2005年12月の出来事


*12月31日

@1年間のご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎え下さい。

@国土交通省が株式上場を2008年度以降に延期
 今日の読売新聞によりますと、国土交通省は成田国際空港株式会社の株式上場時期を当初の2007年度中から2008年度以降に見送る方針を固めたとの事です。平行滑走路再北伸の供用開始のめどが立たない状態で上場すると、短期的な利益を重視する投資ファンドなどが大株主になって株主への利益還元などを要求した場合、平行滑走路整備が進まなくなる可能性があると判断したとの事です。

@全日空のDHC8型機が操舵輪の異常警告で折り返しが欠航
 昨日午前8時15分頃、大阪発松山行きの全日空・DHC8-400型機が松山空港に着陸し、駐機場に移動している時に前輪操舵系統の故障を示す警告ランプがつきました。この点検のために、折り返し便の松山発大阪行きが欠航となりました。点検では操舵系統に故障はなく警告灯の誤動作と見られています。

@バンコック・エアウエイズがA350型機6機を発注
 エアバス社は30日、タイのバンコック・エアウエイズが6機のA350型機を発注した事を明らかにしました。これにより、A350型機の確定発注、あるいは確約は170機となったとの事です。

@インデペンデンス航空が7日にも運航停止か
 アメリカ連邦破産法11条の適用下で再建や売却を模索しているインデペンデンス航空は今週、従業員に対し、「適当な出資や売却先が見つからない場合1月7日にも運航を停止し、21日までにすべての従業員を解雇する可能性がある。」と文書で通告しました。

@ガルーダ航空が債務不履行
 ガルーダ・インドネシア航空は30日、同日が返済期限の5500万米ドルの債務元本について、返済できない事を明らかにしました。しかし、金利及びリース機材の支払いは継続する、としています。


*12月30日

@成田空港で外貨の偽札が多数発見
 今日の産經新聞によりますと、このところ、成田空港の両替で外貨の偽札が機械にはじかれる例が多いとの事です。外国から帰国して余った外貨を日本円に両替しようとして金融機関の機械に偽札としてはじかれてしまうそうです。この場合は両替をしてもらえずに、自分で引き取るしかないようです。中には「日本を出る時に両替した外貨をそのまま持ち帰ったのに。」と言う人もいますが、偽札としてはじかれるケースもあるとの事です。これは、タクシーなどの料金を払った時に高額紙幣を出すと、一旦受けとて偽札と交換し、釣り銭がないなどの理由で返されたものが多いようです。偽札が多いのは米ドル・ユーロ・人民元などの高額紙幣が多いとの事です。

@イギリスの航空機が泥酔客を大西洋の小島に降ろす
 27日、イギリスからカナリア諸島のテネリフエ島に向かっていたイギリス・モナーク航空のチャーター機内で男性が酒に酔って乗務員や他の乗客にしつこく絡んだため、機長は途中のボルトサント島に緊急着陸を行い、この乗客を降ろしてテネリフェ島に向かいました。ボルトサント島は人口4000人で「砂漠の島」とも呼ばれています。この男性は警察の事情聴取に応じて29日にテネリフェ島に向かいました。機長のこの措置に対して乗客は拍手喝采をしたとの事です。


*12月29日

@訂正
 昨日の記事のうち「チャイナエアラインが成田ー台北線を週3便増便する」との記事が誤っておりました。私の早とちりで3レーターコードを読み違えてしまいました。チャイナエアライン様にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

@「着工は来年初夏頃」と黒野社長
 成田国際空港株式会社の黒野社長は昨日、暫定平行滑走路の再北伸について「来年5月下旬か6月頃航空法に基づく施設変更許可申請を行い、公聴会などの手続きをへて初夏頃には着工したい。2009年度末の供用開始には間に合う。」と述べました。また、2007年度の株式上場について、「再北伸になった事で工事費が増え、着陸料の引き下げで収入も減る。これらを投資家がどう考えるか。」と述べて、上場時期を延ばす可能性を示唆しました。

@日本アジア航空機が脱出用スライドをセットせずに運航
 26日の夜に成田から台北に向かった日本アジア航空209便・B-747型機で客室乗務員が2階席の両側ドアの緊急脱出用スライドのセットを忘れて運航していた事が判明しました。客室乗務員は2階席の乗務が初めてで、監督する乗務員も確認を怠ったとの事です。国土交通省は航空法に違反した、として口頭で厳重注意しました。

@アラスカ航空機が胴体に穴があき緊急着陸
 26日、アメリカのシアトルからカリフォルニア州の空港に向かったアラスカ航空機が離陸後20分に高度7800mを飛行中、客室の気圧が急減圧しました。同機は直ちに急降下し、シアトルに引き返し緊急着陸しました。点検したところ、機体に長さ30cm・幅15cmの亀裂が入っていました。これは、出発前に荷物を運び入れる作業車が機体に接触して出来た傷が拡大したものとの事です。

@デルタ航空が時間給の14%カットで暫定合意
 経営再建中のデルタ航空は28日、6000人以上が加盟するパイロットの組合と時間給の14%カットなどの賃金削減計画で暫定合意したと発表しました。これにより、年間約1億4300万ドルのコスト削減につながるそうです。来年3月までの正式合意を目指すそうです。


*12月28日

@解説と資料のページに「着陸高度見直しに関する検討資料」を載せました
 LIKSEポイントの高度を引き下げる問題について本会の調査部が詳細な検討資料を作りましたので長文ですが、是非、読んで下さい。国土交通省の今回の提案が住民に騒音環境悪化を強いてもやらねばならぬほどの根拠を持っていない事を明らかにしています。「もしかすると、公表されていない(出来ない?)理由が隠されているのか」と疑いたくなります。国土交通省は事を急がずに、関係市町村や住民を納得させられる説明をすべきで、それが出来ない場合には提案を撤回すべきです。

成田空港会社のページに不正防止策の詳細が載っていました

@来年5月から視界100mでも着陸できる装置運用へ
 成田空港に視界100mでも着陸が可能となる「カテゴリー。b」の運用が来年5月から始まります。しかし、この装置を使うには飛行機側にも装置が必要で、パイロットにも装置を使う免許が必要との事で、当面は着陸できなかった飛行機の3割程度が着陸できるようになります。成田空港では2004年度に60便が視界不良で着陸できず他空港に廻りました。

@フェデックス機が関空に緊急着陸
 今日午前0時50分頃、香港発アンカレジ行きの米フエデラルエックスプレス28便・MD11型機が千葉県銚子沖を飛行中に燃料系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は関西国際空港に2時頃、緊急着陸を行いました。

@日航が4月から国内線運賃を4%値上げ
 日本航空は昨日、来年4月から国内線運賃を約4%値上げする、と発表しました。路線を距離により5段階に分け、500〜1300円、平均で950円程度値上げするとの事です。これによる増収は約300億円を見込むそうです。国際線の値上げも検討しています。

@日航が10%の賃金カットを4月に延期へ
 日本航空は昨日、来年1月から実施する予定だった社員の賃金を平均で約10%カットする方針を4月に延期する、と発表しました。労働組合との合意が得られなかった、との事です。しかし、会社側は賃金協定を結んでいる組合に対し、来年3月31日で協定の解除を通告し、合意がない場合でも4月から強行実施する、としています。


*12月27日

@天下りを役員経験者は禁止・課長級は5年間禁止
 成田国際空港株式会社の黒野社長は昨夜記者会見し、官製談合の防止策を発表しました。それによりますと、(1)受注企業への天下りを役員経験者は無期限、課長級以上の管理職は5年間原則禁止する、(2)工務部の発注業務を工事の設計と積算に限定し、それ以外は新設する調達室(仮称)に移管する、(3)指名競争契約は来年4月から廃止する、(4)受注業者情報を来年1月から公表する、(5)契約制限価格の事前公表を一部工事で試験的に導入する、(6)業者が談合で受注した場合は違約金を徴収する、となっています。

@大阪空港の運用時間を来年4月1日から14時間に
 国土交通省は昨日、大阪空港の運用時間を現在の24時間から、午前7時から午後9時までの14時間とする事を発表しました。今後は国が整備費のすべてを負担する第1種空港から地元負担が必要となる第2種空港への格下げが焦点になります。国土交通省は2007年度中に検討結果をまとめたい、としています。
【コメント】うらやましい!! 成田空港では午前6時〜午後11時までの17時間運用になっています。静かに眠れるのはぴったり眠れても、飛び終わってから飛び始めるまでの7時間しかありません。


*12月26日

@指名入札廃止などを提言・工事発注不正防止委員会
 電機官製談合事件を受けて成田国際空港株式会社が設置した「工事発注不正防止委員会」は今日、最後の会合を開き提言をまとめ、黒野社長に提出しました。提言は(1)指名入札制度を原則廃止し公募型入札制度にする、(2)予定価格の事前公表を試験的に行う、(3)受注業者名などの情報公開を進める、(4)課長級以上の社員は退職後、一定期間受注業者への再就職を禁止する、(5)法令に違反した受注企業への違約金条項の新設、などを求めています。

