2018年8月後半の出来事


*8月31日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用31例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用31例目が発生しました。
・31例目 成田発那覇行きの全日空8561便・B767型機が、前便でのアモイ空港の管制制限により、成田空港到着が遅れた玉突き遅延のため、午後11時23分にB滑走路南側から離陸したものです。

@ NAA が昨日からB滑走路北伸の地盤調査始める
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)は昨日から「成田空港機能強化計画」に盛られている、B滑走路北伸のために地盤の強度を調べるボーリング調査を始めました。調査はあくまでも詳細な設計をするためのもの、としています。今後、新設する第3滑走路についても地盤調査を実施する、としています。
【コメント】「四者協議会の合意はした」と言うのでしょうが、空港計画変更の公聴会も済まない内から、このような、調査を始めるのはおかしいのではないでしょうか。なぜ、そのように、急ぐのでしょうか。需要が機能強化計画の予測よりも大幅に落ち込んでいる、と言うのに。

@B滑走路の飛行コース直下の廃校を宿泊施設として整備
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田市は今日から始まる9月定例議会に、廃校となった旧市立久住第二小学校を、訪日外国人も対象とした「小学校に泊まれる施設」として整備する計画を進めるため、シェアハウス事業などを手掛ける「リオン不動産」に無償貸し付けする議案を提出します。旧市立久住第二小学校はB滑走路北端からほぼ真北の約3.3Kmの所にあり、2011年に廃校となっています。耐震工事などの改修が必要ですが、費用はリオン不動産が行います。素泊まりで1泊3000円前後の宿泊費を見込んでいる、とのことです。
【コメント】地域活性化策の一つなのでしょうが、B滑走路に離発着する航空機の騒音は相当激しいと思います。慣れない観光客が眠れるのでしょうか。完全な防音工事をする場合には、改修に多額の費用がかかると思うのです。 NAA の職員の研修施設としての利用ならば、騒音を実態体験するには、良い場所になると思うのですが。

@茨城県稲敷市が助成区域外の1156戸に防音工事補助事業
 詳しいことは分かりませんが、今日の毎日新聞によりますと、茨城県稲敷市は昨日、「成田空港機能強化計画」に盛り込まれたB滑走路北伸計画に伴い、同市新利根地区1156戸の防音工事に対する助成を行うと発表しました。この1156戸は成田国際空港株式会社(NAA)が実施する見込みの防音工事の実施予定区域外になる、とのことで、窓ガラスを厚いものに替えるなどの工事を行う事になります。

@全日空の8月実績で、国内線にB787型機点検整備の影響がくっきり
 全日空が発表した「8月ANAグループ旅客輸送実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)9.7%増の90万5512人、利用率は1.8ポイント増の78.3%となっています。
 一方、国内線旅客数は2.7%減の327万9822人となり、利用率は3.3ポイント増の68.2%となりました。この内、成田空港路線の利用率は成田=札幌線が2.5ポイント減の73.2%、成田=大阪線が0.5ポイント増83.6%、成田=福岡線が5.0ポイント増の62.8%、成田=那覇線が12.6ポイント増の70.4%、成田=仙台線が23.0ポイント増79.3%、成田=新潟線が1.3ポイント減の51.0%、成田=中部線が7.5ポイント増の72.2%となっています。
 運航実績では国際線の欠航率が±ゼロの0.0%、定時出発遅延率が0.3ポイント悪化の21.0%、定時到着遅延率が1.6ポイント改善の20.0%となりました。国内線欠航率は5.3ポイント悪化の5.9%、定時出発遅延率は5.1ポイント悪化の15.0%、定時到着遅延率は7.2ポイント悪化の18.9%となっています。
【コメント】B787型機の点検整備で国際線は欠航を出さないようにやり繰りしましたが、国内線では大幅な欠航が発生した影響が明らかに出ていますね。


*8月30

@成田空港7月の総発着回数が3年4ヶ月ぶりに前年同月比マイナスに
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「7月空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)1%減(0.53%減)の2万1623回となり、2015年3月以来、40ヶ月ぶりのマイナスになりました。この内、国際線発着回数は2%増となり開港以来の過去最高となっています。一方、国内線発着回数は8%減となっています。
 総旅客数は4%増の369万3362人となり、この内、国際線旅客数は7%増、国内線旅客数は8%減となりました。
 国際線総貨物量は11%減となり、この内、積込量は8%減で、輸出量は10%増でした、一方、取卸量は13%減で、輸入量は2%減となっています。
 給油量は3%減でした。
【コメント】ついに、マイナスになってしまいました。このまま、長々期にわたってマイナスが続くとは考えられませんが、米中貿易紛争や原油高などのリスクもあり、「機能強化計画」は現実に即して、見直されるべきと思います。

@来年度予算概算要求で成田空港関係は29億円増の81億円
 国土交通省が昨日発表した来年度予算の概算要求で、成田空港関係では今年度予算に比べて29億円増の81億円を盛り込みました。2020年のオリンピック・パラリンピックに向けてのCIQ施設の利便性向上や、国土交通省成田空港事務所の耐震工事などを行うためのものです。なお、 NAAでは高速離脱誘導路整備などで約981億円を予定しています。

@ジェットスター・J の純利益は9億5300万円、国際線は協業を検討
 ジェットスター・J は昨日開いた事業説明会で、2018年6月期通期決算で純利益が前年同月比(以下同じ)91%増の9億5300万円となり、3期連続の黒字を達成したことを明らかにしました。営業収入は8%増、営業利益は3%増、経常利益は前期に外貨建て資産の評価益を計上した影響などで22%減となりました。1年間の平均搭乗率は2ポイント増の87%でした。
また、片岡社長は「今は国内線に力を入れており、国際線では他社との協業により訪日需要を取り込みたい」としています。具体的には「日本航空が設立する中距離LCCなどとの協業を考えている。日本航空が出資する会社として、どのような協業が出来るか、お互いに持ち寄って検討している。今は詳細は発表できる段階ではない」と述べました。

