2011年2月後半の出来事


*2月28日

@「厳しい状況は冬ダイヤまで続く」平山専務
 成田国際空港株式会社の平山専務は25日の記者会見で、「冬季ダイヤまでは国際線旅客が減る厳しい状況が続く」との見通しを明らかにしました。冬季ダイヤからは同時離発着の実施により、利便性の高い混雑時間帯の発着回数が増えること、羽田空港国際線の当面の枠も一杯になり羽田空港への流出も一段落することから、成田空港の国際線旅客の減少も止まる、としています。さらに、今後もアジアの航空需要がオープンスカイにより拡大するため、首都圏の航空需要も伸びていく、としています。
 格安航空会社(LCC)についてはシンガポールの格安航空会社(LCC)首脳会議で8社の首脳と会談し、成田空港の持っている国際線ネットワークを評価してもらい成田空港乗り入れに前向きな姿勢を確認できた、としています。また、LCC専用施設については「今の施設の中で利用することが本当にできるのか、新たなものが必要なのか、早急な検討を始めたい」と述べました。さらに、現在実施している着陸料の7%減免については予定通り3月31日に終了させ、今後、新規就航などに対する優遇措置などを検討していく、としています。
【コメント】同時離発着で増える機数は1時間当たり1機と聞いた覚えがありますが、この程度で国際線旅客が増えるのでしょうか。

@全日空の成田=マニラ線が昨日から就航
 全日空の新規路線・成田=マニラ線が昨日から運航を開始しました。1日1往復になります。これにより、同社の東南アジア路線は5都市・7路線になり、1日9往復となりました。

@「原油高は円高で吸収し、経営への大きな影響はない」大西社長
 日本航空の大西社長は昨日の記者会見で、このところの原油価格の高騰について「今年度は円高のメリットもあり、経営に影響のでない程度に手は打っている。4月以降についても60%程度は、燃料費の固定化などの手を打っている」と述べました。ただ、国際線の燃油サーチャージャーについては「これ以上の引き上げは需要を冷やすことになる」として、一層の合理化などで吸収する姿勢を示しました。

@新「鶴丸」マーキング機を披露・今日チャーター便で初飛行
 日本航空は今日、羽田空港で新「鶴丸」でマーキングしたB767-300ER型機を披露しました。今日午後に、羽田から釧路へのチャーター便として初飛行します。3月2日からアジア路線に投入されます。


*2月27日

@成田空港でバスジャック訓練実施
 25日、成田空港第1ターミナル前の道路で成田空港利用客を乗せたバスが刃物を持った男に乗っ取られた、との想定でバスジャック訓練が行われました。訓練には千葉県警・成田空港会社・バス運行会社・医療機関などが参加しました。バスが到着したところ、逃げる乗客に男が斬りつけ、警察官に逮捕されるところや、負傷者を救助・搬送する訓練が行われました。バスの前面の行き先案内板には「緊急事態発生!」の表示が出ました。


*2月26日

@刀を機内預けしようとして逮捕
 23日午後0時10分頃、成田空港第2ターミナルからインドネシアに渡航しようとした山形県の62才の男が、刃渡り約35cmの刀を機内預け荷物に入れたことから、銃刀法違反で現行犯逮捕されました。男は「現地で骨董品として交換か転売するつもりだった」と供述しています。

@日本航空に大和証券などが出資へ
 大和証券や京セラやJTBなどが日本航空に合わせて100〜200億円の出資をする方向で検討している、とのことです。また、3メガバンクなど12行が2800億円の融資を行う方向で固まっています。日本航空と企業再生支援機構はこれらの出資や融資で更正債権を全て弁済し、3月末で更正手続きを終了することにしています。その後、2012年末の再上場を目指すことになります。ただ、銀行団の融資は企業再生支援機構の支援が終了する2013年1月までの2年間の期限付きで、その後の借り換え融資については再度交渉することになります。企業再生支援機構は支援終了までに、保有株の全てを売却し、融資した3500億円を回収することになります。