@定期航空協会が成田空港での同時離発着を要望
 詳しい事は分からないのですが、国内航空各社で作る定期航空協会は関東空域に関わる要望を航空局長に提出し、その中で成田空港での同時離発着を要望しているとの事です。
【コメント】成田空港では両滑走路の間隔が2500mしかないために、航空法上に定められた航空機同士の間隔がとれない事から、両滑走路からの同時間の離発着は出来ず、A滑走路から離陸すると1分程度の時間をおいて暫定平行滑走路から離陸すると言うように、交互に離陸・着陸を行っています。

@日本旅行業協会が今日から弁済の受付.「トラベル遊」問題
 「トラベル遊」からチケットを購入した人がチケットを受け取れないトラブルで日本旅行業協会は今日からチケット代弁済の受付を始めました。しかし、「トラベル遊」の弁済限度額は450万円で一部の弁済に限られる可能性があるとの事です。


*12月25日

@DHC8型機がまた空気漏れ
 昨日午後3時7分頃、那覇発北大東行きの琉球エアコミューター847便・DHC8型機が知念村の東111Kmを飛行中に入り口ドアから空気の漏れるような音がしました。このため、同機は那覇空港に引き返しました。このトラブルでこの便と、この機体を使う予定だった北大東発南大東行き836便と南大東発那覇行きの868便が欠航しました。5日にも同社の同型機で同じトラブルがありました。

@パイロットなどにも制限区域の出入りに保安検査
 国土交通省は全国の空港で来年1月から、今まで金属探知機などでの保安検査を免除してきたパイロットなどの航空会社職員と管制官などの官公庁職員などに制限区域に立ち入る際の保安検査を義務づける事になりました。このため、専用の検査場を設置するとの事です。今年7月からはそれまで免除されてきた国会議員などにも検査を実施するようになりました。


*12月24日

@成田空港で昨日から出国ラッシュ始まる
 成田空港では昨日から年末年始の休暇を海外で過ごす人の出国ラッシュが始まりました。昨日だけで49000人が出国しました。成田空港検疫所では鳥インフルエンザに対する注意を呼びかけたポスターを12枚張り出しました。

@ヒースロー空港の燃料制限でロンドン便に影響広がる
 18日の出来事で書いたイギリス・ロンドンの石油貯蔵施設の爆発炎上によってヒースロー空港での航空燃料の供給が制限されている影響が出てきました。日本航空では今日から27日までロンドン発成田行きの1日2便の内1便を運休する事になりました。また、全日空では今日のロンドン発成田行きをドイツの空港で給油させるために2時間程度の遅れが出る、との事です。

@中国東方航空機が航空無線の操作ミスで滑走路に無許可進入
 去る10月14日午後1時56分に関西国際空港で関西国際空港発上海行きの中国東方航空機の副操縦士が航空無線の操作を誤り、約2分間管制官との交信が出来ず、管制官の許可がないまま滑走路に進入し、着陸態勢の航空機があわてて着陸をやめて上昇する出来事があった事が、昨日分かりました。管制官が着陸機があるため滑走路手前で待機するように6回呼びかけましたが応答がありませんでした。このため管制官は着陸態勢に入っていた航空機に着陸をやり直すように指示し、その後、交信が回復した東方航空機を離陸させました。国土交通省は「前代未聞のミス。航空法違反に当たる。」として同社に厳重注意しました。

@「トラベル遊」の航空券が届かず旅行を取りやめる人も
 格安航空券などを販売している「トラベル遊」を通じて購入した航空券が成田空港などで手続きを代行している「エアサーブ」に届かず、手に入らない例が約110件ほど出ているとの事です。空港に行っても航空券がなく、その場で別途購入する人や泣く泣く旅行を取りやめる人が出ているとの事です。現在同社には連絡が取れないとの事です。

@日韓航空協議で4路線新設などで合意
 国土交通省は今日、21日から続いていた日本と韓国との航空協議で函館ーソウル・旭川ーソウル・新千歳ー釜山・広島ー釜山の新しい路線を開設する事で合意した、と発表しました。実際に開設するかどうかは航空会社が運航するかどうかで決まります。その他、既存路線の増便などでも合意しましました。

@アゼルバイジャンで旅客機が墜落
 23日夜、アゼルバイジャンの首都・バクーから中央アジアのカザフスタンのアクタウに向かって出発したアゼルバイジャン航空のアントノフ140型機が離陸して間もなく墜落しました。乗員・乗客23名は全員死亡した、との事です。

@米GEが手荷物検査を20秒ですませる検査機を開発中
 同時多発テロ以後のアメリカにおける航空機搭乗前検査の厳しさは有名です。ポケットのものはもちろん、靴も脱いで、手荷物の中身は少しでも怪しいと開けて中身を確認します。この検査のために、搭乗までの時間が非常に長くなって乗客の不満が高まっています。これを解消するための検査機がゼネラルエレトリック社によって開発中で、先頃、サンフランシスコ国際空港にお目見えしました。この検査機は従来のX線に換わってCTAスキャナーで武器や爆発物や化学物質を短時間で見分ける事が出来るそうです。靴も脱ぐ必要がなく、ポケットのものも出す必要がなくなり検査は1人20秒程度になるとの事で、今後、実際に乗客に通ってもらい実用化を目指すとの事です。


*12月23日

@解説と資料のページに「千葉県内高度6000フイートの約束」を載せました
 LAKESポイント問題で国土交通省はLAKESポイントから約18Km地点に新たな3カ所のポイントを設け、「そこから着陸態勢に入る」と強弁して「千葉県内高度6000フイートとする」と言う、当時の友納千葉県知事と橋本登美三郎運輸大臣との約束を事実上反古にしようとしています。ここに載せた、双方の文書を見れば、その趣旨が今回国土交通省が強弁する意味でない事は明らかです。これまでは、国土交通省もこの約束の趣旨でやってきたありませんか。地域住民の環境を悪化させ、犠牲を強いる「空港の機能充実」は「共生」の趣旨にも反し、認める事は出来ません。羽田空港再拡張の時には地元の要望を考慮して飛行高度を上げています。

@談合関与の3社を4ヶ月間の取引停止
 成田国際空港株式会社は昨日、官製談合に関与した東芝・日新電機・富士電機システムズの3社を今日から4ヶ月間の取引停止処分とする事を明らかにしました。しかし、当面、新規工事の入札予定はない、との事です。

@埼玉のゴルフ場に氷塊が落下・けが人なし
 21日午後3時45分頃、埼玉県寄居町鉢形のゴルフ場に「ドーン」と言う大きな音とともに直径40〜50cm・厚さ15cm・重さ約2Kgの氷塊が落下してきました。落下当時25m離れたところでは4人がプレーをしていましたが、幸いけがはありませんでした。氷塊は航空機から落下したものと見られていますが、4人とも航空機は確認していません。この付近には民間機の定期航空路はない、との事です。
【コメント】寄居町付近には埼玉県熊谷市と長野県茅野市を結ぶ「W18」と言う航空路が設定されています。高空を飛ぶ航空機からの落下ですと、落ちてくるまでにかなりの時間がかかり、落ちてきて騒ぎになった時には飛び去ってしまったものと考えられます。

@アイベックス機に落雷・機体は無事
 今日午前11時頃、大阪発庄内行きのアイベックスエアラインズ3071便が山形県酒田市上空を飛行中に機首に落雷を受けました。同機は庄内空港に着陸を試みましたが、強風のため、着陸をあきらめて仙台空港に向かい11時26分に無事着陸しました。機体に損傷はない模様ですが、折り返し便は欠航となりました。

@中部国際空港が雪で224便欠航・昨日
 中部国際空港では昨日、4cmの積雪で9時間に渡り滑走路が閉鎖になり、国内線182便・国際線42便が欠航となりました。また、ターミナルでは再開待ちをしていた乗客がホテルも満杯で名古屋にも戻れず約320人が一夜を明かしました。午前10時に除雪対策本部を設置して、名古屋の土木会社に除雪車12台を依頼しましたが、知多半島道路が通行止めになるなど交通が混雑して到着が大幅に遅れ、この事態となりました。見通しに甘さがあったようです。なお、機材グリの関係などで今日も11便が欠航しました。

@日航と全日空の年末年始の予約に落差
 日本航空と全日空が昨日発表した年末年始(12月28日〜1月9日)の予約状況は国内線で前年同期比で全日空が0.6%増、日本航空が1.1%減、国際線では同全日空が0.6%減、日本航空が2.0%減となりました。日本航空は安全トラブルが響いているようです。なお、日本航空は2007年春の総合職の募集で技術系を2006年春採用のほぼ2倍になる30人を募集すると発表しています。

@ブラジル・タム航空がA350型機を2機増やし正式契約
 ブラジルのタム航空は21日、エアバス社とA350-900型機の発注で正式契約したと発表しました。確定発注を当初よりも2機増やして10機とし、オプションを2機減らして5機にしたとの事です。