@バニラ・エアの当期純利益は12億3200万円
 バニラエアの第7期決算(2018年3月期)公告によりますと、純利益は前年同月比(以下同じ)73.3%増の12億3200万円となりました。売上高は37.4%増、営業利益が8億4600万円の黒字となっています。

@ボー社が「今後20年間にパイロットが63万50000人不足」と予測
 今日の「flightglobal(英文)」によりますと、ボーイング社は今後20年間に世界のパイロット不足が深刻になり、約63万5000人の新規パイロットが必要になる、とする見通しを明らかにしました。この内、アジアで約24万人、北米では12万7000人、欧州では11万8000人が必要とされるだろう、としています。この内、米国では今後5年間に約8000人のパイロットが退職すると、見込まれています。

@ヴァージン・オーストラリアが発注しているB737MAX型機の一部をB737MAX10型機に変更
 昨日の「Aviation Wire」によりますと、ボーイング社は現地時間28日、ヴァージン・オーストラリアから発注を受けているB737MAX型機40機の内、10機をB737MAX10型機に変更する契約を締結した、と発表しました。2020年の引き渡し開始を目指す、とのことです。


*8月29日

@ジェットスター・J が12月にも成田=高知線を開設へ
 今日の「Traicy」によりますと、ジェットスター・J  は今日都内で開いた事業説明会で、12月にも、成田=高知線と関西=高知線を開設することを発表した、とのことです。両路線共に1日1便となりますが、詳しいダイヤ、運賃などは現在詰めている、とのことです。高知へのLCC就航は初めてとなります。

@国土交通省が安全に逆行する規制緩和、対地接近警報装置など故障でも運航を認める
 今日の「日刊航空」によりますと、国土交通省は航空機の機器が故障した場合も一定の条件の範囲内で飛行機の運航を認める規制緩和を認める方針を決めました。緩和するのは、(1)対地接近警報装置、(2)航空機衝突防止装置、(3)ILS 受信装置、(4)気象レーダー、(5)操縦室ドアの施錠・開機能、(6)飛行記録装置・操縦室用録音記録装置、の6種類となります。現在の基準では、機器が不作動となった場合は航空機を運航できませんが、緩和後は一定の条件で運航できる許容期間を設定する、とのことです。これらの規制緩和は航空会社側からの要望が出ていたものになります。許容期間はそれぞれの機器によって違います。これらの緩和は「欧米の規制と同様な基準」としています。今年度中に法令整備をして、来春から実施するとのことです。
 写真は先日行った、日本航空安全啓発センターの入口です。内部は以前に行った時よりも整備されて、分かり易くなっていました。しかし、臨場感は薄れているように思いました。内部の写真撮影は禁止されています。
【コメント】この“規制緩和”は航空機の安全運航よりも、企業の利益を優先することをあからさまに認めたものとなります。「欧米の基準に合致する」としていますが、日本航空123便の事故以来、日本で大きな事故が起こっていないのは、厳しい基準があってこそと思います。何故「欧米の基準」に追随しなければならないのでしょうか。ILS受信装置、気象レーダー、対地接近警報装置、航空機衝突防止装置などは、もろに安全運航に影響を与えるのではないでしょうか。それでなくても、昨今の航空機事故や重大インシデントの多さは、重大事故につながるもの、と言えるのではないでしょうか。

@24日にエア・カナダ機でエンジンオイル減少し緊急着陸
 去る24日午後4時25分頃、トロント発羽田行きのエアカナダ1便・B777-300型機が仙台空港の南東約80Kmの太平洋上を飛行中に、第2エンジンの潤滑油が少ないとの警告が出ました。このため、同機はこのエンジンを停めて、飛行を継続し、午後5時頃羽田空港に無事緊急着陸しました。

@マカオ行きのキャピタルエア機がハードランニングで主脚とエンジン損傷、深セン空港に無事緊急着陸
 現地時間28日午前11時15分頃、北京発マカオ行きのキャピタル・エアラインズ5759便・A320型機がマカオ空港にハードランディングを行い、左主脚と左エンジンが損傷しましたが、同機はそのまま離陸し、シンセン空港に向かいました。同機は同12時頃に、緊急着陸を行い、乗客・乗員166人は全員無事にスライドを使って緊急脱出しました。けが人はいなかった、とのことです。


*8月28日

@仙台空港24時間化に地元2市議会は夜間騒音への懸念多数
 今日の河北新報によりますと、宮城県は昨日開かれた仙台空港周辺の岩沼市と名取市の議会で、仙台空港運用時間を24時間とする方針を説明しました。これに対して両市の議員からは「騒音は日中と夜間で感じ方が全く違う。健康への影響を調べないのか」「(市街地上空を避けて海側に向けて離着陸する)優先滑走路方式を100%実施するべきだ」「山側から下りてくる着陸時は空港から離れた山側も、ものすごい音がする」などの意見が出て、夜間の飛行機騒音への懸念が相次いで表明されました。
 また、1997年に14時間半の範囲内での運用時間延長を確認した際に結んだ、「県と両市との覚書」を取り上げ、「仙台空港アクセス線の延長と言っていたが、どうなったのか」とただしました。これに対して県側は「約束が履行されていない事は申し訳ない」と陳謝しました。
【コメント】図式は成田空港と全く同じですね。睡眠への影響についてはまともに答えず、“理解”を求めるのは成田空港機能強化計画での国土交通省とNAAと全く同じです。

