2016年7月後半の出来事


*7月31日

@憲法で保証された国民権利をないがしろにする羽田都心ルート新設の経緯
 羽田空港都心飛行コースについての経緯を元国土交通事務次官であり元成田国際空港株式会社(NAA)社長であり、現運輸政策研究機構会長でもある黒野匡彦氏の講演で振り返ってみたいと思います。これらの講演は成田空港の機能強化に関して話されたものですが、関連して羽田空港の機能強化について、触れた部分です。

(1)2008年11月27日に行われた「航空セミナー『2010年首都圏空港の変貌』~国際交流と地域活性化の新たなステージ~」での黒野匡彦氏発言

 「『羽田空港国際化議論』と言う“関ヶ原の戦い”のおかげで、成田空港30万回が浮上し、実現の見通しが出てきた。」
「首都圏への一極集中の是非だが、首都圏のパワーが国際競争力のパワーになる。東京で稼いでそれを地方に還元する。これが国全体の空港政策だ。」

(2)2014年9月18日「運輸政策研究機構 講演会」での黒野氏発言

 「羽田の3.9万回の容量拡大に向けて、国は精一杯頑張っているところ。南風時の着陸時に都心上空の飛行が必要となり、A滑走路は渋谷、C滑走路は新宿上空を飛行することになる。品川の上空は450mの高さになり、東京タワーとスカイツリーの中間程度の高さで着陸機が飛行することになる。品川・高輪は閑静な高級住宅街となっており、住民が受け入れるのは難しいとは思うが、国として実現に向けて努力しているところ。」
「成田の30万回化の際は、小さい集会を100回以上行った。東京でこのように丁寧な地元説明を進めるのは非常に大変と感じている。」
「東京は大都市であることから、都心上空飛行を進めて欲しいと思うが、かなり難しいと思う。」

(3)2014年11月19日「首都圏空港 今後の展望」での黒野氏発言

 「渋谷から品川コースでは、高度1000mから品川ではスカイツリーと東京タワーの中間程度の約450mよりも少し低い高度になる。もう少し行くと、港区白金などの住宅地上空になる。これは、なかなか難しいい話になる。」
「私はこの話は実現すると思っている。成田と違って、メディアが『これでもか』と言うくらい賛成している。東京都も大田区も品川区などの自治体は両手を挙げて賛成している。従って、ある時点で、区議会などで賛成の意向が表明されると思っている。」
「住民の中には反対する人もいると思うが、これだけ、世の中が、メディアが賛成してくると、反対することは相当難しい。」

 黒野氏は2014年9月の時点では「かなり難しいと思う。」としているのに、約2ヶ月後には「私はこの話は実現すると思っている。」と考えを180度転換しています。この時期に「成田空港でさえ100回の住民説明会を行った。人口の多い東京では何回の住民説明かを行えば良いのか」という考えから「実現は難しい」と考えていた同氏ですが、2014年11月時点で、国土交通省が、従来型の住民説明会を開かずに、今回行われた「フェーズ」という「来た人だけに説明し、来ない人にはウエブ上で意見を出してもらう、それもしない人は『異議なし』と解釈する方式」を採用する方針が固まったことにあると思います。

 それと、もう一つは「マスコミ対策」の進展です。これについては、マスコミ関係者に明らかにしてもらわないと確たることは分かりませんが、朝日新聞への激しいバッシングを見せつけ、「逆らうとこうなるぞ」と威す一方、何らかの懐柔策があったのではないでしょうか。安倍首相はマスコミ各社首脳との“会食"を頻繁に行うことで有名です。
 安倍政権が、いわゆる「大本営発表」のみを国民に知らせる、戦前の軍国主義的メディア対策をまねて、政府の発表やレクチャーをそのまま報道させる方針を徹底させたものと思われます。これに反する報道を行うと、陰に陽に、何らかのペナルティーがあるのではないでしょうか。
 この頃から、マスコミが都心ルートは「国民にとって便利になる」「経済効果が大きい」「景気が良くなる」などの報道を始めました。その一方で、騒音の影響や、落下物などの安全対策や財政問題などについて「国は対策を取ると言っている」程度の報道で、マスコミ自体の考察や成田空港での検証や実体験などの記事が全くと言って良いほど見られなくなりました。黒野氏が2008年の講演で主張した「東京で稼いでそれを地方に還元する。これが国全体の空港政策だ。」と言うのは、失敗が明らかになりつつあるアベノミクスの「企業(大企業)が潤えば、やがて、そのおこぼれが、一般国民にもしたたり落ちる」という考えに非常に良く合致していると思います。

 この二つの要因に自信を持った事が黒野氏の考えの変遷に現れているように思います。
 今回の羽田空港都心ルート設定についての経過が、憲法に保障された国民の権利を踏みにじり、「公共の利益」を優先して、強引に大企業のための公共事業を進める上での「手法」になる危険性があるのではないのでしょうか。

 写真はC滑走路から北に離陸した航空機から撮影したものです。手前が国内線ターミナル、向こうの多摩川縁にあるのが国際線ターミナルです。


*7月30日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」28例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」28例目が発生しました。上海発成田行きの中国国際航空157便・B737-800型機が、上海空港の雷雨による管制制限のための、玉突き遅延で午後11時30分にB滑走路に着陸したものです。

@バニラが今日から成田=奄美線を季節増便
 バニラ・エアは今日から成田=奄美線を増便し、1日2往復とします。増便は8月28日までとなります。

@「ANA Cargo」が9月1日から成田=バンコク=ジャカルタ=成田線を減便
 「ANA Cargo」は昨日、9月1日から現在週3便で運航している成田=バンコク=ジャカルタ=成田線を週2便に減便する、と発表しました。需要動向の弱含みが理由で、需要動向が回復すれば複便する、としています。

