2016年1月後半の出来事


*1月31日

@「機能強化の前に、落下物から逃れるための移転を」と住民
 今日の千葉日報(電子版では昨日)によりますと、昨日、成田空港北側騒音下の久住地区で、成田市の成田空港騒音対策地域連絡協議会の理事会が開かれました。この会議には国、千葉県、成田市から関係者が出席し、国などからは第3滑走路を含む空港機能強化について説明がありました。出席した理事らからは「落下物の危険から逃れるための移転や民家防音対策工事の改善など、これまでの地元要望が実現していない」などの不満が出され、「地元の要望を実現してからでないと、機能強化は納得できない」などの意見が次々と出されました。

@ユナイテッド航空が6月1日から成田=シンガポール線を運休
 ユナイテッド航空は6月1日から成田=シンガポール線を運休する、と発表しました。これは、サンフランシスコとシンガポールを結ぶ直行便の開設に伴うもの、とのことです。

@原油安で4月からの燃油サーチャージャーがゼロの可能性高い
 原油価格の下落で、日本航空と全日空の国際線運賃にかける燃油サーチャージャーが4月から、2009年7月以来のゼロとなる事が決定的になっています。昨年12月〜今年1月のシンガポールケロシン価格が燃油サーチャージャーゼロとなる基準の1バレル6000円を下回っていることによります。これにより、日本発の燃油サーチャージャーがほぼゼロになる事になり、日本人の海外旅行にあたえる影響が注目されます。
 しかし、原油安により航空会社の収益が上がることは確実ですが、これにより、運賃本体が引き下げられるかどうかは不透明です。

@全日空A380型機導入は吉か凶か?
 全日空のA380型機3機導入ですが、全日空の記者会見などで明らかになったところでは、発注の検討は昨年からエアバスとの話し合いを行ってきたこと、スカイマークの再生計画との絡みで話し合いが促進したこと、昨年12月に発注したこと、などが分かりました。
 また、A380型機の使い道はホノルル線のみにすること、運航の開始は2019年春を予定し、羽田と成田からの夜出発を考えていること、ファーストクラスを設け、富裕層の取り込みを図ること、現在8%のホノルル線のシェアーを24%程度にすることを目指すこと、運賃は大量輸送することで下げる計画であること、パイロットは自社で養成するが、シミュレーターなどは他社のものを使用し、整備も委託することにより、コストを下げるとのことです。
 色々なマスコミからは、A380型機のような大型機を運用するには3機というのは効率が悪く、利益を出しにくいのではないか、とか、欠航になった場合には、代替機を複数用意しなければならないなど難しい面がある、などの指摘が出ています。
【コメント】羽田空港は現在の空港施設ではA380型機の乗り入れを禁止していますが、全日空が羽田路線を設定するとすれば、設備の改修を行うのではないでしょうか。また、ゴールデン路線とは言え、A380型機投入による座席増に需要が追いつくかどうかも心配です。一般庶民の生活が良くならないと、例え、ハワイといえども需要が増えないのではないでしょうか。とすると、提供座席増で他社との競争も激しくなり、運賃の暴落を招きかねません。

@ MRJ の試験飛行を来月上旬に再開
 29日の「Aviation Wire」によりますと、三菱リージョナルジェット(MRJ)の試験飛行は2月上旬に再開される、とのことです。機体の改修は主に、主翼と胴体の接合部の強化だったようです。通常の飛行には支障はないものの、最大荷重を1.5倍上回る「終極荷重」をかけた場合に、強度が不足することが判明し、改修を進めていた、とのことです。胴体側にフレームを取り付けることにより解決した、とのことです。この他、アビオニクスや操縦系統、エンジン系統などのソフトウェア改修も実施しました。なお、「FlightGlobal」によりますと、取り付けたフレームの重さは2.3Kgになるそうです。

@アメリカン航空機で体調不良者が多数出て、ロンドンに引き返す
 昨日の「大紀元」によりますと、現地時間27日、ロンドン発ロサンゼルス行きのアメリカン航空109便で体調不良が多数出たためにロンドンに引き返すトラブルがありました。同機は正午頃離陸しましたが、機内で客室乗務員6人と乗客3人がめまいなどの症状を訴え、倒れる人もでました。このため、機長の判断で引き返しを決め、午後5時頃ヒースロー空港に着陸しました。原因は不明ですが、病原菌は発見されておらず、乗客の荷物は検査のため、全て没収されました。

@B737MAX型機の初飛行が成功
 ボーイング社は現地時間29日、B737MAX8型機の初飛行を実施しました。初飛行は2時間47分にわたり、成功裏に終了しました。


*1月30日

@バニラが今日から成田=高雄線を増便
 バニラ・エアは今日から成田=高雄線を、成田空港を正午過ぎに出発する便と夕方に出発する便の最大1日2便に増便しました。今日の出発は2便ですが、到着は1便となります。なお、増便分は夏季ダイヤではゴールデンウイークと夏休みだけの運航となります。

@日本航空のB787型機がエンジントラブルで成田に緊急着陸
 昨日午後3時45分頃、バンクバー発成田行きの日本航空17便・B787型機が、成田空港の東約142Kmの高度約7300mを飛行中に、右エンジン油圧低下の警告が出ました。このため同機はこのエンジンを止めて、左エンジンだけで飛行を続け、約25分後に成田空港に無事緊急着陸しました。点検したところ、右エンジン内部のブレードが複数変形しており、オイルが減少していました。このトラブルで、A滑走路が4分間閉鎖され、出発機11機に最大21分の遅れが出ました。
【コメント】原因は何なのでしょうか。鳥にしては高度が高いような気がします。部品の欠陥か整備の不良だったのでしょうか。大事にいたらなくて幸いでした。