@1月の訪日外国人数は1月として過去最高に
 観光局によりますと、1月の日本人出国者数は前年同月比2.5%増と4ヶ月連続のプラスとなりました。また、訪日外国人数は同11.6%増と15ヶ月連続のプラスとなり、1月としては過去最高となりました。特に、マレーシアからは同45.0%増、シンガポールからも同36.8%増と大幅な伸びになっています。

@徳島空港と三好市を結ぶ路線バス乗客が1便当たり1人に
 徳島県が昨年4月から社会実験として始めた徳島空港と県西部の三好市を結ぶバス路線の乗客が1便当たり約1人となっており、3月末までの社会実験期間の赤字が約2290万円となる見込み、とのことです。三好市は徳島空港よりも香川県の高松空港に近く、こちらを利用する人が多いのが原因です。バス会社には運賃収入を除いた額を支払うことになっていますが、徳島県が約2000万円、県西部の2市2町が約235万円を支払うことになります。

@スカイネットアジア航空機がトラブルで4便欠航
 スカイネットアジア航空は今朝の始業前点検でB737型機1機の逆噴射装置に不具合が見つかったため、今日の4便を欠航としました。乗客は他社便に振り替えて対応しました。


*2月25日

@国際線旅客が9%減、発着回数は1%増に・1月運用状況
 成田国際空港株式会社が昨日発表した1月の運用状況によりますと、発着回数は前年同月比で1%増になりました。国際線は同1%減、国内線が同25%増となっています。また、旅客数は同8%減で、この内、国際線旅客は同9%減、国内線旅客は同19%増となりました。貨物量は同6%減で、輸出は同3%減、輸入は同2%増となっています。仮陸揚の積込が同25%減、取卸が同26%減と大きく減少しています。給油量は同2%減でした。

@韓国のLCC2社が成田空港への乗り入れ許可
 韓国の国土海洋部の関係者は24日、国土交通審議会で格安航空会社(LCC)2社から出されていた成田空港路線が許可されたことを明らかにしました。エアプサンの釜山=成田線と、イースター航空の仁川=成田線です。両路線ともに1日1往復となります。乗り入れ時期は分かりませんが、アジアの格安航空会社(LCC)としては初めての成田空港乗り入れになると思われます。

@「8社のLCCから前向きな話」森中社長
 成田国際空港株式会社の森中社長は昨日の記者会見で、格安航空会社(LCC)の成田空港乗りいれについて「すでに8社のLCC首脳から、就航への前向きな話を聞いている」と述べました。

@13年メドに成田線で航空自由化、前倒しも・マレーシア航空協議
 国土交通省は昨日まで行われていた日本とマレーシアとの航空協議で、発着枠が27万回に拡大される2013年をメドに成田空港とマレーシアを結ぶ航空路線を自由化する事、その前にも、成田空港の段階的発着枠拡大を受けて増便を前倒しすること、首都圏を除く日本とマレーシアとの航空自由化をただちに実施し、以遠権についても自由化する事で合意した、と発表しました

@09年3月の長崎空港でのトラブルは管制官の失念が原因
 運輸安全委員会は今日、2009年3月25日に長崎空港で、小型機が着陸態勢に入っていた滑走路に、オリエンタルエアブリッジ機が進入したトラブル(2009年3月26日出来事参照)は、管制官が小型機に出したタッチ・アンド・ゴーの許可を失念し、オリエンタルエアブリッジ機に離陸許可を出したことが原因、とする報告書を公表しました。当時、管制官は同僚と管制方法について話をしており、小型機が通常より急角度で降下してきたことから、離陸許可を出す際に小型機を見落とし、小型機に出した許可を失念した可能性が大きいとのことです。

@全日空が12年末までの計画を発表・12年度利益を1300億円に
 全日空は昨日、2012年度末までの経営計画を発表しました。それによりますと、国際線を成長の核とし、2012年度の単独営業利益を1300億円としています。昨年出した予測では700億円でした。これを大幅に上方修正しています。また、B-787型機については2011年度に14機、2012年度に12機を受領する計画とのことです。