*12月22日

@成田空港会社が「あまり心配するな」と地区部会に
 成田国際空港株式会社は19日に緊急に開かれた騒音対策委員会の「佐原・神崎・栗源地区部会」の席上で、国土交通省が提案しているLAKESポイントの飛行高度を6000フィートから6000フィートと4000フィートの2段階にする案について「騒音はあまり大きくはならないので、そんなに心配しなくても大丈夫」と説明したとの事です。昨日書いた、神崎町での意見書採択を受けて、緊急に開いたようです。
【コメント】「あまり心配するな」とはどういう事でしょうか。騒音下に暮らす住民の気持ちを全く分かっていないと言って過言ではないと思います。騒音を少しでも減らすのが、真の「共生」ではないのでしょうか。騒音を増やさずに混雑緩和をはかる方法を検討すべきです。

@日航機が高知空港でスリップし脱輪
 今日午前8時10分頃、高知発羽田行きの日本航空1480便・MD90型機が離陸に向けて誘導路を走行中、カーブを曲がりきれずに前輪が誘導路から脱輪し動けなくなりました。この事故で、同便は欠航となり、滑走路が10時14分まで閉鎖されました。乗客は無事でした。今朝の寒さで路面が凍結し、スリップしたものと見られます。

@厚労省が鳥インフルエンザに注意喚起を指示
 厚生労働省は昨日、全国106カ所の空港・港湾の検疫所に対して、年末年始に鳥インフルエンザの感染が確認されている国に渡航する人に対して、(1)鳥を扱っている市場や農場を訪れない、(2)弱った鳥や死んだ鳥に触れない、(3)日常的にうがいや手洗いをする、などの注意を書いたポスターを掲示するように指示しました。

@日航と全日空が週末の国際線運賃を値上げへ
 日本航空と全日空は昨日、来年4月から国際線の週末運賃の一部を値上げすると発表しました。国際航空運送協会(IATA)の運賃調整会議を受けての措置との事です。北米・カリブ・欧州などは片道4000円、中国・東南アジアなどは同2000円の値上げになるとの事です。


*12月21日

@「解説と資料のページ」に神崎町意見書を載せました
 国土交通省が計画しているLAKESポイントの高度を2段階化する問題に対して、成田空港北側に位置する神崎町が14日に町議会全員一致で国に対する意見書を採択しました。意見書では、元友納千葉県知事と国とが約束した「千葉県内では離着陸時を除いて、高度は6000フィート以上とする」と言う約束を守るように求めています。

@成田新高速鉄道のルート決定
 千葉県都市計画審議会は昨日、成田新高速鉄道のルート(11Km)を確定しました。今後、千葉県の決定と国の許可をへて年度内にも用地買収に入るとの事です。総事業費は1261億円で2010年度完成を目指します。完成しますと、現在スカイライナーで51分かかっている成田空港ー上野間が36分に短縮される事になります。

@日航ジャンボ機が左右のエンジンを取り違えて7ヶ月運航
 今日、日本航空のB-747-300型機1機が左右のエンジンを逆に取り付けたまま、7ヶ月間、440回も運航していた事が分かりました。このジャンボ機は今年2月に重整備をシンガポールのSASCO社に委託して行いましたが、取り外したエンジンのうち外側のエンジンを左右逆に取り付け、受領した日本航空も気づかなかったそうです。ジャンボ機のエンジンは着陸時の逆噴射の時にお互いの排気ガスを吸い込まないように、左右のエンジンで形が違っています。また、取り付けられたエンジンのうち1基は社内規定の「650回毎の整備」を大きく上回る850回も整備せずに使われていました。日本航空では「安全上、問題はなかった。」としています。

@人権活動家機内毒殺犯人に懲役14年の判決
 20日、今年9月7日にジャカルタからアムステルダムに向かっていたガルーダ・インドネシア航空機内で、インドネシアの人権活動家が機内食に混入されたヒ素で毒殺された事件でインドネシアの裁判所は被告に懲役14年の判決を言い渡しました。この被告はガルーダ・インドネシア航空の運航乗務員で客として同機に搭乗し毒を盛ったものです。この事件については国家情報局や軍部の関与も疑われていましたが、判決はこの点には全く触れていないそうです。

@CRエアウエイズがB-787型機10機など発注で覚書
 中国本土やフィリピンなどにチャーター便を運航している香港のCRエアウエズは20日、ボーイング社とB-787型機10機とB-737-400型機30機を発注する事で覚書を取り交わした、と発表しました。なお、CRエアウエイズは中国海南航空と買収について交渉を行っているとの事です。


*12月20日

@「天下りを考慮して配分」と語る・民営化後も予定価格漏らす
 成田国際空港株式会社は昨日、官製談合に関する処分を発表しました。詳しくは会社のページに載っています。起訴された被告の一人は1999〜2002年に配分表の作成をはじめた事を認め、「後々のメンテナンス工事を同じ業者にやってもらう事と、空港公団OBの天下り先を考慮してやった。」と話しているとの事です。また、社内調査で今年7月にも「契約制限価格」を業者に漏らしていた事が分かりました。これで、民営化後もこのような談合まがいの違法行為が行われていた事が分かりました。昨日記者会見した上子常務は記者の民営化後の漏洩の事実や受注調整と天下りとの関係については「聞いていない。」と述べるにとどまりました。処分は懲戒免職の3人の他、談合の事実をそばで聞いていながら黙認したとして4人が停職やけん責、黒野社長は監督責任として報酬の3割を3ヶ月間減額するとの事です。
【コメント】原因の究明が甘いように思います。このような談合の背景に天下りが関係している事は、いわば、常識です。その点に踏み込んでいません。これでは、時間が経つとまた、繰り返されると思います。やり方は巧妙になるかもしれませんが。役員の処分は甘くはありませんか?

@成田空港着の全日空機が部品脱落
 昨日午後7時40分頃、アモイ発成田行きの全日空936便が到着後の点検で左エンジンの前部にある消音用金属パネル(50cm×40cm)が脱落している事が分かりました。成田国際空港株式会社では暫定平行滑走路を6分間閉鎖して滑走路の点検を行いましたが、部品は発見されませんでした。飛行中に脱落したものと見られます。

@来年度予算原案で成田空港に9億円
 今日内示された来年度予算の財務省原案で成田空港関係として、管制情報を処理する装置や管制設備の設計に約9億円が計上されました。

@1月6日から制限区域内の出入りに金属探知機義務づけ
 国土交通省は来年1月6日から全国の空港の制限区域に従業員が出入りする時に金属探知機による検査を義務づける事になりました。これは、航空機搭乗者に危険物を渡す危険性を排除するためとの事です。

@全日空DHC8-400型機のエンジン内部破損で2便欠航
 昨日の夜、大阪空港で点検を受けた全日空のDHC8-400型機のエンジン部品の一部が欠損している事が分かりました。このため、エンジンを交換する事になり、今日の高知ー大阪線など2便が欠航となりました。このDHC8-400型機では6月に機内に白煙が立ちこめた事故を受けて点検したところ、日本航空と全日空の所有機で5機に今回と同じ欠損が見つかっています。

@国土交通省が新石垣空港を許可
 国土交通省は昨日、沖縄県から申請されていた新石垣空港の飛行場設置を許可しました。これを受けて、沖縄県は2013年3月7日の供用開始を目指して設計などをはじめるとしています。


*12月19日

@成田空港会社が談合で3人を懲戒免職へ
 成田国際空港株式会社は今日の午後、懲罰委員会を開いて旧空港公団時代の電機談合事件で起訴された施設保安部長、安全推進担当部長と社内調査で談合に関わっていた事が判明した課長級社員の3人を懲戒免職処分にする方針です。また、黒野社長ら役員についても監督責任があったとして処分するとの事です。

@米輸出入銀行がエア・ナウルの唯一の機体を差し押さえ
 アメリカ輸出入銀行は18日、メルボルン空港でエア・ナウルのB-737-400型機を差し押さえました。同銀行はこの機体に抵当権を設定しており、エア・ナウルとナウル政府はこの機体のリース料支払いについて同銀行と2002年5月から交渉していたとの事です。この機体はエア・ナウルの唯一の機体で、これによりナウルとキリバスは航空輸送手段をなくす事になりました。ナウルとキリバスは太平洋の赤道直下にある島々で構成されている小国です。


*12月18日

@全日空機のエンジンから炎・引き返す
 昨日午前10時頃、松山発羽田行きの全日空584便・A320型機が松山空港を離陸して高度1000m付近を飛行中に右翼エンジン後部から2度に渡って炎を吹き出しました。炎が吹き出た時には衝撃もあったとの事です。操縦室の計器にも異常を知らせる警報が出ました。このため、同機はこのエンジンを止めて松山空港に引き返し、無事着陸しました。着陸後の点検でエンジン中央部のコンプレッサーのブレード数枚が曲がっていたとの事です。全日空ではエンジンを取り外して詳しく点検する事にしています。

@奄美大島空港で日航機が車輪扉を損傷し立ち往生
 昨日午後2時40分頃、鹿児島発奄美大島行きの日本航空3725便・MD81型機が奄美大島空港に着陸しようとしたところ、左主脚が出ていないとの警告が出ました。このため、同機は左主脚を手動で降ろして無事着陸しました。主脚を手動で降ろした場合、脚格納扉は閉まりません。この開いたままの格納扉が着陸の際に滑走路に接触して損傷しました。このため、同機は滑走路で立ち往生し、滑走路は約50分間閉鎖されました。この事故で、1便が欠航になりました。

