2016年11月後半の出来事


*11月30日

@国土交通省レクチャー(その1)
 「(運用時間拡大を)『直ちにやる』と言うことはないが、すぐにやりたいという気持ちはある」

 28日の後半に行われた国土交通省とのレクチャーですが、国土交通省からは航空局 航空ネットワーク部 首都圏航空課 成田国際空港企画室 専門官 「高橋健一」氏が説明に当たりました。
 まず、本会から次の5項目の質問事項を、直前でしたが、提出しました。

1、「今回の「首都圏空港の機能強化」は国土交通省から持ち出されたものであるが、その中で「成田空港の運用時間の拡大」が提案されている。NAA が今回提案している成田空港運用時間拡大(午前5時から翌日午前1時)は国土交通省として了解しているものなのか。

回答「今回の案は四者協議会で合意されたものではあるが、これは、あくまでも『案』で、決定された物ではなく、住民のみなさんに説明をしている最中です。しかし、国土交通省も四者協議会の一員ですので、運用時間拡大についても了解しています。」

2、「静かな時間が4時間しかない」という、この案が、憲法25条が全ての国民に保証する「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」に違反するのではないか。国土交通省としての見解を答えて欲しい。

回答「今回の提案では環境対策についても提案している。『睡眠時間が短くなる』というご意見は説明会でも出ているので、対策をどのような物にするかを住民の方々とも、話し合って行きたい。」(憲法25条については、明確な答弁はなし)

3、「(憲法25条に)『抵触しない』とする主張するならば、『欧州WHO夜間騒音ガイドライン(2009) (騒音曝露と健康影響の関係)』や『欧州WHO夜間騒音ガイドライン(2009)』などが、『夜間騒音が住民の健康に影響する』とする調査結果と、それに基づく『ガイドライン』を否定し、『成田空港周辺騒音下住民の健康を害さない』と言う、『科学的な根拠』を示して欲しい。」

回答「今日、質問を出されたので、データを精査する時間がなかったので、後ほど回答する」

4、「今回の拡大案の実施は『50万回実現』時からとなるのか、または、それ以前にも実施可能となるのか。」

回答「今回提案しているのは、『第3滑走路の建設』と『B滑走路の延伸』と『運用時間の拡大』の3点セットで『最大50万回』と言う事である。運用時間拡大は合意が成立すれば、すぐにでも出来るのかな、とは思っているが、今、直ちにやるという事は一切考えていない。今、説明会が済んでいないし、説明会の中でも運用時間拡大については厳しい意見を頂戴している。説明会が一通り終わった段階で、再度検討しておはかりしたいと思っている。しかし、すぐにでもやりたい気持ちはある。 LCC からは拡大の希望が強く、国土交通省や NAA としては1時間でも2時間でも拡大したい気持ちはあるが、直ちに、と言う事は考えていない」

5、「四者協議会」で、「運用時間拡大」が合意された場合、このことが、どうして「騒音下住民の了承(理解)」となるのか。その根拠は何か。

回答「今回の四者協議会の合意が、即、地元のみなさんのご『理解』とは考えてはいない。説明が終わった段階で、再度、四者協議会で『住民のみなさんが納得しました。』と言うことにならなければやらない。」

 以上が回答でしたが、その後、参加した周辺の住民からの質問や意見がで、国土交通省とのやり取りがありました。「その2」は12月4日の出来事に。

@コロンビアでブラジルサッカーチームがチャーターした旅客機墜落、70人以上が死亡
 現地時間28日午後10時15分頃、南米ボリビアからコロンビアに向かっていたチャーター機ラミア・ボリビア航空のアブロRJ型機(旧BAe 146型機)が、コロンビア中部の都市メデジン付近の山岳地帯に墜落しました。同機にはブラジルプロサッカーリグ1部の「シャペコエンセ」の選手ら77人が乗っていた、とのことです。同機は南米のプロサッカーチームの国際大会「スダメリカーナカップ」に出場するため、同チームがチャーターし、移動中でした。墜落前に同機から電気系統のトラブル発生を知らせる連絡がありました。現地では強い雨の降る中、救助活動が続けられており、警察の情報ですと、71人が死亡し、選手3人を含む6人が生存している、とのことですが、情報はまだ錯綜しているようです。
 捜索チームは29日午後にブラックスボックスを回収しました。
 写真はカンタス航空の事故機と同じBAe 146型機です。20年以上前に乗りました。

@ MRJ の「全機静強度試験」が終了
 三菱航空機会社は三菱リージョナルジェット(MRJ)の「全機静強度試験」を今月1日に終了した、と発表しました。「全機静強度試験」は機体の全ての部分が安全に飛行させるために必要な強度を有していることを証明する試験です。

@エア・カレドニアがA330-900neo 型機2機とA320neo型機2機購入で覚書
 昨日の「Aviation Wire」によりますと、エアバスは現地時間29日、エア・カレドニア・インターナショナルから A330-900neo 型機2機とA320neo型機2機を購入する覚書を締結した、と発表しました。