*2月24日

@「成田空港は更なる着陸料の引き下げを」IATA事務総長
 昨日都内で記者会見した国際航空運送協会(IATA)のジョバンニ・ビジニャ ーニ事務総長は成田空港について、2005年に実施された約 11%の着陸料引き下げを評価しつつ、「アクセスで劣るため、 羽田と競合する上で、魅力を発揮する必要がある」として、いっそうの利用料引き下げを求めました。
 
また、日本の空港について「日本は大変厳しい競争にさらされている。日本は中国に比べ非常に競争力が低い。日本の人件費は中国の10倍で、購買力平価で見ると、25%の円高が進む一方で、中国元は70%も過小評価されている。世界最大の赤字を抱えており、GDPの成長率が1~2%では簡単に解決できない」と語りました。
 さらに、2010年の航空機事故率(飛行回数100万回当たりの全損事故数)について、過去最低の0.61となったことを明らかにしました。

@小松市が騒音地区に新設する個人住宅に助成基金創設へ
 石川県小松市は来年度予算に、人口の減少が続く小松飛行場周辺騒音地域に、個人が新規に住宅を建てる場合に補助を行うための「助成基金設立」の費用・6000万円を盛り込みます。助成は2016年までの期間限定とし、85WECPNL以上の地域で100万円、80WECPNL以上の地域で50万円、75WECPNLの地域で20万円とします。ただし、建築業者が小松市以外の業者である場合には助成額が半額となります。騒音直下地域は転出する世帯が多いために、これを食い止めるための対策です。

@沖縄県が嘉手納と普天間基地周辺以外の騒音測定実施へ
 沖縄県は来年度の米軍基地航空機騒音実態調査で、那覇市や西原町など、嘉手納飛行場や普天間飛行場の周辺地域以外にも調査地点を拡大して測定を実施する事になりました。これは、最近、両基地に配備される米軍機の機種や飛行経路の変更などにより、現在両基地周辺で騒音区域に指定されている地域以外でも騒音に対する苦情が増え、防音工事助成区域への繰入要望が増えてきていることから、15か所程度を選定して年2回の騒音測定を行うものです。

@茨城県が春秋航空の着陸料に半額助成
 茨城県は茨城=上海線を運航する格安航空会社(LCC)「春秋航空」が国に払う着陸料の半額を助成する方針を固めました。助成額は1回につき約4万円となる見込みです。今年度は約180万円になるものと見られ、来年度は「茨城空港の利用促進事業費」に組み込みます。茨城空港に就航しているアシアナ航空やスカイマークについては利用促進キャンペーンなどで対応する、としています。
 なお、春秋航空は22日、県庁を訪れ現在週3便で運航している茨城=上海線を近く週5便に増便する意向を明らかにしました。

@全日空も燃油サーチャージャーの値上げを発表・日航と横並び
 全日空は昨日、4〜5月分の国際線運賃にかかる燃油サーチャージャーの値上げを発表しました。欧米線などが片道3500円の値上げ、ハワイ・インド線が同2500円の値上げ、香港・台湾線が同1000円の値上げ、韓国線が同500円の値上げとなっています。これで、全日空と日本航空が全く同じ額となりました。なお、日本航空は従来、「3ヶ月毎の見直し」としていましたが、今回から「2ヶ月毎の見直し」に変更しており、この面でも両社が横並びとなりました。


*2月23日

@「誘導路環境調査結果」への回答
 16日の出来事で書いた「成田国際空港横堀地区誘導路整備事業に伴う環境影響調査結果」で「騒音」が取り上げられていなかった事についての、成田国際空港株式会社担当者からの回答が昨日、送られてきましたので下記に載せます。

