2012年12月後半の出来事


*12月31日

@年末に来て、突然持ち出された「運用時間制限緩和(案)」。大変な年でした。来年も、よろしくお願いいたします。

@ジェットスター機のタイヤ変形でB滑走路約15分閉鎖
 昨日午後7時半頃、ゴールドコースト発成田行きのジェットスター11便・A330型機の着陸後点検で、タイヤ1本に変形があることが分かりました。このため、成田空港会社では B滑走路を、午後8時5分から約15分間閉鎖し安全を確認しました。他の便への影響はありませんでした。

@成田発のデルタ機がロスで落雷受けるも、無事着陸
 29日朝、成田発ロサンゼルス行きのデルタ航空284便が着陸体制に入ったところで、落雷を受けましたが、同機はそのまま無事に着陸しました。機首部分に落雷した、とのことです。

レッドウイングス機のオーバーラン事故による死者が5人に
 29日に起こったレッドウィングス航空機事故の負傷者の内、1人が病院で死亡し、死者が5人となりました。

@A380型機、今年の引き渡しが30機に
 エアバスは27日、エミレーツ航空に同航空31機目の A380型機を引き渡しました。これで、2012年の A380型機引き渡し総数は30機となりました。


*12月30日

@モスクワでレッドウイングス機がオーバーランし大破、4人死亡
 ロシアのモスクワ近郊のブヌコボ国際空港で、29日午後4時35分頃、ロシア・レッドウィングス航空・ツポレフ204型機が着陸に失敗し、滑走路を約300mオーバーランして空港のフェンスを突きやぶり、幹線道路に突っ込んで、大破・炎上しました。乗員8人の内4人が死亡、4人が負傷した模様です。同機はチェコのパルドゥビツェから戻る便で、乗客はいなかった、とのことです。なお、同社はツポレフ204型機を10機運航しており、11月5日と12月20日に相次いでオーバーラン事故を起こして、ロシア運輸省が28日に、ツポレフ社に対して、ブレーキの点検・改善命令を出したばかりでした。事故機は「2008年に受領した機体」とのことです。


*12月29日

@「共生共栄のために、理解してくれ」と夏目社長
 成田国際空港株式会社の夏目社長は昨日の記者会見で、運用時間制限緩和について「真の意味の共生共栄を図るため避けて通れない。何としてもご理解いただきたい。国際競争力を高める必要があり、地域経済の発展や雇用につなげる思いで提案している。騒音地域の方には申し訳ないが、ご理解いただきたい。」と述べました。
【コメント】「共生共栄」とは一体なんでしょうか。相変わらず、健康影響への根拠は全く示さず、「我慢してくれ」の一点張りです。空港建設にやむをえず協力し、住み慣れた土地から周辺の代替え地に移転した人も含めた騒音地域住民に、「夜もまともに眠れない」環境をつくることが「共生共栄」なのでしょうか。

@厚木基地の騒音苦情件数がこの10年の最高へ
 厚木基地周辺の自治体に寄せられた米軍機による騒音への苦情が、4月〜先月末までに5722件と急増していることが分かりました。特に、夜間離着陸訓練(NLP)が行われた5月が非常に多くなっています。今年度の苦情件数は、周辺自治体が集計を始めた、この10年で最多になる事が確実になりました。


*12月28日

@低騒音機が増えて、住民の生活が良くなるのか?・鈴木社長への反論
 ジェットスター・ J の鈴木みゆき社長は、秋本俊二著「航空大革命」の中のインタビューで、「また成田空港に関しては、騒音などの問題はあるものの、24時間運用できる態勢にできるだけ近づけていってほしいと思っています。騒音問題も技術の進歩でどんどん抑制できるようになっていますし。」と述べています。
 しかし、これは次の3点で、間違っていると思うのです。第1は、確かに騒音は低くなっていますが、18日に開かれた「成田空港騒音対策地域連絡協議会の常任理事・監事会」での国土交通省説明に、住民は「音のしない飛行機は1機もない。787でもそうだ」と発言した(19日の出来事参照)そうです。騒音が屋内で聞こえないほど低くなっているわけではありません。第2に、低騒音機が増えるに従って、飛行回数が増加するのでは騒音値も、体感騒音も変化しないことになります。すなわち、「飛行回数を増やすために、低騒音機を増やす」のでは住民の生活環境を良くすることにはなりません。第3は、深夜・早朝の騒音は飛行回数が少なくても、睡眠にあたえる影響は(特に「弱者」にとっては)非常に大きいのです。「夜間騒音については、1機毎の最高音を規制すべき」との考えが大きくなって来ています。騒音下住民としては、鈴木社長の意見は、到底、受け入れがたいですね。