@ジェイエア機がフラップ故障で引き返す
 今日午前9時10分頃、名古屋発秋田行きのジェイエアのボンバルディアCRJ200型機が秋田空港に着陸しようとしたところ、主翼のフラップにトラブルが発生し、名古屋空港に引き返し10時30頃無事に着陸しました。

@中部国際空港で横風のため12便に影響
 中部国際空港では昨日、強い横風のために国際8便と国内線4便が成田空港などに目的地を変更したり欠航するなどの影響が出ました。今月に入って4回目になります。
【コメント】今年の12月は強い冬型になる事が多く、横風も多くなるのは仕方がないのですが、それにしても、成田空港と比べても多いような気がします。若狭湾から伊勢湾にかけては風の通り道になりますので強風は良くある事ですが、会社の言うように「想定内」で、「予測違い」でないと良いのですが。

@ボーイング社の民間機受注が過去最高に
 ボーイング社の民間機受注が好調のようです。2005年の確定受注は13日段階で831機となり、年間受注が過去最高になるのは確実です。キャンセル分や機種変更分を考慮しても806機になるとの事です。この中には14日に決まったカンタス航空の発注分は含まれていません。

@ヒースロー空港で燃料供給制限
 ロンドンのヒースロー空港を運営するBAA社は16日、11日に爆発炎上したメル・ヘンプステッドの石油貯蔵施設事故で航空燃料の確保が十分出来ないとして、乗り入れ航空会社への燃料供給を削減している事を明らかにしました。今後数週間は続く可能性があるとの事です。


*12月17日

@離陸待ち時間が長い平行滑走路
 昨日、成田空港の第2ターミナルに用事があり行きました。その時に、平行滑走路から北側に離陸する航空機の離陸を見ていたのですが、平行滑走路の南端で離陸の体制に入った航空機がなかなか離陸しないのですね。結構、5分ぐらいも待機しているものが多いと感じました。A滑走路と平行滑走路は2500mしか離れていませんから、両滑走路からの同時離発着は飛行間隔がとれないので出来ません。そこで、交互の離陸・着陸になりますが、使用頻度が多いA滑走路を優先しているものと思われます。すなわち、A滑走路から2回離陸すると次が平行滑走路からの離陸、と言うように。そのために、待ち時間が多くなっているのではないでしょうか。平行滑走路の再北伸が完成して2500m滑走路になったとしても、この状況は変わりません。昨日撮った写真を載せておきます。

見かけないマークだな」と思ったら、
ウズベキスタン航空機でした。
「洗練されたマーク」と思ったら、アエロフロートのマークでした。日本人通訳も乗るようになりました。
第2ターミナル駐車場の中庭ではクリスマスイベントの準備が進行中。

@庄内空港着陸の全日空機に落雷・機首損傷
 今日午前8時30分頃、羽田発庄内行きの全日空893便・A320型機が庄内空港への着陸態勢に入った所、落雷に遭いました。同機はそのまま無事着陸しました。乗客にけがはありませんでした。機首の右側が損傷したとの事です。


*12月16日

@輸入再開米牛肉第1便が到着
 今日午前、輸入が再開されたアメリカ産の牛肉の第1便・約4.5トンが成田空港に到着しました。輸入業者は「外食産業とスーパーへの販売再開のため、社内で品質を確認するのが目的。今回の牛肉は市場には出さない。」としています。
【コメント】牛肉好きの人には申し訳ありませんが、私個人は食べる気にはなりません。日本が「費用は持つから全頭検査をやって欲しい。」と言ったのに、これを拒否したと言う事は「全頭検査をやって、感染した牛がいっぱい見つかった場合は、輸入禁止どころか国内でパニックになる。」と心配したとしか思えませんから。アメリカの鹿にBSEに極似した症状が見つかった、との記事を読んだ覚えがあります。ほ乳類には感染の危険があるのですから、どこまで広がっているか分かりません。こう考えると食べる肉がなくなりますが。

@旧空港公団幹部は保釈認められる
 昨日、官製談合に関与したとして起訴された旧空港公団幹部の2人は250万円で保釈が認められたとの事です。また、メーカー側営業担当者には罰金50万円が言い渡されたとの事です。

@スターフライヤー1号機が羽田空港に到着
 来年開港する新北九州空港を拠点として新北九州ー羽田線を1日12往復運航する予定のスターフライヤーの1号機となるA320型機が昨日、フランスのトゥールーズから羽田空港に到着しました。2号機は来年1月、3号機は2月に到着する予定です。スターフライヤーでは1日15往復に増やす事も考えており、4号機の導入も検討しているとの事です。

@エア・インディアが乗務員に減量を命令
 エア・インディアは15日、肥満気味の乗務員に対し、2ヶ月間で「減量」するようにとの指示を出しました。従わない場合は地上職に配転させるとしています。エア・インディアの乗務員に対しては「疲れ気味で、仕事も機敏でない。」との乗客の意見があるとしています。なお、同社は太った操縦士に対しても減量を命じています。


*12月15日

@成田空港電機工事談合で旧空港公団幹部を起訴
 東京地検特捜部は今日、成田空港の電機工事をめぐる官製談合事件で旧空港公団幹部2人を競売入札妨害罪で起訴しました。また、受注したメーカー側の日新電機・東芝・富士電機システムズの営業担当者を同じ容疑で略式起訴しました。

@合成麻薬は減るも大麻は貨物で増える
 東京税関成田支署は今年1月〜9月の成田空港における麻薬類密輸摘発の結果を明らかにしました。それによりますと、全体の件数は118件と前年同期比で約3割減りましたが、大麻は増えているとの事です。これは、手荷物による密輸のかわりに貨物による密輸が増えているためとの事です。合成麻薬MDMAは大幅に減りました。

@成田空港でコレラ感染を確認・今年2例目
 詳しい事は分からないのですが、成田空港で今年2例目となるコレラの感染が確認されました。フィリピンから帰国した人が感染していたとの事です。
【コメント】今年2例目との事ですが、韓国では航空機の汚水を検査して今年9件のコレラ菌を検出し、13人の感染を確認しているとの事です。詳しくは分からないのですが、日本では帰国の際に自己申告になっていると思います。従って、体調が「少しおかしいな。」と思ってもそのまま入国し、治ってしまう例も多いのではないでしょうか。韓国の仁川空港と比べると成田空港の方が便数も多いと思いますので、仁川空港並みに航空機の汚水を検査し、検出された場合は乗客を追跡調査すれば、感染者はもっと増えると思います。もっと怖い感染症が発生した場合、現在の日本の検疫体制で大丈夫なのでしょうか。

@B-777型機のエンジン部品に欠陥・全日空と日航が交換へ
 全日空は今日、使用しているB-777型機のエンジン部品に製造上の欠陥が見つかったため、同型エンジン42基の関係部品を交換すると発表しました。このエンジンはプラット・アンド・ホイットニー社製の「PM4000」ですが、今年9月に離陸直後にエンジン停止を引き起こし、10月には異常振動が起きて緊急着陸していました。また、11月には日本航空のB-777型機の同型エンジンでトラブルが発生していました。全日空でプラット・アンド・ホイットニー社に問い合わせた所、製造過程で使った薬剤が残ってしまい腐食が早まり、破損する恐れがある事が分かりました。プラット・アンド・ホイットニー社は使用各社に対して点検間隔を短くするように求めています。しかし、全日空は関係するエンジンの問題ブレードを交換する事にしたものです。日本航空も全基交換するとの事です。

@カンタス航空がB-787型機を65機発注へ
 カンタス航空は14日、ボーイング社に対してB-787型機を確定で45機、オプションで20機発注する事を明らかにしました。購入金額は日本円にして約1兆2000億円になります。2008年10月から納入が開始され、最初の10機は格安子会社のジェットスターに投入するとの事です。

@UPSがA380型機10機を正式契約
 アメリカの貨物専用航空会社ユナイテッド・パーセル・サービスはエアバス社とA380型機を10機発注する正式契約を取り交わした事を明らかにしました。これで、A380型機の発注は159機になりました。


*12月14日

@新横田基地訴訟両者上告・最高裁へ
 国は先月30日に東京高裁で判決が出た新横田基地訴訟の判決を不服として昨日、上告の手続きをとりました。これを受けて、上告しない意向を表明していた原告側も今日、上告の手続きをとりました。これにより、最高裁で争われる事になりました。

@浦安市が羽田空港再拡張の意見書を提出
 浦安市は昨日、羽田空港再拡張事業に関する環境影響評価準備書に対する意見書を千葉県に提出しました。意見書では1日当たり112便の深夜早朝便の運航が前提になっており、「市民の生活環境に多大な影響を及ぼすので、到底容認できない。」としています。国土交通省は千葉県側の騒音に配慮して滑走路の向きを少し変え浦安市上空の飛行は避けましたが、飛行コースの一部は浦安市沖合約180mの東京湾を通過しています。これらの地元意見を受けて、千葉県は国土交通省に意見書を提出する事になります。