※回答
 新設する誘導路から直近の住居までは500m以上の距離があり、地上走行する航空機による 騒音への影響は小さい(現状の騒音環境に上積みされるのは少ない)ことから、今回の調査項目 に選定しなかったものであります。
 またこの地区には営業騒音を測定する常時測定局が設置されており、今後もモニタリングを行って参ります。
【コメント】成田国際空港株式会社の方は騒音の実態について良く理解していないのではないか、と思います。トータルの平均値であるWECPNLでは「問題ない」としても、夜間などで上空に逆転層が出来る場合などは音が逆転層で跳ね返って、遠くまで響くこともあるのです。昼間はともかく、夜間はこのような音が睡眠や生活の障害になることが多いのですね。ですから「トータルの平均」では問題にならなくても、「調査し判断すべきでは」と思うのですが。

@A滑走路南側着陸時の進入灯移設を12年度中に
 今日の読売新聞によりますと、成田国際空港株式会社はA滑走路の着陸進入灯移設を2012年度中に終わらせ、南から着陸する場合も本来の4000m滑走路として使用できるようにする、とのことです。現在は進入灯の一部がA滑走路の中に設置されており、滑走路が3250mとしてしか使用できなくなっています。この経緯については2008年5月19日の出来事に書いてありますので、参照にして下さい。これにより、着陸した航空機が途中の誘導路から離脱できるようになり、効率的な運用が出来るようになる、とのことです。

@全日空とルフトハンザ航空が共同事業を申請へ
 スターアライアンスに加盟する全日空とルフトハンザ航空は日本と欧州間の共同事業を始めるために独占禁止法適用除外の申請をする、とのことです。早ければ今年度中の開始を目指します。これにより、両社のダイヤを調整して乗り継ぎ時間を短縮したり、往路は全日空、復路はルフトハンザ航空を使う往復航空券をどちらかの航空会社で購入することなどが出来るようになります。


*2月22日

@09年の飛行コース逸脱機は471機・「非合理的理由」で公表は7機
 先日、2009年の「飛行コース遵守状況年次報告書」を読みました。報告書が毎年出ているのは知っていましたが、読むのは初めてでした。2009年の逸脱機数は471機でその内、「非合理的理由」とされ、会社便名などが公表されたのは7機でした。その7機全てがFMSへの入力ミスでした。この秋から始まる予定の「同時離発着飛行コース実施」に向けて心配です。なお、この報告書の発刊年月日は分かりません。
 報告書の要旨は「解説と資料」のページに
「2009年(平成21年)飛行コース遵守状況年次報告書」を読むとして載せました。

@ニュージーランドのクライストチャーチで大地震・空港が閉鎖に
 22日午後1時前、ニュージーランドのクライストチャーチでM6.3の地震が発生しました。多数の死傷者が出ている、とのことです。この影響でクライストチャーチの空港は閉鎖されました。ただ、ターミナルと管制塔に被害はない、とのことです。クライストチャーチは昨年9月にも大地震に襲われ、大きな被害が出ました。今回はこの地震よりも被害が大きい、とのことです。昨年の地震で弱くなっていた建物などが倒壊したものと見られます。クライストチャーチのシンボルである大聖堂も尖塔が折れたとのことです。
 このところ、日本からニュージーランドへの観光客は好調で、ニュージーランド航空は今年12月から来年2月にかけて、5年ぶりに成田=オークランド線にB747-400型機を投入する事を明らかにしていました。右の写真は2004年12月の大聖堂の写真です。

@中東情勢でアジアの航空会社株が大幅安に
 緊迫する中東情勢の影響で、原油の供給に不安がある、として原油価格が高騰しています。この影響で22日のアジア各国の株式市場では航空会社株が大幅安となっています。大韓航空は最大9%安、キャセイ航空は4%安、中国国際航空は6.5%安、台湾の中華航空は6.25%安、エバー航空は7%安などとなっています。


*2月21日

@日本航空機大揺れ事故調査は米国側で
 運輸安全委員会は今日、11日にハワイ・ホノルル付近で起こった日本航空74便・B767-300型機が大きく揺れて(12日の出来事参照),4名が重軽傷を負った事故について、「事故現場が米国ハワイ州ニイハウ島から約7Km の米国領空であったことが判明した。このため、事故調査は米国側で行われる。」と発表しました。