@今日の出国者が43000人、出国ラッシュが本格化
 
成田空港で今日から、年末年始を海外で過ごす人たちの出国ラッシュが本格的に始まりました。今日1日で、約43000人が出国する予定です。

@エーデルワイスが夏に成田=チューリッヒ線を週2便運航へ
 エーデルワイス航空は2013年6月16日から9月22日まで、成田=チューリッヒ線を週2便(日・金曜日)運航することを明らかにしました。この結果、この期間、成田=チューリッヒ線はスイス航空と合わせて、ディリー運航(毎日運航)となります。

@UAのCEOが「成田の将来性は、日本の経済や景気動向に左右」
 今日の「週刊ダイヤモンド」によりますと、ユナイテッド航空の CEO は同誌のインタビューに答えて、「成田空港は重要だが、必ずしもユナイテッドにとってのアジアの玄関口とはいえない。」「成田の将来性は、日本の経済や景気動向に左右される。また、アジアの他の空港との競争に晒されていることを念頭に置きながら運営するべきだろう。」と述べた、とのことです。

@昨日朝の成田空港最低気温が氷点下8.4度
 成田空港では昨日朝の最低気温が氷点下8.4度となり、12月としては過去最低を更新しました。

@スカイマークが来年3月に関西空港路線から撤退へ
 スカイマークは今年3月に運航を開始した関西空港路線から、来年3月末に撤退する方針を固めました。ピーチ・アビエーションの進出などで、利用率が低迷していました。全体的にも、2013年3月決算が減益となる見込みで、不採算路線から撤退して業績の改善を図る、とのことです。
【コメント】「成田シャトル」もこのところ、一時の勢いがなくなっていますが、2014年の国際線就航を考えると、簡単に撤退とはいかないでしょうね。

@日航11月、国際線利用率76.8%・国内線利用率69.0%
 日本航空は昨日、11月の利用実績を発表しました。それによりますと、国際線は利用率が前年同月比(以下同じ)8.3ポイント増の76.8%でした。また、国内線利用率は3.2ポイント増の69.0%となりました。成田空港路線の利用率は成田=大阪線が5.9ポイント増の74.2%、成田=札幌線が5.6ポイント増の49.3%、成田=福岡線が2.1ポイント増の42.3%、成田=中部線が12.9ポイント増の55.7%、成田=那覇線が5.3ポイント増の47.1%となっており、全路線で利用率が上昇しています。

@スターフライヤーの11月国内線が73.2%
 スターフライヤーが昨日発表した、11月の利用実績によりますと、国内線の利用率は前年同月比6.2ポイント増の73.2%、国際線は59.7%となりました。

@ベルリンの新空港開港がさらに延期か
 ドイツの運輸・建設相は26日、ベルリンの新空港「ブランデンブルク国際空港」の開港が「来年の10月27日からさらに延期される可能性が出てきた」と述べました。「自動排煙装置の作動テストを繰り返し行う必要がある」と述べています。


*12月27日

@日本人旅客数が3%減と3ヶ月連続のマイナスに・「11月運用状況」
 成田国際空港株式会社は今日、11月の「運用状況」を発表しました。それによりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)13%増となりました。この内、国際線は4%増、国内線は72%増となっています。旅客数は11%増で、国際線旅客は5%増になりましたが、この内、日本人は3ヶ月連続して前年同月比マイナスの3%減となっています。外国人は13%増でした。一方、国内線旅客数は99%増となりましたが、8月の140%増をピークに伸び幅が減少しています。一時の「 LCC ブーム」が 落ち着いてきたのでしょうか。なお、昨年の10月にはスカイマークが「成田シャトル」を就航開始していました。貨物量は3%増で、この内、輸出量は16%減でしたが、仮陸揚量は62%増となっています。また、輸入量は7%減で、仮陸揚量は55%増となりました。給油量は10%増でした。日本人旅客数の減少は尖閣諸島問題による日本人の中国回避が影響しているものと見られます。