@日本航空機のエンジンから火花、離陸を中止する
 昨日午後5時20分頃、福岡発羽田行きの日本航空332便・B777-200型機が離陸に向け走行中に、左エンジンから炎が出たのを管制官が目撃しました。同時刻に、コクピットでも警報が鳴りました。このため、同便は離陸を中止しました。幸い、乗客・乗員にケガはありませんでした。このトラブルで滑走路が13分間閉鎖され、到着便1機が目的地を長崎空港に変更しました。
【コメント】このところ日本航空のトラブルが続きますね。整備士の不足でもあるのでしょうか。パイロット不足もそうですが、整備士やパイロットはおいそれとすぐに養成できるものではありません。過去にこだわらず、整理解雇した人たちを職場に戻すことが必要ではないでしょうか。

@ ANA HD と日本航空の4〜12月期決算で経常利益が過去最高に
 ANA ホールディングス日本航空は昨日、2015年4〜12月期の連結決算を発表しました。それによりますと、ANA ホールディングスは経常利益が前年同期比50%増の1121億円、日本航空は同24%増の1704億円と、そろって同期としての過去最高を記録しました。通期見通しではANA ホールディングスが200億円引き上げ1100億円とし、日本航空は据え置き(2020億円)ました。両社とも訪日需要が旺盛だったことと原油価格の低下が寄与している、としています。

@スカイマークの運休は機体整備の遅れが原因
 昨日の朝日新聞によりますと、スカイマークの運休は所有する機材の2機が「耐空証明」の期限切れで飛べなくなっていることが原因の一つのようです。中型機を導入した際に、整備に手間取り、耐空証明の期限が切れてしまった、とのことです。現在、全日空から15名の整備士を派遣してもらい、整備を進めていますが、以前の整備記録の確認などに手間取っており、2016年度前半には耐空証明を取得し、復帰させる予定です。
 市江社長はインタビューで「原油安のおかげもあり、4〜12月では黒字になっており、通年で黒字になるかどうか」と述べています。

@またまた、やっかいな伝染病・ジカ熱
 WHO は現地時間28日、ジュネーブで緊急の委員会を開き、中南米で拡大するジカ熱に対する対策を話し合いました。この中で担当者から、現在23ヵ国での感染が確認されていること、現在のところワクチンがなく、開発には時間がかかることなどから、感染の規模は300〜400万人に拡大する恐れがある、事などが報告されました。今の所、ジカ熱と「小頭症」との関係が科学的に完全に解明されているわけではないようですが、WHO 事務局長は「科学的な解明を待たずに、行動するべき」と訴えました。ジカ熱は蚊が媒介し、妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる子どもの脳の発達を阻害する「小頭症」になる恐れがあるようです。今の所、治療法がなく、予防するには蚊に刺されないようにするしかないようで、ブラジルではすでに4000件が報告されています。
 また、米国では昨年から31人の感染が確認され、カナダでも4人の感染が確認されています。いずれも感染国への渡航歴がある、とのことです。これを受けて欧米の航空会社では流行地域への妊婦の予約について、全額払い戻しのキャンセルに応じる措置をとっています。
【コメント】本当に、次から次と新しいやっかいな病気が出てきますね。リオ五輪を契機に日本で伝染しなければ良いのですが。

@米国がFDX 機で模擬爆弾を送り、ドゴール空港が大騒ぎに
 現地時間28日のAFP通信によりますと、現地時間28日、フランスのドゴール空港で、フェデラルエクスプレス機の荷物から、米国発チュニジアの米国大使館に宛てた貨物の中に、ネジやボルトが大量に詰められた圧力鍋や起爆装置のようなものが見つかり、大騒ぎになりました。フランスの捜査員が調べたところ、爆弾ではありませんでした。結局この荷物はチュニジア米大使館が治安訓練で使うための模擬爆弾と分かりました。しかし、フランスのフェデラルエクスプレス社員らは激怒し、このような荷物がフランスを経由することを禁止すべきと、としています。


*1月29日

@えっ!19年に成田発着枠が34万回、全日空中期計画
 ANA ホールディングスは今日「2016〜2020年度 ANAグループ中期経営戦略について」を発表しました。この内、「2016〜2020年度中期経営戦略のアウトライン」の中で「首都圏空港発着枠」として、「2019年度に成田空港枠34万回」としています。また、「フルサービス事業・国際線旅客事業」の中で「首都圏空港の再拡張にあわせたデュアルハブ戦略の完成形を目指し、首都圏3バンクモデル※を構築し、乗り継ぎ利便性の向上を図ります。(※成田の夕方、羽田の午前・深夜と、首都圏で1日3つの乗り継ぎダイヤの集中時間帯を構築します)」としています。
【コメント】「成田空港発着枠34万回」というのは今まで聞いたことがありません。どこから出た話しなのでしょうか? 地元が了承したこともないし、航空需要から言って25日の出来事で書いたように、2019年度で25万回に達するのがやっと、と言う状況です。

@森田知事「第3滑走路は新空港建設に匹敵、騒音下は大変な苦労がある」
 今日の千葉日報によりますと、昨日千葉県庁で開かれた成田空港活用推進本部「本部員会議」で森田知事は「成田空港は千葉県の宝と言われるまでに成長している。第3滑走路を含む機能強化は新たな空港建設に匹敵する影響を周辺に与えることになり、(航空機の)騒音下は大変な苦労がある。その人たちにも丁寧に説明し、理解、協力を賜るようにしていくことが大事」と述べ、機能強化に向けて県が一体となって調停役として努力するように指示しました。

@ANA HDが16年度下期に成田=メキシコシティー線を新設へ
 昨日の日本経済新聞によりますと、全日空は2016年度下期に成田=メキシコシティー線を新設する事になりました。日本の航空会社が日本とメキシコ間の直行便を運航するのは7年ぶり、とのことです。環太平洋経済連携協定(TPP)の発効による需要増を取り込む考えです。機材はB787-8型機を使いますが、メキシコシティの標高が高いため、メキシコシィティー発成田行きでは直行が難しく、旅客や貨物を制限して運航することも検討している、とのことです。