@明日からインドネシアとの航空協議
 国土交通省は「明日からインドネシアとの航空当局者協議をジャカルタで行う」と発表しました。

@シンガポール航空機内飲酒で罰金約13万円の言い渡し
 9日未明にドバイからシンガポールに到着したシンガポール航空の機内で飲酒した米国人男性に、シンガポールの裁判所は罰金2000シンガポールドル(約13万円)を言い渡しました。男性によると、「機内でワインを3杯飲んだ後に睡眠薬を服用し、その後の記憶はない」とのことです。シンガポールでも単なる機内飲酒は問題になりませんが、他人に迷惑をかけた場合にはこのような罰金を科せられる、とのことです。


*2月20日

@昨年の仁川空港国際線旅客数が成田空港を上回る
 17日付の「日刊航空」によりますと、2010年の仁川空港国際線旅客数が成田空港を上回ったそうです。総旅客数は成田空港が約3387万人に対し、仁川空港が約3348万人と成田空港がわずかに上回りましたが、国際線旅客数は仁川空港が約3295万人に対し、成田空港は約3222万人と仁川空港が約73万人上回りました。また、通過客数(乗り継ぎ客)は成田空港が約603万人で仁川空港が約507万人と約97万人成田空港が上回りましたが、前年比では成田空港が6.0%減、仁川空港が12.8%増となっています。貨物量は2006年から仁川空港が成田空港を上回っていますが、2010年は仁川空港が約2684万トンに対し、成田空港は約2126万トンとなっています。仁川空港は着陸料を成田空港の約半額に抑えており、その上、新規就航と増便に対しては着陸料の割引も実施しています。旅客が支払う空港使用料はほぼ同額となっています。

@羽田空港国際線が全て就航へ
 今日早朝、羽田空港の残っていた国際線の内、3路線が運航を開始しました。ブリティシュ・エアウエイズの羽田=ロンドン線・アメリカン航空の羽田=ニューヨーク線・デルタ航空の羽田=デトロイト線になります。明日のデルタ航空の羽田=ロサンゼルス線が就航すると、当面の国際線は全て就航したことになります。早朝出発でチェックインが午前4時頃となっているため、羽田空港に自家用車で来る人や、前夜に来て空港内で仮眠して待つ人たちが大勢いました。

@新燃岳噴火による欠航は15日までで203便に
 航空各社が発表した新燃岳噴火による欠航便は噴火の始まった先月26日〜今月15日までで、日本航空が93便、全日空が63便、スカイネットアジア航空が47便の合計203便に上っている、とのことです。

@第1ターミナル4階ロビーのグラーデ機模型
 日本とドイツの交流150周年を記念して成田空港第1ターミナル南ウイング4階ロビーで「日独交流150周年『つながってるよ!日本とドイツ』展」が開催されています。そこに飾られている、ドイツで製作されたグラーデ機の模型です。なお、展示は3月10日まで行われています。
 1910年に陸軍大尉・日野熊蔵がドイツで購入したグラーデ機を操縦し、12月19日に徳川氏のファルマン機とともに日本での初飛行に成功しました。


*2月19日

@国土が羽田国際貨物便の着陸料引き下げを検討
 国土交通省は羽田空港国際貨物便の着陸料引き下げを検討しているそうです。これは、羽田空港の深夜・早朝時間帯に貨物便を受け入れて成田空港と合わせて実質24時間の受入を可能にし、海外からの貨物を増やす意図があるとのことです。現在、羽田空港の国際貨物便は香港との間の1便のみになっており、成田空港の約2%にしかなっていません。しかし、大手物流業者は成田空港周辺に物流基地を設けていることや、着陸料を引き下げることによって関西空港や中部空港の国際線貨物便に影響を与える可能性を指摘し、懸念を示す向きもあります。