@全日空が成田=シカゴ線を1日2便に増便・来年6月下旬から
 全日空は25日、来年6月29日から成田=シカゴ線を増便し、1日2便にする計画を発表しました。アジアとの接続需要を取り込むため、としています。

@大韓航空が成田=ロス線を成田=ホノルル線に変更・来年3月末に
 大韓航空は来年3月31日から、現在運航している仁川=成田=ロサンゼルス線を、仁川=成田=ホノルル線に変更して運航することを明らかにしました。ホノルルへの需要が多くなっている、とのことです。1日1往復で、機材は A330-300型機を使います。

@エアアジア・J が3月から中部=福岡線に就航
 エアアジア・Jは今日、「来年3月から、中部=福岡線に就航する」と発表しました。同航空は中部空港を成田空港に次ぐ、第2拠点として検討していることを明らかにしていました。中部空港路線を順次拡大していく、としています。

@相模原市のキャンプ座間周辺自治会がヘリ騒音で要請
 相模原市南区の新磯地区自治会連合会は4日、防衛省南関東防衛局に対し、キャンプ座間の米軍ヘリコプターによる騒音被害を解消するように求める要請を行いました。荒井会長は「窓ガラスが揺れ、テレビの音も聞こえない。これでオスプレイの不安が加わったら、たまらない」と訴えました。これに対し、南関東防衛局は「米海軍に最大限配慮するよう再度申し入れる」と答えました。

@花巻空港でジェイエア機が誘導路を逸脱、重大インシデントに認定
 25日午後5時20分頃、札幌発花巻行きのジェイエアが運航する、日本航空2837便・CRJ200型機が着陸後、誘導路を移動中に雪でスリップし、誘導路脇の芝生に突っ込んで止まりました。乗客・乗員にケガはありませんでした。このトラブルで、花巻空港は午後5時40分頃から閉鎖され、昨日午後に再開されました。運輸安全委員会は重大インシデントとして調査官を派遣しました。

@自衛隊機が滑走路灯を破損・那覇空港
 25日午後8時頃、那覇空港で航空自衛隊のF15戦闘機が着陸の際に、右にそれ、滑走路灯を破損させました。このトラブルで、滑走路清掃などの安全確認のため、滑走路が約40分にわたり閉鎖されました。この影響で滑走路を共用する民間機16便に最大42分の遅れが出ました。

@「LCC利用したい」が71.4%・日経トレンディ調査
 昨日の「日経トレンディネット」によりますと、同誌が調査した「LCC」に関しての調査(11月7〜13日・回答数9297)によりますと、「LCC」という言葉で連想されるのはピーチ・アビエーションが48.7%とダントツ、とのことです。また、LCCの利用意向は「利用したい」が71.4%で、前回調査(2011年8月)とほぼ横ばいでした。しかし、「国内線なら利用したい」と答えた人は前回調査に比べ4.5ポイント増えています。LCCを選ぶ基準では「料金」が80.8%、「事故などに対する安全性」が42.9%、「どこの空港から出発するか」が35.5%となっています。

@カザフスタンで軍用輸送機墜落し27人が死亡
 25日夜、中央アジアのカザフスタン南部のシムケント郊外で、27人の乗った軍用輸送機・アントノフ72型機が墜落し、全員が死亡しました。輸送機には国境警備隊員が乗っていました。同機は強い風と雪の中、空港上空を何回も旋回した後に墜落した、とのことです。

@ミャンマーの墜落事故で2人が犠牲に
 25日にミャンマーで墜落したエアバガン機・フォッカー100型機は、濃霧の中、空港の手前約3Km の道路に墜落した、 とのことです。同機は墜落前に「エンジンに火災が発生していた」との情報もあり、道路を滑走路と誤認したか、道路に不時着を試みた可能性もあるようです。墜落後、火災が発生して機体の後部が燃えました。乗客1人と、巻き添えになった現地人1人が犠牲になり、乗客9人とパイロット2人がケガをしました。