@京成電鉄の4〜6月期の売上げが過去最高に
 京成電鉄が昨日発表した2016年4〜6月期決算によりますと、売上高が前年同期比(以下同じ)1.1%増と過去最高になりました。主力の運輸事業で訪日外国人の増加などで、上野と成田空港間の電車と、成田空港と東京駅を結ぶ「東京シャトル」が好調だった、とのことです。純利益は10.5%増の92億100万円となりました。
 写真は「印旛日本医大駅」付近を走る「スカイライナー」です。

@「成田エクスプレス40号」が違う線路に進入し、運行中断
 昨日午後6時半頃、成田空港発の成田エクスプレス40号が、品川駅付近で誤って横浜方面の線路に進入するトラブルがありました。運転手がすぐに誤りに気付き、一旦停止した後、武蔵小杉駅に向かい乗客約220人を降ろしました。この列車は通常、東京駅で切り離し、前の6両は横浜方面に、後の6両が新宿方面に向かうことになっています。しかし、昨日は後の車両が約3時間前に起こった人身事故のために、車両の一部が破損したため、横浜方面の車両基地に向かうことになって、前後の行き先を変更しました。この連絡にミスがあったものと見られています。

@バニラが10月30日搭乗分から支払手数料と座席指定料を値上げへ
 バニラ・エアは昨日、10月30日搭乗分から支払手数料・座席指定料金を改訂する、と発表しました。ウエブサイトでの支払手数料は500円から600円に、座席指定料金は路線により異なりますが、100〜200円の値上げになります。

@新潟県の30才代女性がデング出血熱で死亡、11年ぶり
 厚生労働省は22日、新潟県在住の30才代女性が21日にデング出血熱により死亡した、と発表しました。女性は6月29日から今月15日までフィリピンに滞在し、滞在中から頭痛と発熱がありました。帰国後、17日に医療機関で診察を受けショック状態で入院しました。デング熱に感染し重症化するとデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあります。国内では2005年以来の死亡例となります。帰国してからは蚊に刺されたことがないため、国内での感染の可能性は少ない、とのことです。


*7月29日

@2012年6月の全日空機の事故は強い横風の中、機長の操縦ミス
 運輸安全委員会は昨日、2012年6月20日に成田空港に着陸した、北京発成田行きの全日空956便・B767-300型機が、着陸する際に強い衝撃と揺れを起こした航空事故(2012年6月21日の出来事参照)についての調査報告書を公表しました。報告書によりますと、着陸した際に、主脚が接地し、バウンドしたことに機長が気付かず、強い横風の中、機体を安定させようと、早めに機首を下げて、前輪を接地させたことから、前輪に強い負荷がかかり、機体の一部が損傷した、としています。接地の衝撃により、客室乗務員の4名が軽傷を負いました。機体は「中破したが、火災は発生しなかった」としています。

@ジェットスター・J とナインアワーズが提携、8・9月にカプセルホテルの特別料金
 ジェットスター・ジャパンとナインアワースは昨日、成田空港で業務提携をする、と発表しました。内容は8月から9月末まで、ジェットスター・J に搭乗する人を対象にナインアワーズのディユースやシャワーの利用が最大60%引きになるキャンペーンを行います。搭乗の3日前から登場後の3日以内が対象となり、割引利用にはジェットスター・J のチケットや旅程表などが必要となります。

@「羽田都心ルートで関係自治体が合意」と言うけれど、住民は置き去り
 昨日夕方、「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」が開かれました。マスコミの報道によりますと、「関係自治体が羽田空港都心新ルートを了承(合意)し、事実上決まった」とのことです。協議会で諸橋千葉県副知事は「羽田到着機のほとんどが本県上空を飛ぶ中、今回の方針は、首都圏全体での騒音分担に向けた第一歩」と評価する、一方で、機能強化による増便を見据え「本県の騒音がどうなるか、情報を提示してほしい」として、県内での住民説明会開催や、県内の騒音が確実に減る早期の対策実行などを求めました。また、荒川区の西川区長は「必要性は理解しているが、国には住民の要望に対応するよう求めていきたい」としています。これに対して国土交通省は「防音対策などを説明して理解を求めたい」としています。
【コメント】しかし、この協議会の出席者を見ますと、新飛行コース直下になる東京都の特別区からは、代表として特別区会長の荒川区長しか出席していません。特別区長会の荒川区長が直接、騒音被害を受ける各区の意向を踏まえた上での事とは思いますが、これで、「地元(住民)の了解が取れた」と言えるのでしょうか。

@エアドゥの特別塗装機が不具合で今日の初便就航できず
 今日の「Traicy」によりますと、エアドゥが今日就航する予定だった特別塗装機「ベア・ドゥ北海道JET」が燃料漏れの疑いで、他の機体に変更となりました。初便は羽田発新千歳行き15便として運航する予定でしたが、朝の整備士による点検で燃料漏れを示す状況でしたが、「問題がない」として30分遅れでゲートを離れました。所が燃料計のインジケーターが消えるトラブルがあり、管制官からも燃料漏れの指摘があり、エンジンを止めて、牽引車でゲートに戻りました。点検では燃料漏れはなかった、とのことです。この機体は全日空が使用していたもので、シンガポールの整備会社に委託して整備し、大阪空港で特別塗装を行いました。その後、羽田空港にフェリーする際にも機体不具合でフェリーが延期になっていました。
【コメント】何かおかしいですね。管制官が燃料漏れを指摘するからには、燃料が地面にこぼれていたか、機体から滴っていたのはないでしょうか。安全を軽視しているのではないでしょうか。このところ整備費用の安い海外での整備委託が多くなっていますが、整備後の領収試験はどうなっていたのでしょうか。