*11月29日

@「南スーダン派遣は軍事利用ではない」と防衛省、国土交通省は“あなた任せ”
 昨日午後、共産党と本会が合同で、国土交通省と防衛省に、20日に南スーダン国連平和維持活動で、安全保障関連法に基づき可能になった「駆け付け警護」などの新任務に対応する陸上自衛隊11次隊の先発隊が、成田空港を利用した問題でレクチャーを受けました。
 最初に、共産党と本会から申し入れを行い、レクチャーを受けましたので、その概要を下記に載せます。写真は本会申し入れ書を防衛省に提出する、副会長の鵜澤治です。
 なお、このレクチャ−の後、国土交通省に対して「首都圏空港機能強化」問題について1時間にわたり話し合いを行いました。これについては、後日、載せたいと思います。
 共産党からは斉藤和子衆議院議員などが出席しました。防衛省からは昨年の11月10日に行われた「イラク派遣、成田空港軍事利用問題」交渉(2015年11月10日出来事参照)にも出席した統合幕僚監部 参事官付 防衛事務官 松本隆治氏 他1名が出席しました。
 最初に松本氏から経過の説明がありました。青森発羽田行きの日本航空定期便で出発し、羽田空港から成田空港に移動して、民間機で南スーダンに向かった、との説明がありました。
 これに対して、出席者からは「何故、成田空港を使ったのか」との質問があり、松本氏は「今回は時期が迫っていたので、専用チャーター機を用意できなかった。今後の移動では民間チャーター便を使う予定だ」との答えがありました。
 「これは、部隊としての移動なのか」との質問には、「その通りだ」との答えで、「戦闘服で民間機に搭乗したのか。したとすれば完全に、軍事利用ではないか」との批判に、「戦闘服で搭乗した。これは、PKOとしての平和活動だ。約束違反には当たらない。今までも行っている」との答えでした。
 出席者からは「今までも。約束違反だが、今回は『駆けつけ警護』の任務が付与され、戦闘に巻き込まれる可能性が高い。」との指摘に対しては「現地の情勢は安定している。南スーダンの安定は、アフリカ地域全体の平和に貢献する。」と述べました。
 また、「何故、戦闘服で行かなければならないのか。民間機の乗客にも不安を与え、警備上も問題があるのではないか」との指摘に対しては、「南スーダンに到着したら、すぐに、任務を遂行するためだ。」との答えでした。
 「取極書」の作成にかかわった高橋勲弁護士からは「取り決め書を結んだときには、戦闘にかかわる一切の物資の輸送も『だめ』と言う事で合意している。だから、ベトナム戦争で米軍の軍事輸送を担った『MAC チャーター便もだめ』と言う文言も入っている。今後は成田空港の軍事利用をしないで欲しい」との要求に対して、松本氏は「成田空港はだめで、他の空港なら良いというのか」との切り返しがあり、出席者からは「そんなことは言っていない。憲法に違反する海外への自衛隊の派遣はやってはいけない、と言っているのだ」というやり取りがありました。
 出席者からは「昨年の話し合いで要望した『取極書』第4項の『疑義が生じた場合には、再度協議する』との約束に従って、再協議について、省内で検討したのか」との質問があり、「約束違反でないので、再協議は必要ない」との答えでした。
 この協議の中で、約束当事者の一人である国土交通省は、昨年と同様に「防衛省には約束について、良く伝えてある。従って、防衛省が『軍事利用ではない』と言っているので、今回の南スーダン派遣も軍事利用ではないと判断している」と、全くの“あなた任せ”の無責任な態度に終始しました。

@成田行きの UA 機が離陸直後、エンジンから火が出て引き返す
 現地時間28日昼頃、サンフランシスコ発成田行き米ユナイテッド航空837便・B747-400型機が離陸直後に、エンジン1基から煙と火が出ました。同機はこのエンジンを停止してサンフランシスコ空港に引き返し、無事緊急着陸しました。乗客の話ですと、大きな破裂音がし、エンジン付近から火が出るのを目撃した、とのことです。
  NAA のサイトによりますと、同便は約6時間の遅れで成田空港に到着することになっています。

@新千歳のスカイマーク便で乗客が搭乗機を間違え、危うく出発するトラブル
 昨日の「Traicy」によりますと、27日午後7時頃、新千歳発羽田行きのスカイマーク726便に、隣のゲートで搭乗開始中だった、新千歳発神戸行きのスカイマーク178便の乗客が誤って搭乗する出来事がありました。搭乗者が出発間際で、焦って搭乗機を間違ったようで、自分の席に他人が座っているのに気付き、客室乗務員に申し出て発覚したものです。同航空ではこの乗客をすぐに隣のゲートに誘導し、事なきを得ました。しかし、このトラブルで726便は出発が8分遅れ、178便は同12分遅れました。同航空では「不審人物ではなく、ドアを閉める前に発覚し、降機させたため国土交通省への報告事案には当たらない」としています。
【コメント】搭乗者が間違った、とは言え、搭乗ゲートで通過させたこと、また、隣の入口に入ってしまったとに気付かなかったことに、同社の責任はないのでしょうか。もし、座席が空いていたら、そのまま出発していたことも考えられます。

@スターフライヤー機が操縦室異臭で引き返す
 今日の毎日新聞によりますと、昨日午後1時55分頃、福岡発羽田行きのスターフライヤー46便・A320型機が大分県上空を飛行中に、操縦室に異臭が発生し、福岡空港に引き返し、約30分後に無事緊急着陸しました。原因は操縦システムコンピューターの冷却ファンが熱くなりすぎたため、とのことです。

@日本航空の10月国際線旅客数は3.0%減、利用率も80%切る
 日本航空が25日に発表した「10月 JAL グループマンスリーレポート」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)3.0%減の69万4184人となり、利用率は1.4ポイント減の79.7%となりました。利用率が80%を切るのは5ヶ月ぶりとなります。旅客数を方面別で見ますと、太平洋路線と中国路線が増加していますが、他の5方面が減少しています。
 一方、国内線旅客数は0.7%増の297万4402人となり、利用率は0.7ポイント増の74.7%となりました。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が6.6ポイント増の82.7%、成田=札幌線が8.0ポイント減の57.5%、成田=名古屋線が6.4ポイント増の73.0%、成田=福岡線が2.8ポイント減の48.7%となりました。
 また、運航実績は国際線欠航率が±0の0.1%、出発遅延率が4.8ポイント増の8.4%と大幅に悪化し、国内線欠航率は0.2ポイント増の1.2%、出発遅延率は2.9ポイント増の6.9%となっています。

@中国・吉祥航空がB787-9型機を10機発注
 中国の吉祥航空は現地時間28日、ボーイング社に対してB787-9型機を10機発注した、と発表しました。受領は2018年から始まる予定です。