@バニラの7月実績は旅客数が国内線は9.0%増も国際線は9.6%減
 バニラ・エアが昨日発表した「7月輸送・運送実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)9.6%減の9万8337人、搭乗率は0.4ポイント減の90.2%でした。一方、国内線旅客数は9.0%増の14万2788人、搭乗率は1.8ポイント減の85.2%となっています。また、運航実績では欠航率が国際線で±ゼロの2.1%、国内線で6.2ポイント減の6.2%となりました。定時出発遅延率は国際線で5.8ポイント減の17.3%、国内線で15.0ポイント減の30.3%となっています。

@スカイマークの市江社長「再上場は20年9月がデットライン」
 昨日のTBSニュースによりますと、スカイマークの市江社長は日本記者クラブでの記者会見で、株式再上場について「これから、例えば、上場のアドバイザーですとか、主幹事をそれから決めるみたいな。2020年9月末というのが、デッドラインなんですが、そう言われているところなんですが、数か月早いくらいはあるかもしれない」と述べました。また、「羽田空港の発着枠を引き続き、使うことを前提にすれば、ANA ホールディングスの株式のシェアはこれ以上増やせない」として、再上場後には海外の企業や航空会社以外の企業からの出資を受ける可能性を指摘しました。

@「日本からの北米線はロスやシスコが魅力」とエア・アジアCEO
 現地時間27日の「ATW(英文)」によりますと、エアアジアのトニーCEOは日本から北米西海岸への路線新設について、目的地としてロサンゼルスとサンフランシスコをあげ、2019年から受領が始まるA330-900neo型機を投入する予定を明らかにしました。日本の発着は中部空港を考えている、としています。


*8月27日

@山武市西部と成田エリアを結ぶバス路線を10月に新設
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、10月から成田空港の南側に拡がる、東金市、山武市、成田空港、京成成田駅を結ぶバス路線が開設されます。このバスのデザインを山武市にある県立成東高校美術部員と山武市出身のバルサミヤスコさんがデザインすることになり、現在制作に取り組んでいる、とのことです。成田空港の飛行コース直下になる、山武市の東部(旧松尾町と蓮沼村)には、成田空港と横芝光町の九十九里浜を結ぶ「空港シャトルバス」が運行されていますが、山武市の西部と成田空港を経て、成田地域を結ぶバス路線は初めてとなります。
 写真は第2ターミナルに駐車する「空港シャトルバス」です。

@国土交通省が国産旅客機のトラブル情報を収集する制度を新設
 昨日の日本経済新聞によりますと、国土交通省はMRJをはじめとする国産旅客機が海外で起こしたトラブルの情報を収集する、制度作りを始めている、とのことです。現在は制度自体がありません。生産国としての立場から、運航開始後にマニュアルの記載内容以外の修理が必要になった場合に、国として修理データに問題がないかどうか検証する仕組みです。国土交通省はこの制度を今年度内にとりまとめて、法令を整備する方針です。


*8月26日

@「離れていても、突然、大きな音が響く」と10Kmも離れた八街市住民
 去る7月下旬に、八街市の『 Aさん』宅を訪問しました。『 Aさん』さんから八街市に住む本会会員に「成田空港からは離れているのに、飛行機の騒音がうるさい。千葉県や八街市にも相談したが、取り合ってくれない。ネットで調べている内に成田空港から郷土とくらしを守る会があり、八街市にも詳しい人がいることが分かった」とのことで、連絡が入りました。
 八街市は成田空港を南側に離陸した航空機が西に旋回し、「テトラ」ポイントに向かう飛行コース下にあります。訪問したときも上空を通過する航空機がありました。しかし、高度はかなり高く、騒音はそれほど大きいものではありませんでした。
 『 Aさん』の話では「1年に何回か、ものすごい音が響くときがあり、驚いて飛び起き、外に出ることがある」とのことでした。『 Aさん』宅はトラックが通る道路からはかなり離れた住宅地で、周りは畑が取り巻いています。「とても、トラックの音なんてものではない」とのことでした。帰ってから調べると、『 Aさん』宅は成田空港の整備地区から直線で西南西約10Kmの所になります。標高はほぼ同じと思われます。とすると、断定は出来ませんが、この爆音は整備場でのエンジンテストや離陸機などの音が、一旦、上昇して、気象条件などで、屈折や反射して『 Aさん』宅付近に降ってくるのではないか、とおもいます。
 22日の出来事(2018年8月22日の出来事参照)で書いた、「オランダのスキポール空港では航空機の音が28Kmも離れた所で響く」そうですが、これと同じような現象ではないでしょうか。

@ MRJ のカタログが新しくなっていました
 今日の「 MRJ大好き」によりますと、三菱航空機会社の「 MRJカタログ」が更新されているそうです。このカタログの中には、「プラン」と断ってはいますが、16ページに「 MRJ 100X 」の外観図が載っています。
【コメント】確かに新しいカタログの方が見やすくなっていますね。アピール力が違うと思います。

@欧州の航空会社がイラン路線を運休へ
 欧州の航空各社は「来月に、イランへの定期便を運休する」と相次いで発表しています。トランプ米国大統領のイランへの制裁復活により、イランとの経済交流が困難になり、需要が見込めないことを理由として挙げています。
【コメント】核兵器保有国は、非保有国が新たに核兵器を持つことに神経質で、すぐに、“経済制裁”や“先制攻撃”などの脅しをかけてきます。もちろん、新たな核兵器保有国が出来ることには反対ですが、現核兵器保有国が自国の核兵器を段階的に破棄することも、平和にとっては絶対に必要と思います。しかし、この筋道作りには消極的で、核兵器を手放そうとはしません。トランプ大統領は重火器を持って、無腰の人を威しているようにしか見えません。これを支持している安倍首相も筋が通りません。世界で唯一の核兵器攻撃を受けた日本の首相なのに!