@運輸安全委員会がピーチ機の対地接近警報装置作動で報告書
 運輸安全委員会は昨日、2014年4月28日に那覇空港着陸時に起こったピーチ・アビエーション機の高度低下によって、強化型対地接近警報装置が警報を出し、着陸復航を行った重大インシデントについての報告書を公表しました。内容は25日の出来事で書いたNHKニュースとほぼ同じになっています。

@日本航空機が空調不具合で引き返す
 昨日午前10時半頃、関西発上海行きの日本航空891便・B737型機が離陸直後に、空調の不具合を示す警告が出ました。このため、同機は関西空港に引き返し、約1時間半後に無事緊急着陸しました。点検したところ、空調システムそのものに異常はありませんでした。一部報道ではダクトが詰まっていた、とのことです。乗客は午後2時35分頃、代替機で上海に向け出発しました。

@ MRJ のフェリーに向け試験飛行を1日2回行う
 三菱航空機会社は「MRJ Newsletter」7月号の中で、試験飛行が1・2号機合計で50回を超えたこと、設計の仕様である最大速度・マッハ0.78や最高高度39000feetを達成したこと、機体に故意の振動を与えるフラッター試験を行ったことなどを報告しています。また、8月の米国への移動(フェリー)に備えて、1日2回の試験飛行も実施している、としています。

@ボーイング社が B747型機の製造中止の可能性を示唆
 ボーイング社は現地時間28日、ジャンボの愛称で知られるB747型機の生産を打ち切る可能性を示唆しました。27日に米証券取引委員会に提出した開示資料の中で、生産中止の前提条件を「十分な受注が獲得できなかった場合」と説明しています。


*7月28日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」27例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」27例目が発生しました。成田発アンカレッジ行きのユナイッテド・パーセル・サービス(UPS)109便・B767-300型機が、上海空港の悪天候による離陸制限により、成田空港到着が遅れた玉突き遅延のために出発が遅れ、午後11時24分にA滑走路から離陸したものです。

@従来取り決めカーフューも発生、ハワイアン機が緊急着陸
 昨日深夜、午後11時53分に新千歳発ホノルル行きのハワイアン航空442便・B767-300型機が成田空港に緊急着陸しました。成田空港の東北東約900Kmの高度1万mを飛行中に、油圧系統の1系統で油圧の低下を示す警告が出たため、とのことです。これは、従来取り決めによる「緊急事態」での、時間外着陸となります。

@成田空港6月運用で7項目が6月としての過去最高を記録
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「成田空港6月運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)4%増と、6月としての過去最高を記録しました。この内、国際線は6%増、国内線は4%減となっています。
 総旅客数は3%増、この内、国際線は3%増、国内線は±0となっています。国際線旅客数の内、日本人は1%減、外国人は9%増、通過客は±0でした。
 国際線総貨物量は7%増、この内、積込は8%増で輸出量が3%増、仮陸揚量が16%増となり、取卸が7%増、この内、輸入量が3%増、仮陸揚量が15%増となりました。
 給油量は1%増となりました。
 6月としての過去最高を記録したのは総発着回数、国際線発着回数、国際線旅客便発着回数、航空旅客数、国際線外国人旅客数、仮陸揚貨物量の7項目でした。

@夏休みの帰省レジャー予算が4年ぶりに減少、 LCC 利用は増える
 明治安田生命保険が昨日発表した「夏に関するアンケート調査」の結果によりますと、今年の夏休みの帰省やレジャーのための平均予算は4年ぶりに減少し、8万4332円で、昨年に比べ4964円も少ないそうです。帰省の交通手段はガソリン安もあり、マイカー帰省が大幅に増え、飛行機利用では格安航空会社(LCC)の利用が増える見込み、とのことです。

@4月の海外旅行取扱額は19ヶ月連続減の2.1%減に
 観光庁が昨日発表した「主要旅行業者の4月旅行取扱状況速報」によりますと、海外旅行取扱額は前年同月比(以下同じ)2.1%減と19ヶ月連続の前年同月比マイナスとなりました。また、外国人旅行取扱額は20.5%増ですが、2ヶ月ぶりに増加率が20%台となりました。国内旅行取扱額は2.4%増と20ヶ月連続の前年同月比プラスとなっています。

@日本航空の4〜6月期営業利益が約4割減少、人件費が増加
 今日の日本経済新聞によりますと、日本航空の2016年4〜6月の連結営業利益は前年同期比約40%減となった模様、とのことです。待遇改善による人件費の増加が大きく影響しているようです。

@ジェットブルーがA321neo型機を15機発注
 米国の LCC 「ジェットブルー」はエアバスに対してA321neo型機15機を発注しました。なお、2019年からは長距離型のA321LR型機に変更する権利も確保しています。同時に従来型のA321型機15機も発注しています。

@ロンドンのシティ空港の拡張が許可される
 ロンドン・シティ空港は拡張のための許可を取得しました。これにより、2025年までに、現在の年間430万にの取扱旅行者から、650万に拡大する見込みです。拡張は滑走路の増設でなく、平行誘導路の新設と7個の駐機スポットの増設などになります。


*7月27日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」26例目が発生
 昨日深夜、2016年度「カーフュー弾力的運用」26例目が発生しました。ニューヨーク発成田行きの全日空103便・B777型機が、ニューヨークの悪天候による地上作業中断と管制制限のために出発が遅れ、午後11時23分にB滑走路に着陸したものです。

@千葉県経営者協会が第3滑走路建設や運用時間延長を知事に要望
 今日の産経新聞によりますと、千葉県経営者協会は昨日、千葉市のホテルで県幹部との懇談会を開きました。この中で、成田空港の機能強化に関しては(1)第3滑走路の建設、(2)B滑走路の延伸、(3)運用時間の延長、を求める政策要望書を森田知事に提出しました。