*11月28日

@過去10年の落下物は21件、全て成田空港周辺、最大重量は約12Kg
 今日の「日刊航空」によりますと、国土交通省のまとめでは、2006〜2015年の10年間に全国の空港周辺で確認された、航空機からの落下物事故は21件で、その全てが成田空港周辺となっています。内訳は航空機部品が14件、氷塊が7件となっています。また、人に当たるトラブルはなかったものの、人家やビニールハウスなどに落ちた件数は5件ありました。落下物の重さで最大の物は2008年5月13日(2008年5月14日出来事参照)に香取市に落下した部品で重量は約12Kgあった、とのことです。
 なお、日本の航空会社からの部品落下の届出は、2015年度に全国で54件あり、この内、空港内などで発見されたものは7件のみで、後は「不明」となっているそうです。
【コメント】成田空港周辺が全て、と言うのは成田空港が内陸空港であることに由来する「宿命」ですね。大阪空港も大型の内陸空港ですが、こちらは、海外路線は就航していません。従って、長時間飛行して部品が緩んだり(飛行時間が短ければ空港に到着したときや出発するときの点検で発見される可能性が大きいと思われます)、機体に着いた氷が成長出来ないことによるものと思われます。

@香港行きの UA 機で乗客が操縦室のドアを開けようとするトラブル、成田空港に臨時着陸
 昨日午後7時20分過ぎに、シカゴ発香港行きのユナイテッド航空895便・B777型機が、成田空港に臨時着陸しました。飛行中に米国人男性が操縦室のドアを開けようとして、機内で拘束されたため、とのことです。男は成田空港で降ろされ、同機は午後10時過ぎに、香港に向けて出発しました。男は調べに対し、「複数の薬を飲んだので、覚えていない」と供述している、とのことです。

@ジェットスター・J がシステムメンテナンス
 ジェットスター・J は昨日、11月30日(水)午後7時〜2016年12月1日(木)午前2時の間、システムメンテナンスを行うため、ウエブでの新規予約・変更・ウェブ・チェックイン・空港での自動チェックインなどが利用できなくなる、と告知しています。注意が必要です。


*11月27日

@「エコエアポート計画」の計画目標はほぼ達成も、GPU使用率は低下傾向、落下物は増加

項目
目標(2010年度比)
2015年度状況
低騒音機導入率
90%
90.7%
低公害車の導入
20ポイント向上
23.5ポイント
空港施設エネルギー
15%削減
27.4%削減
CO2排出量
2.6%の増加に抑制
0.1%の削減
大気汚染物質の削減
15%の削減
19.2%削減
上水使用量の削減
10%の削減
28.5%の削減
廃棄物排出量の削減
3%の削減
6.2%の削減
GPU使用率
100%
85.7%
 成田国際空港株式会社(NAA)が先頃発表した「環境報告書2016」によりますと、2015年までの「エコエアポート計画」の達成状況は、ほぼ全てで目標を達成した、とのことです。主な達成状況は表に上げておきます。
 しかし、GPU(航空機の補助動力装置を使わずに、地上から機内に電力を供給する施設)使用率が目標(100%)を大きく割り込み、85.7%となって、むしろ、低下する傾向があります。これは、 LCC などが短い折返し時間のために、GPU を使わない傾向があるためのようです。
 また、落下物の件数(28ページ)は目標は設定されていませんが、2013年度が2件(0.001%)、2014年度が3件(0.002%)だったのに比べ、2015年度は7件(0.003%)と増える傾向が見られました。
 なお、 NAA では2016年度〜2020年度の新たな目標値「エコ・エアポート基本計画」と、2030年度を見据えた長期の「エコ・エアポートビジョン 2030」を明らかにしています。


*11月26日

@成田空港のB747型機とA380型機の割合は2015年で6%
 22日の「日刊航空」によりますと、成田空港ではこの所、機材の小型化が進んでいます。今冬季ダイヤの旅客便ではB747型機で運航する路線は3路線のみになりました。また、A380型機による成田空港路線はタイ航空の1社のみになっています。成田空港ではかって、1990年〜2002年までは滑走路が1本だったこともあって、B747型機の比率が約7割となっていました。2015年の実績ではB747型機とA380型機を合わせても、たったの6%となっています。
 写真はタイ航空のA380型機です。
【コメント】この背景には航空燃料価格の高騰で、燃費の良い双発機が使われるようになったこと、 LCC が増え小型機が主流になったこと、また、日本人の海外旅行が低迷して、大型機を使うと採算がとれないことなどがあるのではないでしょうか。

@元コンチネンタルミクロネシア航空の客室乗務員が UA を提訴
 昨日、コンチネンタル・ミクロネシア航空を、成田空港の拠点廃止を理由に解雇された客室乗務員12人が、コンチネンタル・ミクロネシア航空を合併吸収したユナイテッド航空を相手取り、雇用継続を求める訴訟を東京地裁に起こしました。解雇された際に、米国人社員はユナイテッド航空の社員になったことから、「日本人乗務員に対する差別的な不当解雇だ」としています。

@トランスアジア航空路線の引き継ぎは12月1日〜来年2月15日まで
 解散を発表し、運航を停止したトランスアジア航空の路線引き継ぎについて、現地時間25日、台湾・交通部の王国材・政務次長とチャイナエアラインは、その期間を12月1日から2月15日までと発表しました。1月末から始まる旧正月の繁忙期の混乱を避けるため、としています。


*11月25日

@9月の海外旅行取扱額が再び前年同月比マイナスに
 観光庁が今日発表した「9月 主要旅行業者の旅行取扱状況速報」によりますと、海外旅行取扱額は前年同月比(以下同じ)8.6%減と、久しぶりに前年同月比プラスとなった8月から、再びマイナスとなってしまいました。外国人旅行取扱額は17.2%増と8月よりも10.0ポイント増となっています。国内旅行取扱額は7.1%減と5ヶ月連続のマイナスとなりました。
【コメント】観光庁はマイナスになった理由として「昨年同月の日並びが良く、好調だったから」としていますが、本質的には「多くの国民の生活が苦しく、海外旅行に行く余裕もない」と言う事にあると思います。