*12月25日

@都合により、明日の更新が出来ません。

@【資料室】に「千葉県の『平成23年度成田空港周辺騒音測定報告書』を読む」を載せました
 【成田空港サーバー資料室】に「千葉県の『平成23年度成田空港周辺騒音測定報告書』を読む」を載せました。報告書のデータは共生財団の「23年度年報」によるものですが、共生財団と違うところは「航空機騒音に関する環境基準」に沿って、作られていることです。23年度の環境基準達成率は「69.0%」でした。東日本大震災と欧州の金融不安による航空需要の落ち込みによって、発着回数が前年度よりも減っていることが要因と考えられます。

@「静かな時間が5時間」に触れぬマスコミ
 今日の読売新聞に「格安航空会社 安全と信頼が飛躍につながる(12月25日付・読売社説)」が載り、今日のJcastニュースに「成田空港『門限拡大』されるか LCC対応で23時台OKめざす」との記事が載りました。二つともに、成田空港の運用時間問題を取り上げて、「LCCのために運用時間制限緩和をするべき。それが、成田空港の発展になる」との主張です。しかし、Jcastニュースの方に書かれているように、LCCは運用の不慣れで遅れが出て欠航したものであり、このところ、欠航はほとんど聞かなくなっています。だいたい、無理を承知でダイヤを組んだLCCにも責任があります。
 マスコミの取り上げ方は国土交通省や航空会社の言い分を鵜呑みにして、書かれている事が多いと思います。騒音下住民が「飛行機が飛ばない静かな時間がたった5時間で、健康が保てるのか。」「健康な人は我慢できるとしても、乳幼児や妊婦や病気を持った人々などの 『弱者』への影響はないのか」などについて、触れようとはしません。このような影響について、学者や専門家に取材した記事は、私の知る限りではありません。これが、「真実の尊重、論評の自由、正確性」を標榜するマスコミのあるべき姿なのでしょうか。

@全日空のB787型機が機長席窓にひびで欠航
 昨日午前7時55分頃、岡山発羽田行きの全日空652便・B787型機が離陸後10分ほど飛行したところ、機長席の窓ガラスにひびが入るトラブルがありました。同機は岡山空港に引き返し、無事着陸しました。このトラブルで同便は欠航となりました。鳥などとの衝突はなかった、とのことです。

@ミャンマーで65人乗りの旅客機が道路に不時着
 まだ、情報が錯綜しているのですが、25日午前9時頃、同国中部のマンダレーから東部のヘーホーに向かっていた、同国エアバガン航空001便が、空港から約3Km離れた高速道路に不時着しました。同機には乗客・乗員約65人が乗っていましたが、負傷者がでている模様です。また、道路を走っていたオートバイの運転手が死亡した、とのことです。


*12月24日

@運用時間制限緩和案の国土説明文書を【資料室】に載せました
 国土交通省が周辺自治体などに説明した際の文書が手に入りましたので、【資料室】に載せました。下の【解説と資料】のページにもリンクを張りました。

【資料室】の「初代 成田空港駅」を見る」にホームの写真を追加しました。


*12月23日

@11月の出国日本人数が3.9%減と3ヶ月連続マイナスに
 日本政府観光庁が21日に発表した「11月訪日外客数(速報値)」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)17.6%増となりましたが、出国日本人数は3.9%減と3ヶ月連続のマイナスとなっています。尖閣問題の影響がまだ残っているようです。


*12月22日

@相川町長が芝山副町長にNAA部長を起用
 今日の毎日新聞によりますと、相川芝山町長は昨日の町議会で、副町長に成田国際空港株式会社(NAA)の轟孝雄施設事業部長(51才)を当てる人事を提案し、町議14人の内1人が退席する中、残りの13人が賛成して承認されました。退席した岩沢町議は「成田国際空港株式会社との交渉で、数年後に自分が戻る職場の上司に対等の主張ができるのか」と述べました。また、本会会長の木内昭博は取材に対し「夜間・早朝の飛行禁止時間緩和を国が提案したばかりのタイミングで、副町長就任というのはどうか」と述べています。相川町長は「私から依頼した。町と 成田国際空港株式会社は共存共栄だ。」と述べました。
【コメント】相川町長は“円卓会議”から国や当時の空港公団とのつながりが強いのですが、このところ、「運用時間延長」を最初に言い出す(2009年12月16日・18日の出来事参照)など、ますます、国や成田国際空港株式会社との関係が“緊密”になっているようです。町民の騒音被害よりも、国や成田国際空港株式会社からの“見返り”が大切なのでしょうね。