@「Spring Japan」が来年中に所有機を倍増へ
 今日の「日刊航空」によりますと、「Spring Japan」は来年中に、保有機を3機追加し、6機体制にする、とのことです。増える機材を使い中国の内陸都市への路線を拡大する計画、とのことです。日本と中国間では航空自由化は行われておらず、中国側はすでに、枠を使い切っていますが、「Spring Japan」は日本の航空会社のため、日本側の枠を使って就航することが可能になります。

@バニラの6月搭乗率は国際線が2.8ポイント減、国内線が4.4ポイント増
 バニラ・エアが発表した「6月輸送・運航実績」によりますと、国際線は旅客数が前年同月比(以下同じ)29.2%増、搭乗率が2.8ポイント減の85.5%、国内線は旅客数が4.3%増、搭乗率が4.4ポイント増の87.8%となりました。欠航率は国際線が0.0%、国内線が0.4%となり、出発遅延率は国際線が7.9%、国内線が6.2%となっています。

@全日空が羽田で乗継客を出国審査受けずに案内するミス
 昨日朝、関西発羽田行きの全日空機で到着した、国際線に乗継ぐ26人が、国際線ターミナルに移動した際、誘導を担当した社員が間違えて、出国審査ゲートの内側に案内するミスがありました。26人は一端、制限エリアから出て出国審査を受け直しました。この影響で搭乗予定機は約50分遅れて出発しました。

@マレーシア航空がB737MAX型機25機を確定発注
 マレーシア航空はボーイング社に対して25機のB737MAX型機を確定発注し、25機をオプションとしました。同航空はこれらを、現在使っているB737-800型機と順次入れ替える予定です。


*7月26日

@中国国際航空が成田=成都線を8月13日から西寧まで延長
 今日のレスポンスによりますと、中国国際航空は成田発で8月13日から、成田=成都線を西寧まで延長する事を明らかにしました。5月16日の出来事で「6月就航の予定」とされていましたが、ようやく確定しました。週4便(成田発で火・木・土・日曜日)で就航します。機材はA320型機を使います。成田発は午前8時50分で、西寧には現地時間午後5時10分に到着するスケジュールです。

@Spring Japanが8月20日から成田=新千歳線を開設
 Spring Japanは今日、8月20日から成田=新千歳線に就航する、と発表しました。1日1往復で午前7時15分に成田発となり、折り返し便は同11時15分成田着となります。発売は8月5日から行う、とのことです。機材はB737-800型機を使います。当面、現在保有する3機体制で運航します。

@国土が28日に「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を開催
 国土交通省は今日、「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を28日に開催すると発表しました。議題は ・ 第3回協議会以降の取組 ・ 各関係自治体の受け止め 等、となっています。会議は「公開」とのことですが、傍聴は報道関係者に限られます。

@日本航空の6月実績で国際線利用率が微減、国内線は1.6ポイント増
 日本航空が昨日発表した「JALグループ6月マンスリーレポート」によりますと、
 国際線旅客数は69万691人となり、利用率は前年同月比(以下同じ)0.3ポイント減の80.9%となりました。欧州の観光客が減り、欧州からの訪日客が増加しています。
 一方、国内線旅客数は254万4359人となり、利用率は1.6ポイント増の65.0%となっています。
 成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が1.6ポイント減の71.5%、成田=札幌線が4.3ポイント減の52.9%、成田=中部線が0.5ポイント減の64.9%、成田=福岡線が11.2ポイント増の52.6%となりました。
 国際線の欠航率は0.0%、定時出発遅延率は10.1%で、国内線は欠航率が0.9%、定時出発遅延率が6.0%となっています。

@全国65空港の滑走路端安全区域が基準を満たさず
 今日の読売新聞によりますと、全国の65空港の67本の滑走路で、滑走路の端に設けられている「滑走路端安全区域(RESA)」が国の基準を満たしていないことが分かりました。原因は2001年に国の基準が国際基準の改正に合わせて40mから90mに改正されたことにあります。滑走路には滑走路の端にオーバーランを想定した60mの「過走帯」を設けることになっており、その先に90m以上の「滑走路端安全区域」を設けることになっています。国土交通省は「滑走路端安全区域(RESA)」は簡単には伸ばせないため、米国で使われている柔らかい素材を使い、停まりきれなかった航空機の車輪がめり込むことによって速度を落とす方法の導入を検討している、とのことです。

@米国環境保護局が「航空機からの温暖化ガスが米国人の健康を危険にさらす」
 現地時間25日の「ATW」(英文)によりますと、米国環境保護局(EPA)は航空機の温室効果ガス排出が気候変動を引きおこし「米国人の健康と環境を危険にさらす」との報告を公表しました。そして、国際民間航空機関(ICAO)がより厳しい排出基準を採用する事を希望する、としています。


*7月25日

@6月の成田空港貿易額は輸出が2.8%減、輸入が9.5%減に
 東京税関が今日発表した「6月分 成田空港貿易概況(速報)」によりますと、6月の輸出額は前年同月比(以下同じ)2.8%減となりました。3ヶ月連続の前年同月比マイナスになりました。一方、輸入額は9.5%減となり、4ヶ月連続の前年同月比マイナスとなっています。