@リース会社「BOC 」が A330neo 型機8機を発注
 シンガポールを拠点とする航空機リース会社「BOC」は現地時間23日、エアバスに対してA330neo型機8機を発注した、と発表しました。発注分はライオンエアにリースされる、とのことです。これにより「BOC」のA330neo型機発注は合計10機となりました。


*8月25日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」30例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用」30例目が発生しました。
・30例目 成田発シンガポール行きの日本航空711便・B777-200型機が、前々便で台風20号による中部空港での管制制限のために、成田空港到着が遅れた玉突き遅延により、午後11時1分にB滑走路南側から離陸したものです。

@JALグループ7月旅客数は国際線が9.6%増、国内線が0.9%増に
 日本航空が昨日発表した「JALグループ7月輸送実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)9.6%増の78万5389人、利用率は2.6ポイント増の82.5%となりました。
 一方、国内線旅客数は0.9%増の290万7638人、利用率は1.1ポイント増の72.0%となっています。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が0.3ポイント減の77.1%、成田=札幌線が8.5ポイント増の66.4%、成田=名古屋線が7.7ポイント増の76.6%、成田=福岡線が1.1ポイント増の43.3%でした。
 また、運航実績では欠航率が国際線で±ゼロの0.1%、国内線で2.3ポイント悪化の3.0%でした。定時出発率は国際線で3.8ポイント悪化の15.9%、国内線で6.3ポイント悪化の12.7%となっています。

@日本航空とガールダ・インドネシア航空が包括提携で合意
 昨日の日本経済新聞によりますと、日本航空はインドネシアのガルーダ・インドネシア航空と包括提携することが明らかになりしました。10月にも共同運航を始め、将来的にはダイヤの調整にも踏み込む予定です。ガルーダ・インドネシア航空は全日空との提携を行ってきましたが、提携先を変更する事になります。ただ、日本航空からの正式リリースはまだなく、日本航空は「弊社から発表したものではない」とのコメントを出しているようです。

@カンタス航空の純利益が15%増に、ジェットスター・J も黒字確保
 現地時間23日の「flightglobal(英文)」によりますと、カンタス航空は2017年度決算(豪州基準で7月1日〜6月30日)で純利益が前期比15%増になった、とのことです。この記事の中では「Jetstarは、国内事業が過去最高の業績を上げ、アジアの関連会社はすべて利益を上げていたため、EBITは11%増の4億6,100万豪ドルとなりました。 」と述べています。
 写真は成田空港を離陸するジェットスターのB787-8型機です。
【コメント】この事から、ジェットスター・J も黒字になったことになりますね。


*8月24日

@共生財団が「2017年度年報」を発表、基準100%クリアー
 成田空港周辺地域共生財団は昨日、2017年度の騒音測定結果を発表しました。それによりますと、対象となった100局の全てが「騒防法」の基準をクリアーしました。この内、 Lden値で0.5デシベル以上の増減があった局は4分の1の25局でした。原因としては発着回数が増加したこと、南風が多くなったこと、機材が小型化していることなどが考えられる、とのことです。報告書の「年報」は同財団のホームページに出ています。
【コメント】なお、「100%クリアー」とのことですが、これは「航空機騒音環境基準」に適合していることを意味しているものではありません。

@お盆期間の成田空港国際線利用者は8.2%増
 今日のNHKニュースによりますと、東京入国管理局成田空港支局によりますと、お盆期間に成田空港の国際線を利用した人は前年同期比(以下同じ)8.2%増の100万9900人となりました。この内、外国人は12.6%増の44万7900人となり、一方、日本人は4.9%増の56万2000人となっています。同支局では「日本人でも、お盆の旅行代金が高い時期にも、旅行を楽しもうという人が増えているのでは」としています。

@セブパシフィック航空が成田=セブ線を期間増便
 今日の「Traicy」によりますと、セブパシフィック航空は12月1日〜来年3月30日まで、現在週4往復で運航している成田=セブ線を週7便に期間増便する、と発表しました。
【コメント】先日、バニラ・エアが同路線の運休を発表したばかりです。隙間をついて、増便するのでしょうか。

@夏季期間の成田エクスプレス利用者は6%増
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、JR千葉支局が発表した夏季期間(7月20日〜8月19日)の利用実績によりますと、特急列車の利用者は前年同期比(以下同じ)約5400人増えました。この内、成田エクスプレスは6%増となりました。他の特急列車が台風などの影響で6%減となったのに比べて、大幅な伸びとなっています。

@関西空港が台風20号の強風で大荒れ、滑走路も閉鎖
 関西空港では台風20号による強風で、貨物用の300Kgあるコンテナー8個や作業用ヘルメットなどが600〜800mも離れたB滑走路に飛ばされ、B滑走路が今日午前0時10分から閉鎖されました。コンテナーなどの撤去作業が終わり、午前11時45分に再開されました。また、A滑走路でも飛ばされた草や砂が滑走路に散乱し、清掃のため午前2時半から同6時40分まで閉鎖されました。また、昨日午後11時頃、20才代の女性警備員が風に煽られて転倒し、頭を打って病院に搬送されました。


*8月23日

@台風20号の影響で成田空港国内線欠航は16時現在で12便
 台風20号の影響で、成田空港の国内線出発便では午後4時現在で、四国・関西方面を中心に12便が欠航を決めています。

@全日空機が油圧トラブルで成田空港に引き返す・21日
 21日午後7時20分頃、成田発武漢行きの全日空937便・B767型機が離陸直後に油圧系統のトラブルを示す警告が出ました。このため、同機は成田空港に引き返し、同8時5分頃に無事緊急着陸しました。点検したところ、オイルを加圧するためのポンプ付近からオイル漏れがありました。成田空港事務所は滑走路を約7分閉鎖して点検しましたが、滑走路上へのオイル漏れはありませんでした。乗客は機材を交換して午後10時過ぎに再出発しました。