@アジア・アトランティックが成田=デンパサール間に定期チャーター便
 アジア・アトランティック・エアラインズは2月4日から3月25日まで、成田=デンパサール間で定期チャーター便を運航する計画です。週4便で機材はB767-300ER型機を使います。

@ANA HD がA380型機3機導入を正式発表
 ANA ホールディングスは今日の取締役会でA380型機3機の導入を決定しました。カタログ価格は約1500億円で、2018〜2019年に受領します。
【コメント】実際の価格は大幅な値引きがあったようです。

@ジェイエアで4機が点検漏れ、15便が欠航に
 日本航空は今日、子会社のジェイエアで内規で定めた期間に御点検をしていなかったCRJ200型機が4機見つかり、15便が欠航となった、と発表しました。。未点検ヵ所はエンジンの燃料ポンプと燃料制御装置、オイルポンプの3箇所でした。この点検はメーカーのGEが定めたものではなく、同社内で安全担保のために内規で設けたもの、とのことです。

@福岡航空交通管制センターが「北朝鮮ミサイル発射」と誤送信
 昨日午後2時過ぎ、国土交通省航空交通管理センターから「北朝鮮から弾道ミサイルが発射されました。今後の情報にご注意ください」という情報が誤って送信されました。5分後には訂正されましたが、全国53空港の空港事務所は誤りに気付き、運航に大きな混乱はありませんでした。しかし、大島空港事務所では航空会社に対し電話で連絡してしまった、とのことです。この緊急通報装置は来月から運用を開始する予定で、誤ってマウスをクリックし送信された、とのことです。

@イランがエアバスにA380型機12機など合計118機を発注
 エアバスは現地時間28日、イラン航空とA380型機12機、A350-1000型機16機、A330-900neo型機18機、A330型機27機、A320neo型機24機、A320型機21機の合計118機を受注する協定に調印した、と発表しました。


*1月28日

@成田空港周辺の無人機飛行禁止区域は
 「日本UAS産業振興協議会」は26日より、ゼンリンとブルーイノベーションとともに開発した「ドローン専用飛行支援地図サービス」を開始しました。無人機の飛行禁止区域などが地図で確認できます。図は成田空港周辺での禁止区域となります。登録すると閲覧可能です。

@日本航空がパイロットの退職防ぐため、給与を4月から大幅増額へ
 今日の「DIAMOND online」によりますと、日本航空が大量のパイロットの退職に見舞われており、4月からの年収を引き上げることになっている、とのことです。2014年度の退職は機長22人、副操縦士9人となっており、2015年度になってもこの傾向は続いています。背景には世界的なパイロット不足による、引き抜きにあるようです。経営再建中の日本航空パイロット年収は、2011年と2014年に引き上げたにもかかわらず平均で1636万円で、全日空に比べると約300万円低くなっています。このため、4月から固定給で年間100〜200万円の引き上げと、手当も引き上げる方向で労使交渉を行っています。中国の航空会社の中には年収4000万円を提示して引き抜きを行うところもある、とのことです。なお、客室乗務員に対しても月額で2万円程度の引き上げを行う見込みです。
【コメント】パイロットが不足して、飛行機が飛ばせなくなったら、大変です。整理解雇したパイロットを復職させることが必要と思うのですが。無理な勤務体制は事故に繋がりかねません。

@訪日外国人の購買意欲にも陰り
 昨日の日本経済新聞によりますと、同紙が四半期ごとに行う「日経消費DI」の1月調査では、中国経済の減速などで、の訪日外国人購買需要や、日本の株価下落で高額所得者の高額消費などに、一服感が出て、同指数が10月調査に比べて14ポイント下がり、4期ぶりに悪化しているとのことです。業種別では百貨店業界が9ポイント減の指数0に、また、家電業界や紳士服業界は同32ポイント減で同マイナス18になりました。また、訪日外国人消費が15年10月から16年3月までの半年間でどれだけ伸びるか聞いたところ「0〜10%未満」が47.9%と半分近くを占めた、とのことです。

@チャイナエアのB747-400型機がバンクーバーで誘導路逸脱
 現地時間26日午後6時30分頃、台北発バンクーバー行きのチャイナエア32便・B747-400型機が着陸の際に誘導路から逸脱するトラブルがありました。幸い、乗客・乗員にケガはありませんでした。乗客は約3時間後にタラップから降機し、バスでターミナルに向かいました。着陸当時、誘導路が濡れていた、とのことです。この影響で、折返し便は約14時間遅れとなりました。


*1月27日

@また、サイバー攻撃か、約12時間にわたって繋がりにくく
 成田空港の公式ホームページが昨日午後8時過ぎから今日午前8時半頃まで、繋がりにくい状態が続きました。アクセスが異常に多くなったためと見られています。22日から25日にかけても、断続的に繋がりにくい状態が起きていました。

@昨年11月の旅行取扱額は海外旅行が6.0%減、外国人旅行は44.7%増
 観光庁が今日発表した「11月主要旅行業者の旅行取扱状況速報」によりますと、海外旅行取扱額は前年同月比(以下同じ)6.0%減となり、引き続き日本人の海外旅行が低迷していることを示しています。一方、外国人旅行取扱額は44.7%増と好調に推移しています。国内旅行取扱額は5.2%増でこちらも堅調です。