@22日の首都圏小委員会で改善策を了承、近く自治体と協議会
 22日に開催された、交通政策審議会航空分科会「第6回首都圏空港機能強化技術検討小委員会」で、羽田空港都心新飛行ルートについて騒音低減を目指す修正案が了承された、とのことです。修正は(1)南風時の北部地域における高度引き上げと経路の一部見直し、(2)A・B滑走路出発方面の入替による陸域通過の引き上げ、(3)B滑走路からの西向き出発便数の削減、(4)北風時の荒川沿い北上ルート運用時間の後ろ倒し、となっているそうです。(1)は以前に発表されていたもののようです。(2)については具体的には分かりません。(3)はB滑走路から西の川崎方面に離陸する場合の機数の一部をC滑走路に振り向ける案のようです。ただし、どの程度を振り向けるかは今後検証して決める、とのことですが、1時間に数機程度ならば、1時間の出発回数を減らすことなく川崎方面への離陸を減らせる、とのことです。(4)は午前中に荒川沿いを北に向かって離陸するルートの使用時間(午前6時〜10時半)を後ろ倒しする、とのことですが、どの程度の時間後ろにずらすかは現在地元と調整中、とのことです。
 国土交通省は近々、「首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を開催して最終的な調整を図り、2017年度の概算要求に施設整備にかかる工事費を盛り込む、としています。
【コメント】家田委員長は委員会後の記者会見で「委員からは、 住民説明会を工夫して実施したことを評価する意見が出された」と述べたそうですが、本音は「めんどくさく、回数も多く、文句も色々出る、地域住民への集会による個別説明会を開かずに、体裁を整えることが出来た」と言うことなのだと思います。このような意見を出しやすくするための「非公開」だったのではないでしょうか。
 経済活性化は国民の生活を良くするためのものでなければなりません。「過度の儲け」と「政治家と官僚の利権」が最優先の「経済活性化」に名を借りた大企業と国家権力による民主主義への挑戦ですね。
 このところ、22日に沖縄で起こった高江ヘリパッド工事に機動隊500人を動員し、50年近く前の成田空港建設工事を思い起こさせる「祖先帰り」のような、安倍政権による保守回帰が目につくようになりました。高級官僚の天下りもいつの間にか復活しているように感じられます。

那覇空港でのピーチ機低空進入はパイロットのミスと管制官の思い込みが原因か
 今日のNHKニュースによりますと、2014年4月28日に那覇空港で起こった、ピーチ・アビエーション機の着陸時異常高度低下重大インシデント(2014年4月29日出来事参照)について、運輸安全委員会は近く報告書をまとめます。その中で、機長が久しぶりの管制官誘導による着陸だったために、手順の確認に気をとられ、意図せずに高度が低下してしまったこと、副操縦士も自動操縦だったことから、高度が維持されていると思い込んだことが原因としています。さらに、管制官も、指示しないにもかかわらず高度が低下することを想定しておらず、気づくのが遅れた事も原因としています。

@「オリエンタルタイ航空」が運休便のチケット代金を未払い
 今日の「Traicy」によりますと、タイのLCC「オリエンタル・タイ航空」が、3月に運休したバンコク=香港線でチケットを買った顧客、約1万人に対して返金や代替便の手配などを行っていないことが、香港などで問題になっている、とのことです。同航空は中古のB747型機などを使って運航を行っていますが、3ヶ月経った今でも返金などはない、とのことです。
 なお、同航空機は2004年9月にチャーター便として羽田空港に飛来しましたが、その際に、飛行コースを逸脱して、東京タワーに約200mまで近づくミス(2004年9月19日出来事参照)を起こしています。


*7月24日

@横芝光町で成田第3滑走路実現を目指す有志の会主催の「夏の勉強会」
 千葉日報によりますと、昨日、成田空港B滑走路の南側にある横芝光町で「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」主催の「夏の勉強会」が開かれました。講師として登壇した山内弘隆一橋大教授は「乗り継ぎ客を確保するためにも成田空港の機能強化が必要」と述べました。また、フリージャーナリストの佐藤仁志さんは、現滑走路の騒音区域を元にした第3滑走路建設による騒音区域予想図を示し、「町の大半に騒音が降りかかる」としながら、「建設的な議論への参加」を呼びかけました。

@羽田空港都心ルートの合意間近との報道
 今日のサンケイスポーツによりますと、羽田空港都心ルートについて、国と地方自治体が近く合意する、とのことです。「都心上空の飛行は騒音に配慮し避けてきたが、新ルートの運用時間を限定し、空港周辺で騒音対策を実施することで地元の理解を得た」としています。
【コメント】「地元の理解」とは何を指すのでしょうか。自治体が騒音下になる住民の総意を本当に代表しているのでしょうか。

@御巣鷹の尾根登山道整備の日航社員が滑落して死亡
 昨日午前10時頃、31年前に起こった日本航空ジャンボ機墜落事故現場となった群馬県上野村・御巣鷹の尾根に通じる、登山道の整備をしていた日本航空「ご被災者相談室長」の相馬裕さんが登山道から滑落しました。相馬さんはヘリコプターで病院に搬送されましたが、頭を強く打っていて、死亡が確認されました。
 写真は御巣鷹の尾根の麓にある「忠霊の園」です。この忠霊碑の隙間が指示す方向に御巣鷹の尾根があります。

@アシアナ航空の顧客情報4万7000人分が漏洩
 アシアナ航空は同社の「Contact Us」から、2015年5月〜2016年7月18日午前までに添付ファイルで個人情報を送信した人の情報が漏洩した、と発表しました。全部で約47000人分でこの中にはパスポート情報も数百件ある、としています。

@アメリカン航空が発注しているA350型機の受領を約2年延期
 アメリカン航空は発注している22機のA350-900型機の受領について、受領を順次延期することでエアバスと合意しました。延期は約26ヶ月に及び、当初2020年までに受領が完了する予定でしたが、これが2022年になる、とのことです。延期の理由について、同航空は国際的に弱まっている収益環境にそなえ、支出を減らして資金の「能力柔軟性」を確保するため、としています。このところの米国航空会社は世界経済の低迷と国際線での過当競争から単価が下がり、収益率の低下に直面しています。