@快適だった冷暖房完備の防音校舎
 昨日の千葉日報(有料電子版)によりますと、共産党千葉県委員会は21日、公立小中学校の普通教室のエアコン設置率について調査の結果を公表しました。それによりますと、小学校では24市町村が設置率(以下同じ)100%、13市町が0%となっており、中学校では23市町村が100%、17市町が0%だった、とのことです。
 また、千葉県教育委員会調査では123校の県立高校の普通教室エアコン設置率は83.7%になっている 、とのことです。この内、航空機騒音対策で導入された高校は5校になります。
【コメント】私が23年間勤務していた県立の松尾高校は成田空港A滑走路のほぼ直下にありましたが、初任で勤務した頃は木造校舎で、5年ほど経った頃に鉄筋コンクリート校舎が新設されて、移転しました。当時の千葉県土地収用委員会による新東京国際空港(現成田空港)建設用地強制代執行の公開審議で、「松尾高校の防音対策はどうなるのか」と質問したところ、当時の友納知事は「どのくらいの音になるか分からないので、実際に飛んでみてから決める」との答えでした。しかし、それから数年後に校舎本体の全館冷暖房付きの防音工事が完成しました。全館冷暖房の校舎は、本当に快適でした。しかし、県から支給される燃料費が十分ではなく、冷房が入れられるのは「最高気温が30度になると見込まれる日」に限られていました。コンクリートの校舎で、教室内の気温が35度にもなる教室で生徒の集中力が維持できるものではありません。特に、窓を開ければ航空機の音が入り込んでくるのですから。春や秋には冷暖房が入らず、窓を開けて授業を受けることもしょっちゅうでした。
 写真はA滑走路に着陸する旅客機から撮った松尾高校です。

@東南アジアの LCC が飽和状態で、日本へ続々と乗り入れ
 今日の日本経済新聞によりますと、この所、東南アジア系のLCCが中距離路線として日本への乗りいれを急いでいる、とのことです。背景には東南アジアでの短距離LCC普及率が約6割に達しており、飽和状態から価格競争に巻き込まれる状況がある、とのことです。そこで、目を付けたのが訪日客の多い日本路線と言うことになります。また、日本から以遠権を利用してハワイなどを目指す動きもあります。この中距離LCCは必然的にフルサービスキャリアとの競合に突入することになります。中距離になれば、低価格だけでなく、座席の広さや食事サービスなどは欠かせません。しかし、飽和状態の近距離LCCだけでは利益を伸ばすことが出来ない状況が拍車をかけている、とのことです。
【コメント】 LCCの飽和状態は東アジアでも同じではないでしょうか。特に、韓国LCCの日本進出は、ある意味、常軌を逸しています。成田空港での離発着を見ていると、韓国LCC各社の航空機が3〜4機も続いていることも珍しくありません。これらの状況を考えると、中距離LCCだけでなく、長距離LCCへの参入も多くなると思われます。日本航空が新たに作ったLCCもこれを目指しているのではないでしょうか。アジアのLCCも、B787型機やA350型機の導入で余っているB777型機などを使った長距離LCCを当然考えていると考えられますね。古い機体も多いと思いますので、安全性が問題とは思いますが。

@全日空と日本航空が10・11月の燃油サーチャージャーを据置
 全日空と日本航空は国際線運賃にかける10・11月分の燃油サーチャージャーを、8・9月分と同額に据え置くことを明らかにしました。


*8月22日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用29例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用29例目が発生しました。
・29例目 成田発バンコク行きの全日空8533便・B767-300型機が、前便でのアモイ空港の管制制限で遅れた、玉突き遅延により、午後11時13分にB滑走路南側から出発したものです。

@スキポール空港で新滑走路周辺に大きな畝を作り騒音を軽減、28Km離れた所でも騒音響く
 昨日の「 Giga zine 」によりますと、オランダのスキポール空港では、新たな滑走路を増設する際に、周辺の土地に畑の畝のような構造物を作り騒音の低減に効果を上げている、とのことです。スキポール空港は平地にあり、空港が少し凹んでいるため、「メガホン」のように、航空機の騒音を増幅させ、その騒音は28Km離れた場所まで届くそうです。そこで、この畝状の構造物で音を低減させ、増幅を少し防ぐ事に成功した、とのことです。
【コメント】最近、ヨーロッパの空港では空港からかなり離れた地域での、航空機騒音への苦情が増えている、とのことです。このため、フランスのドゴール空港管理者は「騒音の苦情を考慮し、現在の発着回数は発着能力の半分ぐらいしか使っていないが、これ以上の発着回数増加は考えていない。需要の増加は近隣の空港の活用で補ってもらう」としている、との報告もあります。成田空港の機能拡張でも、近くの茨城空港や福島空港などの有効活用を考えれば、成田空港の機能拡張は行わずにすむと 思います。もっとも、根本的にはこれ以上の「東京一極集中」をやめることにある、と思いますが。
 写真はバスの中から撮った約15年前のドゴール空港です。誘導路脇の草地で、巣穴から顔を出すリスのような動物がたくさんいたのにはびっくりしました。

@日本航空が成田=シカゴ線を期間増便
 日本航空は現在週7往復で運航している成田=シカゴ線を、来年6月9日〜9月3日まで、週4往復を期間増便します。増便分は成田発月・水・木・土曜日となります。機材は「JAL SKY SUITE」仕様のボーイング787-8型機となります。