@在韓米軍が炭疽菌やペスト菌を17回も韓国に持ち込む
 古い記事になりますが、現地時間昨年12月17日の韓国「ハンギョレ新聞」によりますと、在韓米軍は2009年から17回も炭疽菌やペスト菌を韓国に持ち込んだことが分かりました。同17日に韓国国防部政策企画官と在韓米軍企画参謀部長が共同で記者会見し明らかにしたものです。この中で韓国国防部政策企画官は「両者の調査により、在韓米軍が今年、炭疽菌のサンプルと共にペスト菌のサンプルを搬入した事実と、2009年から昨年まで計15回にわたり、炭疽菌死菌サンプルを持ち込んで試験を行った事実が確認された」と述べ、2009年から現在まで炭疽菌が16回、ペスト菌が1回搬入されたことを明らかにしました。持ち込まれた炭疽菌の中には死んでいないものもあった、とのことです。
【コメント】昨年7月29日には米国の「USAトゥディ」がフェデラルエクスプレスが韓国に炭疽菌を運んだことを報じています。(2015年8月2日の出来事参照)その後、フェデラルエクスプレスは「今後これらの炭疽菌などを運ばない」と明言していますが、日本の米軍基地にも輸送されていた恐れもあります。
 昨年12月の、成田空港軍事利用問題の成田国際空港株式会社(NAA)との交渉では、 NAA 側は「積荷が何であるかは把握できない」と答えました。旅客機を利用する旅客や成田空港で働く人や周辺地域の人たちの安全を考えれば、危険物が輸送されているかどうかを把握するのは、成田空港を管理する国土交通省成田空港事務所や NAA の責務と思います。


*1月26日

@アリタリア航空が夏季ダイヤで成田=ミラノ線を増便
 イタリア・アリタリア航空は3月27日からの夏季ダイヤで、現在週4往復で運航している成田=ミラノ線を週7往復に増便すると発表しました。

@千葉県が2年8ヶ月ぶりに成田活性化会議の「本部員会議」開催
 今日の千葉日報によりますと、千葉県は成田空港活用推進本部の「本部員会議」を2年8ヶ月ぶりに、28日に開くことを決めました。この会議は知事・副知事・前部長らで構成され、今回は第3滑走路など機能強化について話し合う、としています。

@フェデックス事故の安全勧告に対する FAA 回答を公表・運輸安全委員会
 運輸安全委員会は今日、2009年3月23日に成田空港で発生したフェデラルエクスプレスのMD-11型機の横転・炎上事故(2009年3月23日出来事参照)について、米国の米国連邦航空局(FAA)に対して行った「安全勧告」に対する、FAAの回答の要約を公表しました。「安全勧告」は機体が滑走路上に設置しているかバウンドしているかを視覚と音声でパイロットに知らせるように求めたものでした。これに対する回答はFAAがボーイング社に対して勧告し、2014年12月17日のボーイング社が施した対策を承認した、と言うものです。

@2日のエアドゥ機の指示高度逸脱は副操縦士のミス
 国土交通省は昨日、2日に起こったエアドゥ機の指示高度超過ミス(1月4日出来事参照)について、原因が操縦していた副操縦士が指示高度よりも約120m高くなっていたことに気付かず、自分で気付き、指示高度に戻したもの、と発表しました。

@バニラの12月実績は旅客数増も、国際線利用率は4.7ポイント減
 バニラ・エアが昨日発表した昨年12月の旅客輸送実績によりますと、国内線搭乗者数は前年同月比(以下同じ)53.8%増、搭乗率は5.3ポイント増の82.8%となりました。国際線は搭乗者数が49.9%増、搭乗率が4.7ポイント減の83.9%となっています。
 また、国内線欠航率は0.4%、出発遅延率は7.1%となり、国際線欠航率は0%、出発遅延率は20.3%となりました。

@スカイマークの佐山会長が「共同運航は独立維持が前提」とツイッターで
 スカイマークと全日空の共同運航問題について、スカイマークの佐山会長は自身のツイッターで「事業の自由度がなくなり、独立が維持できなくなるので、全日空の予約システムに入る訳にはいきません。どうかご理解頂きたいと思います」と書いているそうです。
【コメント】なお、昨日の出来事で共同運航の開始を「夏季ダイヤから予定」と書いてしまいましたが、両社は10月の冬季ダイヤから開始する予定だった、とのことで、私の間違いでした。訂正いたします。

@イランがA380型機8機購入で合意、他にも大量発注へ
 現地時間24日のロイターによりますと、イランはエアバスとA380型機8機の購入で合意したとのことです。この他にA350型機16機、A320型機45機、A330型機40機の購入も検討している、とのことです。さらに、ボーイング社に対して少なくても100機以上の発注を検討しているとのことです。
 写真は成田空港に駐機するイラン航空のB747-SR型機です。イラン航空は2012年10月に成田空港から撤退しています。

@アメリカン航空機が乱気流に遭遇、7人負傷
 現地時間24日マイアミ発ミラノ行きのアメリカン航空機206便・B767型機が乱気流に遭遇し、乗客4人と客室乗務員3人が負傷しました。このため同機はカナダのセントジョンズ(ニューファンドランド)に緊急着陸しました。7人が病院に搬送されました。当時シートベルト着用のサインは点灯していました。


*1月25日

@今の伸び率では25万回達成は2023年、第3滑走路の必要性はない
 成田空港の2015年1年間の運用実績を見ますと、総発着回数が前年比1%増と、過去最高の23万2182回となっています。マスコミではこの「過去最高」の文字が躍っていますが、22日の出来事で書いたように、夏目社長も目標の26万回に達していないことを明らかにしました。
 この、「伸び率1%」で単純計算しますと、25万回に達するのは実に2023年になります。
 仮に、伸び率を年2%で計算しても25万回に達するのは2018年、26万回に達するのは2020年、2025年でも29万回に達しません。
 しかも、この数字は羽田空港の新ルート(実現するとして)による、羽田空港国際線3.9万回増を除いたものです。羽田空港の増便が実現するとすると、成田空港国際線が減少の影響を受けることは明らかです。
 このような需要動向を見る時、第3滑走路建設の必要性がないことは、明らかではないでしょうか。
 成田国際空港株式会社(NAA)が今やるべき事は「第3滑走路建設の調査」ではなく、混雑時間帯の発着回数を増やす高速離脱誘導路の1日も早い完成と、駐機スポットの確保や旅客施設のさらなる改修のサービス向上施策、そして、騒音下住民への抜本的な対策ではないでしょうか。