@北京行きの高麗航空機が火災で瀋陽に緊急着陸
 現地時間22日午前9時50分頃、平壌発北京行きの高麗航空151便・ツポレフ204型機が「機内で煙が出た」として、中国北東部・瀋陽の空港に緊急着陸しました。機内では酸素マスクが降りましたが、けが人はいない、とのことです。原因は調査中です。

@エンブラエルの E190-E2型機納入は予定通り
 エンブラエルは初飛行を前倒しした E190-E2型機について、その初納入時期は予定通りとし、前倒ししないことを明らかにしました。そして、余裕の出来た期間に採用されている新技術の成熟に力を入れる、としています。


*7月23日

@今日からハワイアン航空が成田=ホノルル線に就航
 ハワイアン航空は今日から、成田=ホノルル線に就航します。1日1便で、機材はA330-200型機を使います。初便は午後5時50分に成田空港に到着予定で、出発は午後9時の予定です。

@「横堀現地闘争本部」の撤去と土地の明け渡しが決定
 最高裁第1小法廷は21日、成田国際空港株式会社(NAA)が用地内に残る反対同盟旧熱田派の「横堀現地闘争本部」の撤去と土地の明け渡しを求めた訴訟で、反対同盟旧熱田派の上告を棄却する決定を行いました。これにより、2審の NAA 勝訴の判決が確定し、判決に従わない場合は強制執行が出来ることになりました。
 写真は第2ターミナル・サテライト南側にある「横堀現地闘争本部」です。周りは鉄板のフェンスで囲まれており、入ることは出来ません。

@中部空港の6月実績で、外国人旅客数は17%増も、免税店売り上げは4%減
 中部国際空港会社が22日発表した「6月の運用状況」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)17%増となりましたが、空港内の免税店の売り上げは4%減、一般物販店が7%減、飲食店は3%増となっています。
【コメント】ここでも、訪日外国人は増えていますが、購買力は衰えていますね。しかし、また、円安が進行していますので、購買力も少しは回復するかも知れませんが。

@「驚き!ニッポンの底力 航空機物語」が今日夕方再放送
 3月12日に放映された「驚き!ニッポンの底力 航空機物語」が、今日午後6時からNHKBSプレミアムで再放送されます。見逃している方はどうぞ。

@マレーシア航空機長が南太平洋へのフライトシミュレーター記録を消去
 現地時間22日の「NY Magazine(英文)」によりますと、2014年3月8日に消息を絶ったマレーシア航空370便の機長の自宅に残されていたフライトシミュレーターのデータを復元した米国FBI は、消息を絶つ1ヶ月よりも前に、370便が辿ったと思われる飛行コースとよく似た、南太平洋への飛行シミュレーターを実行していたことを突き止めました。この消去されたデータを記録していたハードディスクは早期にマレーシア当局によって機長の自宅から押収されていましたが、事件への関与が疑われた機長への疑惑は証拠がなく疑いは晴れ、捜査は終了していました。


*7月22日

@千葉県経済同友会代表「成田空港第3滑走路も期待される」
 今日の千葉日報によりますと、昨日開かれた千葉県経済同友会の総会で代表幹事の佐久間千葉銀行頭取は「成田空港第3滑走路も期待され、圏央道も8割開通であと一歩。あとは私たち経営者がどう知恵を出していくかだ」と述べました。

@第一航空の62才副操縦士が身体検査の一部を受けずに免許更新
 昨年8月に粟国空港で着陸時にフェンスに衝突し、11人が負傷した事故を起こした第一航空機事故の際に操縦していた62才の副操縦士が、60才以上の運航乗員が受けることを義務付けられている、身体検査でMRI などの負荷検査を受けずに乗務していたことが分かりました。また、同機には航空法で義務付けられている2冊の航空日誌の内、離着陸時間を記録する日誌を他機のものと間違えて、搭載していたことも明らかになりました。
 しかし、これらの報告は国土交通省に、前者は昨年12月に、後者は今年2月にされていたことも明らかになりました。
 同航空は不定期便の那覇=粟国線を現在は運休しており、再開の時期については不明です。
 最近、同航空のパイロットの約半数6人が、会社の安全体制を不満として退社していることも明らかになりました。
【コメント】国土交通省の監督体制が心配です。規制緩和で安全がおろそかになっているのではないでしょうか。

@アメリカン航空がイスラム教徒を強制降機させる
 今日の「 BusinessNewsline」によりますと、現地時間20日、米国のイスラム教徒の広報団体「CAIR」が発表した資料で、昨年12月にアメリカン航空がイスラム教徒と言う理由で、乗客を強制的に降機させたことが明らかになりました。この人が座席に座り離陸を待っていると、機内アナウンスで「25-Aに座っているモハメッド・アーメッド、我々はあなたを監視している」と告げられ、客室乗務員に理由を聞くと「答えられない」と言われました。このアナウンスを聞いた他の乗客から苦情が出たため、モハメッドさんは降機させられた、とのことです。アメリカン航空は「客室乗務員の対応には問題がなかった」としているそうです。

@サウスウエスト航空のシステム不具合で米国内線約1000便が欠航に
 現地時間20日、米国・サウスウエスト航空のシステムに障害が発生しました。トラブルは約12時間後に復旧しましたが、このトラブルにより、20日には約700便が欠航し、21日にも約300便が欠航となりました。


*7月21日

@スクートの成田=バンコク=シンガポル線が今日から運航
 スクートは今日から、成田=バンコク=シンガポール線の運航を開始しました。これにより、同航空の成田=シンガポール線は既存の成田=台北=シンガポール線と合わせて1日2便となります。機材はB787型機を使います。当初はタイのノックエアと設立したノックスクートで成田=バンコク線を開設する計画でしたが、安全上の懸念からタイの航空会社の新規乗り入れが認められず、今回の就航となったものです。