@日本航空が破綻後初めての社債を発行へ
 今日の日本経済新聞によりますと、日本航空は12月中に200億円の普通社債を発行する見込み、とのことです。社債の発行は経営破綻後は初めてとなり、社債で得た資金はA350型機購入の前払い金とする、とのことです。自己資本比率が高まり財務内容が強化されたことにより、社債の発行に踏み切り、資金調達のバリエーションを増やすためもある、とのことです。破綻後の資金調達は全て銀行からの融資でした。

@フィリピン行きの便で着陸前に機内消毒、ジカ熱対策として同国保健当局が指示
 ジェットスター・J は今日、「お知らせ」で、フィリピン保健当局の指示により、ジカ熱対策として、フィリピン路線でフィリピン着陸前に、機内で殺虫剤の散布を28日から行う、と告知しています。「殺虫剤はWHOにおいて、承認されたもので、散布もWHOの基準の下に行われます」とのことです。

@メルボルン空港などの航空無線割り込みをした19歳の少年が逮捕
 昨日のAFP通信によりますと、オーストラリア警察当局は現地時間22日、メルボルン空港とアパロン空港で、航空無線に割り込み、旅客機の航路を変更させる(2016年11月9日の出来事参照)などの危険行為をした容疑で19歳の男を逮捕しました。

@キャセイ航空機が火災警告でロシアに緊急着陸
 
昨日の「Traicy」によりますと、現地時間22日午後6時頃、英国・ヒースロー発香港行きのキャセイ航空250便・B777-300ER型機で、「後方貨物室で火災が発生した」との警告が出ました。このため、同機はロシアのノボシビルスクに緊急着陸しました。同航空の声明によりますと、「今の所、火災発生の事実確認はない」とのことです。

@A350-1000型機の試験初号機が初飛行に成功
 エアバスは現地時間24日、A350-1000型機の試験初号機が初飛行した、と発表しました。この日の初飛行は4時間18分に及びました。同型機はA350型機最大の機体となり、A350-900型機よりも40席多くなります。胴体を延長して機体重量が増えるため、主脚のタイヤが1脚当たり4本から6本に増えます。初号機引き渡しは2017年後半を予定しています。日本航空も13機を確定発注しています。


*11月24日

@成田空港の10月総発着回数は5%増に、総旅客数は4%増
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「10月 空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)5%増となり、10月としては過去最高の2万884回となりました。この内、国際線は5%増、国内線は2%増と、それぞれ10月としては過去最高なっています。
 総旅客数は4%増の333万5273人と10月としては過去最高となり、国際線旅客数は5%増で、10月としては過去最高となりました。国際線旅客数の内、外国人は14%増と45ヶ月連続の前年同月比プラストなり、10月としては過去最高となりました。日本人は1%増とこちらも10月としては過去最高となっています。
 国際航空総貨物量は11%増で、この内、輸出量は7%増、輸入量は10%増となりました。
 給油量は2%減となっています。

@アシアナ航空機の着陸失敗事故は機長の判断ミスが原因、韓国に安全勧告
 運輸安全委員会は今日、昨年4月14日に広島空港で起こったアシアナ航空機の着陸失敗事故についての報告書を公表しました。報告書では着陸2分前に急に霧が発生し、機長は滑走路が視認できずに、進入限界高度を過ぎたにもかかわらず進入続け、着陸復航を試みるも、機体が上昇する前にロ ーカライザーのアンテナ架台に衝突した後、滑走路進入端の手前に接地し、滑走路上を滑走するも、滑走路を行きすぎて着陸帯内で停止したもの、としています。副操縦士も進入限界高度を過ぎたにもかかわらず、着陸復航のコールをしなかったことも原因としています。
 運輸安全委員会はこの結果に基づいて、韓国国土交通部に対して安全勧告を行いました。安全勧告では、同部がアシアナ航空に対して(1)会社手順及び運航乗員の訓練について再検討した上で、運航乗員に対して規定の順守の重要性を再強調すること、 (2)進入限界高度未満への進入においては、あくまで目視物標を主たる参照としなければならず、計器は補助として適切に使用することを教育および訓練を通じて徹底することを指導すべき、としています。
 写真は上空から見た広島空港です。

@トランスアジア航空の路線を台湾各航空会社が運航へ、国際線は今後決める
 台湾の内閣に当たる行政院は現地時間23日、運航を停止したトランスアジア航空の路線を、台湾の各航空会社が12月から引き継いで運航する、と発表しました。これは台湾の民間航空法の規定に基づくもの、とのことです。引き継ぎ路線の内、国内線はチャイナエアライン系が、離島路線はエバー航空の子会社が運航することになりますが、国際線については改めて決める、とのことです。