@タイガーエア台湾が今日から成田=台北線を1日2便に増便
 タイガーエア台湾は今日から成田=台北線を増便し、成田発午前便と午後便の1日2便体制としました。
 写真はB滑走路に着陸するタイガーエア台湾機です。

@「羽田への路線移転で中国線旅客減も、早晩回復の見込み」大塚取締役
 今日の「WING DAILY」によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)の大塚取締役は22日の記者会見で、成田空港12月中国路線の中国発と乗継の旅客数が、前年同月比14%減となった事を明らかにしました。これは、中国路線が羽田に移動し、成田空港の中国路線が減少した影響としています。しかし、成田空港の新たな中国路線が開設されつつあり、1月前半は同4%減まで戻ってきていることを指摘して、今後も中国路線が拡大することから羽田空港国際線枠増加前の水準に戻る見込みを明らかにしました。
 また、中国経済の低迷から成田空港構内での売上げが12月には同4%増にとどまり、1月前半も7%増とゆるやかになっていることを明らかにし、動向の注視とリテール事業に力を入れる考えを強調しました。

@成田空港12月貿易額は輸出額が10.9%減、輸入額が0.3%増に
 東京税関が今日発表した昨年12月の「成田空港貿易概況(速報)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)10.9%減と2ヶ月連続の前年同月比マイナスとなり、輸入額は0.3%増と前年同月比15ヶ月連続のプラスとなりました。
 2015年年間では輸出額が前年比(以下同じ)9.9%増、輸入額が8.1%増となっています。

@スカイマークと全日空の共同運航が暗礁に
 昨日の「Aviation Wire」によりますと、3月末に始まる今夏季ダイヤからの導入を目指していた、スカイマークと全日空との共同運航が暗礁に乗り上げている、とのことです。問題は共同運航導入の際に全日空が自社のシステム「エイブル」の導入を求めている事にあるようです。独立性を維持したいスカイマーク側は、様々な顧客情報を扱う「エイブル」を一度導入すると、同社顧客の利用情報などを全日空が掌握することになる事から、難色を示している、とのことです。


*1月24日

@「飛行機の高度と位置の簡易測定法」を「資料室」に移動
 「飛行機の高度と位置の簡易測定法」を「成田空港サーバー 資料室」に移動しました。今はこのような測定方法を使うことはないのですが、「昔はこのような測定を行っていた」という意味で残しておきます。
 写真はカメラによる測定のようすです。
 また、「騒音対策委員会関係」ページの「第25回騒音対策委員会における本会の発言と答弁」に追加をしました。

@大雪の影響で国内線の11便が欠航に、成田空港の国内線
 成田空港では今日、九州・北陸方面の大雪による影響で、鹿児島・佐賀・小松・新潟などの発着便11便が欠航となっています。

@今日午前中も繋がりにくい状態に
 成田空港の公式ホームページの障害ですが、断続的に続いています。今日午前中も約4時間ほど繋がりにくい状態がありました。今は順調です。

@全日空機がバードストライクで欠航に、岩国空港
 22日午前11時頃、岩国発羽田行きの全日空634便・A320型機が離陸滑走中に異音と振動を感じました。このため、同機は離陸を中止史、駐機場に戻りました。点検したところ、左エンジン内部のブレードが曲がっており、付近に鳥の羽が付着していました。バードストライクに遭ったものと見られています。このため、同便は欠航となり、乗客は後続便に乗り換えて羽田に向かいました。

@愛知県が MRJ の量産に備えて駐機場を整備へ
 22日の「ニュースイッチ」によりますと、愛知県は20107年以降、名古屋空港に旅客機20機分の駐機スペースを整備する方針、とのことです。これは、 MRJ の量産に備えたものです。三菱航空機会社は将来月産10機を目指しており、現在は月産1機の割合で量産初号機の部材を組み立てています。2019年頃には北九州空港にも納入前の MRJ を保管する格納庫を整備する計画です。
【コメント】三菱航空機会社は MRJ の試験飛行をいつ再開するのでしょうか。

@1年半前に元アラスカ航空操縦士が深酒のまま2便操縦
 今日の「Tech insaight」によりますと、元アラスカ航空のパイロットが2014年6月20日に、サンディエゴ発ポートランド行きとポートランド発ジョン・ウエイン行きの2便を操縦した後、抜き打ちのアルコール検査で基準の約7倍に当たる0.134%と0.142%の血中アルコール濃度で摘発されていたことが分かりました。アラスカ航空はこのパイロットを直ちに解雇し、告発しました。しかし、この事実が約1年半にわたり隠蔽されていたことを問題視する声も出ている、とのことです。


*1月23日

@「羽田配分決まれば、成田路線の維持難しい」とデルタ航空が日米航空協議を牽制
 デルタ航空は現地時間22日、2月にも再開される日米航空協議で羽田空港昼間時間帯枠の配分が決定された場合、「羽田でわずかな枠を供給するだけで、利用者は成田から羽田に流れ、国際空港としての成田を殺してしまう。これにより、現在デルタ航空が運航している成田空港と北米を結ぶ7路線が廃止に追い込まれる」との声明を発表しました。同航空は成田空港をハブとして、格納庫も設けて整備拠点としても活用しています。しかし、最近ではハブ機能を中国にシフトする方針をとっています。
 写真は南整備地区にあるデルタ航空の格納庫です。右半分がデルタの格納庫になります。