@群馬県が米軍機飛行自粛を要請へ
 群馬県は昨日、21日に外務省や在日米軍などに群馬県上空での米軍機の飛行を自粛するように求める要請書を提出することを明らかにしました。2月の中旬に入り、県民から県へ寄せられる苦情が増え、15日に58件、17日に103件、18日午後3時現在で69件と激増している、とのことです。米軍機の低空飛行によるものと見られています。

@大畠大臣が日航のMD90型機整備で立ち入り検査を指示
 16日の衆議院予算委員会での共産党の穀田議員の質問に対し大畠国土交通大臣は日本航空のMD90型機整備状況について立ち入り検査する意向を明らかにしました。この問題は日本航空のMD90型機を整備していた日東航空整備が3月末の会社解散を決定した事に伴うものです。日東航空整備解散後はJALエンジニアリングが整備することになりますが、JALエンジニアリングにもMD90型機の整備免許を持った整備士はいるものの、免許更新のために年に1回の整備しかしていない「ペーパー免許だ」と穀田議員から指摘されたものです。

@日本航空が4月からの燃油サーチャージャー値上げを発表
 日本航空は昨日、国際線旅客運賃にかける燃油サーチャージャーを4月から値上げする事を明らかにしました。それによりますと、値上げ幅は欧米路線では片道7000円、ハワイ・インドなどが同5000円、タイ・シンガポールなどが同4000円、中国・台湾・香港が同2000円、韓国が同1000円となっています。

@日本発の国際線運賃でアジアが値上がりし、欧米が値下がり
 日本発の国際線運賃がアジア方面で値上がりし、欧米方面が値下がりしているそうです。アジアの値上がりは出張需要の好調と、中国人観光客が戻って来つつあることによるそうです。欧米線の値下がりは太平洋路線の航空自由化で競争が激化していることと、欧州路線にA380型機が投入されて座席数が増えていることが影響している、とのことです。


*2月18日

@国内航空会社4社に新規就航を要請・千葉県などが
 森田千葉県知事は昨日開かれた県議会本会議で、14・15日に成田空港地元自治体や成田空港会社などとともに、スカイマークや日本航空など国内航空会社4社に成田空港と国内各地を結ぶ新規路線への就航を要請したことを明らかにしました。

@「WORLD SKY GATE_NARITA」 BRAND SITEをオープン
 成田国際空港株式会社がホームページに「『WORLD SKY GATE_NARITA』 BRAND SITE」をオープンしています。この中に、世界一周パスなどが当たる「旅人大賞」の応募サイトもあります。

@スカイマークがA380型機発注で正式契約
 17日、スカイマークとエアバスはフランスのトゥールーズにある本社でA380型機を確定4機、オプション2機で発注する正式契約を締結しました。契約後に記者会見した西久保社長は2014年に成田=ロンドン線を開設してA380型機を投入、続いて成田=フランクフルト線を開設、2017年に成田=パリ線や成田=ニューヨーク線を開設し、A380型機を投入する予定を明らかにしました。また、順調に推移すれば、A380型機を15機に増やす構想も披露しました。日本の航空会社でA380型機を発注したのはスカイマークが初めてとなります。

@覚せい剤約7Kg 密輸容疑で中国人夫婦を逮捕
 埼玉、神奈川両県警と東京税関の合同捜査班は16日午後、成田空港で香港から到着した中国人夫婦を覚せい剤取締法違反などの容疑で現行犯逮捕しました。2人はスーツケースの中に中国製粉ミルクの箱に隠した覚せい剤約7.1Kg (末端価格で約6億3963万円)を所持していました。税関の検査で発見されたとのことです。2人はたびたび日本に入国しており、運び屋である可能性が高い、とのことです。
【コメント】成田空港で埼玉、神奈川両県警が逮捕していると言うことは情報に基づいて、待ち構えていたのでしょうね。ただ、これまでのたびたびの入国の際に、密輸が成功していた、と言う事になりますね。