@神戸市長が方針転換し市税の投入を示唆
 神戸市の矢田市長は昨日、市議会での質問に答え、「航空機の償却資産税は空港の維持管理費に投入できる。」として2007年度の投入を示唆しました。これまで矢田市長は「空港維持管理費に市税は投入しない。」と再三にわたり明言してきました。昨日の答弁はこの方針を転換させたものと受け取られています。

@財務省原案で関空2本目滑走路建設に130億円
 関西国際空港の2本目の滑走路建設費が財務省の来年度予算原案で200億円から130億円に減額されている事が明らかになりました。これは、建設費の見直しで建設費が圧縮できる事によるものです。2本目滑走路は2007年10月に供用開始する予定です。
【コメント】便数も増えていないのに、何で2本目滑走路が必要なのでしょうか。民間活力の導入と鳴り物入りで立ち上げた民間会社である関西国際空港会社に利子補給のかたちで年間約80億円も国税を投入しているのに。関西財界などの懇談会には大阪選出の北側国土交通大臣も出席して利用促進を図っていますが、2本目滑走路の建設は国費の無駄遣いの典型と思います。

@中部国際空港で横風強く欠航便
 中部国際空港では昨日、冬型の気圧配置で西風が強まり国内線3便が欠航し、広州発の日本航空機が着陸できずに目的地を変更しました。これで、横風による欠航などは5日、12日に次いで3回目になります。冬の横風については開港前から心配する声がありましたが、中部国際空港会社では「想定内」としています。しかし、航空会社の中には対策を考え始める所も出ています。

@ナイジェリア大統領が運航停止命令
 ナイジェリア大統領は13日、相次ぐ国内線の事故を受けて、事故を起こしたソソリソ航空とチャンチャギ航空に対し運航停止処分を命じました。また、国内航空会社のすべてに対して今週中に耐空性を再点検する事、耐空性を保障できない場合は運航を停止するとの命令を出しました。


*12月13日

@成田空港年末年始利用客は前年同期比で2%増の見通し
 成田国際空港株式会社は昨日、年末年始(12月22日〜1月9日)に成田空港を利用する海外旅行客が前年同期比で約2%増の約143万7500人になるとの見通しを明らかにしました。この年末年始は休暇が取りにくい曜日並びになっていますが、これは過去最高との事です。出国のピークは12月29日で約50700人、帰国のピークは1月4日で約49500人の予定です。出発日が分散する傾向が進み、年明けに出発する人も多いとの事です。方面ではオセアニア方面が好調なのに比べ、東南アジア方面はスマトラ沖地震やテロの影響で伸び悩んでいるとの事です。

@昨日、除雪訓練行われる
 成田空港で昨日、本格的な冬を迎えて雪氷対策訓練が行われました。ロータリー除雪車など12台の車両が参加し、隊列を組んで何度も走行し除雪の訓練をしました。A滑走路でも90分で除雪できるとの事です。


*12月12日

@「解説と資料」のページに「LAKESポイント付近における高度変更案について」を載せました
 11月3日に朝日新聞が報道した南風の時の北側からの着陸ルートで佐原市にある「レイクスポイント」の高度を6000フィートから、6000フィートと4000フィートの2段階に分ける提案について、現在、関係市町村への説明が行われていますが、この説明の際に提示された国土交通省と千葉県の文書を載せました。国土交通省は年内に関係市町村の了解を取り付け、来春にも実施したい意向です。しかし、騒音の増加を心配する佐原市などは慎重に検討しています。

@千葉県が騒特法基本方針見直し案を地元に提示
 千葉県は10日までに、平行滑走路北伸に伴い、騒特法に基づく「騒音対策基本方針」の見直し案を成田市など関係8市町に提示したとの事です。それによりますと、平行滑走路北側では北伸に伴って騒音が増加する地域に対して、移転補償を行う「防止特別地区」と新築や改築に際して自費での防音工事を義務づける「防止地区」を拡大しており、線引きに際しては集落を分断しないよう配慮しているとの事です。また、A滑走路や平行滑走路南側の騒音が減少する地域については現在の地域指定を原則的に維持し、対策の後退にならないように配慮しているとの事です。今後、来年1月上旬に関係市町の意見を聞き、成田国際空港株式会社と協議の上、年度内にはまとめたいとしているとの事です。


*12月11日

@住民の騒音苦情で誤指示が判明・中部国際空港
 中部国際空港発ホノルル行きジャルウエイズ84便・B-747型機の飛行経路を中部国際空港会社が間違えて指示した事から北側約15Kmの同県弥富町で高度が6000フィートよりも低くなり騒音が大きくなっていた事が分かりました。これは、8月以降に同町住民から騒音の苦情が相次いだ事から中部国際空港会社で調査して誤指示に気づいたものです。11月に訂正したとの事ですが、それまでに十数回低空飛行したとの事です。本来は陸上では6000フィート以上の高度をとる経路になっていましたが間違った指示をしたものです。
【コメント】成田空港では国土交通省が北側のレイクスポイントの高度を6000フィートから6000フィートと4000フィートの2段階に分けようとしています。この説明の中で、「騒音は約2dB程度しか大きくならない」と言う趣旨の説明をし「たいした事ではない」との立場を取っていますが、住民にとって騒音の増加は大変な問題なのです。机上でものを考えるのではなく、実際の住民の感覚を尊重すべきです。本会としては今回のレイクスポイント2段階化に対しては反対せざるを得ません。個人的意見ですが、もし、飛行間隔をどうしても取りたいと言うのなら、百里空域との調整を行い北側進入コースを2本にして水平距離で間隔を確保すべきではないでしょうか。

@全日空が成田ーシカゴ直行便の再開へ
 今日の日本経済新聞によりますと、全日空社長は同紙とのインタビューで成田ーシカゴ線の直行便を早ければ来年にも再開する方針である事を明らかにしました。

@ナイジェリアで国内線が墜落・103人死亡
 10日、ナイジェリア南部の沿岸都市ポートハコートで首都アブジャ発のソソリソ航空1145便・DC9-32型機が着陸に失敗し炎上しました。この事故で、103人が死亡し7人が病院に収容されたとの事です。機体は跡形もなく壊れたとの事です。当時、空港付近は雷を伴う悪天候だったそうです。

@韓国政府が大韓航空ストに緊急調整権を発動
 韓国政府は11日午前10時に大韓航空の運航乗務員組合が行っていたストライキに対して緊急調整権を発動しました。これにより、ストライキ参加者は直ちに業務に復帰し、30日間は労働争議を禁止されます。政府は調整委員会を設置し、仲裁案は団体協約と同じ効力を持つ事になります。


*12月10日

@成田空港談合で政治家の関与明らかに
 成田空港の電気工事をめぐる官製談合事件で東京地検特捜部の調べなどで、日新電機営業担当幹部の親族がコンサルタント会社を作り、その会社の取締役に自民党衆議院議員の後援会幹部が名を連ねている事が分かりました。これで、この談合事件で名前が挙がった政界関係者は3人目になります。

@「検疫探知犬」が12日から成田空港で活動
 手荷物で搬入される畜産物を通して家畜の伝染病が侵入するのを防ぐため、手荷物の中にある肉製品を発見する「検疫探知犬」が今日、オーストラリアから成田空港に到着しました。「検疫探知犬」はビーグル犬2匹でオーストラリアで訓練を受けていたものです。12日から手荷物が出てくるターンテーブル付近で活躍する事になります。

@米軍が違法電波発射を認める・1回目だけ
 10月17日に羽田空港の着陸誘導電波が混信して誘導が出来なくなった問題で在日米軍は昨日、日本政府に対して米軍艦船が横須賀基地付近の海域で誘導電波と同じ周波数の未承認電波を発射した事を認めました。しかし、2回目の大島などの無線局が使えなくなった件では、影響が広範囲に及んだ事から航空機によるものと見られますが、これについて米軍は「該当する航空機はなかった。」として調査を打ち切る考えを示しているそうです。

@日本航空が小松ーソウル線の運休検討を伝える
 日本航空は昨日までに、石川県に対して週4便を運航している小松ーソウル線の運休を検討している事を伝えました。搭乗率が55%程度で赤字路線となっているとの事です。一方、この路線を共同運航している大韓航空は路線の引き受けに前向きとの事です。


*12月9日

@腐敗10大ニュース1位に「官製談合」
 9日の国連「国際腐敗防止の日」にちなんで国際NGO「トランスペアレシー・インターナショナル」の日本支部は今年の国内10大腐敗疑惑事件を発表しました。第1位には道路公団や旧成田空港公団などの相次ぐ官製談合を選び、背景とされる天下りの規制を求めました。

@静岡県中・東部と羽田・成田を結ぶ格安高速バス運行
 静岡航空サービスはバス会社と提携して静岡県中・東部と羽田空港・成田空港を結ぶ格安高速バスの定期チャーター事業を開始すると発表しました。成田空港とJR島田駅間を夜行で1日1便運航するとの事です。ただし、チャーター便なので予約が必要でキャンセル料もかかるとの事です。料金は片道3000円となります。2月末までの運行状況を見てそれ以後の運行を判断するとの事です。