@来年3月から飛行高度引き上げ再開へ・羽田空港着陸機
 国土交通省は昨日、羽田空港に関する千葉県・市連絡協議会で、千葉市上空における高度引き上げ試行を、来年3月から再開する事を表明しました。また、「本格的運用を目指して、課題を検討する」としています。これに対して千葉市長は「到底容認できない。飛行ルートの分散化など首都圏全体での騒音の共有化を求める」とのコメントを発表しました。

@やっぱり、居眠りでした・高松空港管制応答なしトラブル
 国土交通省は昨日、高松空港で管制官が約10分間、パイロットの呼びかけに応答しなかったトラブルについて、「管制塔にいた管制官は居眠りをしていた。また、離席していた管制官が、約50分間、インターネット接続や理髪店の予約や夕食の買い出しをしていた。」と発表しました。

@全日空が中国路線の機材小型化を1月以降も継続
 全日空は昨日、需要の低迷が続く成田=北京線、成田=上海線、関西=北京線の機材小型化を、来年1月以降も継続することを発表しました。

@今年度上半期の安全報告でエアアジア・J が5件
 国土交通省は昨日、「第12回航空安全情報分析委員会」の結果概要について」を発表しています。それによりますと、新規参入した LCC3社の「安全上のトラブル」報告数は、3月1日就航のピーチ・アビエーションは6ヶ月で7件、7月3日就航のジェットスター・ J は約3ヶ月で2件、8月1日就航のエアアジア・Jは2ヶ月で5件となっています。エアアジア・J が多いようです。


*12月21日

@成田市下総地区空対協が市長に「運用時間厳守」申し入れ
 少し古くなりますが、成田市下総地区の住民で作る「下総地区空港対策委員会」の堀江会長らは11日、小泉成田市長に対し、成田空港の運用時間を厳守するように申し入れを行いました。申し入れでは「(運用時間の弾力的運用の)マスコミ報道が先行し、既成事実のようになることを決して認めない」としています。同地区は B滑走路北側の飛行コース直下に位置しています。

@成田空港11月輸出額10.1%減、輸入額10.9%増に
 東京税関は19日、「11月分 成田空港貿易概況(速報)」を発表しました。それによりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)10.1%減と21ヶ月連続の前年同月割れとなっています。また、輸入額は10.9%増と3ヶ月連続の前年同月越えとなりました。

@昨日の朝、成田空港で氷点下7.3度を記録
 成田空港では昨日朝、最低気温が氷点下7.3度となり、12月としては観測史上最低を記録しました。今朝も氷点下6.3度を記録しています。

@新千歳空港でも深夜・早朝便拡大を提案
 17日、「新千歳空港の24時間運用に関する苫小牧市地域協議会」が開かれました。この席で道の総合政策部長は「新千歳空港の機能強化で、今、最も重要課題は深夜・早朝の発着枠拡大だ。来年の後半に、防音対策・地域振興策とともに具体的な提案をしたい」と述べました。

@大坂空港で騒音の激しい長距離便を3月から6便増へ
 新関西国際空港会社は、中・大型ジェット機による、中・長距離便を、来年3月末の夏ダイヤから現在の1日4便から10便に増やす方針を固めました。国土交通省は新関西国際空港会社の収益基盤強化のために、この計画を容認する、とのことです。

@全日空が機体変形修理終えたB767型機を昨日から運航に復帰
 全日空は昨日、今年6月20日に成田空港に着陸した際の衝撃で(6月21日出来事参照)、胴体にしわ寄るなどの変形が生じた B767-300型機・機体番号 JA610A の修理が終わり、昨日から運航に復帰したことを発表しました。

@来年の海外旅行者数は1870万人と微増、でも過去最高の見込み
 JTB は昨日、2013年の旅行市場について、海外旅行者数が前年比1.5%増の1870万人となり、海外旅行消費額が同0.9%増となる見込みと発表しました。また、2012年の海外旅行人数は1843万人と、前年比8.5%増で着地する、としています。2013年は今年に比べて微増となる見込みです。また、国内旅行人数は前年比0.3%増の微増、訪日外国人数は同7.9%増と見込んでいます。

@フジドリームエアラインズがE175型機を2機発注
 フジドリームエアラインズは昨日、エンブラエル社にE175型機機2機を発注した、と発表しました。同社は現在6機を運航していますが、7号機は来年6月に、8号機は2014年3月に受領する予定、とのことです。