*11月23日

@「運用時間の拡大に反対する住民」はエゴイストなのか?
 成田市のA滑走路西側・三里塚に住む航空写真家・チャーリィ古庄氏は2日の「Traicy」で「元反対派も新滑走路建設推進派に、成田空港のこれからのゆくえ」を寄稿していますが、この中で、今回提案されている「成田空港の運用時間を午前5時から、翌日午前1時までに拡大する」とする案について論じています。
 その中で古庄氏は「私個人の騒音の感じ方を他の住民に押し付ける気はないが、現在成田周辺は『空港の街』として発展を遂げているため、空港の発展そのものが地域の発展でもあり、新しい滑走路の離着陸経路にかかる住居の騒音対策などが行われれば運用時間の延長も充分あり得るだろう。」と述べています。
 古庄氏が住んでいる滑走路脇と飛行コース直下の騒音は比べものになりません。第3滑走路が出来たとすれば、3本の滑走路飛行コース直下に住む住民は、茨城県民も含めて、数万人に達すると思います。これらの住民が「1日の中で、静かな時間が、たった4時間しかない」という状況に追い込まれるのです。
 欧州などの数百万人を対象とした調査・研究では、このような騒音が人間の心身にとって計り知れない影響を与えるとされています。
 まさに、憲法25条が国民に保証している「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」を犯すものであることは明らかです。
 飛行コース直下に住む、あるいは、住むことになる住民は周辺地域で行われた「首都圏空港の機能強化説明会」で現在の生活経験から異口同音にこの案に反対を唱えたのです。
 古庄氏はこれらの「運用時間拡大に反対する住民」を「エゴイストだ」と言わんばかりの論調で、「ある外資系航空会社の例を挙げると、成田を夜に出発するとアジアの国には時差の関係もあり、深夜に到着してしまう。これでは成田周辺住民の騒音は困るが、アジアの国の人の騒音はどうでも良いという理論になってしまう。」としています。
 そして、羽田空港では、都心を飛行するには騒音や落下物に反対する人もおり、新しい滑走路を作るには莫大な費用がかかるし、現在の敷地では十分な施設拡大も出ないので発着回数も大きくは増えないから、「そこで首都圏の航空便の増加を担うのが成田の新滑走路で、用地買収と建設費用を考えても現在最も安価で空港整備ができ増便できる案である。」とし、「いきなり成田の24時間運用は難しいとしても、運用時間が延長されれば航空会社はもとより利用者にとっても大きなメリットが生まれる。」と論じているのです。
 一言言い添えるならば、この「運用時間拡大」は「第3滑走路が出来たときの話し」とは限らず、地元が四者協議会で“合意”したとすれば、来年からでも実施される可能性があるのです。説明会の住民意見では「四者協議会の合意が、何で、俺たちの了承となるのだ」と抗議する場面もありました。

@明日の成田=フランクフルト線は運休か、LH のストで
 ルフトハンザ航空の乗務員組合のストライキで、明日の成田発フランクフルト行き711便が欠航となる見込みです。

@トランスアジア航空解散で成田空港の離発着回数が約1500回減に
 昨日解散を発表したトランスアジア航空ですが、同社は1951年創業の、台湾初の民間航空会社でした。現在は台湾で第3位の航空会社でした。やはり、2度に渡る墜落事故が尾を引いたようです。ただ、同社の経営方針にも問題があったようで、台風接近の中で飛行を強行し墜落事故に繋がるなどの安全に対する軽視があったように感じます。また、この所、中国からの観光客が激減していることも影響したかも知れません。これにより、10月からの1年間休業を宣言している、子会社の LCC 「V エア」の再開にも暗雲がただよっています。
 昨日の成田空港公式ページでは、「トランスアジア航空の運航便は見つかりません」と出ていましたが、今日は「欠航」となっています。同社の破綻により、成田空港の発着回数は年間約1500便減ることになります。

@パキスタン航空機が全部のトイレが詰まり、英国の空港に緊急着陸
 現地時間19日、カナダ・トロント発パキスタン・ラホール行きのパキスタン航空798便・B777型機で機内のトイレが全て詰まって使えなくなるトラブルが発生しました。同機は北海上空を飛行中でしたが、イギリス・マンチェスター空港に緊急着陸しました。同機はトイレの配管を修理して約5時間遅れでラホールに到着しました。

@フィジー・エアウェイズがB737MAX8型機を5機発注
 フィジー・エアウェイズは現地時間23日、ボーイング社に対してB737MAX8型機5機を発注する、と発表しました。受領は2018年と2019年になります。


*11月22日

@南スーダン派遣自衛隊はやはり成田空港から出国
 昨日書いた、南スーダン国連平和維持活動で、安全保障関連法に基づき可能になった「駆け付け警護」などの新任務に対応する陸上自衛隊11次隊の先発隊ですが、やはり、成田空港から出国していました。青森空港から羽田空港を経由して、成田空港で民間機に乗り出発しました。羽田空港から成田空港へは、そのまま日本航空機で行ったのか、陸路で行ったのかはわかりません。

@バニラが2月18日から成田=関西線、同19日から成田=函館線を開設
 バニラ・エアは今日、成田=函館線に来年2月19日から、成田=関西線に同2月18日から、関西=函館線に同3月18日から就航する、と発表しました。2月下旬までに現在9機の機材を12機まで増やし、機材の稼働率を上げる狙いがある、とのことです。

@成田空港にも乗り入れているトランスアジア航空が会社解散か
 台湾のメディアによりますと、トランスアジア航空(復興航空)は現地時間昨日、22日の日本便を含め国際・国内線で全便を欠航することを届け出ました。また、同23日以降の航空券の販売も停止しました。機材繰りを理由としていますが、台湾航空安全局は続いていた航空機事故に対して、同航空に対しリスクを回避するために安全面を見直すように要請しており、事故の影響もあって、搭乗率も落ちて、経営が難しくなったようです。同航空は今冬ダイヤで成田=台北線に1日2便を運航しています。
 台湾メディアが午後、速報で伝えたところによりますと、今日開かれた同航空の取締役会で、運航を終了し会社を解散することが決議された、とのことです。日本時間午後3時から記者会見が行われる予定です。
 写真はB滑走路に着陸し、第2ターミナル駐機場に移動するトランスアジア航空機です。

@今朝の地震で成田空港は震度3も、運航には影響なし
 今朝、福島県沖で発生した地震で、成田空港では震度3を記録しましたが、航空機の離発着への影響はありませんでした。

@ NAA が「環境報告2016」を公表
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、「成田国際空港環境報告書2016」をホームページで公表しました。