@日航機が新千歳空港で閉鎖中の滑走路に進入
 今日午前11時5分頃、大阪発新千歳行きの日本航空2003便が着陸直後に冬季は閉鎖されている誘導路に進入するトラブルがありました。同機は誘導路上で約50分間立ち往生し、この影響で滑走路1本が閉鎖されましたが、もう1本の滑走路を使い他の便への影響はありませんでした。

@日航副操縦士のパソコンから制限区域の暗証番号流失
 日本航空は昨日、B-767型機の副操縦士の自宅パソコンがウイルスに感染し、成田空港や羽田空港など内外17空港の制限区域に出入りする際の暗証番号がインターネット上に流失した事を明らかにしました。7日夕方に国土交通省から指摘されたとの事です。この副操縦士のパソコンに組み込まれたファイル交換ソフト「ウイニー」が感染したとの事です。既に暗証番号は変えられているとの事で、悪用された形跡はないとの事です。

@日本航空が来年4月に運賃値上げを予定
 日本航空は昨日、来年4月に運賃を値上げする方針を明らかにしました。国内線は約1000円程度との事です。当初は来年1月に予定していましたが、安全トラブルで客を全日空に奪われているため、4月に延ばしたものですが、国際線は今年に入りすでに3回の値上げを実施して欧米路線などの長距離では片道約5000円の値上げになっています。

@大雪のシカゴでサウスウエスト機がオーバーラン
 8日午後7時15分頃、アメリカのボルチモア発シカゴ・ミッドウエイ空港行きのサウスウエスト航空1248便・B-737-700型機が着陸に失敗し、滑走路をオーバーランして道路を横切り、車2台と衝突しました。この事故で、車の少年1人が死亡し、他の8人が重症を負いました。同機は前脚を損傷し、機首を地面にこすりつけて停止しましたが、機体の損傷はなく乗員・乗客は無事だったとの事です。当時、シカゴは大雪で積雪が20cmあり、雪が降り続いていました。米国気象庁は同地方に大雪警報を出していました。


*12月8日

@年内に3回開催・工事発注不正防止委員会
 成田国際空港株式会社のページに「工事発注不正防止委員会の今後の開催予定につい」が出ていました。それによりますと、今月13日、20日、26日に相次いで開催するとの事です。
【コメント】こんなに急いで、本当に防止策が出来るものなのでしょうか。根は深いと思うのです。大体、委員会には会社側から防止策を提案し、それを検討するとの事ですが、委員が内部の事情聴取や調査をしないで良いのでしょうか。

@スカイマークのエンジン事故・ブレードが脱落
 スカイマークのB-767型機の破損エンジンの内部調査で昨日、2段目のダービンブレードの1枚が根本から抜け落ちている事が分かりました。また、1段目と2段目の間にあるガイドベーン(整流板)の欠損も確認されました。1段目のダービンブレードは破損していない事から、ガイドベーンか1段目のブレードの破損が引き金になった可能性が大きいとの事です。国土交通省は国内の同型エンジン155基の緊急点検を指示しました。

@日タイ航空協議が1割増で合意
 国土交通省は昨日、日本とタイの航空協議で双方の輸送力を1割増やす事で合意したと発表しました。これは、ジャンボ機に換算すると週7.5便分になるとの事です。

@マイアミ空港で爆弾ほのめかした男性を航空保安官が射殺
 7日午後、アメリカのマイアミ国際空港で乗り換えのためターミナルに降りた男性が手荷物に爆弾が入っている事をほのめかし、手荷物に手を伸ばしたため同乗していた航空保安官がこの男性を射殺しました。手荷物に爆発物はありませんでした。目撃者によると、射殺される前に、この男性の妻が「夫は精神科に通院している。」と叫んでいたそうです。

@大韓航空操縦士組合がストに突入・国際線30便欠航
 大韓航空の操縦士組合は賃上げを要求して8日午前0時からストライキに入りました。国内線のほぼ半数と国際線の30便が欠航となるそうで、日本路線にも影響が出るとの事です。

@フィンランド航空がA350型機を9機発注
 フィンランド航空は7日、エアバス社にA340型機3機とA350型機9機を発注したと発表しました。A340型機は2007年から、A350型機は2011年からの引き渡しになるそうです。


*12月7日

@エンジン騒音と機体から出る騒音はほぼ同じ
 今日、日本科学未来館で開かれた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「総合技術研究本部・航空プログラムグループ公開研究発表会」に行ってきました。昨年は宇宙分野の研究発表が多かったのですが、今年は「航空プログラムグループ」が発足した事もあってか、航空分野だけとなりました。この中で、騒音については「国産旅客機開発における空力・騒音技術の研究」だけでした。この中で、意外だったのは航空機騒音と言うと「エンジンから出るものが大部分」と思っていたのですが、エンジンが改良されてきたために、現在では「エンジンから出る騒音」と「機体から出る騒音」がほぼ半々になっているとの事で、前記の発表でも、機体のどこから音が出るか、それを少なくするには機体や部品の形状をどのようにしたら良いか、シュミレーションで研究する事が重要との事でした。写真は展示されていた気象観測などに使う事を目指した「多目的小型無人機」です。

@国際線航空機の二酸化炭素排出量が30年で2倍に
 国際エネルギー機関(IEA)は6日、全世界の国際線の航空機から1年間に排出される二酸化炭素の量がこの30年間にほぼ2倍になっている事を明らかにしました。この排出量は2002年1年間に日本が排出した二酸化炭素の量の約4分の1に当たるとの事です。航空機からの二酸化炭素の排出規制は基準が難しいために現在は規制されていません。ちなみに、国際線航空機からの排出量の順位は1位がアメリカ、2位がロシア、3位に日本・イギリス・ドイツが並んでいます。

@仁川空港着の航空機からコレラ菌が検出される
 韓国の疾病管理センター(KCOC)は6日、2日にフィリピンのセブ島から仁川空港に到着した航空機の汚水システムからコレラ菌が検出された事を明らかにしました。乗員・乗客180人の追跡調査を行っているとの事です。韓国では今年に入り、コレラ菌が航空機の汚水から検出されたのはこれで9例目になり、13人が感染していたとの事です。


*12月6日

@黒野社長が謝罪・責任は後で
 談合疑惑で幹部2人が逮捕された事を受けて、黒野社長が昨夜記者会見を行い謝罪しました。記者からの天下り禁止などの防止策についての質問に対し「委員会で検討してもらう。」と述べるにとどまり、責任については「再発防止策をとってから考える。」と述べました。なお、今日、工事発注不正防止委員会の初会合を開きました。
【コメント】黒野社長も自分が天下りで空港公団総裁になり、そのまま横滑りで社長に就任したので、天下りについては言いにくいでしょうね。責任について言えば、長く続いていた事とは言え、黒野総裁時代も行われていたのでしょうから、責任は免れないのではないのでしょうか。前中村総裁も天下りでした。

@「公団の仕事は儲かった」とメーカー営業マン
 東京地検特捜部の取り調べに対してメーカーの営業担当社が「公団の仕事は儲かった。粗利益率は民間事業の1.5倍あった。」と話しているそうです。成田国際空港株式会社は空港公団主導の談合を「コストを削減するため。」と言っていましたが、これがウソである事が明らかになりました。

@成田新高速鉄道は年度内着工へ
 建設を予定している成田新高速鉄道の環境影響調査の評価書が1日から公開されています。これに伴い国土交通省は早ければ今年中、遅くても来年1月には施行許可を出す予定との事です。これにより、年度内の着工が視野に入ってきました。

@日航機が防氷装置不具合で目的地変更
 昨日午後1時30分頃、羽田発出雲行きの日本航空1667便・MD81型機が鳥取県上空を飛行中に左翼の防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は目的地を変更し大阪空港に着陸しました。温度センサーが故障していたとの事です。

@DHC8型機が空気漏れで2回引き返す
 昨日午前10時35分頃、那覇発大東行きの琉球エアコミューター861便・DHC8-103型機が太平洋上を飛行中に左前部のドアから空気の漏れるような音がしているのを乗務員が見つけました。このため、同機は那覇空港に引き返し無事着陸しました。この後、ドアの気密シールを張り替えるなどして、那覇発与論行きの815便として離陸しましたが、離陸して間もなく同じ異常が発生し、再び那覇空港に引き返しました。


*12月5日

@談合事件で旧空港公団担当幹部2人が逮捕さる
 今日、東京地検特捜部は成田空港の電気設備工事をめぐる談合疑惑で旧空港公団の電気課長と直属の上司である旧空港公団の工務部次長の2人を逮捕しました。直接の容疑は2003年11月7日に行われた「南部貨物上屋ビルの第2期受変電設備工事」の競売入札妨害です。逮捕された2人は現在、成田国際空港株式会社の空港運用本部担当部長と施設保全部長を務めているとの事です。元電気部長は入札前の受注業者を決める際、直属の上司である元工務部次長に報告し了承を得ていたとの事です。