@20日にB787型機を6機引き渡し、Xマスプレゼント?
 ボーイング社は20日に、6機のB787型機を引き渡しました。これは1日としてはこれまでの最高になります。この中には全日空の JA817A、日本航空の JA829J が含まれています。


*12月20日

@千葉県環境生活部から「平成23年度成田空港周辺航空機騒音測定結果報告書」が届きました
 今日、千葉県環境生活部から「平成23年度成田空港周辺航空機騒音測定結果報告書」が届きました。飛行回数が増えていないことと、低騒音機が増えていることで、騒音値は減少しています。詳しい結果については、後日載せます。

@「航空機自動洗浄装置」がなくなっていました
 18日に、「日本貨物航空格納庫見学会」(報告は後ほど)に参加しました。その時に、芝山鉄道の「芝山千代田駅」のホームから、成田空港内の写真を撮ったのですが「何か、すっきりしたな」との印象がありました。帰宅してから、写真を見て気がついたのですが、世界で唯一だった日本航空の「航空機自動洗浄装置」がなくなっていました。

  

 左の写真が18日のものです。右の写真は2008年8月3日に、同じホームから撮った「航空機自動洗浄装置」の写真です。何時、取り壊されたのか、私は知りませんでした。Google Earthの写真を見ますと、取り壊した痕跡は残っています。Google Earthの写真は今年2月に撮影したものでした。昨年の「成田空港〜その役割と現状〜」にも載っていません。左の写真のように、今は駐機スポットとして使われているようです。後ろの建物はエンジンテスト用の「屋内ノイズサプレッサー」です。ただ、手前の、洗浄に使った水の浄化装置は残っているようです。日本航空としても、B747型機は全て処分しましたし、コストの面からも必要性がなくなったのでしょうね。

@「成田空港活用協議会」(仮称)の設立準備会が開かれる
 昨日、千葉県の「グレード・アップ『ナリタ』活用戦略会議」で提案された官民連携の「成田空港活用協議会」(仮称)の設立準備会が開かれました。協議会は、経済団体や事業者団体、成田空港会社、地元自治体などで組織し、来年度上期に発足させる、とのことです。

@全日空G11月国際線旅客が0.9%増に
 全日空は昨日、「グル ープ旅客輸送実績(速報値)」を発表しました。それによりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)0.9%増となり、利用率は0.2ポイント減の74.3%となりました。また、国内線は旅客数が7.0%増、利用率が1.8ポイント増の66.7%となっています。国際線では中国路線の低迷が続いています。

@エアアジア・J が窓口チェックイン手数料をゼロに
 エアアジア・J は昨日、今日から窓口チェックイン手数料を無料にする事を明らかにしました。従来は窓口チェックインに限り手数料1000円を徴収していました。これにより、ウエブチェックイン、自動チェックイン機によるチェックインとも全て無料になります。

@エアアジアがA320neo型機64機など追加発注
 エアアジアは13日、A320neo型機64機、A320型機36機の合計100機を発注したことを明らかにしました。これにより、同社の A320型機ファミリーの合計発注数は475機になり、現在までに100機以上を受領しています。


*12月19日

@「絶対反対」の声も、成田市議会全員協議会
 昨日の毎日新聞によりますと、昨日、成田空港運用時間制限緩和について開かれた成田市議会全員協議会で、騒音地区を基盤とする議員からは「絶対反対」の意見が出ました。また、国土交通省はバードストライクや落雷で遅れた便も受入の対象となる事を明らかにしました。

@「健康についての議論が全くない」成田市騒音対策協
 昨日、成田市の成田空港騒音対策地域連絡協議会の常任理事・監事会が開かれ、その席で国土交通省が、運用制限時間緩和について説明しました。説明の中で、緩和する時間帯の1ヶ月の発着回数が「20〜30回になる」との試算を明らかにしました。理事などからは批判が相次ぎ、「安眠の時間が単純に2時間減る。健康問題はどうなのか」「住む人の身になって。健康が損なわれるという観点の議論がまったくない」「音のしない飛行機は1機もない。787でもそうだ」などの意見が出ました。成尾会長は「2年前の30万回を合意時の約束も終わってないのに議論はできない」と反発しました。