@11市協が関西空港と大阪空港統合案同意を正式に決定
 大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)は昨日、臨時総会を開き国土交通省が示した関西空港と大阪空港の経営統合案に正式に同意することを決めました。国土交通省が統合法案に「大阪空港の活用」を盛り込んだことを評価しました。ただ、国土交通省の佐藤空港部長は「活用と活用策は別物」と述べており、地元が要望している国際線復活や国内長距離路線新設についは慎重な姿勢を示しています。

@中部空港会社が100席以下の着陸料引き下げを発表・2年限定
 中部空港会社は昨日、今年4月から100席以下の小型ジェット旅客に着陸料を2年間に限り、現行の5分の1に割り引くことを発表しました。


*2月17日

@「飛行コース変更」についての確認書が千葉県のページに載っています
 「13日の出来事」で書いた3月27日から実施される飛行コース変更「成田国際空港離着陸便の混雑防止策導入」についての、国土交通省と地元自治体・成田空港会社との確認書と飛行コース図が千葉県のホームページに載っています。

@「成田空港利用促進キャンペーン」への応募が順調
「1月17日の出来事」で書いた日本旅行業協会などの「成田空港利用促進共同キャンペーン」ですが、ほぼ1ヶ月を経過した14日現在で応募数が10534件となりました。日本旅行業協会では「順調に推移している」としています。なお、「行きたい都市 25都市」のアンケートでは、各地に分散していますが、ベスト5はホノルル・タヒチ・ロンドン・ミユンヘン・ニューヨークの順となっているそうです。

@10年主要旅行会社の取扱額で海外旅行は11.0%増に
 観光庁がまとめた2010年の主要旅行会社取扱額によりますと、前年比で3.5%増となりました。この内、海外旅行は同11.0%増となりましたが、国内旅行は同0.7%減と微減でした。国内旅行の中で外国人旅行は同23.3%増と大幅な伸びになっています。


*2月16日

@「誘導路環境調査結果」に「騒音の影響」は項目なし
 今日、成田空港に行き「成田国際空港横堀地区誘導路整備事業に伴う環境影響調査結果」を見てきましたが、驚いたことに「騒音の影響」についての項目がありませんでした。誘導路の移動中ですから、エンジン音は大きくはないと思いますが、約500m離れたところには芝山町菱田地区から集団移転した人たちの集落があります。現在の誘導路よりも、この集落に近くなるわけですから、「影響があるか、ないか」の調査は行うべきと思うのです。
 なお、最初に整備地区近くにある公表場所「空港情報センター」に行ったのですが、職員も全く知らず、電話で問い合わせる始末でした。結局、成田空港会社の本社にある「NAA情報コーナー」に行って見てきました。「住民軽視」と言われても仕方ありませんね。
 本社のいつもお世話になっている「地域共生部」の方に「何故、騒音が省かれたのか」を担当者に問い合わせて、回答をもらうことになりました。
 なお、「成田国際空港横堀地区誘導路整備事業に伴う環境影響調査結果」の「あらまし」はここに載っています。

@昨年の成田空港覚せい剤摘発が件数、量ともに過去最高
 東京税関成田支署のまとめによりますと、昨年1年間に成田空港で摘発された覚せい剤密輸は92件、約232Kg となり、件数と押収量ともに過去最高になりました。特にアフリカからの持ち込みが2009年に3件だったのに、昨年は29件と激増しました。また、60才以上の高齢者を運び屋に使った例が8件と過去3年間で最多となっています。「簡単な仕事で、日当が2万円」などと誘われているようで、収入のない高齢者がひっかってしまうようです。

@日本航空の1月登録抹消でジャンボ機が3機に
 国土交通省のまとめた1月の航空機登録・抹消によりますと、日本航空インターナショナルではB-747型機が3機、A300型機が1機、子会社の日本トランスオーシャン航空のB-737-400が1機の計5機が登録抹消となっています。
 右の写真は今日、第1ターミナル展望デッキ北端から撮影したもので、「2月6日の出来事」で載せた写真の機体と思われますが、尾翼や胴体の日本航空ロゴマークが真っ白に塗りつぶされていました。右端のエールフランスの尾翼はA380型機のものです。