航空の稲盛会長と大西社長は昨日記者会見しました。稲盛会長は日本航空再建に危機感を示し、「十分再建が可能だと思って引き受けたが、容易ならない厳しい状況だという考え方に変わった」「毎日赤字を出している。今秋には黒字にしなければ、後々の金融機関からの融資が続いていかない」と足元の収益状況への強い危機感を表明しました。また、日航の経営体質について「事業家精神にあふれた人が非常に少ない」「責任体制が明確になっていない」などと批判しました。また、国際線について「あらゆる手だてで国際線の黒字は十分達成できる。国際線は残したままで必ずJALを再建してみせる」と、撤退しない意向を表明しました。大西社長は2011年度の新規採用を行わない方針を明らかにしました。

@中国民航局がB737型機の運航停止命令・昇降舵に欠陥
 中国政府・民用航空局(民航局)は15日、中国内の航空会社に対してボーイング社のB737型機グループの-600〜-900ER型機の飛行を、昇降舵の検査・補修が終わるまで停止する命令を出しました。昇降舵のコントロールシステムに欠陥があり、飛行中に予期できない振動が発生し、機体を損傷する恐れがある、とのことです。

@タイでエアアジア機が滑走路間違え逸脱・そのまま別の滑走路から離陸
 17日午前、タイのウボンラーチャターニー空港で、離陸直前の格安航空会社・エアアジアの航空機が緊急停止しました。同機が間違えて修理中の滑走路から離陸しようとして、離陸滑走を始めたところを管制官に緊急停止を命じられたものです。同機は滑走路から脱輪しましたが、自力で滑走路に戻り、指示された滑走路からバンコクに向けて離陸しました。脱輪の際には大きな音がしたそうです。


*3月17日

@昨日の「さくらの山」のつぼみです

 昨日、「さくらの山」にいきました。その時に撮った桜のつぼみです。左は赤い避寒桜系なのでしょうか、ほころんでいました。右はソメイヨシノ系の桜のようです。こちらは開花まで、今しばらくかかるようですね。

@成田市議会が市道・十余三天神峰線廃止を可決
 成田市議会は昨日の本会議で、市道「十余三天神峰線」の廃止を賛成多数で可決しました。市は週内にも市道廃止の告示を行い、2ヶ月後に成田国際空港株式会社への譲渡を行う予定です。この市道は成田国際空港株式会社が2012年にも供用を開始する予定の平行滑走路第3誘導路の建設用地にあります。

@成田と羽田でマルチラテレーショ ンの運用を開始
 国土交通省はこのほど、成田空港と羽田空港で空港内の航空機の位置と便名を正確に把握できるマルチラテレーショ ンの運用を開始しました。航空機のトランスポンタからの電波を空港内に設置した3局以上で受信し、管制塔から視認できなくても、位置と便名を把握します。成田空港内には15局の受信機が設置されます。ただ、今までは航空機が地上走行をする場合はトランスポンタをオフにするのが普通でしたので、航空会社に地上走行中もオフにしないように要請しています。

@全日空が成田関係路線などでコンチネンタルと共同運航へ
 全日空は昨日、28日からコンチネンタル航空と、成田=ロサンゼルス線・成田=福岡線など日米の13路線で共同運航を実施することを明らかにしました。全日空がコンチネンタル航空と共同運航をするのは初めてとなります。

@日本航空が早期退職募集をパイロットにも拡大
 日本航空は昨日、現在募集している早期退職者(募集人員2700人)の募集対象をパイロットにも広げることを明らかにしました。日本航空インターナショナルに籍を置く機長約1500人と35才以上の副操縦士約800人に呼びかけます。

@日本エアコミューター機が防氷装置不具合で2便欠航
 昨日、大阪発出雲行きの日本エアコミューター2341便・サーブ340B型機が飛行中にエンジンの防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。同機はそのまま飛行を続け、出雲空港に無事着陸しました。点検したところ、左エンジンの防氷装置に不具合が見つかり、修理のためにこの機体を使う予定の2便が欠航しました。

@全身透視保安検査に1年間で600件以上のクレーム
 16日、公開された米国運輸保安局の文書によりますと、過去1年間に全身透視式の保安検査に対して600件以上のクレームがあった、とのことです。内容は性器さへも映し出されることや、全身透視検査に代わって体をたたく検査の存在を知らされなかった、などとなっています。しかし、運輸安全局は「クレームは全体の0.015%だけで問題はない。」としています。

@エア・ベルリンがB-787型機発注削減で合意
 ドイツの航空会社「エア・ベルリン」は16日、25機発注していたB-787型機を15機に減らすことと、オプションも10機から5機に減らすことでボーイング社と合意したことを明らかにしました。


*3月16日
@都心=成田空港ヘリ便の料金を4月1日から値下げへ
 森ビルシティエアサービスは今日、都心と成田空港をヘリコプターで結ぶ「成田エアラインコネクションサービス」の料金を4月1日から値下げすることを明らかにしました。エルメス機・スタンダード機ともに片道1人45000円、往復同75000円とします。現在の料金はエルメス機が片道同75000円、往復同135000円、スタンダード機が片道同50000円、往復同90000円となっています。

@千葉県が羽田空港再拡張後飛行ルートを受け入れへ
 昨日開かれた「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」で羽田空港再拡張後の飛行ルートについて、国土交通省の案を受け入れることで合意しました。今週中にも、国土交通省と確認書をとりかわします。会議後、森田知事は「千葉県から騒音問題を少しでも軽減するのが責務であり、このような結果がでたのはよかったと思う」と話しました。
【コメント】森田知事が成田空港の騒音軽減問題については、全く話しをしないのは何故なのでしょうか。

@09年航空輸送統計は国際線で6.3%減も8月からは前年比プラスに
 国土交通省がまとめた2009年の航空輸送統計によりますと、国内線の旅客は前年比で9.6%減となり、全ての月で前年同月を下回りました。一方、国内航空会社の国際線旅客は前年比で6.3%減となったものの、8月以降は前年同月比でプラスとなりました。

@全日空機が電気系統不具合で引き返す
 昨日午後6時頃、新千歳発羽田行きの全日空72便・B777-300型機が苫小牧市沖の太平洋を飛行中に電気系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は新千歳空港に引き返し、約40分後に無事着陸しました。

@日本エアコミューター機が新潟空港に臨時着陸
 昨日、松本発新千歳行きの日本エアコミューター機・DHC8-402型機が新潟空港付近を飛行中に、防氷装置に不具合が発生しました。このため、同機は新潟空港に緊急着陸しました。

@全日空機が仙台空港に引き返す
 昨日、仙台空港を離陸直後の全日空機・A320-200型機で電子機器室のアクセス扉が閉まっていない、とする警告灯が点灯しました。このため、同機は仙台空港に引き返しました。同機は点検整備後に再出発しました。

@エアーニッポンネットワーク機が丘珠空港に引き返す
 14日、丘珠発函館行きのエアーニッポンネットワーク機・DHC8-314型機が支笏湖上空で第2エンジンプロペラの防氷装置の不具合が発生し、丘珠空港に引き返しました。この便は欠航となりました。

@スカイネットアジア機が羽田に引き返す
 13日午前7時頃、羽田発宮崎行きのスカイネットアジア航空のB737-400型機が離陸上昇中に客室の与圧系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は羽田空港に引き返し、7時33分に無事着陸しました。