@高松空港管制塔10分間応答せず
 17日午後6時23分頃、高松空港に着陸しようとした羽田発高松行きの日本航空1411便・B737-800型機が、管制塔に着陸許可を求めたところ、管制官からの応答がありませんでした。同機は関西空港の管制官に連絡し、その指示で上空待機しました。約10分後に、管制塔の内線電話で呼び出したところ、応答し着陸許可が出ました。この時、2人勤務の管制官の内1人は「事務室で調べ物をしていた」と言う事で、管制塔に残っていた管制官はヘッドセットをはずしていました。管制官は「スピーカーの音量が小さくて、気がつかなかった」と話している、とのことです。このトラブルの影響で日本航空1411便と全日空537便・B767-300型機に約10分の遅れが出ました。
【コメント】状況がまだはっきりしませんが、トイレなどで一人になる事はあるのでしょうが、その時には、残った一人が一層の緊張感を持って管制にあたるべきではないでしょうか。

@成田空港で3日から国際線乗継荷物を全て検査
 国土交通省は11月に国際民間航空機関(ICAO)から違反を指摘されていた(11月26日出来事参照)、国際線を乗り継ぐときの機内預け荷物の全数検査について、「全部を検査するように」との通達を航空会社に出し、成田空港では3日から運用を開始しました。今のところ順調に実施されている、とのことです。

@スカイマークがA380型機とA330型機のエンジンを選定
 ロールスロイス社は18日、スカイマークから、導入する A380型機のエンジンとして「トレント900」、A330型機用エンジンとして「トレント700」を受注した、と発表しました。

@ユナイテッドとカタールのB787型機・3機に電気的不具合
 ユナイテッド航空とカタール航空が運航している少なくても3機が電気パネルなどでの電気的トラブルに見舞われている、とのことです。この件について、アメリカ連邦航空局(FAA)とボーイング社が原因について調査を始めている、とのことです。

@IATAが今年の損益見込みを上方修正
 国際航空運送協会(IATA)はこのほど、世界航空会社の2012年収益が、「前回予測の41億ドルから67億ドルになる」とする予測を発表しました。特に欧州では前回予測の12億ドルの赤字から、損益ゼロになるとしています。世界の景気が徐々に持ち直していることと、航空会社のコスト削減がその理由、とのことです。

@トルコのLCC「ペガサス航空」がA320neoファミリー75機を発注
 トルコのLCC「ペガサス航空」は58機のA320neo 型機と17機の A321neo 型機を確定発注しました。また、25機の A320neo 型機ファミリーをオプション契約しています。納入は2015年〜2020年となっています。


*12月18日

@エアアジア・J の社長が交代、岩片氏は会長へ
 エアアジア・J は昨日、社長を岩片氏から小田切氏に交代させる人事を発表しました。設立後、約1年のトップ交代になります。代表権もなく取締役でもない会長に退く岩片氏は「今はある意味で停滞感がある。次の成長のステップを確実にする」と理由を述べています。しかし、約80%と見込んでいた利用率が約65%にとどまっていることが理由とみられています。親会社のエアアジアからもコスト削減について再三の要求があったようです。
【コメント】岩片氏は騒音下住民の健康を無視する「成田空港運用時間の延長」を主張し続け、地元経済界や首長らに働きかけていました。また、成田空港のコスト高についてもことあるごとに不満を表明していました。外部に対する不満を言う割には、昨日も書いたように、自社の運営が「利用者本位」になっていなかったように思います。

@ジェットスター・ J が改善計画を提出
 ジェットスター・ J は昨日、経験のない整備士を社内規定の基準に満たないのに、「確認主任者」として、出発前の最終確認を行わせていたことで、国土交通省から厳重注意処分を受けましたが、これに対する改善計画を国土交通省に提出しました。改善計画には、「整備本部に7人を増員して企画部門を新設する。事業拡大に伴う規定のチェックなどと日常の整備業務を切り離し、余裕を持たせる。全社員への倫理教育もやり直す。」などとなっています。同社は、関西空港第2拠点化の来年3月以降実施を目指し、国際線就航は来年夏以降になる、としています。

@全日空も2〜3月の燃油サーチャージャーを引き下げ
 全日空は昨日、2月1日から3月31日までの国際旅客運賃にかける燃油サーチャージャーの引き下げを明らかにしました。日本航空と同じ1段階の引き下げを行います。