@騒音が心臓発作のリスクを高める・ドイツの研究
 ドイツのCharite大学医療センター(ベルリン)社会医学・疫学・保健経済研究所所長のStefan Willich博士は心臓発作を起こした患者2000人のデータと、外科疾患で入院した患者2000人のデータを比較検討した結果、交通騒音などの環境騒音にさらされると心臓発作のリスクが女性で3倍、男性で1.5倍に高まるとの研究結果を明らかにしました。騒音のレベルとリスクの相関関係を見るとリスクは閾値が60dBまでは高くなるが、これを超えるとリスクは一定になるとしている。Stefan Willich博士は「騒音の閾値を85dBとしている国が多いが、これは75〜80dBまで下げる必要がある。」としています。この結果についてアメリカの研究者は「食事やストレスや肥満などの他の危険因子との関係につて疑問は残るが、心臓疾患のリスクのある人は長期にわたって騒音にさらされる環境はさける努力をする必要がある。」と述べています。

@中部国際空港が強風で40便欠航
 中部国際空港では今日、強風が吹き荒れ、開港以来初めて強風による欠航が出ました。約40便が欠航し、着陸できずに成田空港などに目的地を変更した便が約10便になりました。


*12月4日

@10月運用状況・旅客、貨物とも減に
 成田国際空港株式会社が先月30日に発表した成田空港10月運用状況によりますと、旅客・貨物ともに前年同月比で減になりました。旅客は全体的には2%減ですが、日本人は4%減になりました。特に、中国や韓国への出国が減っており、小泉首相の靖国神社参拝が響いているようです。貨物は前年同月比で輸出9%減と9ヶ月連続、輸入は同7%減で4ヶ月連続になっています。詳しくは会社のページで確認して下さい。
【コメント】小泉首相や安倍官房長官の靖国問題についての話を聞いていると、自分の都合の良い事だけを言って、相手の意見に対する反論が全くありません。触れようとしないのは、反論できないからでしょう。中にはマスコミで「反発しているのは、中国や韓国だけ。他の国は日本の立場を支持している。」と言うようなことを平気で言う自称“評論家”もいますが、私は日本の立場を支持している国を知りません。小泉首相の盟友であるアメリカでさへ日本に対して「ぎくしゃくしている、日中・日韓関係を早く修復して欲しい。」と言うに留まっています。太平洋戦争の戦争責任者を祀ってある所を、日本の代表者が参拝する事は、日本との戦争で犠牲になった多くの人達の遺族にとって辛いと思います。もっとも、最大の責任者が一生を全うしたのですから、裁かれた人たちは気の毒ですが。

@横田騒音訴訟原告団が上告しない方針決める
 先月30日に判決があった、新横田基地騒音訴訟の原告団と弁護団は昨日会議を開き、判決を受け入れ上告しない方針を決定しました。「不満はあるが、補償制度を設けていない国の怠慢を厳しく指摘した事は評価できる。既に、提訴から10年経っている。」としています。

@神戸市が収支見通し公表方針を撤回
 神戸市当局は1日の決算特別委員会で、「スケジュールが決まれば公表する」としていた、神戸空港の収支見通しを公表しない方針を明らかにしました。理由として、「3月下旬にダイヤが変更されるので、難しい。」としていますが、これは前から分かっていた事で、収支が市の見通しを大幅に下回る事が確実になった事を考慮したものと見られています。


*12月3日

@「民家防音家屋の防音工事にアスベストは未使用」と会社
 本会が10月12日付で出した「防音工事へのアスベスト使用有無の質問書」についての回答が昨日成田国際空港株式会社でありました。それによりますと、「民家防音家屋の防音工事部分については、千葉県が先行実施した『1室・2室防音家屋』も含めて、天井裏の断熱材や壁の中の断熱材などについてはアスベストは使用されていない。」との事でした。一安心です。しかし、「その他の部分、例えば、天井材や壁材などの建材にアスベストを含む材料が使われているかどうかについては会社側では調べようがないので分からない。」との事でした。また、学校や共同利用施設などの防音工事部分については「空調設備の機械室などでアスベストが使われている部分がある。これについては、当該施設の管理者から話があれば、会社が対策費の75%を補助する事になっている。」との事でした。詳しくは、「解説と資料のページ」に別ページで掲載します。

@成田空港会社が「工事発注不正防止委員会」を設置
 成田国際空港株式会社は昨日、談合事件を受けて工事発注での不正を防止するため、外部有識者等6人のメンバーによる「工事発注不正防止委員会」を設置する事を明らかにしました。委員長には共生委員会代表の山本雄二郎氏が就任し、6日に初会合を開くとの事です。

@スカイマーク機の事故は国内初のエンジン外板損傷
 1日に起こったスカイマーク機の事故を調べている国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会の調査官はエンジンの外板まで損傷したのはエンジン内部のブレードが破損し、その影響でエンジン内部に強い異常燃焼が起こり外板まで損傷した可能性を示唆しました。エンジンの外板が損傷した事故は国内では初めてとの事です。
【コメント】外板を損傷したのが破損した部品とすると、燃料タンクを直撃しなくて幸いでした。燃料タンクを直撃して炎上したり、胴体を損傷した場合には大惨事になった可能性があるのではないでしょうか。

@全日空機の操縦室窓ガラスにひび
 昨日午後0時15分頃、鳥取県上空を飛行中の名古屋発鳥取行きの全日空1801便・フォッカー型機の操縦室左側の窓ガラスに長さ20cmのひびが入りました。同機はそのまま飛行を続け、0時30分頃鳥取空港に着陸しました。当時、鳥取県は前線の通過で強い寒気が入り込み激しい雷雨でした。急激な温度変化が原因と見られています。

@全日空が4位に浮上・航空会社ランキング
 アメリカのザガット・サーベイ社は2日、2005年度の世界航空会社のランキングを発表しました。それによりますと、全日空が前回(2001年)の10位から4位に浮上しました。日本航空は同3位から7位に落ちました。このランキングはサービス・快適度・食事をそれぞれ30点満点で採点したものとの事です。ちなみに、1位はシンガポール航空、2位がエミレーツ航空、3位がキャセイ航空でした。

@米がEUの航空機温暖化ガス排出規制に反発
 アメリカはEUが進めている、航空機の温暖化ガス排出規制に対しアメリカの航空会社を規制の対象から外すように要求しているとの事です。アメリカの航空会社がコスト増になる事を懸念しているとの事です。
【コメント】またまたアメリカの横車です。コスト増になるのはアメリカの航空会社だけではありません。自分の都合だけで、世界の将来はどうでも良いのでしょうか。今年、超大型のハリケーンに痛めつけられたアメリカですのに、懲りないのでしょうか。ハリケーンの大型化も地球温暖化が原因ではと言われています。京都議定書も無視するし、環境を守る点ではまさに「世界のならず者」ですね。

@ハサミなどの機内持ち込み規制を緩和へ・米運輸安全局
 アメリカの運輸安全局は12月下旬から現在は規制されているハサミなどの機内持ち込みを緩和する方針を打ち出しています。ハサミは刃渡り10.1cmまで、先端が鋭利でない工具類なら17.7cmまでは持ち込みを許すとしています。しかし、アメリカ客室乗務員組合(AFA)はこれに対して不安を表明し、反発しています。


*12月2日

@意見書は数通だけ
 確定したと言うわけではありませんが、情報によりますと「平行滑走路北伸整備に伴う環境とりまとめ調査計画書」に対する意見書は数通しかなかったとの事です。自治体からの提出は1件もなかったそうです。本会以外は個人的な意見書のようです。

@犬が迷い込み暫定平行滑走路が6分間閉鎖に
 昨日午前11時45分頃、成田空港暫定平行滑走路脇で2匹の中型犬が発見されました。犬は警備員などに追われて一旦は東側の防音林に逃げ込みましたが、午後0時35分頃、また滑走路脇に現れました。このため、成田国際空港株式会社は0時37分から暫定平行滑走路を6分間閉鎖し犬を追い払いました。犬は第2ターミナルビルの東側のフェンスから空港外に逃走しました。フェンスの下の地面を掘ってその穴から入り込んだようです。

@コンチネンタル航空機の操縦室の窓にひびが入り成田に緊急着陸
 28日午後1時5分頃、青森県沖の太平洋上を飛行していた新千歳発グアム行きのコンチネンタル・ミクロネシア航空938便・B-737型機の操縦室の窓にひびが入りました。このため、同機は成田空港に緊急着陸を要請し1時間後に無事着陸しました。窓の曇り止め用の電装皮膜がショートしてひびが入ったとの事です。

@スカイマーク機のエンジンが破損し鹿児島空港に緊急着陸
 昨日午後4時50分頃、鹿児島発羽田行きのスカイマーク306便・B-767-300型機で離陸直後に右翼のエンジンが出火したとの警告が出ました。このため、機長は直ちに緊急事態を宣言し同エンジンを止めて引き返し、5時5分に無事着陸しましたが、滑走路に壊れたエンジン部品が散乱し滑走路が約1時間閉鎖されました。この影響で8便が欠航し10便に遅れが出ました。国土交通省は調査官を派遣する事を決めました。