@6月の訪日外国人は23.9%増、出国日本人は6.7%増
 観光局が昨日発表した「訪日外客数(2016 年 6 月推計値及び上半期推計値)」によりますと、6月の訪日外客数は前年同月比(以下同じ)23.9%の198万5700人となり、6月としての過去最高を更新しました。4・5月の10%台の伸び率から持ち直しましたが、1〜3月の伸び率には届いてはいません。
 一方、出国日本人数は6.7%増の127万人となり2ヶ月連続の前年同月比プラスとなっています。
 また、1〜6月の上半期では、訪日外客数は前年同期比(以下同じ)28.2%増の1171万3800人と、上半期で初めて1000万人を突破しました。
 さらに、出国日本人数も3.8%増の762万4534人となりました。
コメント】訪日外国人数や出国日本人数は数の上では好調に見えますが、外国人の消費額は減少していますし、特に中国人の4〜6月期一人当たり消費額は前年同期比22.9%減となっています。出国日本人の一人当たりの旅行にかける費用も減少しています。

@全日空が元客室乗務員などの経験者採用を発表
 全日空は元全日空の客室乗務員などを1年以上を対勤務していた人象とする、客室乗務員の募集を始めました。募集定員は明らかにしていません。入社日は来年21月1日予定で羽田空港に公共機関を使って1時間半以内に通勤可能なものとしています。


*7月20日

@22日に第6回首都圏空港機能強化技術検討小委員会を非公開で開催
 国土交通省は今日、「第6回首都圏空港機能強化技術検討小委員会」を22日に開催すると発表しました。議事は 「1.2020年までに実現可能な羽田空港機能強化方策について、2.2020年までに実現可能な成田空港機能強化方策について」となっています。なお、委員会は「非公開」とのことです。

@全日空の電話予約相談センターが個人情報の入ったUSB メモリー紛失
 全日空は昨日、電話で予約・案内の業務を行っている「ANAテレマート」で社内教育に使う通話を記録したUSBメモリーの2本の内、1本を紛失した。と発表しました。含まれている通話は今年4月から5月までの通話の一部235件で、内53件は氏名や電話番号から個人が特定できる可能性がある、とのことです。全日空では53件の人には謝罪し、今後は通話音声に加工を行うなどの再発防止策を行う、としています。

@日本航空が全社的に8月末まで飲食店等での飲酒を自粛
 日本航空は13日に起こした乗務員の飲酒トラブルを受けて、全社的に8月末まで飲食店などでの飲酒を自粛することを明らかにしました。

@ IATA の2015年旅客数ランキングで全日空が14位、日本航空が24位
 国際航空運送協会(IATA)が発表した「World Air Transport Statistics」60版によりますと、2015年の旅客数ランキングは1位がアメリカン航空、2位がサウスウエスト航空、3位がデルタ航空、4位が中国南方航空、5位がライアンエアーとなりました。
 日本勢では全日空が1ランクアップの14位、日本航空は8ランクアップの24位となっています。

@「エア・トランザット」の機長と副操縦士が飲酒で乗務直前に逮捕
 今日の CNN ニュース日本語版によりますと、18日、英国・グラスゴー発カナダ・トロント行きの「エア・トランザット」の旅客機に乗務する機長と副操縦士が揃って、飲酒の疑いで出発直前に逮捕されました。2人の挙動に不審を持った客室乗務員が申告して発覚した、とのことです。同機には約250人の乗客が乗る予定でした。結局この便は19日まで出発が延ばされ、ホテル代や夕食代が提供され、200ドルのクーポン券が配られた、とのことです。乗客は怒り心頭ですが、中には「酔っぱらい操縦機に乗らないで良かった」と言う人もいたそうです。

@商業運航を開始したばかりの CS100 型機が空調不具合で引き返す
 スイス インターナショナルエアラインズのCS100型機が現地時間19日、チューリッヒから英国・マンチェスターに向かった時に、空調関係のトラブルが発生し、引き返しました。CS100型機は15日にも、出発する前に補助動力装置にトラブルが発生し、遅れが発生しました。

@ボンバルディア社の CS300 型機がカナダの型式証明を取得
 現地時間11日、ボンバルディア社は開発している130〜160席のCS300型機が、カナダ航空当局からの型式証明を取得した、と発表しました。

@昆明航空がB737MAX7型機を10機発注
 ボーイング社は13日、昆明航空とB737MAX7型機10機を購入する覚書を締結した、と発表しました。ファンボロー航空ショーのなかでの発注ですが、私は見落としてしまいました。B737MAX7型機はB737MAX8型機の座席を12席ふやしたものになり、昆明航空がローチンカスタマーになります。


*7月19日

@16日から成田空港と阿見を結ぶ高速バス試行が開始
 17日の茨城新聞によりますと、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)沿道地域の稲敷市、牛久市、阿見町、美浦村、千葉県神崎町の5市町村が運営する「なりたちばらき高速バス」が16日から運行を始めました。このバスは成田空港=「あみプレミアム・アウトレット」を約55分で結びます。運賃は片道1000円とします。途中に4つの停留所を設け、鉄道のない稲敷・美浦津久野住民の足ともなります。運行は午前6時台から午後9時台まで1時間に1本とし、年間約6万人の利用を目指します。
【コメント】茨城県と千葉県の市町村が県を越えて協力するのは珍しいですね。