@アメリカン航空がパイロット組合との合意を発表
 アメリカン航空はパイロット組合と新たな契約について合意した、と発表しました。これにより、主要な全ての組合と合意し、今後、数ヶ月以内に更生手続が完了する見込みです。


*12月17日

@LCCに対する関心は高所得者層の方が高い
 今日の「財経新聞」によりますと、ライフネット生命が2月に行った「LCCに関する調査(有効回答数1000)」によりますと、LCCに対する関心は低所得者層よりも、高所得者層の方が高い、との結果が出ているそうです。調査結果によりますと、「関心がある」と答えた人が、年間所得「300万円未満」が34.9%、「300から500万円未満」42.4%、「500から1000万円未満」で47.4%、となっているそうです。

@LCC各社の「運航状況案内」を調べてみました
 先日、ジェットスター・ J を使って、旅行に行く予定でした。家を出るときに、「万が一」と思い、成田空港の公式ページの「本日のフライト」で確認したら、乗る便が「欠航」となっていてびっくりしてしまいました。ジェットスター・ J のページの「発着案内」を見たところ、こちらには欠航とは出ていませんでした。そこで、電話で問い合わせたところ、しばらく待たされて「申し訳ありません、欠航だそうです」との返事。これで、旅行はキャンセルとなりました。家を出る前で良かったのですが。まあ、「欠航」は仕方がなかったのですが、改めて思ったのは「LCCはこのようなサービスがまだまだ」と言うことです。ジェットスター・ J の場合は、もちろん、全額返金で、「おわび」として「バウチャー8000円分」を提供してくれましたので、「これを使って、何時行こうかな」と楽しみもあるのですが。
 そこで、LCC のホームページに「運航状況」がどう出ているのか私なりに調べてみました。
ジェットスター・ J ですが、上記に書いたように、ホームページの右に「発着案内」があるのですが、これが、使いにくい。日時と便名を入れての検索になります。便数も多くないのですから、成田空港のページのように一覧で表示し、変更があれば、ただちに更新するようにして欲しいですね。
エアアジア・J ですが、ここはどう探しても、私の力では見つかりませんでした。携帯サイトにはあるのかも知れませんが。一番悪いです。
ピーチ・アビエーションですが、ここは、表ページに「運航情報」があります。しかし、ジェットスター・ J と同じで、一覧表示ではなく、日時と便名を入れての検索になります。
「自称 LCC」のスカイマークですが、ここも、分かりません。ただ、「お問い合わせ窓口」をクリックすると、「ご予約・運航状況のご案内」として、電話番号が書かれています。


*12月16日

@成田空港運用時間緩和「住民の生活無視、反対です。羽田でも同様なことが」
 「蘇我生活辞典 蘇我上空の飛行機 最近、蘇我上空を結構旅客機が飛来してくる様になり、うるさく感じませんか?」の「宮崎さん」が成田空港の運用時間延長について「→住民の生活無視、反対です。羽田でも同様のことが起きかねない。」と書いています。
【コメント】ありがたいですね。この問題は成田空港だけの問題ではないと思います。日本でも最大級の離発着がある、「内陸」の成田空港で、このように「“経済効果優先、騒音下住民無視”」で「夜中・早朝に飛んでも良い」と言う事になれば、全国どこの空港でも「夜中・早朝の離着陸 OK」と言うことになりかねませんね。

@昨日午後、濃霧で欠航2便、緊急着陸5便
 今日の毎日新聞によりますと、昨日午後、成田空港で濃霧が発生し、午後7時までに、成田に到着予定の2便が欠航し、7便が目的地を変更し羽田空港などに着陸しました。また、天候の回復を待って、洋上で旋回待機していた5便が、燃料不足で、成田空港に緊急着陸しました。

@A滑走路の着陸を見てきました

 今日、航空科学博物館に行って、4000mとして使えるようになったA滑走路南からの着陸の様子を見てきました。上の写真が航空科学博物館5階の展望室から撮った着陸機接地の写真です。下の写真が2010年2月17日に、同じ場所から撮った着陸機接地の写真です。下の写真から分かるように、以前の接地場所は、上の写真の赤丸付近になりますので、かなり手前に接地していることが分かります。それだけ、アクシデントの際には「余裕が出来た」と言う事になりますね。