@成田空港公式ホームページにハッカー攻撃か、繋がりにくくなる
 昨日午後9時半頃から今日午前1時20分頃にかけて成田空港の公式ホームページが繋がりにくい状態になりました。一時的にアクセスが集中したため、と見られ、成田国際空港株式会社(NAA)ではサイバー攻撃を受けた可能性もある、として原因を調べています。これによる運航への支障はありませんでした。同ホームページでは昨年10月にも約8時間繋がりにくい状態が続きました。
 今日6時半頃から9時半頃にかけても再び繋がりにくい状態が発生しました。ツイッター上に国際的ハッカー集団「アノニマス」の犯行をうかがわせる書き込みもあった、とのことです。

@デルタ航空機が煙り発生で成田空港に引き返し緊急着陸
 今日午前10時45分頃に成田を出発した、成田発サイパン行きのデルタ航空298便・B757型機が、離陸してまもなく「機内に煙が発生した」として引き返し、同11時過ぎに無事緊急着陸しました。消防車も待機しましたが、着陸時には煙や炎は出ていませんでした。乗客の話では「機体前方のビジネスクラスの方から煙が出て、焦げ臭かった」とのことです。

@中国で東方航空機が40席以上のオーバーブッキング
 昨日の「Record China」によりますと、現地時間21日午前9時頃、中国の上海空港で、上海発北京行きの東方航空機に40人以上のオーバーブッキング(定員以上の予約を受け付けること)が発生し、乗れない乗客が合法的な権益保護を求める騒ぎがありました。会社側は200元(約3600円)の賠償金で訴追放棄の署名を求めましたが、ほとんどの乗客はこれを拒否しました。
【コメント】先日、高松空港で搭乗する便を待っていたところ、全日空が「座席が1席足りなくなりました。次の便に変更していただけるお客様がございましたら、お申し出下さい。謝礼として1万円を贈呈します」というようなアナンスが流れていました。これも、オーバーブッキングだったのでしょうね。


*1月22日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」60回目が発生
 昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」59回目が発生しました。関西発成田行きのジェットスター・J 210便・A320型機が新千歳空港の悪天候による玉突き遅延のために、午後11時1分にB滑走路に着陸したものです。

@成田空港15年総発着回数の LCC 割合は24.5%、旅客数は21.5%
 成田国際空港株式会社(NAA)の夏目社長は昨日の記者会見で、成田空港の LCC について、総発着回数の24.5%の約5万回が LCC によるもので、国際線では9.7%、国内線では70.4%となっていることを明らかにしました。総旅客数に LCC の占める割合は21.5%で、国際線は同9.2%、国内線は同77.3%だった、とのことです。
 また、2015年の総発着回数目標では26万回、総旅客数は3700万人となっていましたが、総旅客数で達成できたものの、発着回数では大幅に下回ったことを明らかにしました。

@成田空港に6日間滞在の女がゴミ箱に火をつけ逮捕
 20日午後10時頃、第2ターミナル1階の北ウェイティングエリアにあるゴミ箱から火が出ました。火は近くにいた空港警備隊によってすぐ消し止められ、ゴミ箱以外に被害はありませんでした。県警成田空港署では防犯カメラなどから、47才の女を特定し逮捕しました。女はゴミ箱内の紙くずにライターで火をつけたとのことです。女は6日前から成田空港に滞在していた、とのことで、調べに対して「イライラしてやった」と容疑を認めています。女は旅券を所持しておらず、6日間の滞在理由は不明です。
 写真は第2ターミナル北ウエイティングエリアにある畳敷きの休憩所です。

@35才の男が第1駐車場で車の窓を拳でたたき割り逮捕
 19日午後2時10分頃、成田国際空港署は、東京在住の35才の男を成田空港第1駐車場に駐車中の車の運転席ドアガラスを拳でたたき割った疑いで逮捕しました。男は手にケガをしており、第1ターミナル内にいたところを逮捕されました。

@全日空が来年度下期にA320neo型機を受領、B787-8型機は受領完了へ
 今日の「日刊航空」によりますと、全日空は来年度の機材計画で、下期にA320neo型機3機とA321型機4機をエアバスから受領する計画であることが明らかになりました。A320neo型機は国際線で、A321型機は国内線で使用する計画です。国内でA320neo型機を使用するのは初めてとなります。また、発注したB787-8型機36機を年度内に全て受領し、B787-9型機は10機を受領する見込みです。

@ガルフエアがA320neo型機ファミリー29機を確定発注
 ガルフエアは現地時間21日、「バーレーン・インターナショナル・エアショー 2016」でエアバスにA321neo型機17機、A320neo型機12機を確定発注しました。しかし、A320neo型機の内10機は2012年に確定発注した分、とのことです。
 また、同航空はボーイング社に対し、すでに確定発注しているB787-8型機16機をB787-9型機に変更したことを明らかにしました。

@ボーイング社がB747-8型機を減産へ
 ボーイング社はB747-8型機の生産レートを現在の月産1.3機から、3月に同1機に、さらに、9月から同0.5機に減産することを発表しました。背景として、世界の航空貨物輸送の低迷を上げています。

@LAMコロンビア航空機が高度約1万mで何かに衝突、機体が凹む
 現地時間10日、コロンビアでLAMコロンビア航空のA320型機が高度約35000フィートで飛行中に、何かに衝突しました。幸い、同機の飛行は継続され、無事ボゴタの空港に着陸しました。点検したところ、機体前部の左側に約20cmの凹みが見られました。衝突した物体が何であったかは調査中とのことです。
【コメント】高度1万mでは、"鳥"というのは考えにくいですね。