@アメリカン航空が12月18日から成田=シカゴ線を減便
 昨日の「Traicy」によりますと、アメリカン航空は現在週7往復で運航している成田=シカゴ線を、12月18日から週3往復に減便することを明らかにしました。
【コメント】日本航空とアメリカン航空は日米路線で共同事業を行っていますので、両社で調整した結果ではないでしょうか。「増便があれば、減便がある」と言う具合で、 NAA の考えているように発着回数は増えませんね。やはり、機能強化計画の需要予測は「過大な希望」ですね。

@ニューギニア航空が10月12日から成田=ポートモレスビー線を減便へ
 ニューギニア航空は10月1日から成田=ポートモレスビー線を、現在の週2往復から週1往復に減便する事を明らかにしました。減便するのは成田発着が水曜日の便で、土曜日の便は運航されます。往復ともミクロネシア連邦のチューク経由となります。なお、同路線のチューク経由は来る9月1日から実施(2018年5月28日の出来事参照)される予定です。


*8月21日

@多古町の住民団体が「静穏時間の確保」を要望
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、多古町の住民らで作る「多古町航空機騒音等対策協議会」は昨日、国土交通省、千葉県、成田国際空港株式会社(NAA)に対して要望書を提出しました。国土交通省に対しては(1)機能強化策の具体的スケジュールの早期提示(2)静穏時間帯の確保(3)地域分断のない騒防法・騒特法の区域指定(4)空港東側のゲート開設と新たな国の施設(防災拠点)の立地(5)成田用水の営農悪化につながらない対策(6)共生財団の充実(7)圏央道の早期開通、などを眺望しました。
【コメント】「静穏時間の確保」の要望項目がありますが、具体的にはどのような内容なのでしょうか。

@ベトナムの LCC 「ベトジェット」が来年1月11日から成田=ハノイ線を開設
 ベトナムの LCC ・ベトジェットは現地時間20日、来年1月11日から成田=ハノイ線を1日1往復で運航を開始する、と発表しました。成田空港発着は午前中になります。機材はA321型機を使う予定、とのことです。

@全日空が今期後半の運航計画変更を発表、成田=ロス線を半分に減便へ
 全日空は今日、下半期の「航空輸送事業計画の変更」を発表しました。これによりますと、成田空港関係では成田=ロサンゼルス線を10月26日〜来年2月9日まで週14往復から週7往復に減便し、成田=成都線を週7往復から週4往復に減便します。また、貨物便では10月28日から、成田=北九州=沖縄線を週片道5便で新設し、天津=成田線を週片道1便から同7便に、広州=成田線を週片道2便から同7便に、バンコク=成田線を週片道5便から同6便に、それぞれ増便します。しかし、成田=厦門線を週5往復から同4往復に減便し、仁川=成田線を週片道7便から同2便に、台北=成田線を週片道6往復から同週片道1便にそれぞれ減便します。さらに、成田=沖縄線を運休とします。

@フラップトラブル機の原因つかめず、ソラシドエア
 昨日のNHKニュースによりますと17日に主翼のフラップの不具合で目的地を鹿児島空港に変更したソラシドエア機(2018年8月18日の出来事参照)ですが、翌日の18日にも同じフラップの不具合が発生していました。18日午前10時58分に羽田空港を離陸したところ、同じフラップに不具合が発生し、羽田空港に引き返しました。その後、修理を行い、午後4時57分に羽田発熊本行きとして羽田空港を離陸しましたが、再び、フラップの不具合で羽田空港に引き返しました。同航空によりますと、17日にはフラップの位置を確認するセンサーを交換し、18日にはこの信号を処理する装置を交換した、とのことです。しかし、その後も不具合が発生したため、当面の運航を取りやめて原因を調査中、とのことです。

@全日空・上海行きの客室と操縦室で異臭とモヤ発生、目的地変更
 今日の「日刊航空」によりますと、17日午後7時26分頃、羽田発上海行きの全日空971便・B787-8型機が中部空港付近を飛行中に、操縦室と客室に異臭ともやが発生しました。このため、同便は目的地を関西空港に変更して、7時57分に無事緊急着陸しました。

@全日空・金浦行きで副操縦士席窓に亀裂、引き返す
 今日の「日刊航空」によりますと、18日午前9時13分頃、羽田発金浦行きの全日空861便・B787-8型機が離陸直後に、副操縦士席の窓に亀裂が発生しました。このため、同機は羽田空港に引き返し、9時31分頃に無事着陸しました。

@お盆期間の旅客数は国際線で4.0%増、国内線は0.2%減に
 昨日、国内航空各社が発表した夏季繁忙期(お盆期間10日〜19日)の利用実績によりますと、12社合計では国際線旅客数は前年同期比(以下同じ)4.0%増の74万3858人、提供座席は3.9%増、利用率は0.1ポイント増の91.3%となりました。一方、国内線では旅客数が0.2%減の369万3795人、提供座席は0.9%減、利用率は0.6ポイント増の86.6%となっています。特徴としては全日空と日本航空の大手2社が順調だったのに対し、 LCCは総じて前年同期比で減少しています。
 下に、大手2社とLCCの利用率と、その増減を表にしておきます。なお、「P」は「ポイント」の略です。エアアジア・ジャパンの国際線と昨年の実績はありません。

  
全日空
日本航空
ピーチ
ジェット・J
バニラ
春秋
エアアジア・J
国際線
88.4% 0.2P↓
94.3% 1.3P↑
92.6% 2.0P↓
90.5% 2.0P↓
92.9% 0.6P↓
92.8%  5.2P↓
-----------
国内線
84.1% 0.7P↑
87.4% 0.7P↑
92.9% 0.6P↓
91.6% 0.6P↑
88.8% 0.5P↓
87.4% 6.7P↓
83.5% -----


*8月20日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用28例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用28例目が発生しました。
・28例目 マニラ発成田行きのセブパシフィック航空5056便・A330-300型機が、前便でマニラ空港の滑走路閉鎖に伴う管制制限により、成田空港到着が遅れた玉突き遅延のため、午後11時22分に、A滑走路北側へ離陸したものです。