@ MRJ 試験3号機が初飛行
 今日午前10時18分頃、 MRJ 試験3号機(JA23MJ)が名古屋空港を離陸し初飛行に向かいました。同機は三重県沖の太平洋上で基本特性などを確認し、午後0時20分頃、名古屋空港に着陸しました。同機は急旋回や急降下の飛行特性や自動操縦機能や電装部品の動作確認を行います。機体デザインは黒いラインが特徴です。

@三菱航空機会社の山上氏「2018年前半の型式証明取得を目指す」
 現地時間21日の「ATW(英語版)」によりますと、三菱航空機会社の山上正雄米国CEOは、先週、メキシコで開かれたラテンアメリカとカリブ海の航空輸送協会会合で同紙の取材に対して、「型式証明取得を2018年前半に行い、初号機納入を2018年後半に予定している」と述べました。また、現段階での試験飛行時間が約250時間であることを明らかにし、「1週間に6日間、1日2回の約2時間の試験飛行を行わなければならない。これは、挑戦的である」と述べました。さらに、 MRJ 90型機の重量が米国の「パイロット労働協約範囲条項(スコープクローズ)」を超えていることについて、「発注しているスカイウエスト社とトランス・アメリカ社に MRJ 70型機に変更出来るかどうか議論をしている。 MRJ 70型機の初飛行を2017年後半に予定している」と述べた、とのことです。 


*11月21日

@南スーダン派遣自衛隊が「軍事利用約束違反」成田空港から出国か
 今日の千葉日報などによりますと、南スーダン国連平和維持活動で、安全保障関連法に基づき可能になった「駆け付け警護」などの新任務に対応する陸上自衛隊11次隊の先発隊が青森空港を出発し、成田空港を経由して民間機で出国した、とのことです。なお、一部報道では「羽田空港から出国」となっています。
【コメント】もし、「成田空港から出国」ならば、これは、「成田空港の軍事的利用は一切行わない」とする、開港前の平和塔奉賛会との「取極書」や、本会と当時の新東京国際空港空港公団との間で取り交わした「航空公害に関する交渉覚書」に明らかに違反しています。1年ほど前に行われた国土交通省や成田国際空港株式会社(NAA)との交渉でも、国土交通省は「防衛省には『成田空港を軍事利用しないとの約束があること』は、良く伝えている」と答えていましたが、これが、口先だけだったことが明らかになります

@成田空港の10月貿易額は輸出額が1.8%増、輸入額が10.7%減
 東京税関が今日発表した「成田空港10月貿易概況(速報)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)1.8%増と3ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。、輸入額は10.7%減となり8ヶ月連続の前年同月比マイナスとなっています。

@ NAA と LCC 3社が26日に船橋で国内線のアーピールイベント
  NAA と LCC の「ジェットスター・J 」「Spring Japan」「バニラ・エア」の3社は26日に船橋市の「イオンモール船橋」で『国内旅行も成田から!』〜LCC で気軽でお得な空の旅〜を開催する、と発表しました。午前10時から午後4時までになります。詳しい内容は公式ページを見て下さい。

@国土交通省が12時間前飲酒の元日本航空副操縦士を行政処分
 国土交通省は18日、6月27日に金沢市で乗務12時間前を超えて飲酒したことと、航空身体検査証明の更新の際に「断酒」 の必要条件がつけられていたにもかかわらず、これを申告せずに証明の更新を受けていた、元日本航空副操縦士を30日間の航空業務停止の処分にした、と発表しました。また、一緒に飲酒していた機長に対して文書警告を行いました。なお、副操縦士は数ヶ月前に日本航空を退職しています。


*11月20日

@ 全日空社長が「今後も、格差是正を当局にお願いする」
 15日に行われた記者会見で全日空の片野坂社長は、「日本航空との格差はまだ解消されていない。今後とも何らかの形で競争格差是正の具体的な措置を当局にお願いしていきたいと考えております」と述べました。
【コメント】またもや、国土交通省頼みの「格差是正」ですか。前にも書きましたが、全日空の利益が日本航空に追いついていないのは、将来の成長を見越して行っている、路線拡大や機材拡充などの大型投資が原因だと思うのです。一方、日本航空の方は「8・10ペーパー」による規制で、大型投資が出来ないので、機内の内装刷新などで、利益率を上げるしかないのではないでしょうか。これ以上の是正措置は逆に「国土交通省による、不平等拡大」になるのではないでしょうか。

@ MRJ 試験4号機がグラントカウンティ空港に到着
 三菱リージョナルジェット(MRJ)試験4号機は現地時間18日午後1時45分頃、試験飛行拠点となる米国ワシントン州のグラントカウンティ国際空港に到着しました。今回のルートは全行程で約1万4000Km になります。この4号機はシステムや客室の性能、騒音、防氷試験などを行う機体です。

@全日空のB787-8型機がエンジンオイル減少警告で引き返す
 今日午前9時45分頃、大阪発那覇行きの全日空763便・B787-8型機が高知県上空を飛行中に、左エンジンのオイルが大きく減少した、との警告が出ました。このため、同機はこのエンジンを停止し、大阪空港に引き返し、無事緊急着陸しました。滑走路などにオイルの漏れた形跡はなく、全日空が原因を調べています。


*11月19日

@成田空港で航空機事故の際のケガ人誘導訓練行われる
 昨日の「MBS NEWS 」によりますと、昨日、成田空港で航空機が着陸した後、エンジンから煙が出て緊急脱出する際に、乗客多数がケガを負った、との想定で乗客を誘導する訓練が行われました。航空会社の職員らがバスで空港内の待機場所に案内し、目的地までの乗継や、空港近くのホテルに案内するなどの手配訓練を行いました。
【コメント】 NAA の公式ページにはこの訓練のことは出ていないようです。日本航空が独自に行ったのでしょうか。

@成田空港での金密輸摘発が倍増
 昨日、成田空港で税関や警察の担当者など約40人が参加して、密輸対策協議会が開かれました。この中で、今年6月までの1年間に金の密輸事件の処分者が133件と前年同期の70件に比べ、約2倍に増加したことが明らかにされました。金価格が高止まりしており、背後には香港や韓国のなどの犯罪グループが関与している、とのことです。