*1月21日

@ 成田空港の12月の総発着回数は過去最高の4%増に、15年の総発着回数は約23万回
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、「空港運用状況(2015年暦年)」を発表しました。
 12月の実績は総発着回数が前年同月比(以下同じ)4%増となりました。この内、国際線発着回数は5%増、国内線発着回数は±0と、いずれも12月としては過去最高となっています。
 総旅客数は7%増となり、この内、国際線旅客数は5%増で12月としては過去最高となり、日本人は5%減、外国人は18%増となりました。国内線旅客数は17%増と12月としては過去最高となりました。
 国際線総貨物量は4%減となり、この内、輸出量は8%減、輸入量は5%減となっています。 給油量は1%増でした。
 2015年1年間の運用実績では総発着回数が前年比(以下同じ)1%増の23万2182回と4年連続で過去最高を更新しました。この内、国際線発着回数は2%増、国内線発着回数は±0となりました。
 また、総旅客数は5%増の3732万8213人と2年連続で過去最高を更新しました。この内、国際線旅客数は3%増(日本人は8%減、外国人は23%増)となり、国内線旅客数は13%増と6年連続で過去最高を更新しました。
 国際線総貨物量は±0となり、この内、輸出量は3%増、輸入量は5%減となっています。
 給油量は3%減でした。

@第1ターミナルの増設スポットは3月15日から供用
 成田国際空港株式会社(NAA)今日、工事中の第1ターミナル南ウイングのスポット増設工事について、新設する2スポットを3月15日から供用を開始する、と発表しました。

@春秋航空・日本が成田=関西線を検討中
 昨日の産経WESTによりますと、春秋航空の孫日本支社代表は同紙とのインタビューに答えて「就航させたいのが成田と関空を結ぶ便だ。関空から入国し、観光しながら陸路で東京まで移動し、空路で再び関空に戻るといった利用が可能になる」と述べました。

@日本航空が夏季ダイヤで成田=モスクワ線を増便
 日本航空が昨日発表した「JALグループ、2016年度 路線便数計画」によりますと、現在週3便の成田=モスクワ線を4から6月は週4便に、さらに、7から10月は週5便に増便すること、また、6月11日から成田=ボストン線、9月11日から成田=クアラルンプール線に「SKY SUITE」仕様のB787-9型機を投入します。

@エアバスがルフトにA320neo型機初号機を納入
 エアバスは現地時間20日、A320neo型機の初号機をルフトハンザ航空に引き渡しました。ルフトハンザ航空は現地時間24日から路線に投入する事を明らかにしました。


*1月20日

@全日空が3月27日から成田=成都線を増便へ
 全日空は今日「2016年度 ANAグループ航空輸送事業計画を策定」を発表しました。これによりますと、成田空港関係では、すでに発表されている成田=武漢線と成田=プノンペン線の新設以外に、現在週4往復となっている成田=成都線を3月27日から週7往復に増便します。また、貨物便では上海=成田線、成田=バンコク線、ジャカルタ=成田線を増便し、シンガポール=成田線、成田=香港線を減便します。

@ピーチが3月27日から成田=那覇線を週7往復に
 ピーチは今日、2月20日から週3往復で開設する成田=那覇線を3月27日の夏期ダイヤから週7往復の毎日運航にすると発表しました。

@日本航空が成田=パリ線の運休を3月16日から再開
 日本航空は今日、テロによる需要の減少で運休している成田=パリ線を3月16日から通常のダイヤで再開する事を発表しました。需要の回復が見込まれる、としています。

@日本航空の12月利用率は国際線が0.1ポイント減、国内線は2.7ポイント増
 日本航空が昨日発表した「12月JALグループマンスリーレポート」によりますと、国際線旅客数が前年同月比(以下同じ)1.6%増の64万7152人となり、利用率は0.1ポイント減の74.5%となりました。中国線とパリ線の低迷が響いて微減となりました。
 一方、国内線は旅客数が3.2%増の253万9881人、利用率が2.7ポイント増の64.0%となり堅調に推移しています。
 この内の、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が2.6ポイント減の71.0%、成田=札幌線が3.9ポイント減の57.3%、成田=中部線が1.1ポイント減の62.8%、成田=福岡線が1.8ポイント減の47.0%となりました。

@2015年1〜9月の鳥衝突は減少、成田空港は8件増の2位に
 15日開かれた「鳥衝突防止対策検討会議」で2014年の鳥衝突件数は前年比(以下同じ)64件増の1967件となり、鳥とのニアミス報告は99件増の639件だったことが報告されました。一番多かったのは羽田空港の195件で突出しています。次いで関西空港の72件、大阪空港が60件、那覇空港が59件と続いています。成田空港は48件でした。しかし、離着陸1万回当たりの件数は鳥取空港が52.9件、美保基地が39.9件、佐賀空港が38.5件となっており、羽田空港は下位になります。
 また、2015年1〜9月の速報値では、羽田空港が前年同期比(以下同じ)13件減の129件、成田空港が8件増の47件と2位につけています。前年同期に比べて全体的に減少傾向ですが、各空港での鳥衝突防止策が進んでいるため、と見られます。

@全日空機が富山空港付近で落雷に遭う、1便欠航に
 昨日午前8時頃、羽田発富山行きの全日空311便・B737型機が、富山空港滑走路の除雪が済むまで、空港周辺を旋回中に落雷に遭いました。同機は8時10分頃無事に着陸しましたが、点検のため、折返し便が欠航となりました。

@ IAG はA380型機のオプション権を行使せずリースで導入
 現地時間18日付けのロイター(英文)によりますと、ブリティッシュ・エアウェイズの親会社であるIAGのCEOは、A380型機について、オプションとしている7機の権利を行使せずに、代わりにリースで導入する考えを表明しました。理由として「高すぎる」と話しています。同航空はA380型機を12機確定発注しており、この内、10機を受領しています。


*1月19日

@ジェットスター・J が3月15日から成田=マニラ線を開設
 ジェットスター・ ジャパンは今日、3月15日から成田=マニラ線を開設する、と発表しました。当初は週3往復で、その後、順次増便し1日1往復の毎日運航とします。成田出発は午後8時5分で、折返し便は翌日午前6時15分に成田着となります。
 また、中部=マニラ線は4月1日から、関西=マニラ線を4月7日から運航開始します。
 なお、明日の午後1時から予約を開始し、午後4時からマニラ就航記念セールを行う、とのことです。