@大韓航空が12月5日より成田=プサン線にCS300型機投入予定
 今日の「Traicy」によりますと、大韓航空は12月5日より成田=プサン線に、現在使用しているB737-900型機に替えて、ボンバルディア社のCS300型機(エアバスではA220-300型機と呼んでいます)を投入する予定、とのことです。投入されると、成田空港では初めての機種となる見込みです。

@三菱航空機会社が来春からの MRJ 量産開始を検討
 昨日のNHKニュースによりますと三菱航空機会社は、型式証明を取得するための社内での試験飛行にめどが立ったとして、早ければ来年春から量産を開始しする方向で検討に入った、とのことです。当初は月産1機を目指します。

@ジェットスター・J が機内持ち込み手荷物の「プラス3Kg 」オプションを9月4日から開始
 今日の「Traicy」によりますと、ジェットスター・J は9月4日から、現在は7Kgまでとしている機内持ち込み手荷物を、10Kgまで持ち込みできる新オプションを新設します。申し込み人数には上限があり、先着順になります。追加料金は路線によって異なります。詳しくは「機内持ち込み手荷物」ページの最後に表があります。

@「8月15日に2000万人突破」と菅官房長官
 菅官房長官は今日、視察先の北海道阿寒摩周国立公園で、年初から8月15日時点までの訪日外国人が2000万人を超えたと明らかにしまた。その上で「2020年に訪日客を4000万人とする目標の達成に向けて取り組む」と語りました。
【コメント】この所の訪日外国人の伸びの鈍化に神経質になっているのでしょうか。


*8月19日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用26・27例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用26・27例目が発生しました。
・26例目 成田発ホノルル行きの日本航空782便・B787-8型機が、前便でマニラ空港の滑走路閉鎖による管制制限のために、成田空港到着が遅れた玉突き遅延により、午後11時23分にA滑走路から北向きに離陸したものです。
・27例目 マニラ発成田行きの日本航空746便・B767型機が、前便でマニラ空港の滑走路閉鎖による管制制限のために、成田空港到着が遅れた玉突き遅延により、午後11時41分にA滑走路南側から着陸したものです。

@成田空港で入国ラッシュがピークに、今日だけで約5万5000人
 成田空港では今日、お盆休みを海外で過ごした人の帰国ラッシュを迎えました。今日だけで5万5400人が入国する予定です。今年は前年同期比(以下同じ)で出入国者数が6.9%増となる見込みで、背景には韓国の航空会社が便数を約30%増やしていることや、ハワイなどのリゾート路線が好調なことが上げられています。

@スカイマークの7月運航実績は欠航率・遅延率共に大幅悪化
 スカイマークが発表した「7月運航実績」によりますと、欠航率は3.3ポイント悪化の3.4%、定時出発遅延率は4.9ポイント悪化の12.6%となっています。欠航の理由では「天候」が3.0%となっていますが、遅延の理由では「機材繰り」が7.9%でダントツとなっています。


*8月18日

昨日深夜、「カーフュー弾力的運用25例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用25例目が発生しました。
・25例目 成田発マニラ行きのセブパシフィック航空5053便・A320型機がマニラ空港での滑走路閉鎖により、前便の成田空港到着が遅れた、玉突き遅延のため、午後11時21分にB滑走路の北側から離陸したものです。

@全日空機内で他人に尿をかけた男を逮捕
 千葉県警成田空港署は昨日、機内で乗客に尿をかけた容疑で24才の米国籍男性を逮捕しました。男は昨日午前10時20分頃、シカゴ発成田行きの全日空機内で50才の日本人男性に尿をかけました。この男性とは面識はなく、トラブルもありませんでした。客室乗務員が容疑者を被害者から引き離し、警察に通報し、到着時に逮捕しました。容疑者は「酒に酔っていて、覚えていない」と供述している、とのことです。

@宮崎行きのソラシドエア機がフラップトラブルで鹿児島空港に緊急着陸
 昨日午前8時頃、羽田発宮崎行きのソラシドエア51便・B737-800型機で宮崎空港着陸時に右主翼のフラップの不具合を示す警告が出ました。このため、同機は安全を考慮し、より滑走路の長い鹿児島空港に緊急着陸を要請、同8時半頃、無事着陸しました。このトラブルにより、昨日の羽田=宮崎線の5便が欠航となりました。
 写真は宮崎空港のソラシドエア機ですが、トラブル機とは関係ありません。

@フジドリーム機が離陸滑走中にバードストライク、離陸中止
 昨日午前9時半頃、青森発名古屋行きのフジドリーム362便・E175型機が離陸滑走中に、左のエンジンに鳥が飛び込みました。同機は離陸を中止し、この便は欠航となりました。乗客・乗員にケガはありませんでした。

@日本貨物航空が「改善措置報告書」を国土交通省に提出
 日本貨物航空は昨日、国土交通省に事業改善命令に対する改善策「改善措置報告書」を提出しました。それによりますと、6年前から新しい機種(B747-8F型機)を導入したことにより、運航規模に比べて整備部門の人数が不足し、業務量が増えたことが原因としています。このため、旧型機3機(B747-400F型機)を退役させ、新型機8機に規模を縮小し、全日空の支援を強化してもらい整備部門の人数を増やすなど、としています。

@フィリピン・マニラで厦門航空機がオーバーラン事故、けが人はなし
 日本時間17日午前1時頃、フィリピン・マニラのニノイ・アキノ空港でアモイ発マニラ行きの厦門航空機8667便・B737-800型機が滑走路をオーバーランしました。乗客・乗員165人は緊急脱出し全員無事、とのことです。この影響で滑走路が約19時間閉鎖され、多くの便に欠航や遅れが出ました。成田空港でも「カーフュー弾力的運用」が発生しました。