@羽田新飛行ルート説明会が、やっと千葉県で開催へ
 今日の千葉日報によりますと、国土交通省は昨日開かれた「羽田空港に関する25市町と県協議会」で、羽田空港新飛行コースについての千葉県民を対象とする説明会を12月16,17日に千葉中央区にある「モノレール千葉駅」で、同18、19日に「松戸市の女性センターゆうまつどホール」で、来年1月29、30日に「木更津市のイオンモール木更津」で開催することを明らかにしました。説明会はオープンスペースで資料が展示され、国土交通省の係員が説明する形式で行われます。羽田空港新飛行ルートの説明会は東京都、神奈川県、埼玉県ではすでに実施されており、千葉県から実施するよう要請が出されていました。

@国土が第2段階の羽田新飛行ルート説明会の日程を発表
 国土交通省は昨日、羽田空港新飛行ルートについての住民説明会を来年1月11日から5月10日まで、東京都、埼玉県、神奈川県の16ヵ所で開催する、と発表しました。今回もオープンスペース形式ですが、各会場1日限りとなるようです。なお、その後も、説明会を計画しているようです。

@福岡空港で大韓航空機が滑走路上で停止
 昨日午後8時10分頃、ソウル発福岡行きの大韓航空781便・B777-200型機から福岡空港事務所に「前輪の油圧系統でトラブルが発生した」と連絡が入りました。同機は定刻から45分遅れの同8時45分に無事緊急着陸しました。同機は牽引車で駐機場まで移動し、滑走路が約15分間閉鎖されました。このトラブルの影響で13便に遅れがでました。

@三菱航空機会社が 南米で MRJ 売り込みに力入れる理由
 昨日の「business.news」によりますと、三菱航空機会社は先頃、三菱リージョナルジェット(MRJ)の南米への販売に力を入れる方針を表明した、とのことです。現在、南米諸国は原油価格の暴落で深刻な景気低迷に悩まされていますが、同社は「いずれ、景気が回復する」としています。そして、ブラジルのエンブラエルが開発中のリージョナルジェット機の座席数が約90席であるのに対し、 MRJ 70型機は最大約80席と小型である利点を生かしたい、としているとのことです。しかし、 MRJ のエンジンでもあり、エンブラエルやボンバルディアが開発中のリージョナルジェット機にも採用される、プラット・アンド・ホイットニー社製のPW1200GやPW1500Gエンジンはまだ、安定しておらず、プラット・アンド・ホイットニー社では「生産が安定するには後数年かかる」との見通しを明らかにしている、とのことです。これも MRJ にとっては懸念材料の一つになるようです。


*11月18日

@資料室に「成田市久住地区機能強化説明会要旨」を載せました、住民は運用時間拡大に厳しい意見
 2016年10月29日に開かれた成田市久住地区の成田空港機能強化に関する説明会の要旨が手に入りましたので、載せました。成田市の担当課が作成したものです。
 住民の怒りの強さが良く分かるやり取りとなっています。住民の怒りは「成田空港運用時間を午前5時から翌朝午前1時までに拡大する」案に対するものや、これまで、「四者協議会」で住民の意見を無視する形で、進められて来た事で「四者協議会」に対する不信感が強くなっています。また、要望に対して、官僚的で、お座なりな対応に終始してきたことに対する怒りが集中しています。特に、運用時間問題では「生涯を通じて耐え難い苦痛と健康阻害を子々孫々に至るまで負の遺産として背負うことになる。」と危惧する意見や「運用時間の問題で、この提案内容で了承する地区なんてあるのか。今回は弁護士と法律面で勉強して、訴訟を起こすよ。」「日中の騒音もかなり限界に近づいていて、ストレスを感じている。そんな中、対策を講じるとはいえ、夜間を飛ばすとなると人権侵害、憲法違反に匹敵することになる。憲法では基本的人権が保障されている。睡眠を遮断するのは拷問の手法だ。体調に変調をきたす。」などの切実な意見が目立ちました。これに対して、国土交通省や千葉県や成田市は「日本の経済に寄与し、成田空港の発展に寄与することになる」との面を強調し、騒音下住民の切実な意見には「申し訳ないと思う。出来るだけのことはするが、我慢をお願いする」としか、答えていません。
 なお、「成田空港サーバー資料室」に「成田空港空港機強化についての資料とリンク」のページを作りました。逐次、載せていきます。

@昨日、第1ターミナルに食事処「NARITA Dining Terrace」がオープン
 昨日、第1ターミナル4階に新しい食事処「NARITA Dining Terrace」がオープンしました。昨日、成田空港に行きましたので、写真を載せておきます。
 和食の6店舗がオープンしていました。ここは、以前もフードコートになっていましたが、全く新しい雰囲気になっています。半円形に店舗が配置されており、左右に3店舗ずつあります。値段は空港としては平均的かな、と思いました。オープン初日とあって、かなりの混雑でしたが、その中でもラーメン店が長い行列でした。美味しいかどうかは食べていないので分かりません。

@ピーチがA320neo型機10機などを発注、2019年から受領
 ピーチ・アビエーションは今日、エアバスにA320neo型機を10機とA320型機3機を発注しました。A320型機は2018年度中に受領し、A320neo型機は2019年度から受領する、とのことです。A320neo型機は現在運航中のA320型機と順次交換していきますが、機材の拡大にも使います。なお、A320neo型機は188席となる、との事です。

@ MRJ 試験4号機がホノルルに到着
 昨日の「Fly Team」によりますと、三菱リージョナルジェット試験4号機(JA24MJ)は現地時間17日、ハワイのホノルル空港に到着しました。グアムから、途中でマジェロ(中部太平洋、マーシャル諸島の首都)で給油した模様とのことです。この飛行コースはフェリーとして、よく使われるようです。