@全日空が9月1日から成田=プノンペン線を開設へ
 昨日の日本経済新聞によりますと、全日空が9月1日から成田=プノンペン線を開設する、とのことです。1日1往復で、機材はB787-8型機を使う予定です。日本とカンボジア間の直行便開設は初めてになります。

@イベリア航空が10月18日から成田=マドリード線を復活へ
 イベリア航空が10月18日から成田=マドリード線を新設する、とのことです。成田発着で月・水・土曜日の週3往復になります。機材はA330-200型機を使います。同社はワンワールドに加盟しており、第2ターミナルを使用する予定で、明日から予約を開始する、とのことです。
 写真は1990年代に、成田空港を離陸するイベリア航空のB747型機です。
【コメント】同航空は NAA 発行の「成田空港〜その役割と現状〜 2015年度」によりますと、1998年12月に成田空港路線から撤退し、2001年1月に復活(共同運航として)、2011年3月に再び撤退しています。それ以後、日本とスペインを結ぶ直行便はありませんでした。

@昨年の訪日外客数が出国日本人数を45年ぶりに上回る
 観光局は今日、「訪日外客数(2015 年 12 月および年間推計値)」を発表しました。
 12月の訪日外客数は前年同月比(以下同じ)43.4%増の177万3100人、出国日本人数は3.7%減の134万6500人となっています。
 2015年年間では訪日外客数が前年比(以下同じ)47.1%増の1973万7400人、出国日本人数が4.1%減の1621万2100人となり、45年ぶりに訪日外国人が出国日本人を上回りました。
 なお、記者会見した石井国土交通大臣は「中国やアジアの経済が不安定で、今年のような訪日外国人の伸びは難しいだろう。伸びが緩やかになるのではないか」と述べました。

@全日空機が油圧トラブルで離陸を中止・羽田空港
 17日午後8時29分頃、羽田発秋田行きの全日空409便・B767-300型機が羽田空港C滑走路を離陸滑走中に油圧の低下を示す警告が出ました。このため、同機は離陸を中止し、誘導路上で停止しました。同機が牽引車で移動するまでの約30分間、同滑走路が閉鎖されました。乗客は代替機で秋田に向かいました。

@操縦自動化でパイロットのマニュアル操縦技術が低下、とFAA に勧告
 17日の財経新聞によりますと、米国運輸省の監察総監室は現地時間7日、米国連邦航空局(FAA)に対して航空機の操縦自由化が安全に貢献している一方、パイロットのマニュアル操縦に対する訓練や能力が低下しており、訓練などの判断基準が明確でない、従って、自動化フライトデッキの状況監視とマニュアル操縦の訓練についての基準を整備すべき、との勧告を行いました。


*1月18日

@四川航空の成田=成都線が今日から運航開始
 今日から四川航空の成田=成都線が就航しました。成田発は月・水・金・日曜日の週4往復となります。機材はA330型機を使います。飛行時間は約5時間となります。今日は午後7時に成田空港に到着し、同8時30分に成都に向かう予定です。使用ターミナルは第1ターミナル北ウイングとなります。
【コメント】28年前に成都に行きましたが、約2300年前に作られ、現在も機能している灌漑施設「都江堰」には感激しました。2300年前というと日本では弥生時代でした。中国の歴史と文化の奥行きに圧倒されたことを思い出します。

@今日の成田空港は雪の影響はなし
 東京は大雪で混乱したようですが、成田空港では雪は積もらず、午前6時から平常通りの運用が行われました。国際線・国内線共に雪による欠航はなかったようです。

@今年度前半の航空機事故は1件、重大インシデントは5件
 国土交通省は15日、「航空輸送の安全にかかわる情報の報告(平成 27 年度上半期)」を発表しました。これによりますと、航空事故は前年同期比(以下同じ)1件減の1件、重大インシデントは1件増の5件となっています。また、安全上のトラブルは、2014年10月から新たに報告の対象となった178件を除くと、63件減の570件となっています。


*1月17日

@進む第1ターミナルスポット増設工事
 今日、成田空港に行ってきましたが、3月下旬に完成する予定の、第1ターミナル南ウイング第5サテライトを延長してスポットを増設する工事が、下の写真のように大分進んでいました。上の写真は第1ターミナル4階から見た工事の全景で、右端から左に向かって第5サテライトが延長されているようすが分かります。下の写真は左端の先端部分を柵越しに見たのものです。

@日本航空が成田=モスクワ線の便名を4月1日から変更
 日本航空は4月1日から成田=モスクワ(ドモジェドヴォ)線の便名を、成田発モスクワ行きを441便から421便に、モスクワ発成田行きを442便から422便に変更する、とのことです。ダイヤや機材に変更はありません。


*1月16日

@エア・ジャパンが成田ベースの客室乗務員を募集、ただし、経験者
 エア・ジャパンは成田空港をベースとする客室乗務員若干名の募集を行っています。条件は元エア・ジャパン客室乗務員・元ANA客室乗務員・元ANAスカイサービスアテンダント・元ANAECAだった人で、退職後4年未満となっています。雇用形態は契約社員です。
【コメント】全日空グループの客室乗務員は正社員として雇用することになった、と記憶していましたが、グループ全体ではなかったようです。

@国土が収賄容疑の元係長を懲戒免職
 国土交通省は昨日、羽田空港格納庫使用について業者に便宜を図ったとして、収賄容疑で逮捕・起訴された元航空局航空ネットワーク部首都圏空港課業務係長を懲戒免職にした、と発表しました。また、上司でだった5人についても監督が不十分だった、として厳重注意処分としました。


2016年1月前半の出来事へ