*8月17日

@アメリカン航空機から胴体パネルが脱落、空港内では見つからず
 昨日午後4時半頃、ダラス発成田行きのアメリカン航空61便・B777型機の到着後点検で、右主翼付け根付近の胴体部分からグラスファイバー製のパネル1枚が落下しているのが見つかりました。パネルは縦横約1mで、重さは約2Kgあるとのことです。成田空港事務所では滑走路を約10分間閉鎖して点検しましたが、パネルは発見されませんでした。飛行中に落下したものと見られています。なお、落下したパネルは2017年9月23日(2017年9月24日出来事参照)に大阪で起こったKLMオランダ航空パネル落下事故のパネルと同じ部位のもの、とのことです。
【コメント】胴体のパネルが脱落して、内部がむき出しになっても安全性に問題はないのでしょうか。

@7月の成田空港貿易額は輸出が7.4%増、輸入が19.7%増
 東京税関が昨日発表した「成田空港7月貿易概況」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)7.4%増と4ヶ月連続増の9638億6900万円となり、輸入額は19.7%増の1兆1488億4800万円と、7月としては過去最高となりました。

@KLMオランダ航空が来年4月1日から成田=アムステルダム線を週3便増便
 昨日の「Traicy」によりますと、KLMオランダ航空は来年4月1日から、現在は週7便で運航している成田=アムステルダム線を週10便に増便します。増便は成田発着で火・金・日曜日となります。増便する3便の機材はB787-9型機を使います。
 写真はKLMオランダ航空のB777型機です。

@訪日外国人の伸び率が鈍化、関連株が下げる
 昨日のブルームバーグジャパンによりますと、7月の訪日外客数の伸び率が鈍化したことを受けて、昨日の東京株式市場ではインバウンドの増加で恩恵を被っている化粧品や雑貨、美容などの株が幅広く売られた、とのことです。アナリストたちは「中国の元安などで、買い物目当ての中国人観光客が韓国にシフトするリスクが高まっている」と指摘し、「インバウンド売り上げの成長性は不透明感が強まっている」としています。
【コメント】バブル期の日本人もそうでしたが、「世界の色々な国に行きたい」という願望は当たり前ですね。観光局が言うような、ただ単に「大阪府北部の地震や7月の豪雨の影響」だけではないと思います。「希望的需要予測」で、「それ行け、どんどん」では流れを読み間違えます。

@「2020年には日本から北米や欧州への路線を開設したい」とトニー・エアアジアCEO
 昨日の日本経済新聞によりますと、エアアジアのトニーCEOは16日、同紙の取材に、2020年にも以遠権を利用して日本と北米やヨーロッパを結ぶ、長距離LCCを開設する意向を明らかにしました。トニー氏は北米やヨーロッパに10〜12時間で行ける日本の位置的有利性を指摘し、「日本は東南アジアや米西海岸へのハブになることができる」と述べました。当面はエアアジア・ジャパンが拠点とする中部空港が候補になる、とのことです。トニー氏は「(日米路線は)本当は明日にでも運航したい。訪日客の増加などで日本のポテンシャルは高いのに、路線開設に時間がかかりすぎるのは問題だ」と日本の航空行政に苦言を呈しました。
【コメント】日本ではトニー氏の“神通力”も中々通用しないようですね。前回のエアアジア・ジャパン進出の時もかなりいらだっていたようです。

@ LCC の利用で機内に持ち込めるスーツケースが馬鹿売れ、航空会社は悲鳴
 格安航空会社(LCC)の急増で、機内に持ち込める小型スーツケースの需要が増えていますが、この対策に各航空会社は頭を痛めています。スーツケースを座席上の棚に入れますが、スーツケースを棚に収めるのに時間がかかり、定時性を守るために客室乗務員が苦戦し、これにより出発が遅れる場合もある、とのことです。この対策として、荷物を足元に置いてもらうための袋を用意したり、機内に持ち込める荷物の重量制限を厳しくする航空会社も出始めています。背景には格安航空会社(LCC)の機内預け荷物の料金が高いことがあるようです。

@JALエンジニアリングが OB も含めて経験者を募集
 日本航空の整備子会社「JALエンジニアリング」は昨日、過去にJALグループに在籍した人も含め経験者採用を開始する、と発表しました。11月以降入社で、締め切りは10月5日になります。募集人員は10人程度で、年齢は不問ですが、60才未満は正社員、60才以上は契約社員となります。日本航空は設立する新中距離LCCでのOB採用は明らかにしていましたが、子会社でのOB採用は初めてになります。


*8月16日

@7月の訪日外客数伸び率が1月以来の一桁台、5.6%増
 観光局が昨日発表した「7月訪日外客数・出国日本人数(速報)」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)5.6%増と7月としては過去最高の、283万2000人となりました。しかし、7月の伸び率としては東北大震災があった2011年以降の、7年間で最低となっています。観光局はこの要因として「大阪府北部の地震や豪雨の影響」を上げています。一方、出国日本人数は5.2%増の155万8000人となっています。

@世界航空旅客数の伸びは堅調も、今後は鈍化傾向、IATA
 現地時間14日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、国際航空運送協会(IATA)は2018年6月までの上半期世界航空旅客輸送実績は前年同期比(以下同じ)約7%増となり、堅調に推移したが、伸び率は前年同期比約1.3ポイント減となったことを明らかにしました。4・5月は約6%増でしたが、6月は5.5%増となっていることから、今後の成長が鈍化する、としています。要因として燃料費の高騰と人件費の上昇を上げています。さらに、「世界貿易戦争」が影を落とす可能性がある、としています。


2018年8月前半の出来事へ