*11月17日

@「NARITA空港圏青年交流会」が第3滑走路と運用時間拡実現を要望
 昨日の千葉日報によりますと、成田空港周辺の5市町商工団体のメンバーで構成する「NARITA空港圏青年交流会」は昨日、成田国際空港株式会社(NAA)の夏目社長宛に、「新滑走路建設」や「運用時間を午前5時から翌朝午前1時までに拡大すべき」などとの意見書を手渡しました。会長の原氏は「空港の機能強化により雇用が拡大すれば定住人口増が期待できる。機能強化に賛成する地元青年経営者の声を草の根的に広めていきたい」と述べました。
【コメント】騒音下に暮らす住民のことはどのように考えているのでしょうか。芝山町では「第3滑走路が出来ると、人口が現在よりも約2000人減って、4分の3になってしまう」との見通しを立てる議会関係者もいる、とのことです。

@「Spring Japan」が年末年始の臨時便を発表
 「Spring Japan」は今日、年末年始の成田=佐賀線と成田=関西空港線の臨時便運航のお知らせを出しています。

@騒音の大きい早朝深夜の米軍機飛行差し止め認めず、普天間訴訟
 今日、那覇地裁沖縄支部で第2次普天間爆音訴訟の判決が言い渡されました。判決では、住民側が求めていた夜間・早朝は40デシベル、昼間は65デシベルを超える騒音の差し止めについて「国は米軍機の運航を規制できる立場にはない」として退けました。また、住民側が求めていた約100億円の損害賠償については「1970年代ごろには普天間飛行場の騒音が社会問題となっていたにもかかわらず、今日まで抜本的な防止策は採られず、国は被害を漫然と放置している」と述べ、国に住民ら3395人に対して24億5800万円を支払うよう命じました。賠償額は、騒音レベルの指標「うるささ指数(W値)」が75以上の地域に住む原告には1人・1カ月当たり7000円、同80以上の場合は同13000円で算出しており、第1次訴訟の2審判決と比べ、それぞれ月額1000円ずつ増額しました。
 判決後、原告団長の島田氏は「失望の至りの判決。根本的な問題は解決していない。今後も(飛行)差し止めを求めて闘うしかない」と述べ、弁護団は控訴することを発表しました。

@日本弁護士会がエアアジアXに車いす男性登場拒否で警告書
 日本弁護士連合会(日弁連)は昨日、エアアジアXに対して「電動車いすでの搭乗を拒否したことは人権侵害に当たる」とする警告書を10日付けで送ったことを明らかにしました。これは日本人男性が2014年3月に、関西空港発クアラルンプール行きのエアアジアX機に搭乗しようとしたところ「重量制限を超えている」として搭乗を拒否されたことに対してとられた措置です。男性は予約の際に電動車いすを預けることを連絡済みであるのもかかわらず、当日に搭乗を拒否されたものです。また、この男性はこれまでにも他の格安航空会社(LCC)を使って、旅行をしており、搭乗を拒否されたことはなかった、とのことです。

@10月の訪日外国人は16.8%増、出国日本人は3.2%増に
 観光局が昨日発表した「10月訪日外客数・出国日本人数」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)16.8%増の213万5900人となりました。先月の伸び率よりも2.2ポイント減になりました。これにより、2016年の合計で2400万人前後となる見込みです。
 一方、出国日本人数は3.2%増の145万8000人となっています。


*11月16日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」72例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」72例目が発生しました。
・72例目 マニラ発成田行きの日本航空742便・B767-300ER型機が、前便でマニラ到着時に落雷を受け、修理のために出発が遅れ、午後11時12分にA滑走路に着陸したものです。

@京成バスが「成田シャトル」などで無料Wi-Fiサービスを開始
 京成バスは12日から成田空港や羽田空港などに乗り入れている高速バス163両で無料Wi-Fiサービス「KeiseiBus FREE Wi-Fi」を開始しました。利用時間は1回当たり90分で、1日2回まで利用できます。もちろん「東京シャトル」でも利用できます。

@バニラが成田空港発着の初日の出フライトを実施
 バニラ・エアは初めてとなる「初日の出フライト」を行う、と発表しました。成田空港第3ターミナルに、1月1日午前4時20分に集合し、6時に出発し、8時に成田空港に戻り、解散になります。料金は座席などによって異なり、最高5万4100円から9800円となります。特典として「オリジナル搭乗証明書」「お正月弁当」「2万円のクーポンなどが当たる抽選」があります。販売は明日の午前10時からとなります。

@全日空機が岩国空港でバードストライクに遭遇
 今日午前7時50分頃、岩国発羽田行きの全日空632便・A320型機が離陸滑走中にバードストライクに遭遇しました。同機はそのまま離陸しましたが、すぐに空港に引き返し無事緊急着陸しました。鳥がエンジンに飛び込んだものとみられ、同便は別の機体に交換して同11時15分頃出発しました。

@フェリーの MRJ 4号機がグアムに無事到着
 昨日、名古屋空港を飛び立った、三菱リージョナルジェット(MRJ)試験4号機は無事にグアムに到着しました。今日、次の給油地に向けて出発したかどうかは不明です。
【コメント】今回の MRJ の米国フェリーについては「Aviation Wire」や「日刊トラベルビジョン」などは取り上げていないようです。何時もですと、一般紙よりも早く詳細に記事にしているのですが。三菱重工とこれら航空関係業界紙との間で、何かトラブルがあったのでしょうか?

@ユナイテッド航空が発注済みのB737-700型機をB737MAX型機などに変更
 ユナイテッド航空はボーイング社に発注済みのB737-700型機65機を、B737-800型機4機とB737MAX型機61機に機種変更をする計画とのことです。B737-800型機は2017年に受領する予定ですが、B737MAX型機の受領予定は今の所未定のようです。


2016年11月前半の出来事