@ MRJ 90型機が米国で商業運航するためには0.6トンの減量が必要
 昨日の「Business Journal」に掲載された、橋本安男氏の「国産初ジェット旅客機MRJ90、米国内で「飛べない」可能性高まる…0.6トン重すぎる」によりますと、三菱リージョナルジェット(MRJ)の最大市場となる米国にある「スコープ・クローズ」によって、 MRJ 90型機が米国で飛行できない可能性がある、とのことです。「スコープ・クローズ」の重量制限に対して MRJ 90型機は0.6トン超過している、とのことです。このため、航続距離を減らして重量を減らし「スコープ・クローズ」の制限をクリアーする方法もある、としています。一方、 MRJ 90型機の最大のライバルと見られるエンブラエルのE-175-E2 型機は制限を5.8トンもオーバーしており、「スコープ・クローズ」の制限まで削減するには容易ではない、としています。このため、 MRJ 90型機がクリアー出来れば、米国市場で「一人勝ち」もありうる、としています。しかし、「スコープ・クローズ」制限がなくなった場合は重量削減コストが無駄になることもある、としています。

@全日空が既卒者の客室乗務員募集を発表
 全日空は今日、2016年度採用の既卒者客室乗務員40名の募集を始める、と発表しました。


*7月18日

@旧熱田派が「第3滑走路建設」「カーフュー弾力的運用緩和」反対を訴える集会
 今日の千葉日報によりますと、昨日、反対同盟旧熱田派(柳川グループ)が都内で、第3滑走路反対やカーフュー弾力的運用緩和反対などを掲げて集会を開きました。集会には主催者発表で約150人が集まりました。代表世話人の柳川秀夫氏は「限りなく開発を進めることが、本当にみんなのためになるのか」と疑問を呈しました。

@ハワイアン航空機が油圧不具合で羽田空港に緊急着陸、滑走路約9時間閉鎖
 今朝、午前1時30分頃、昨日午後11時50分に羽田空港を離陸した、羽田発ホノルル行きのハワイアン航空458便・A330-200型機が羽田空港C滑走路に緊急着陸しました。同機は羽田空港を離陸後まもなく、太平洋上で油圧の低下を示す警告が出ました。このため、羽田空港に引き返したものです。同機はC滑走路上に立ち往生しました。オイル漏れと主脚のタイヤ4本がパンクしました。パンクの修理と滑走路の清掃に時間がかかり、滑走路は同10時45分頃に運用が再開されました。この影響で、日本航空の14便が欠航し、他社にも遅れが出ています。乗客・乗員にケガはありませんでした。同航空では今日中に代替機を運航する、としています。
【コメント】しかし、欠航便が日本航空だけ、と言うのは何故でしょうか?

@関西発のスクート機が乗務員のケガで出発が14時間以上遅れる
 今日の「Traicy」によりますと、15日午後6時出発予定だった関西発バンコク行きのスクート297便・B787-8型機で、乗務員がケガをした関係で出発できなくなり、結局16日午前8時20分発に変更される出来事がありました。乗務員のケガの経緯については分かりません。同社は LCC ですが、「乗客へは、追加料金無しでスクートの別のフライトの変更や、購入額の120%分のスクートバウチャーでの返金などの対応を行った」とのことですが、ホテル代をどうしたのか、なども分かりません。

@米国政府が自国機のトルコへの飛行を禁止中
 米国政府は米国航空会社によるトルコへの運航を今の所、全面的に禁止しています。これは、経由地からトルコに飛ぶ便にも適用されています。トルコのイスタンブール空港は再開されていますが、米国政府がセキュリティへの懸念を持っているため、とのことです。


*7月17日

@「北ウェイティングエリア」北側にも出入口がありました
 昨日、成田空港に行きましたが、3連休とあって、第3ターミナルは大変な混雑でした。この所、 LCC の早朝便に乗るために前夜に成田空港に来て、宿泊する人が平均で200人前後いるそうです。その時の、宿泊場所の一つが「北ウェイティングエリア」になりますが、1日に行ったときに気付いたのですが、ここには第2ターミナルに直結する入口があるのですが、その他に、第2ターミナル=第3ターミナル連絡通路からの出入口がありました。
 その写真が右の写真です。場所は 、連絡通路を第3ターミナルから第2ターミナルに向かって、左にあるNAA 本社ビルを過ぎた左側になります。第3ターミナルで食事をしたり、食料を調達したりして、ここで宿泊をする人には便利ですね。

@今日のトルコ便は運航
 トルコのクーデター騒ぎによるターキッシュ・エアラインズ便の運航ですが、今日の成田便は、到着が約2時間弱遅れるものの、運航されるようです。

@三菱航空機会社は債務超過、三菱重工が追加融資
 三菱航空機会社の森本社長は、「ファンボロー国際航空ショー」の会場で、同社が債務超過になっている事を明らかにしました。しかし、親会社の三菱重工が追加融資をしてくれることから「資金の心配はない」と述べた、とのことです。


*7月16日

@今年も「オオガハス」が咲いています
 今日、成田空港に行きましたが、第1ターミナル本館前の日本庭園に、今年もオオガハスが咲いていました。写真は1日に撮ったものですが、まだ、咲いています。

@千葉県が9月17日から成田空港→鴨川&銚子に高速バスを運行
 千葉県は成田空港から鴨川と銚子を結ぶ高速バス「CHIBUSTORY(チバストーリー)」を9月17日から10月31日までの期間限定で運行する事を発表しました。このバスは成田空港発着の航空機を利用する人は無料で乗る事が出来ます。

@クーデター騒ぎの成田空港発のトルコ便、今日は欠航に
 トルコで起こったクーデター騒ぎで昨日夜、成田空港を出発したターキッシュエアラインズ(トルコ航空)のイスタンブール行きは、目的をトルコ南西部のアンタルヤ国際空港に変更した、とのことです。また、今日、成田空港に到着予定のターキッシュエアラインズ(トルコ航空)便と折返し便は欠航となりました。

@スカイマークが新制服を発表、秋頃から着用
 スカイマークは14日、今年秋頃に着用となる新しい制服を発表しました。今までのポロシャツ制服とは違い、シックな制服になるようです。同社は破綻前のミニスカ制服などで、何かと物議を醸してきました。


2016年7月前半の出来事へ