@日航機が車輪格納できず引き返す
 27日午後8時50分頃、中部国際空港発福岡行きの日本航空3229便・MD81型機が離陸した所、車輪が格納されない表示が出ました。このため、同機は中部国際空港に引き返しました。右側の主脚が降りたままになっていたそうです。

@文科省が宇宙線被爆で自主管理目標設定へ
 文部科学省は28日、航空乗務員の宇宙線被爆量の管理目標を年間5ミリ・シーベルとし、航空各社に自主的に管理目標を設定する、とした報告書をまとめました。

@日航の重要データがインターネットで閲覧可能に
 日本航空の運航管理システム「JALFOS」のデータが外部に流出し、先月24日からインターネット上で閲覧できるようになっていた事が分かりました。このデータには日本航空の国際・国内線の航空機ダイヤや乗務員のスケジュールや乗務員の住所など個人情報が含まれている重要なものです。流出の原因は2003年のシステム更新の際にプログラム開発会社社員が個人のパソコンに接続用データを不正に保管し、このパソコンがコンピューターウイルスに感染して流出し、インターネット上で閲覧できるようになったものです。今の所、このデータが悪用された形跡はないとの事ですが、国土交通省は日本航空に厳重注意を行いました。

@新北九州空港が施設使用料徴収を決める
 開港する新北九州空港は国内線旅客施設使用料として、来年4月1日搭乗分から100円を徴収する事になりました。徴収方法は航空券購入と同時に徴収する方式になります。


*12月1日

@「千葉県としては意見書の提出はしない」
 今日、千葉県総務企画部空港地域振興課に電話して、成田国際空港株式会社の「平行滑走路北伸整備に伴う環境とりまとめ調査計画書」に対する意見書を提出したかどうかを聞いた所、副課長が「県としては事前に要望したもので十分との判断で、意見書は提出しなかった。」との事でした。理由を聞いた所、「県としては北伸計画決定後の段階で住民の意見を聞いてくれるように成田国際空港株式会社に要望した。それに沿って、成田国際空港株式会社の方で法律に準じた影響調査を実施すべく計画書を公表したもので、改めて、意見書を出す必要は認めなかった。」との事でした。わたしから、「羽田空港再拡張の時には立派な意見書を提出しているのに、今回はなぜ提出しないのですか。」と聞いた所、「羽田空港の場合は法律に基づいた影響調査なので、県としても法律に基づいてやったと言う事だ。」との事でした。続いて、「私どもの会から、知事さん宛に意見書をつけて要望しましたが、私たちの会の意見書についてどうだったでしょうか。」と聞いた所、「貴会の意見書については読んだが、何もない。」との答えでした。さらに、「1年後に、正式な計画書が出てきた段階で県として意見書を出す事になるのでしょうか。」と聞いた所、「それについては、全く何も決まっていない。」との事でした。
【コメント】堂本知事は10月6日の県議会で質問に答えて騒音コンター見直しについて、「私が前面に立つ。」と答えていましたが、騒音コンターをどうするかも、騒音と言うものをどのようにとらえるかによって大きく変わり、この影響調査の大事な問題点だと思うのですが、知事の意気込みと現場の取り組みに落差を感じました。

@国会の怠慢を厳しく指摘・補償区域は縮小
 昨日判決が言い渡された「新横田基地騒音訴訟」の控訴審判決で東京高裁の裁判長は国会の怠慢を厳しく指摘しました。判決では「騒音被害の補償制度が未だに未整備」と指摘し「法治国家として異常な事態」と述べました。飛行差し止めは認めなかったものの、一審よりも約8億5000万円多い約32億5000万円の賠償金の支払いを国に命じました。これは、一審で通常「弁論終了」までとする損害の発生期間を判決当日までと約1年間延ばしたためです。しかし、一方で、補償区域とする75WECPNLの範囲を縮小したために約650人の請求を認めませんでした。また、将来にわたっての補償要求も却下しました。
【コメント】判決報告集会には本会から会長の木内と馬込成田市議の2名が参加しました。今回の判決で75WECPNLの区域が縮小されましたが、この壁を打ち破るためには本会が主張するように“WECPNL”の評価方式の不当性を突いていかなければならないのではないでしょうか。この点で昨日も各地の弁護団に本会が出す予定の「航空機騒音の環境基準と規制に関する提言」を持参し、検討をお願いしました。

@「07年上場が若干延びるかも」と社長
 
成田国際空港株式会社の黒野社長は29日に行われた講演の中で、2007年度に予定されている株式上場が若干延びる可能性を示唆しました。その理由として、キャッシュフローの不足と敵対的買収に対する対策を上げたそうです。

@「空港公団主導談合だった」とメーカー担当者
 成田空港の重電設備工事をめぐる談合疑惑で電機メーカーの担当者が東京地検特捜部の事情聴取に対して、「談合は空港側が仕切っていた。」と話している事が25日までに明らかになりました。これにより、ますます官製談合の色合いが強いものになってきました。

@第1ターミナルの第4サテライト供用が6月2日に
 成田国際空港株式会社のページによりますと、改修中の第1ターミナル南ウイングと第5サテライトの供用開始が来年の6月2日になるとの事です。これにより、全日空をはじめとするスターアライアンスグループ各社が第1ターミナルに集中する事になりますが、航空会社の移転は3回に分けて行われる事になっています。なお、これに伴い、ワンワールドに加盟しているアメリカン航空は第2ターミナルに移りますが、こちらは、第2ターミナル北側に増設している工事が終わる2006年中に移動する事になります。

@日航機が軍事演習で成田に引き返す
 25日午前10時30分頃、成田空港を離陸した成田発アモイ行きの日本航空607便が中国軍の軍事演習でアモイ空港から着陸許可が出ずに、成田空港に引き返し、午後4時25分に着陸しました。乗客は26日に改めて出発しました。このような場合、通常は航空会社に「着陸できない」と言う連絡があるのですが、今回はありませんでした。このような場合は中国が補償するべきですが、通常は補償はなく日本航空側が全面的にリスクを負う事になります。

@二酸化炭素の機上測定が成功
 国立環境研究所と日本航空は昨日、日本航空機に取り付けた二酸化炭素測定装置が順調に稼働し、測定に成功したと発表しました。(11月4日の出来事を参照)現在の所、1機だけに取り付けており、成田ーバンコク・成田ージャカルタ・成田ー北京線で測定したとの事です。来年度にはこの測定装置を5機に取り付ける事になっています。

@エコノミークラス症候群について1年かけて調査
 日本旅行医学会は来年1月から1年間、ホームページで旅行者から肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)についてのアンケートを実施する事になりました。「多くの声を集めて分析し、予防や治療に役立てたい。」としています。

@神戸空港の収支が当初は赤字に
 神戸空港の着陸料が当初の見込みよりも8億円少なくなる見通しで、開港当初は赤字になる可能性が出てきました。これは、当初の見込みがジャンボ機などの大型機就航を前提として計算し、約18億円の収入があるとしていたのに対し、実際の就航がほとんど中型機になるため10億円ほどしか見込めないためです。神戸市は「市税の投入はしない」としているため、「経費を削減して、黒字にする。」としています。

@神戸空港のダイヤと運賃がほぼ固まる
 神戸空港のダイヤと運賃がほぼ固まりました。羽田便は日本航空・全日空・スカイマークの3社で大阪空港に比べて少なくなりますが、早朝が神戸発が日本航空7時50分、羽田発が全日空の6時45分となり、最終便が神戸着で日本航空とスカイマークの午後9時30分、羽田着が全日空の午後10時10分と大阪空港便よりも早く・遅くなります。新千歳便は日本航空が2便、全日空が1便の計3便になり、那覇線は日本航空・全日空それぞれ2便の計4便となります。料金は羽田線の片道普通運賃で日本航空・全日空共に19200円、スカイマークは10000円となります。

@日航が富山ー羽田線を3月末で廃止へ
 日本航空の社長は28日、富山県庁に知事を訪ね赤字続きの富山ー羽田線を来年3月を持って廃止する事を伝えました。また、グループの日本トランスオーシャン航空の夏季限定で運航している富山ー那覇線についても廃止を検討している事を明らかにしました。

@コンチネンタルが広島ーグアム線を増便へ
 コンチネンタル航空は24日、今月26日から来年9月末まで広島ーグアム線を週4便に増便すると発表しました。この路線はこのところ好調で、グアムを経由してパラオやオーストラリア・ケアンズを訪れる観光客も増えているとの事です。増便を通年にするかどうかは「様子を見て決めたい。」としています。

@FAAがA320型機の前輪の点検を指示
 アメリカ連邦航空局(FAA)は23日、21日にロサンゼルス空港起きたジェットブルー航空のA320型機の前輪が滑走路に直角に向いたまま着陸した事故を受けて、A318・A319・A320・A321型機の前輪を点検するようにと言う耐空改善命令を出しました。

@USエアがA350型機20機を発注
 USエアとエアバス社はA350型機を20機確定発注する事で合意したと発表しました。


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